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小説好きさん
20/09/13 22:42(更新日時)

昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。

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No.3124537 20/08/18 09:25(スレ作成日時)

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付箋

No.1 20/08/18 09:55
旅人さん1 

にゃお😸

No.2 20/08/18 10:02
流行作家さん2 

おじいさんはおばあさんが大好きでしたがおばあさんには他に好きな人がいました。

No.3 20/08/18 12:00
匿名さん3 

そしておばあさんは死んだ

No.4 20/08/18 12:06
流行作家さん2 

おじいさんは大好きなおばあさんの思い出を振り返る為に旅にでました。

No.5 20/08/18 17:46
修行中さん5 

>> 4 おじいさんが先ず向かったのは、おばあさんが昔働いていた竜宮城でした。

竜宮城は、おじいさんとおばあさんが初めて出会った場所でもありました。

竜宮城の女将さんとおばあさんは同期入社で、今でも年賀状のやり取りがある事をおじいさんは知っていました。

「女将さんに会っておばあさんの昔話を聞きたい!」

そんな思いでおじいさんは竜宮城のドアを叩いたのでした。



No.6 20/08/18 18:04
流行作家さん2 

>> 5 竜宮城の中は昔よりもっと華やかな様子でした。

きらびやかな調度品が飾られ
美しい女性たちが大勢働いていました。

おじいさんはおばあさんと出逢った時の事を思い出していました。

No.7 20/08/18 19:25
修行中さん5 

>> 6 当時のおばあさんは竜宮城のミスコンで6位になる程の超美人でした。

そんなおばあさんに、おじいさんは一目惚れ!

だけど、おばあさんは浦島とかいうイケメン客と妙に仲良くしてたから、おじいさんは嫉妬にかられてしまったのでした…

嫉妬にかられたおじいさんは、浦島が帰る日にお土産の玉手箱に意地悪な細工をしたのです!
あの一気に老けてしまう白い煙!

そんな事とはつゆ知らず浦島を満面の笑顔で見送る当時のおばあさん…
その笑顔は、最高のおもてなしが出来たという自信に満ちたものでした。

でも…
当然ながら…
残念ながら…

その後、浦島から再三に渡ってクレームの電話があり、その対応でおばあさんは心身共に疲れ果ててしまいました。

そして、
そんなおばあさんを励まし癒したのがおじいさんだったのです。


おじいさんは、思い出せば思い出す程気まずい気持ちになり、女将さんと顔を合わせる前に竜宮城を去りました。

「チッ!こんなところ、来るんじゃなかった。次行こ!次!」

そして次に向かったのは、


No.8 20/08/18 21:14
流行作家さん2 

>> 7 おばあさんの妹の家に向かいました。

妹とおばあさんはあまり仲が良くなくおじいさんは結婚式で会ったきりでした。

妹はおばあさんと違って人付き合いが嫌いで山奥深くの小さな家に住んでいました。

おじいさんは道に迷ってはいけないと持っていたパンを目印変りに道にまきながら山の中を進みました。

そしてようやく妹の家に辿りつきました。

〝ここか~〟おじいさんはヘトヘトになりながらチョコレートで出来た扉をノックしました。

No.9 20/08/19 03:57
匿名さん3 

妹は死んでいた

No.10 20/08/19 17:33
流行作家さん2 

>> 9 中に入っておじいさんはすぐに異様な匂いに気づいた。

お菓子の家の甘い匂いと肉の焦げた匂い…

匂いは部屋中を覆っていた。

部屋の中を見回しておじいさんは驚いた。おびただしい数の人骨が至るところに転がっていたのだ。

そして匂いの元を探しキッチンへ向かうと人が入れそうな程の大きなオーブンがあった。

〝どうやら匂いの元はここか…〟おじいさんは呟きオーブンを開けてみた。

すると中に…

No.11 20/08/20 10:12
修行中さん5 

>> 10 すると中に、山下先生が住んでいました。

「先生!どうしたんですか!」
おじいさんは思わず叫びました。

山下先生はビックリして、
「誰だ!お前は!」
と目をパチクリさせてこっちを見ました。

おじいさんも山下先生もビックリし過ぎて、見つめ合ったまま沈黙を破れずにいました。

そして10分くらい経ち、ようやく山下先生が口を開きました。

「俺、吉田なんだけど…」

おじいさんは、人違いをしてしまったのが恥ずかしくなり、そっとオーブンの扉を閉めて、こう呟きました。

「ん?…いや、俺は悪くない。こんなオーブンの中に住んでるヤツはみんな山下先生って事にしよう。そう呼ぶ決まりになってる事にしよう。そうすれば俺のプライドは守れる。」

そして、おじいさんはもう一度扉を少しだけ開け、恐る恐る吉田に「や…山下先生…」と話し掛けました。

が、しかし!
「俺は吉田だ!!」
と、どなり声が聞こえかけたので、おじいさんはビビってその声を聞き終える前に、扉をガチャンと閉めました。



外は夕暮れ…
道行く人は急ぎ足で家路に…
誰もが、1日の疲れを癒す食事とお風呂を求めて我が家に帰る時間…

「そうか、もうこんな時間か…」
おじいさんはそう呟くと、オーブンを振り向きもせず、穏やかな顔をして玄関から外に出ました。

そして、今夜の宿をどこにするか考えながら来た道をトボトボと帰りかけました…

が!
やっぱりムカつくので、妹の家に走って戻り、家に飛び蹴りを食らわせました!

「ナメんじゃねーぞ!ゴォラッ!💢💢💨!」

そして、玄関の表札を「山下」に書き換えて、一目散に走って逃げました。

ε=ε=┏(・_・)┛





No.12 20/08/20 11:15
流行作家さん2 

>> 11 おじいさんは来る時に目印代わりにまいたパンの欠片を頼りに道を急ぎましたがどこにもみつかりません。

どうやらパンは小鳥たちのエサになって全てたべられてしまったようです。

道が分からなくなって途方にくれたおじいさん…
戻って吉田さんに頭を下げ道を訪ねようかとも思いましたがおじいさんは大事な事に気がつきました。

あのおびただし数の人骨は…
妹は…
そして吉田が手に持っていた骨付き肉は…

おじいさんの足はドンドン早くなり、ますます道は分からなくなりましたがそんな事に構ってられませんでした。


そしてどれだけ走った事でしょう?ふと気がつくと遠くに赤提灯の明かりが見えました。

No.13 20/08/20 13:01
修行中さん5 

>> 12 おじいさんは、赤提灯の方に向かって行くとそこが居酒屋だと気付きました。

中に入ると、豪勢な肉料理が山のように皿に盛られてしまいた。

「うまそうだな、大将😋」
そう言うと、おじいさんは店の大将に肉盛り1人前を注文しました。

大将はおじいさんをチラッと見ると、無愛想な顔でこう言いました。
「あんた、これ、何の肉か分かってんのかい?」

おじいさんは答えました。
「何の肉だっていいさ。腹がへってるんだ。人肉以外なら何だって食べるさ。」

それを聞いた大将は作業をやめて、おじいさんに何か言いかけましたが、ちょうどそのタイミングで入り口のドアが開き、誰かが入ってきたので、そちらに気をとられてしまいました。

店のドアを開けたのは吉田でした。

おじいさんは気まずい気持ちで顔を伏せてしまいました。

吉田はおじいさんに気付かず、大将に「今日も収穫は0だ」と告げました。

大将は「そうかい。あの魔女が死んでから狩りもままならねー様だな。魔女の後を継いだあんたから食材を仕入れられないとなると、うちも店仕舞いを考えないとな」と返しました。

どうやら吉田はこの店に肉を卸してる業者のようでした。

大将は続けて吉田にこう言いました。

「なあ山下先生、あんた、あの魔女とはどういう知り合いなんだい?あの性根の腐った女と仲良くしてたのはあんたくらいのもんさ。

みんな不思議がってる。教えてくれよ。あんたと魔女の関係をさ。

これは俺の感じた事なんだが、あんたがこの村に来てから魔女は少しずつ良いヤツになっていった気もするんだ。なあ、先生…」


おじいさんはその言葉を聞き「❕」と思った。
でも吉田に気付かれたくなくて、黙って顔を伏せたまま黙っていた。

すると、吉田はおじいさんの所に行き、おじいさんの背中をポンと叩いた。

おじいさんは更に「❕」と思ったが、顔を上げて吉田にこう言った。

「よ、よ、吉田さん。先程はどうも。私もそのお話を聞かせて貰いたいです。」

おじいさんは敬語だった。
不覚にも敬語で吉田に話し掛けてしまった。
さっきは怒り心頭だったのに。
しかも吉田が山下先生だと分かった今でも、怒られるのが怖いからって「吉田さん」って呼んだりして…


吉田はフッと笑い、魔女との事を話し始めた。



No.14 20/08/20 18:24
修行中さん5 

>> 13 吉田はグレーテルという少女から魔女を紹介されたと言いいました。

(ここから先は、吉田と魔女の初対面の時を会話形式でお送りします。俺が吉田役をするので、誰か魔女役をお願いします。)




初めまして。山下と言います。
学校で教師をしてます。独身です😅
魔女さんはここに一人でお住まいなんですか?



  • << 16 何?何の用? (無愛想に)

No.16 20/08/20 20:18
流行作家さん2 

>> 14 吉田はグレーテルという少女から魔女を紹介されたと言いいました。 (ここから先は、吉田と魔女の初対面の時を会話形式でお送りします。俺が吉… 何?何の用?
(無愛想に)

No.17 20/08/21 10:05
修行中さん5 

>> 16 あ…

実は俺、グレーテルに頼まれて貴女の事を色々調べさせて頂きました。

貴女がグレーテルを焼いて食べようとした時に、あの子は貴女が泣いているように見えたそうです。

そして貴女はわざと隙を作り、グレーテルを逃がした。

あの子は、それが気になって私に調査を依頼してきたんです。

何故あの子は助かったのか…
あの子は、あたなを憎んではいません。
それどころか、貴女の心を凄く気に掛けてる。
だから俺に調査を依頼してきたんです。

そして、私は調べているうちに色々分かってきました。

貴女は竜宮島の出身で、かつて竜宮城で働いてた事がありますね?

その時に、浦島という男性に取り返しのつかない失敗をした。

その事で心を痛め精神が分裂してしまった。
でも、分裂したのは精神だけじゃなかった。

ある日起きたら、貴女は隣にもう1人の自分が寝ているのを見付けてしまった。

そこで貴女は、何もかもを捨て、島を出る事にした。

分裂したもう1人の貴女は、ある男性に癒され、その後は幸せな暮らしを手に入れたそうですよ。

一方、自分の失敗ではないのにという怒りと憤りを捨てきれなかった貴女はその思いを抱えたままここに辿り着き、魔女として生き始めた。

貴女は今も自暴自棄と戦っている。
俺はそう思い、貴女を救いたくなった。

でも…

魔女として生きる事が本来の貴女の姿だと思うと、貴女にとって何が救いとなるのか、俺には分からなくなってもいた。

それで、気がついたら貴女に声を掛けてた。

という訳です。

俺には貴女の心が分からない。
だけど、もし共感出来る事があるとしたら、あれしかない…

そこで、
貴女に質問します。

エロ動画はどんなのが好きですか?











No.18 20/08/21 10:26
流行作家さん2 

>> 17 何を言ってふるのか分からないね!!

さっさとお帰り!!!



後ろ手でチョコの扉を閉め魔女はその場に座り込んでしまいました。

山下と名乗る男の言った事が耳からはなれません。

浦島の事、グレーテルの事がグルグル巡ります。

浦島の事がなければ今頃私は幸せに…?

あんな思いをしたのにグレーテルは私を恨んでないと…?

山下という男は何者?なぜ私の秘密を知っているの?

魔女は必死で答えを求めて考えました。



それにしてもエロ動画はどんなのが好きか?

不覚にも魔女はクスッと笑ってしまいました。



私、何年ぶりだろう?笑ったの…


魔女はポソリと呟きました。

  • << 20 ん… 強い口調の割りに噛んでたな… あれは動揺していたからに違いない。 あの動揺は俺が語った一連の推理が合っているからなのか、それとも下ネタに照れたのか… もし後者だとすれば、彼女は意外と… 可愛い💕 ヤバいな俺… 実はもう彼女の過去なんてどうでも良くなってる。男の血が騒ぐというか…彼女を笑わせたい。彼女の下着にチョコンとついたリボン🎀に平和を感じたい。彼女と食事がしたい。 その日俺はもう一度魔女の家を訪ねた。 今度は変装して吉田と名乗った。 こんな変装は直ぐにバレると分かってはいたが、彼女の素性を知っている俺が簡単に受け入れて貰えるとは思えなかったから、バレバレを承知で変装したのだ。 何となく、そんな俺の間抜けな変装を見ても俺だと気付かないふりで付き合ってくれそうな…そんな気もしていた。 彼女は俺との再会を待っている。英雄の俺を待ってくれている。そうに違いない。 俺は頭の中で https://youtu.be/LfB0l7YpyKc ↑これを歌いながら彼女の家へ向かった。 そして、この歌のサビと同時に、彼女のドアを開いた! さあ、迎え入れてくれ!君にとっての英雄を! そんな思いだった。 ドアを開きながら俺はこう言った。 「ただいま。今戻ったよ😏👍」

No.20 20/08/21 13:24
修行中さん5 

>> 18 何を言ってふるのか分からないね!! さっさとお帰り!!! 後ろ手でチョコの扉を閉め魔女はその場に座り込んでしまいました。… ん…
強い口調の割りに噛んでたな…
あれは動揺していたからに違いない。

あの動揺は俺が語った一連の推理が合っているからなのか、それとも下ネタに照れたのか…

もし後者だとすれば、彼女は意外と…

可愛い💕

ヤバいな俺…
実はもう彼女の過去なんてどうでも良くなってる。男の血が騒ぐというか…彼女を笑わせたい。彼女の下着にチョコンとついたリボン🎀に平和を感じたい。彼女と食事がしたい。


その日俺はもう一度魔女の家を訪ねた。
今度は変装して吉田と名乗った。

こんな変装は直ぐにバレると分かってはいたが、彼女の素性を知っている俺が簡単に受け入れて貰えるとは思えなかったから、バレバレを承知で変装したのだ。

何となく、そんな俺の間抜けな変装を見ても俺だと気付かないふりで付き合ってくれそうな…そんな気もしていた。

彼女は俺との再会を待っている。英雄の俺を待ってくれている。そうに違いない。

俺は頭の中で
https://youtu.be/LfB0l7YpyKc
↑これを歌いながら彼女の家へ向かった。

そして、この歌のサビと同時に、彼女のドアを開いた!
さあ、迎え入れてくれ!君にとっての英雄を!
そんな思いだった。

ドアを開きながら俺はこう言った。

「ただいま。今戻ったよ😏👍」

No.21 20/08/21 14:18
流行作家さん2 

>> 20 あれこれ考えているうちに眠ってしまったようだ。

〝…歌声?〟

振り向くと扉が開く


〝ただいま。今もどったよ😏👍〟


さっきの男だ!と思ったがあまりにも堂々としていたし…
変装のつもりか?ちょび髭をつけ、グルグルメガネをかけ鼻まで赤くして…
キャラが渋滞している(。-ω-)

そのあまりになりふり構わない様子に思わず

〝お帰り…〟


(しまった!)
寝起きで回らない頭…思考力がなくなっていた。


さっきは山下と名乗っていた男は今度は吉田だと言う?

やはり変装しているつもりか?


しかし、お帰りと言われ気をよくしたのかそのまま中へ入りテーブルの椅子に腰をおろした。

魔女はteaを入れチョコケーキを差し出した。

No.22 20/08/22 19:13
修行中さん5 

>> 21 結果、俺の変装はバレなかった。
魔女が一瞬の戸惑いも見せなかったのがその証拠だ。

それをいいことに、俺はチーとチョコレートケーキをたいらげた。

それ以来、俺と彼女は仲良く暮らした。

だけど、彼女は先日亡くなった…

どうやら、彼女の片割れが病気で亡くなったので、同時に彼女も命つきた…と俺は解釈している。


で、だ!
彼女は遺言を残していた。

「もし、私の命が尽きた時は、竜宮城で私達を苦しめた犯人を探してオーブンで焼いて食べて欲しい」

そんな内容だった。

だから俺はそいつを探した。
そして、見つけた。
浦島のお土産に変な細工をした奴を!





おじいさんは、ビクッとした(@_@)💦

そして山下と目が会った途端に、一目散に逃げた。

No.23 20/08/23 23:02
流行作家さん2 

>> 22 おじいさんはわき目も振らず逃げました。

そして何とか逃げ延びる事ができました。

〝危うく殺されることろだった…
俺が何をしたというんだ…〟

おじいさんはブツブツ文句を言いながらおばあさんの実家のあった場所へ向かいました。


おばあさんのお父さんは竹を取る仕事をしていました。

とても貧乏な暮らしをしていましたがおばあさんが生まれた時からドンドンお金持ちになったと聞かされてしました。

それにおばあさんは竜宮城でも6番目に美しい人だったので実家の辺りでは評判の美人で金持ちのぼんぼんたちからひっきりなしに結婚を迫られていたみたいです。




No.24 20/08/25 21:32
修行中さん5 

>> 23 その辺にいた小汚ないおじさんの話しによると、おばあさんはこの村の伝説になっているとの事でした。

陰気で小汚ないそのおじさんは、ゆっくりとその伝説を話しはじめた。

「帝までもがよし子さんに何度も言い寄ったが相手にされず、困った帝は変装してまでよし子さんに近寄ったんだ。

帝は山下とかいう変装の名人に手助けしてもらい、釣り人に変装した。
そして亀を助けたふりをして竜宮城に…」


おじいさんは、伝説を教えてくれようとしている陰気で薄汚れた変態クソジジイをひっぱたき、

「皆まで言うな」

と捨て台詞をはいてその場を立ち去った。



No.25 20/08/25 23:00
流行作家さん2 

>> 24 何だって~?
あの浦島…みかど…
危なかった~アレが俺の仕業だとバレてたらただでは済まなかったな~

よしこに悪い事をしたが不慮の事故だから仕方ないな。

それにしても山下って…何者なんだ?


おじいさんはおばあさんの実家の方に寄ってみる事にしました。



No.26 20/08/26 10:25
修行中さん5 

>> 25 おばあさんの実家は空き家になっており、玄関には鍵がかかっていましたが不用心にも勝手口が開いていました。

盗られる物は何もないという事か…
おじいさんは少し淋しさを感じました。

おじいさんがここを訪れたのは義母が亡くなった15年前が最後。恐らくそれ以降は空き家に…



中に入るとそこには、暫く人が住んでいないとは思えないほどの日常がありました。

主人を待つわらじ…
無造作に置かれた孫の手…
ほされたままの洗濯物…
出しっぱなしの変装グッズの数々…

変装グッズは義母が趣味で集めたものでした。
おばあさんの知り合いが変装の専門家で、それに興味を持った義母が弟子入りしたとおじいさんは聞いていました。




人が住まなくなった家は直ぐに荒れると聞くが、ここはまだ住めるな…

おじいさんは、おばあさんの生まれ育ったここに住むのも悪くないと思いながら、家のあちこちを見て回りました。

すると、玄関の鍵を開ける音がしたので、おじいさんはビックリして、押し入れに身を隠しました。

No.27 20/08/26 10:40
流行作家さん2 

>> 26 玄関の扉が開き、人がドタドタ入って来る音が聞こえます。

おじいさんは押し入れの襖の隙間から外の様子を伺いました。
入って来たのは格好から男だという事は分かりました。

しかしおじいさんの居る位置からは男の背中しか見えず顔は分かりません。

男は背中を向けたまま横になりそのまま眠ってしまいました。

No.28 20/08/26 23:31
修行中さん5 

>> 27 男が寝ている隙に逃げようとも思いましたが、ここは妻の実家。逃げる必要はない!

おじいさんはそう思うと、寝ている男からこの家を守らねばいけないという思いがフツフツとわいてきました。

一体この男は誰なんだ…

おじいさんは襖をゆっくり開け、男の背後に近づきました。
せめて少しでも顔を見ようと身を乗り出して男の顔を覗き込みました。

そしておじいさんは寝ている男の横顔を見た瞬間に驚きのあまり「アッ!」と声を出してしまいました。

ヤバいと思ったおじいさんは、またもやサッと押し入れの中に隠れました。

や、山下先生…

何故?何故ここに?
俺を追ってきたのか?

いや、それはどうでもいい!
問題は何故に山下先生が玄関の鍵を開け、この家に堂々と入ってきたのかだ。

おじいさんは、暫く押し入れの中から様子を見る事にした。



No.29 20/08/27 12:02
流行作家さん2 

>> 28 しばらく様子を見ていると又誰かが帰って来たのか玄関から声が聞こえます。

〝あら、あなた。帰ってらしたの?〟

女性の声がしました。

山下先生はその声で目を覚ましたのか

〝ん~〟

と返事なのかアクビなのか分からない、しかし穏やかな声をあげました。

山下先生は体を起こし台所の方を見つめています。
その横顔は妹の家で見たオーブンの中に居た山下先生とも居酒屋で見た山下先生ともまったく違いました。

台所の方から

〝お茶でも入れましょうか?〟

と声が聞こえます。

おじいさんはその声に驚きました。



No.30 20/08/27 18:50
修行中さん5 

>> 29 おじいさんは思わず襖を開けて二人の間に飛び出して行きそうになりましたが、何とか踏みとどまりました。

よしこ…
何故お前がいるんだ?
俺はお前の永遠の眠りを見届けたぞ?

いや、あれはよしこのはずはない。
よしこはもうこの世には…

一体あれは誰なんだ…

おじいさんは気を落ち着かせ、暫く二人の様子を見る事にしました。



「あのさ、俺、昨日あいつと会ったよ」
山下がそう言うと、女は台所からお茶を持ってきて、無言のままその続きを聞く姿勢を見せた。



No.31 20/08/29 10:30
修行中さん5 

>> 30 「あいつさ、今押し入れの中でこっちを見てるんだけど、まだ何にも理解は出来ないみたい」

「そうみたいね」

おじいさんは二人の会話を聞いてビックリした。ビックリし過ぎて足がつってしまった。

「ねえ、もうソロソロ迎えがくる頃じゃない?」
女がそういうと山下は時計を見て違う部屋に行った。

女は押し入れの方に向かってそっと言った。
「ソロソロ迎えが来るの。あなた、月に帰るのよ。」

おじいさんは、つった足をどうする事も出来ずに静かにもがき苦しんでいた。

女は続けて言った。
「色々あったわね…色々…」

おじいさんは、痛さのあまり襖を蹴っ飛ばしてしまいたかったが、顔を真っ赤にして耐えた。

女は続けて言った。
「貴方には感謝してるわ…」

おじいさんは、暗闇の中で目をカッと見開いて、もう殺してくれと言わんばかりの悲痛な思いにかられた。


No.32 20/08/29 17:47
流行作家さん2 

>> 31 そして女はそのまま語り続けた。

No.33 20/09/02 20:10
修行中さん5 

>> 32 「おじいさん、貴方は今、訳が分からない状態よね。

だって、死んだはずの私がこうして今貴方に話しかけているんだもの。

でもね、ここがこの物語のクライマックスよ。
貴方と読者さんはこの物語で何が起きていたのかを知るの。
貴方に起きた全ての事は偶然じゃなかったのよ。

そして全てを知った貴方は月に帰る…
フフフ…



そうね…
何から話そうかしら…」




おばあさんがクライマックスを盛り上げようとゴチャコチャ言ってる間も、おじいさんはつった足の痛みにもがき苦しんでいた。

おじいさんは心の中で叫んだ。
「匿名3さん、よろしく頼む!俺はもうダメだ!一思いにやってくれ!3さん!お前だけが頼りだ!」



そしてそんな事とはつゆ知らず、おばあさんの超クライマックスな話しは続いた。

No.34 20/09/04 17:21
流行作家さん2 

>> 33 おじいさんは懐かしいおばあさんの声と足の痛みに我を失っていた…

そして匿名3さんにひと思いに…と願ったがその思いは聞き届けられない。そう思い初めていた。

そして半ば諦めの境地が頭をよぎると少し冷静さを取り戻してきた。

扉を開ける勇気はなかったが押し入れの中から
〝よし子…本当によし子なのか?〟と訊ねた。

No.35 20/09/06 11:01
修行中さん5 

>> 34 よし子はおじいさんの問いかけに目を輝かせて答えた。

「はい、よし子でございます!😊✌
先日葬儀を執り行ってもらったよし子でございます!😊

死んだはずのよし子が、今、襖を隔てた貴方の前に居るのでございます!😊

ジャンジャジャーン🎵でございます!😊

この物語の鍵を握る私めが、まさに今、登場したのでございます!😊👍

意気揚々と出て参りました!😊👍
ヒロインは遅れて登場するのでございます😏!

まさか私がここで登場するとは誰も思わなかったでしょうが、私は出て来たのでございます!😘

私は出て来たのでございます!😌✌
意気揚々と!

死んだはずの私が!🙋」


おじいさんは、よし子の発言のウザさに、
「あ、間違いなくよし子だ😂。やっぱり俺、よし子が好きだな~。可愛いな~。」と思いました。

そして、おじいさんはよし子に気を遣って言いました。

「そっか~😘。ここにきて、まさかの登場だもんね!ビックリしたよ!まさかだもんね😊度肝を抜かれちゃったよ😉✌」

それを聞いたよし子は、気をよくして襖に向かって満足げにピース✌️をしました。
😉←こんな顔で。

しかし
いつからかそのやり取りを見ていた山下が、よし子に声をかけました。

「何か…、お前ら、ムカつく。何か仲良しじゃん…。このクライマックスは、俺とよし子さんが実は昔からラブラブだったっていう展開のはずじゃん。なのに…!」

よし子は山下の言葉にハッとして、咳払いをしました。

おじいさんはよし子の咳払いを察して、シリアスモードに切り替えました。

「お、お前ら!いつからラブラブだったんだ!よし子!説明してくれ!」

すると、山下がドヤ顔で喋り始めました。

「フフッ…俺とよし子さんの秘密を話す時が来たようだな。長くなるが、この話しは俺が亀に変装して帝を竜宮城に連れていった時まで遡るんだ。」

おじいさんは山下の話を聞きながら少し襖を開け、よし子の顔を見た。

よし子はそれに気付き、山下にバレないようにこっそりおじいさんにピース✌️をした。
そのピースはまだ「ジャンジャジャーン」な気持ちを表していた。

おじいさんは、よし子を見てジャンジャジャーンを察し、「うん、ジャンジャジャーンだよね。ビックリしたよ😉」という気持ちでピースを返した。


山下はそれには気付かず話を続けた。





No.36 20/09/08 11:41
流行作家さん2 

おじいさんはおばあさんのジャンジャジャ~ンのピースを眺めながら

よし子、お前は俺をあんなに好きだと言ってくれていたのに何故俺の元から去っていったんだ?

俺は山下の話しなんなよりお前の気持ちがしりたいよ。

お前は俺を本当に愛していたのか?

いつもふざせるお前が可愛らしかったがあれは本当の心を隠す為だったのかい?
俺の愛はいつも空回りだったのか?


いや…それでも俺はお前を愛してる。
お前が何を感じててもお前の側にいたいんだ。
よし子、よし子…お前の側に。


おじいさんは山下の話しを少しも聞かずおばあさんのジャンジャジャ~ンを眺めていたが山下は話しを続けていた。

No.37 20/09/08 19:56
修行中さん5 

>> 36 その昔、俺は帝に仕えていた。

ある日、帝はよし子さんの噂を耳にした。
竜宮城によし子という美人がいるという噂を聞き付けたのだ。その噂は見た目だけでなく、性格もいいと評判だった。

それを聞いた帝は、竜宮城の女将さんによし子と会わせる様指示したが、よし子さんは帝と会う事を拒んだ。

帝は国家権力を最大限に利用し、よし子さんを呼びつけたし、ドラえもんにも泣きついたりもしたが、よし子さんは帝と会う事を拒み続けたんだ。

そこで帝チームは浦島太郎の設定でよし子さんのいる竜宮城に潜入する事にした。

そこで、俺の登場だ😏

このプロジェクトにおいて、俺は帝を浦島太郎に変装させ自分も亀に扮する役を与えられた。

俺達は着々と準備を整え決行の日を待った。
そして決行の日、ついに竜宮城への潜入に成功した。


だが…


俺達が竜宮城に着いた日…
その日は、よし子さんが月に戻らなければいけない日だった。

そう!
よし子さんは、何と、かぐや姫だったのだ!



よし子は山下の言葉を聞き終えるいやな、おじいさんに向かってピース✌️をした。
😂←こんな顔で。

おじいさんはよし子の心を知りたいと思うあまり心ここに在らずだったので、よし子のピースに上手く反応出来ず、不覚にもよし子を睨んでしまった。

おじいさんは、ごめんと言いたかったが言い出せず、よし子にLINEを送った。

「ごめん」

それを見たよし子はおじいさんに返信をした。







No.38 20/09/08 23:40
流行作家さん2 

>> 37 おばあさんはおじいさんに睨まれたことがとても哀しかった。

おばあさんはおじいさんに〝ごめんね、俺はよし子と離れる事なんて考えられないよ〟と言って欲しかったけど
おばあさんには〝本音を見せてしまってごめん〟だと思ったからだった。


そしておばあさんはおじいさんに
〝やっぱり私だけがあなたを好きだったのね〟と送ってしまった。

No.39 20/09/13 22:42
流行作家さん2 

>> 38 おばあさんはおじいさんに送ったLINEを既読がつく前に送信取り消しを押した。

そしておばあさんは悩んだ…

私は山下とラブラブなはずなのよ。
おじいさんには私の代わりに月に帰ってもらわないといけないのに…

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