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…。

No.97 13/10/02 16:35
アル『日 ( 40代 ♂ ycvN )
あ+あ-

≫96

パラパラパラ
二人は手当たり次第に紋章に関する本を広いテーブルの上に置き椅子に腰かけると探し始めた。

「結構利用してる人達多いんだね。」
小百合は椅子を聡の横に近づける。
「そうみたいだね。」
聡は紋章の黒いカードと分厚い本を交互に見ながら答える。
小百合は心優しさが滲み出ている聡の横顔が好きだった。

Vooo…Vooo…
聡の携帯電話のバイブが鳴った。
スチャ
「あっちょっとゴメン会社から…」
そう言うと聡は席をはずした。

パラパラパラ
「んっ!?」
小百合は聡とは別に紋章以外の色々な本を取ってきて読み探していると、あるページに目が止まった。
そこにはカード似た紋章が書いてある。
「えっと…この紋章は…古(いにしえ)の文字であり…」

そこへ聡が戻って来て急きょ会社へ行かなくてはいけない事を告げた。

「え~ッ!休みなのに今から。」
小百合はつい大きな声を上げた。
他のテーブルで読書している人達からジーッと無言の冷たい目線が小百合に突き刺さる。

「ごめんこの埋め合わせは次会った時にするから。」
聡は手をあわせペコッと謝ると慌てて図書館の外へと向かった。
「ちょっ…」
ガタッ
勢いよく椅子から立ち上がろうとすると、再び周りの人達からの冷たい目線が突き刺さる。
「あっ。」
小百合は慌てて口をつぐむみ、そそくさと気になった本以外を棚に戻し受付で借りて市立図書館をあとにした。

「久し振りに会えたのに!んもう~聡の馬鹿ッッ!!」
小百合は上を見上げると外の雪は止んでおりどんより鉛色(にべいろ)の空だけが広がっていた。

「聡いないから、なんかつまんないの…」
小百合はボソッと呟く。
付近にあるビルの電光掲示板を見るとお昼を回っていたが独り遊ぶ気になれず自宅のアパートに帰るため駅に向かった。

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