注目の話題
どうしても結婚したいです。
退職しようとしてる人がいるとして、どういう人なら引き止める?
愛猫の病気で遠方の葬儀に参加しない件について

美也子、その愛

No.8 17/03/24 15:27
なおぱ ( ♀ GXoXnb )
あ+あ-

ジュ~ジュ~

『……………………………』


『ママぁ?帰ったよー』


『ふぎゃああっ』太一に背中を叩かれ、

飛び上がらんばかりに驚く。



『驚きすぎじゃん?

あ、麻婆春雨だーラッキー♪』



太一はサッカーボールを抱えてまた出ていく。



(やだわ………………ボ~ッとしてる)



若い男子とキスしてしまった。


夕方からずーっと消えない罪悪感。


咲なら「あっはっはー、ちゅーしたわ♪」
ぐらいだろう。



美也子は生真面目だ。



春雨を投入し、炒めながらも浮かぶのはハルの笑顔。



きゅうっと胸が締め付けられる…………………………




あれからは連絡がこない。



(ちゅーくらいなら、無かったことにできるわ)


美也子はもうハルのことは忘れようと決めた。


『そうだわ、
咲に連絡しとかなきゃ』

コンロを切り、

リビングに歩いていきガラケーを握る。


咲にメールを打つ。

〔今日はありがとうね。
やっぱり若い男子と話が合わないわ。
せっかく紹介してくれたのに、
ごめんね〕



そう言うことにしておこう。


そうすれば…………………


忘れられる…………………



****************
『おお、今日は麻婆春雨か』
夫が帰宅し、
太一がお風呂に入っている夜9時。


片づけをしながら美也子は夫を直視できない。


『めしくれる?
吉田って同期にいたろ?
あいつ胃潰瘍こじらせてさぁ……………』

一人喋る夫にご飯をよそう。


『頭痛いから、横になるね』
美也子はそう言って寝室に入った。



(キスくらいで……………
きょうび、中学生でもこんなにならないわ……………)


自嘲的になる。



ピンポーンとインターフォンが鳴った。



夫が出るだろう。



カチャ…………
『美也子?咲さんの後輩って男子が来てるぞ』



美也子はベッドから転げ落ちそうになった。


(まさか………??嘘………)


『直ぐいきますっ』

無理やり起きて玄関に向かうと、

ハルが気まずそうに立っていた。




『あれ?ハルくんじゃない??
咲のおつかいね、
ごめんねー夜に!』
わざとらしくないだろうか。


美也子は声を作って張った。



8レス目(63レス中)
このスレに返信する

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧