面倒な愛

働かない…愛されてるのかわからない…


でも…
人生でただ一人、この男となら…

と焦がれるほどに惚れた男とは、もう終わっていた。

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生活をして行く為には、働いてお金を稼がなくてはならない。

大人２人が食べて行くのだから、それなりの収入が必要だ。


彼は趣味を仕事にしたいと言っていた。

まだ利益にもなりもしない趣味…。
けど、私が頑張らなきゃ…と、思う程惚れていた。

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学生の頃は、特定の彼氏なんて作らずに、顔がよければ…で、たいがい遊んできた。


“出会い系サイト”


世の中便利になったものだ。

死ぬほど惚れたあの男だって、出会い系で知り合って、２度程食った男の紹介だった…。

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死ぬほど惚れた男との生活は、貧乏極まりなかった。それはそうだ。女の稼ぎで大の大人２人…

増えるは借金のみ…。
生活の借金だから、そんなに高額な訳ではなかったけど…借りては返し…の繰り返しだった。


そんな中…見つけたのは
『デリヘル』
本番なしで、高収入。

とりあえず面接に…。。。

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知る人ぞ知る。
デリヘルなんて、本番なしは表向き…。
騙された…。
けど…背に腹はかえられない…。


そんな生活が約３年。


あの人は気付いてたはず…。でも…何も言ってくれなかった…。

ホテルの石鹸の匂い。露出の多い服。夜の外出…朝帰り…。
何も言ってくれなかった。

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別れは呆気なかった。
早朝から働き、ヘルスを終えて帰るのは８時、９時…。
帰ってから洗濯物を取り込みご飯を作って…お風呂に入って洗濯機を回してご飯を食べて片付けて…洗濯物を干してSexをして……

そんな生活続く訳がない。いつの間にか掃除は手を抜き、ご飯は出来合いが増え、Sexもしたくなくなった…。

家事を一切手伝わない癖に、彼が出した結論は
『出ていけ…』

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実家にも帰れないので、一人暮らしを始めた。

死ぬ程惚れた男だから…
別々に暮らし始めても、最初はイロイロとしてやった。
でも…そのうち飽きた。

会う回数も減り、電話もたまにしかかけず、メールもしなくなった。


あんなに惚れてたのに…
最後はメールでバサッと終わらせた。
未練はあったけど…
一生をかける価値はないと思えた。

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それから半年…
体を張った仕事はお金が貯まる…Sexも嫌いじゃない。ヘルスもまだ続けていた。借金はない。
金は貯まる一方。


そんな中…次の噛み合わない歯車と出会った…。

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客だった。

店の携帯電話の番号を教えた。
結婚しているのは聞いた。嘘はなかった。

桜(おう)さん。
トラックの運転手さん。
運転中は暇らしく、しょっちゅう電話が鳴った。
電話とメールの嵐。
あまりのしつこさに着拒。メール拒否…。
二度と会う事もなかったはずだった…。

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たまたま暇つぶしに出会い系サイトをしていた。


１人、番号交換までこぎつけて、その日のうちに会う事になった男がいた。
４２歳、既婚者でダンプに乗っていると言っていた。

ガラの悪い男は後腐れないから好きだ。
出会い系で会った男は幸運にもハズレた事がなかった。

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彼は通勤用の軽トラだから私の車を使わせてくれと言った。

待ち合わせ…



日が暮れた駐車場には、１台の軽トラ。
他には車は止まっていない。
窓にはカーテンがついていて、隣に止まっても中が見えない。
電話しようかな…降りて窓をコンコンしてみようか…そんな事考えてたら、彼が顔を出した。

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かわいそうな人

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