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夢想転職 拳法やめたら無職だよ2

No.3 17/01/15 09:04
自由人3
あ+あ-

≫2

「ならば、スアウザーが副編集長だ。ビジュアル面は美と知略にあふれるこのオレがサポートするから心配無用だ」
「そうか、ありがとう、よろしく頼む」
こうしてスユウが週刊○斗の編集長に推され、スアウザーが副編集長兼取材記者を務めることに決まった。
スユウとスアウザーは編集でも論説でも活躍したが、スアウザーの取材はその性格がむしろ仇となって思い通りにはいかなかった。
建物から出てくる有名人への囲み取材では、スアウザーは持ち前の突進力を遺憾なく発揮し、常に取材相手の側について質問をぶつけることができた。
「何という踏み込みの速さ!」
その速さはケーンシロウさえも舌を巻くほどだったが、そこから先がダメだった。
「退かぬ!」
「だから、こっちは今時間が取れないっていってるでしょ!」
「オレは帝王! コメントを取るまで後退はないのだ!」
「しっかたないねえ、三分だけだよ……」
「媚びぬ!」
「……あんた他人が忙しい所を時間取ってやってるのに失礼だろ!」
「省みぬ!」
「すいません副編集長、もうちょっと推敲してもらえませんか? 誤字脱字だらけで無駄な繰り返しが多い原稿を締切りギリギリで持ち込まれるとすごく困るんですけど……」
「こっちも忙しいからそっちでやっといて」
「はあ……」
自然の成り行きとして、週刊○斗の力点はコラムを除けば取材記事よりもビジュアル記事に移っていった。
イユダがアートディレクターとしてビジュアル面の監修をすることになったが、週刊○斗のビジュアル面での花形の地位はヌードグラビアを企画制作、撮影までこなすルエイがさらった。
ルエイは新人を発掘して次々とヌードグラビアの撮影を承諾させ、本人が気付いていない美しさを写真に収める才能があった。
ルエイが撮るグラビアは週刊○斗の販売部数を上げただけに留まらず、それをまとめた写真集の売れ行きも好調だった。
イユダはそんなルエイがどうやってモデルたちを説得しているのか、その秘密を知りたい気持ちを抑え切れなくなって撮影現場に忍び込んだ。
今日もルエイは新人モデルを迎えて撮影していたはずだが、モデルらしい女はグラビア撮影には不似合いなビジネススーツに身を固めていた。
モデルの女は裸になるどころか写真のモデルになること自体乗り気ではない様子に見えた。
「あたしはとうに女を捨てたわ」
モデルの女は美しかったが、勝気な性格らしかった。

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