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ubonuruha( sldL )
08/11/16 00:00(更新日時)

今思えば、辛いとき悲しいときいつも君に支えられていたように思う。君は何もない僕の心に光を当ててくれたはずなのに、僕は君を自ら遠ざけてしまった。今では、あのあどけない仕草をもう見ることのなど出来ないだろう。傷つけてしまった純愛と君に少しでも許して貰えることを願いここに記した。もしかしたら君が偶然にこの書き込みを目にしてくれることを願いつつ、あの頃の僕の気持ちを書いてみるよ。

No.1158811 08/11/13 00:12(スレ作成日時)

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No.1 08/11/13 00:34
ubonuruha ( sldL )

君と出会ったのは、僕が32歳の春、この仕事も早いもので10年も続けている。毎日毎日、変化を楽しむわけではないが当たり前のように、機械のように慣れゆく仕事の中で君の存在すら僕には別に特別には考えてもいなかった。僕にも後輩と呼べる後輩も居なくて、32になると言うのに若手の方に入っていたが、君に出会った年にようやく僕にも後輩が出来た。24歳の大学卒業したばかりの後輩で、仕事の変化に楽しくなりそうな予感はした。そうそう、書き忘れたが僕の仕事は高校教師。君は15歳、要するに僕の生徒だった。単なる教え子だった。その頃、実は僕には周囲には知られてはいなかったが、結婚を考えていた女性がいた。何で結婚しないとか言われ続けていたが、後で周りを驚かせたくて直前まで黙っている予定だった。

No.2 08/11/13 06:50
ubonuruha ( sldL )

彼女と結婚し、普通の幸せを手に入れる。平凡だけどそれで構わなかった。
君は入学してきた春、毎年のように何か違うようには感じなかった。君は中学在学時、欠席日数が多かったという生徒だったが、見た目から不良ではなかった。どちらかというと真面目に見えた。そして何処にいるような普通の生徒だった。当時の校長に君の話を入学前から聞いていた。君は中学生の教師に体罰を受け、学校を休みがちになったと聞かされていた。校長は君の中学三年時の担任の父親だった。そんな縁もあり、君の話題を聞くことも多く、まずは教師不信を取り除く事から始めようと考えていた。勿論、君だけを特別扱いするつもりもなく他にも問題児はいた。1クラス30人の個々の人格を探ることから始まる。それが一年の担任になる楽しみでもあり、不安でもある。僕の心配には及ばず、君の性格は物静か、だけど暗くはない。友達も普通に出来ていた。しかし、時折見せる、教師不信はやっぱりあり、心を僕には開こうとはしなかった。学校には来ていたが、どことなくふてくされた態度にいた。

No.3 08/11/13 23:47
ubonuruha ( sldL )

他の授業は知らないが、やる気がない様子で僕の数学の授業に君は毎回のように寝ていた。それはテストの結果で明らかになった。赤点ではないが成績が下がっていった。次のテスト間近にはわからないところを教えてあげると成績が悪かった生徒一人一人に声を掛けた中に君もいた。経験上、声を掛けた半数以上は自ら聞きに来ないのも分かりきっていた。勿論、教師不信の君など聞きに来るなんて思ってはいなかったが、君は僕の元へ質問しに聞きに来た。

No.4 08/11/15 23:43
ubonuruha ( sldL )

初めのうちは少ないながらも君を含め数人いたが次第に君だけになる日もあった。君は嫌そうながらも聞きに来ていた。そんなある日いつもは職員室でやっていたが、その日は職員室が使えず、教室で君と二人きりとなった。僕は黒板を使いながら普通の授業のように教えた。すると、君は「先生は何で結婚しないの?」と、聞いてきた。僕は「色々あるんだ」と、誤魔化した。君の何気ない質問など気にも止めず、そんな会話すらすぐに忘れていた。

No.5 08/11/16 00:00
ubonuruha ( sldL )

テストも無事に終わり、僕は久々に彼女に呼ばれ彼女の実家にお邪魔していた。街中で生徒に会わないのにも好都合だった。何よりも安心して彼女や親御さんに会うのがその頃の僕には何よりも幸せだった。「今度は貴方の両親にもお会いしたいわ」彼女のその言葉に来月逢わせる約束をした。しかし、幸せはそう簡単にはなれなかった。彼女との約束前に親父から「少しでいいから実家に顔を出してくれないか」と、久々に実家に帰り目にしたのは、昼近くだというのにまだ寝間着姿お袋がスプーンでご飯を食べている。何の冗談かとその様子を見ていた。すると、そのスプーンですらご飯を口にまで運べずにいるお袋がそこにはいた。スプーンを床に落としたのを拾い上げた僕には何が起こっているのかがよくわからなかった。

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