吐息の先に…
高校デビューと言葉を知ったのは高校生になってから。
わたし、彩(さや)高校1年15歳。
普通の女子高生。中学で特に良い思い出もなく、何かわたしを知らない世界が良いなぁという理由で、自宅から電車で一時間掛けて、私立の女子高に通っている。
志望動機が、電車通がしたいから(笑)
親はかなり呆れてはいたけど、3つ上の姉は自宅から10分の公立高校へ通っている。つまらなそうな通学路。わたしは嫌だ。
朝7時20分に家を出る。
チャリで駅へ。本気出せば8分で駅へ着く。
32分発の電車へ滑り込む。前から2両面、一番前のドア側。電車が走る、15分後、友達が乗り込んでくる。千恵(ちえ)。高校に入ってから仲良くなった。
暇だったGWも終わり、普段通りの学校生活に戻る。
知恵には、全部話して気持ちがスッキリした。ポジティブに考えたらと言われ、どうポジティブにわたしなりに考えるかを考えた。
裕君と付き合った事は後悔しない。
初体験も裕君で良かったと思えてる。
わたしはマンガのような恋愛を期待していた。でも、良く考えてみたら「片想い」➡「両想い」➡「付き合う」みたいなマンガが好きだ。
「付き合う」から先には何があるんだろう。
で、わたしはその先をちょっと見て来たぐらいな経験をしたんだな。
真希ちゃんは失恋後の立ち直りが早い。
明るく笑ってた。
わたしはまだ、裕君と「別れた」という実感がない。実際はまだ別れて無いかもしれないという気持ちが捨てきれないから。
カッコ悪い、わたし。
帰りの電車で、知恵に直君の学校の文化祭に行こうと誘われた。
わたしはそのまま家に帰って来てしまった。
裕君の言葉が頭の中をグルグル回っていた。
わたし達は別れたのかなぁ。
それともこのまま自然消滅するのかもしれない…。
夜22時過ぎ、お母さん達が帰宅した。
子供のわたしが口を出す事じゃないのは分かっているけど、凄く気になった。
リビングに下りた。
母「彩ちゃん、ただいま。」
わたし「おかえり。どうなったの?」
母「とりあえず、お祖母ちゃんがお金は全
部出してくれるって言うんだけど…。」
わたし「なら、良かったじゃん。」
母「一応はね。けど、お祖母ちゃんにもお金返さないとね。借りた形だから。」
わたし「そっか~。」
解決とまではいかないのか⁉
やっぱり親子とはいえ、お金は返さないといけないんだね~。
じゃあ、やっぱり裕君の大学は…県外は難しい?
わたし達は離れなきゃ大丈夫なんじゃない?
わたし、、、別れたく無いんだぁ。
自分の気持ちにビックリした。
このまま、しばらく進展無し。
メール無し。
わたし「裕君、大学は何処に行きたいの?」
裕君「○大学に行きたいかな~、受かればね。」
○大学は国立大学で県外だ。新幹線で二時間掛からない位の距離。
やっぱりね、離れるよね~。
裕君「彩、不安になった?」
わたし「…大丈夫だよ。」
全然大丈夫な訳無いのに強がってしまう…。
裕君「ごめん…、彩を不安にさせて。もし、彩がもう無理って思うならいつでも俺から離れて良いから。」
何、どういう意味?
別れても良いよって事?
わたし「別れるって事?」
裕君「そうじゃなくて、いや、そういう意味かな⁉遠距離とか無理じゃない?だから、彩が無理だと思ったら別れてくれて構わないから。」
わたしは頭が真っ白になり、涙がポロポロ流れた。
裕君「いや、今すぐ別れたいとか、彩と別れたい訳じゃないよ。ただ、不安になるだろ⁉」
わたし「遠距離…やってみなきゃ分からないじゃん。裕君、わたしを置いて行くのに罪悪感を感じたく無いだけでしょ?」
裕君「違うって。彩が…。」
わたし「わたしが、わたしがって言うけど、大学行って新しい出逢いを裕君がしたいだけじゃない?」
もう来なきゃ良かった。
早速別れ話になるなんて…。
わたしが裕君に冷めたなんて思ってしまった罰なのかなぁ。
ドアが開く音が静かな廊下と自習室に響く。
わたしの視線の先にはいつも裕君がいる席があった。
が、裕君はいない。
わたしがゆっくりと自習室に入る、その時。
後ろから、
裕君「彩~、来たんだ。」
久しぶりに聞いた、裕君の生声。
わたし「裕君。」
わたしは何も思わず、裕君の胸に飛び込んだ。久しぶりの裕君の匂い(笑)。
わたし「メール見るのが遅くなっちゃって、ごめんね。」
わたし「…ごめんね。」
自然に泣けてきた。
きっとこの涙とごめんねは裕君に対するわたしの気持ち。
会った瞬間に「好き」って気持ちが湧いてきた。わたしの気持ちが戻ってきた。
わたしって単純。
淋しくて、会いたくて、ただそれだけだったんだ。
そんな、わたしを見て裕君はビックリしたみたいで。
裕君「大丈夫だよ、彩がそんなに謝らなくても。俺も10分ぐらい前に来ただけだし。」
わたしはずっと裕君の服をギューっと握ったまま抱きついていた。
部屋で色々考えてる間に寝てしまっていた…。
外を見ると、もうすっかり夜になっていた。
お母さん達はまだ帰って来ていない。
ふと、携帯を見るとメールが来ていた。
~メール~
裕君「今、親たちが話し込んでる。居場所が無いから自習室に行こうと思う。会える?彩が無理でも、俺は自習室に行くから。」
えーーー‼
メールが来たのが40分前。
もう自習室には着いてるはず…。
何て返事しようか。
気持ちが冷めた、それがバレるのが怖い。
けど、このままずっと会わないって訳にもいかないし。
考える前に、まず行動。
わたしは急いで自習室へ向かう。
自習室が閉まる時間まではあと一時間。
自習室から明かりが漏れていた。
勢い良く自習室のドアを開けた‼
家に取り残されたわたしは色々と考える。
裕君に対して、好きな気持ちが無いわけじゃないのに、今は「好き < 心配」。
そういえば、わたしは冷めやすい気がしていた。ちょっと好きになった人が出来ても、髪を切った、話し方、仕草なんかが自分のイメージとちょっとでも違えば気持ちがサーっと冷めたな…。
まあ、本気で人を好きになった事が無かっただけなのかもしれない。
そんなわたしが、裕君と付き合いだし、初めは、マンガのような展開にドキドキもしたし、自分の恋愛に満足していた。
けど、時間が経つにつれマンガのような恋愛じゃない事に気付いた。
我慢して、我慢させて、気持ちが離れていく。
わたしは自分に嘘はつけない。
きっと裕君にも次会ったらバレてしまうかな。
自分の部屋に戻ったものの、さっきの事が気になって仕方がない。
裕君の第一希望の大学は多分、県外なんだろうなぁ。私立かな~。
ハッキリと聞いたわけじゃないけど、勉強の出来る裕君が行きたい大学なんだから…
。
最近は、あまり裕君の事を考えて無かったわたしが今、凄く裕君の事を考えてる。
お金の事は子供のわたし達にはどうにも出来ない…。
このまま親たちが解決するのを待つしか無いのかなと。
夕方に動きがあった。
お父さんが帰宅。
お母さんと慌ただしく出掛ける準備をしていた。
わたしも急いでリビングへ行く。
母「彩ちゃん、お母さん達ちょっとお祖母ちゃんとこ行って来るから。晩ごはんが遅くなるかもしれないけど、ごめんね。」
二人で出掛けて行った。
おばさんが帰って、少ししてリビングに下りた。
お母さんがソファーに座ってため息をついていた。
わたし「おばさん帰ったんだね。」
母「分かった?」
わたし「そりゃあ、声聞けば分かるよ。で、おばさん何て?まさか、裕君の事?」
母「裕君?まあ、裕君も関係あるよね。大学行くんだから。」
わたし「気になる。話して‼お母さん一人で考え込まないで。」
お母さんはわたしに話してくれた。
要は、裕君家のおじさんが会社の先輩の借金の連帯保証人になって、その先輩が居なくなり、借金を裕君家が払わなくてはいけなくなった事。
借金が300万円で、借金を払うのに裕君、直君の学資保険を解約しなきゃ払えない事。
でも、そうすると裕君の第一希望の大学には行かせてあげれないみたいで、どうにか裕君の学資保険は守りたいっておばさんが。
我が家へお金を貸して欲しいって相談だったけど、我が家もお姉ちゃんは私立の大学だし、わたしも私立の女子校だし。
だから、まず、お爺ちゃん、お婆ちゃんに相談しなきゃってお母さんは言ったみたい。
裕君、大丈夫かな。
第一希望の大学に行けなくなったら。
GW 3日目☆
珍しく朝早く目が覚めた。
お腹が空いて1階リビングに下りた。
お母さんが電話で話している。
わたしに気付いて、電話の相手に「また後で」と言って電話を切った。
わたし「どうしたの?」
母「子供は知らなくて良いのよ。」
わたし「何それ。」
朝ごはんを食べた。
母「彩ちゃん、今日の予定は?」
わたし「無いけど。」
母「後でお客さん来るから、家に居るなら自分の部屋に大人しく居てね。」
何か変なお母さん。
大人しく部屋に居ろって何よ?
失礼しちゃうよ。
まあ、結局お母さんの言う通りにするしかない(笑)。
お昼前にインターフォンが鳴った。
お客さんが来たみたいだ。
静かに自分の部屋から出て、階段上からお母さんの動向を観察した(笑)。
話し声は何となく聞こえる。
相手は?
あっ?裕君家のおばさんだー‼‼‼
何?どうしたの?
わたし達の事がバレたのかな?
凄く気になる。
静かに階段を下り、リビング前まで行き、こっそり立ち聞きをした。
母「え?300…」
おばさん「保証人…連帯だから。」
母「お兄さんは?」
おばさん「もう話しにならなくて。」
母「義母さんに話したの?」
おばさん「主人が……。」
保証人?連帯?
借金の事?
おばさん「大学がね、だから、困るのよね」
母「主人に話してからまた。」
おばさん「ごめんなさいね。」
席を立つ音がして慌てて2階に上がった。
バレたかな?
寝る前に裕君からメールが来た。
最近、わたしの心に裕君の存在が居ただろうか⁉前のわたしは裕君中心に世界が回っていたのに…。
~メール~
裕君「まだ起きてる?」
わたし「起きてるよ(*^^*)勉強してたの?」
裕君「勉強もしてたし、彩の事も考えてたよ。」
その言葉にわたしの胸はチクチク痛んだ。
わたし「ありがとね。」
わたしも。なんて言えない…。
裕君「この間から、親がケンカばっかりで、勉強に集中出来なくて毎日塾行ってやってて。なかなか彩に会えなくてごめん。第一希望の大学行きたいじゃん。」
わたし「無理しないでね。おやすみ。」
裕君「おやすみ。」
わたしは自分から「おやすみ」ってメールを終わらせた。
前のわたしとは全然違う。
気持ちが湧かない、好きって気持ち。
どうしたんだろう。
あんなに大好きだったのに。
冷めたのかな。
別れも近い?
裕君が大学行けば、どうせ離ればなれになるんだから。
このぐらいの気持ちの方が楽かもしれないね。
しばらく、早瀬君の声が聞こえないくらい動揺した。
本当は、早瀬君に連絡が取れたら、あれも言って、これも言って、言いたい事が山のようにあった。
なのに、いざ本人と話す事になり、わたしはさっきまでの勢いが無くなってしまったのだ…。
よく考えれば、まだ2回しか会った事が無い人だし、何よりわたしは早瀬君の気持ちも理解出来ないわけじゃない。
それに、真希ちゃんの事は別として、早瀬君は悪い人ではないはず…まあ、2回しか会って無いわたしが言うのだから説得力には欠けるけど(笑)。
早瀬「もしもし、聞こえる?ねぇ、大丈夫?」
わたし「あっ、ごめん。ボーっとしちゃってた。まさか、早瀬君から電話がこんなに早く来るとは思わなくて、ちょっとビックリした。」
早瀬「勇樹が急用だからって言うし。で、何?話しって?」
わたし「真希ちゃんの事だよ。」
早瀬「高島?何?」
わたし「分かってるでしょう?メール。」
早瀬「無視してる事?」
わたし「そう、それ。」
早瀬「けど、この前話した通りだし。」
わたし「分かるよ、早瀬君のしたい事は。けど、それはわたしは知ってるからだし、まあ、真希ちゃんも薄々何かを感じてるよ。早瀬君が彼女の事、真希ちゃんに話したく無いならそれでも良いから、真希ちゃんの話だけでも聞いてあげて。お願いm(__)m」
早瀬「えぇー?」
わたし「じゃなきゃ、真希ちゃん前に進めないから。」
わたしは一気に早瀬君に話をした。
早瀬君も渋々ではあったけど、真希ちゃんと話してくれると言ってくれた。
早瀬君との電話を切り、真希ちゃんにメールした。
~メール~
わたし「早瀬君と連絡取れたよ。真希ちゃんと話してくれる約束したから、頑張って自分の気持ちを伝えて。」
わたしのした事は本当には大きなお世話だよね。真希ちゃんがフラれる事を分かって告白させるんだから。酷いやつだ…。
真希ちゃんから連絡が無いまま時間だけが過ぎる………。
わたし「真希ちゃん、一回電話切るね。知恵から勇樹君に早瀬君の事頼んでみるから。」
真希「分かった。また連絡ちょうだい。」
わたしは、真希ちゃんがフラれる事を分かってる。きっと、真希ちゃんも分かってる。けど、前に進む為に真希ちゃんの背中を押してみた。
だって、中学からずっとずっと早瀬君の事好きだったんだもんね。
その気持ちは分かるから。
傷付いても大丈夫、わたしが傍にいるからね。
知恵にメールした。
休みだし、すぐに連絡は付かないかもしれないけど。
~メール~
わたし「真希ちゃんの事でお願いがあるんだけど。早瀬君に連絡をわたしが取りたいって、勇樹君に伝えて欲しいです。」
15分くらいして、知恵から返信。
知恵「了解。まあ、最近勇樹君にメールして無かったから返事が来るかは分からないよ。」
また、30分くらいして、知恵から返信。
知恵「勇樹君に彩の番号教えて大丈夫?」
わたし「大丈夫。お願いします‼」
時間が経つのが遅く感じた。
経過を知らせる為、真希ちゃんに勇樹君にメールが伝わった事を伝えた。
そこから先は、早瀬君次第だから分からない。
真希ちゃんにメールしてから、数分して知らない番号から着信が来た。
わたしは勇樹君だと思って電話に出た。
~電話~
わたし「もしもし」
「あっ、もしもし」
わたし「急にごめんね。あのね、」
「早瀬だけど、何か言いたい事があるんだって?」
わたし「ん?早瀬君なの?」
わたしはビックリし過ぎて、頭が真っ白になった。
部屋に戻ってすぐ、携帯が鳴った。
真希ちゃんからだ。
~電話~
わたし「もしもし、真希ちゃん‼どうしたの?」
真希「今、話しても大丈夫?」
わたし「大丈夫だよ、自分の部屋に居るから❗」
真希「この前、みんなで早瀬と会ったじゃない⁉あれ以来、メールしても、ほぼ返信無くて…。それでも、2、3日おきぐらいにメールしてたんだ。けど、無視されてる状態は変わらず…。私、どうしたら良い?このまま、諦めろって事だよね、きっと。」
真希ちゃんをは段々と涙声になっていった。
わたしは、早瀬君がどうして真希ちゃんにそういう態度を取ったかを知っている。
けど、真希ちゃんは知らないからこんなに悲しくて、辛いんだ。
もし、わたしが真希ちゃんの立場なら…。理由をきちんと知りたい。
まだ、告白も出来てないのに。
きちんと告白して、フラれたんなら悲しいかも知れないけど、また新しい恋に向かっていけるんじゃないかな⁉
心の中でわたしはそう思い、真希ちゃんに言った。
わたし「諦めるんなら、きちんと告白してからにしよう。じゃなきゃ、真希ちゃん前に進めないよ。中学からずっと好きなんでしょう?」
真希「そうだけど、メール見てくれてるかも分からないから。どうやって告白しよう。」
わたしは早瀬君の連絡を知らないし。
あっ、知恵から勇樹君伝えでお願いしてみようかな。
早瀬君に彼女が居る事は分かってる。
だから、真希ちゃんにワザと冷たくして自然に離れて行くのを待ってる。
自分と真希ちゃんの親友の彼女が傷付かないように…。
それは、ズルいよ…早瀬君。
GW 2日目☆
今日も朝から暇なわたし。
お母さんとお父さんの声はリビングから聞こえる。
お姉ちゃんは昨日も今日も姿を見ていない。きっと、フラっと旅行にでも行ったのかなぁ。
大学生は良いよね~、行動範囲が広くて。
親にもうるさく言われない。
本当に羨ましい。
彼氏とだって、旅行行ったり出来るんだろうな~。
リビングから、わたしを呼ぶ声がする。
母「彩ちゃん、炒飯食べる?」
わたし「食べるよ🍴」
階段を勢いよく下りた。
テーブルの上に炒飯、すーぷか、唐揚げが置いてある。
食べてるわたしに、お母さんが、
母「彩ちゃん、昨日のお昼ご飯どうしたの?」
わたし「あっ、外で食べたんだ‼ファミレスでね。」
母「そうなの。珍しいね、彩ちゃんが外で食べるなんて。」
わたし「DVD借りに行ったら、知り合いに会ったから一緒に食べたんだよ。」
母「そうなのね。じゃあ、後でお昼ご飯代渡さなきゃね。」
直君ととは言いにくいもんね。
わたし「ごちそうさま。」
お母さんから昨日のお昼ご飯代1000円貰い、自分の部屋へ戻った。
やる事が本当に無い。
今日こそはDVDを借りに行こうかな~。
ファミレスを出て、直君とバイバイした。
裕君には直君との事話しておかなきゃ、直君も何も思わず、普通の会話として話しちゃうよね~。
~メール~
平常心を装おって‼
わたし「さっき、DVD借りようと思って出掛けたら、偶然直君に会ったんだよー、本当にビックリしたよ(*^^*)。で、なり行きでファミレスでお昼ご飯食べたんだ(笑)。」
わたしは、今日の出来事に動揺し過ぎてDVDを借りる事も忘れ、そのまま帰宅した。
夜になり、やっと裕君からメールが来た。
~メール~
裕君「今日は、メール出来なくてごめんね。模擬試験だったから、メール見れて無くて。直と会うなんて珍しい事があったね。直、何か言ってた?」
わたし「裕君の事は特に何も言って無かったよ。まあ、勉強が忙しい、ぐらいかな。」
何か彼氏彼女みたいな甘い言葉は無いメールに、最近慣れてしまった。
淋しいよ。
直君は窓の外を眺めてる。
横顔が綺麗だなぁ。
目が合うとニコっと笑ってくれる笑顔にズキュン、ズキュンやられてます(笑)。
わたし「そういえば、文化祭があるんだってね⁉5月の終わり頃だっけ?」
直君「いつもは5月終わりだけど、今年から6月の第1週目の金土日だったかな。金曜日は外部無しでって聞いたけど。」
直君「何?来るの?」
わたし「友達がね、去年行って楽しかったって言うからね。ちょっと行きたいかも~ぐらいな感じ(笑)。」
直君「来たら良いじゃん。」
来たら良いじゃんって、簡単に言われた。
直君が言うと、来るのは自由だし、来たければどうぞ的に取れる……。
もっと、「来てよ~🎵」ぐらい、可愛く言えないもんかね( ̄^ ̄)
わたし「行けたら、行くかも。」
わたしにもプライドがある。かなり低いけど、「わ~い、行きたい」なんて口が裂けても言えない‼
直君「ねぇ、GWなのに1人なの?彼氏は?」
わたし「彼氏か……。」
直君「あっ、別れちゃった?ごめん。」
わたし「いやいや、別れて無いし。」
変に気を遣わしちゃったじゃん(涙)
直君「あれ、違うんだ。じゃあ、彼氏何してんの?」
わたし「勉強してる。受験生だから。」
直君「うちの兄貴と一緒じゃん‼」
そうだよ、お宅のお兄さんだよ‼
勉強ばっかりして、まだメールの返事も来ないよ‼
淋しいよ~って言いたい。
我慢してるんだよ、頑張ってって裕君に言いながら自分に言い聞かせてるんだよ(>_<)
直君「彩ちゃん、淋しいの我慢して偉いね。」
偉いねだって。
涙が出そうだよ。
ファミレスは丁度お昼ご飯時で満席だった。
名前を書いて順番を待つ事にした。
直君が名前を書いてくれたけど、同じ苗字だから、何か変な感じがする。
15分くらい待って、席に着けた‼
前座ったのと同じ窓際の席。
直君に聞きたい事はたくさんあるけど、わたしに何の権利があって、そんな事を聞けるのか、聞きた後で、絶対に聞いた事を後悔しそうな自分がいる。
けど、わたしのこの気持ちに気付いてくれたのかは分からないけど、直君から話してくれた。
直君「本当にびっくりしたよ。車降りてすぐ目の前に彩ちゃん居るんだもん。」
わたし「わたしの方がビックリしたよ‼おばちゃんかなぁ~って思って運転席側すぐ見ちゃったじゃん(笑)。そしたら、全然綺麗なお姉さんが居て……。」
わたし「佳奈さんだっけ⁉わたしに気付いて会釈してくれたけど、変な誤解とかしてない?大丈夫?」
直君「多分、そういうの気にしたいと思うよ🎵」
佳奈さん、大人だからかなぁ。
直君はそういう人が良いんだもんね。
もうわたしは目の前に運ばれたハンバーグにパクつくしか平常心を保てない‼
GW 1日目☆
朝から何にもする事は無いし、お父さんもお母さんもお姉ちゃんも出掛けて居ない…。
暇過ぎる‼
そうだ、裕君にメールをしてみよう🎵
~メール~
わたし「裕君、勉強してますか?」
返事はすぐ来ない……。
DVDでも借りに行こうかなぁ~。
駅の近くのレンタル屋さんに散歩がてら歩いて行く。
お散歩するのに丁度良い季節だよね~。
いつも裕君と会ってた自習室のある市営ホールの前を通り、横の公園では家族連れが楽しそうに遊んでる🎵
レンタル屋さんに着き、駐車場を横切ろうとした時、目の前に止まった黒い軽自動車から、直君が降りて来た。
わたしはすぐに運転席側を見た。
おばちゃんじゃない、若いお姉さんだ。
あっ、21歳の彼女………。
直君「びっくりした。彩ちゃんじゃん❗」
わたし「あっ、うん。」
気まずい…。
21歳彼女「直君、またね。」
直君「また。」
21歳の彼女はわたしに気付いて、軽く会釈して去って行った。
わたしと直君が駐車場に取り残されたみたいになった。
わたし「あの人が例の?(笑)。」
直君「あぁ~、佳奈さん。」
わたし「佳奈さんって言うんだね。綺麗な人だね。」
直君「そう⁉今から仕事なんだって。」
まだお昼前だけど、
今から仕事で、
仕事前に直君に会ってたって事は朝早くから会ってた?
もしくは、昨日から一緒とか?
わたしは頭の中でいっぱい考えちゃって。
今日は何か話しにくい。
直君「彩ちゃん、お昼食べた?(笑)。」
わたし「まだだけど。」
直君「じゃあ、この間のファミレス行こう🎵」
何か直君のペースにはまる……。
明日からGWが始まる。
けど、わたしには何の予定も無く…。
裕君は相変わらず勉強三昧。
メールはちゃんとしてくれてる、たまに電話も。今は我慢しなきゃね…頑張って自分に言い聞かせる。
真希ちゃんから誘われて、わたしと知恵は3人で学校帰りにカラオケへ行った。
真希「知恵ちゃんは上手くいってる?勇樹だっけ?」
知恵「上手くいってるも何も、ただのメル友(笑)。」
真希「会ったりするわけじゃないの?」
知恵「だって、付き合ったりしたいわけじゃないから。」
真希「みんなで遊ぶとかは?」
知恵「う~ん、あんまり会いたく無いかもな(笑)。」
わたしは、心の中で知恵を褒めていた(笑)。真希ちゃんは、何とか知恵と勇樹をくっ付けたいという魂胆が見え見え!
真希「そうなんだ。でも、じゃあ、何でメールしてるの?」
知恵「メールは盛り上がるじゃん(笑)。疑似恋愛ってやつ(笑)。面倒じゃないし(笑)。」
真希「そっか~。」
おぉ~、真希ちゃん諦めた(笑)。
知恵の勝ちだね(笑)。
それにしても、早瀬君、早く彼女が居る事、言えよ( ̄^ ̄)
まあ、わたしが早瀬君に連絡する術は無いから早瀬君に任せるしかな。
真希ちゃんは自分の用が終わったし、もう帰りたいって顔に書いてある(笑)。
分かりやすい…。
わたし「そろそろ、帰ろう?(笑)。」
知恵「そうだね。」
真希「じゃあ、良いGWを。」
真希ちゃんだけ、帰る方向が違う。
知恵と歩きながら、
わたし「真希ちゃんの知恵と勇樹君をくっ付けたいって思いが凄かったね?気付いてた?(笑)。」
知恵「分かりやすいんだもん。真希ちゃんの為に付き合えないよ(笑)。」
わたし「わたし、もう知恵が真希ちゃんに言い返す度に、拍手だったよ(笑)。」
知恵「ありがとー(*^^*)」
わたし「実はこの間みんなで会った時に、早瀬君から真希ちゃんがどういうつもりか聞かれて、早瀬君彼女居るんだって。だから、何か困るみたいな…。」
知恵「そうなんだー、まあ、早瀬君カッコいいしね、彼女居ないのが不思議だもんね。けど、真希ちゃんは彼女居る事知らないんだ~。言えば良いのにね(笑)。」
理由は内緒にしといてあげよう、早瀬君‼
また普通の1日が始まる。
朝、いつもの定位置に立ち知恵を待つ。
わたし「知恵、おはよう👋😃☀」
知恵「おはよう👋😆✨☀昨日はあれから、どーだったの?(笑)。」
わたしは知恵には内緒にせず全部話した。
知恵「マジで?(笑)。そんな年上と付き合ってるの?何それ、犯罪にならないの?(笑)。」
わたし「わたしもそう思ったけど、彼女は直君の本当の年知らないみたいでね(笑)。しかも、付き合ってるっていうか、ただ食事したり出掛けたりする人って言うんだよね…。」
知恵「えー、それだけなわけ無いじゃん(笑)。エッチしてるって(笑)。」
わたし「えっ?(笑)。やっぱりそうだよね…けど、未成年相手はやっぱり犯罪なのかな?」
わたしは犯罪とか言う前に、直君が年上の彼女と身体の関係があるなんて、想像したくない…。
あの綺麗な顔でキスしたりするんだろうか…。
わたしの頭の中は今、裕君の事を考える時間よりも直君の事を考える時間の方が長い。
知恵「そんなにカッコいいんだぁ~見てみたい(笑)。写メ無いの?(笑)。」
わたし「無いよ(笑)。いつか会えるかもね。」
知恵「あっ、会えるよ❗」
わたし「いつ?」
知恵「☆高の文化祭は5月終わり頃だよ。秋に体育祭。去年、友達に誘われて行ったから‼今年は共学になったし、楽しいんじゃない?(笑)。」
わたし「他校の文化祭なんて行った事無いよ(笑)。」
知恵「彼氏の行けば?(笑)。私はまあ、行けないけど。」
わたし「そうだよね、元カレ居るもんね…。けど、恥ずかしくて行けないよ(笑)。」
知恵「でも、他所の女が来てるんだよ(笑)。」
何か知恵にそう言われると複雑な気がするけど…やっぱり恥ずかしさが勝つよね。
今日の出来事を裕君に話して良いのか悩んだ。別に直君からは、内緒にしてねとは言われて無いけど…まさか、わたしが裕君と繋がってるなんて思って無いだろうし( ̄^ ̄)
何となく内緒にした方が良いのかなぁ~と思い、裕君には直君の話は内緒にした‼
ただ、裕君とはあんまり会えないし、会えてもちょっとだけだし、何かずっとお預けされてる気分で、淋しくて、淋しくて。
今日のファミレスでの出来事を思い出した‼
直君との方が自然に話せたような気がした…。
一緒に居て楽チンで、意外にわたしの事を分かっていてくれてる?(笑)。
な~んて、そんな風に思っちゃいました(笑)。
気持ちだけ、ちょっと浮気したみたいな(笑)。
あっ、そうそう、直君のストーカーに電話しなきゃね(笑)。
~電話~
わたし「もしもし、彩だけど。今、電話大丈夫?」
☆高女子「もしもし、彩ちゃん‼この間はお疲れ様‼で、今日はどうしたの?」
わたし「わたしの従兄弟の件だけど…。」
☆高女子「直君?何、何だって?」
わたし「彼女が居るから、もう付きまとわないでって。」
☆高女子「やっぱり~彼女居るんだ。まあ、居ないわけないと思ってたけど。けど、彼女居ても良いんだ(笑)。アイドルを好きなのと同じ感覚だから(笑)。」
わたし「アイドルかぁ~(笑)。一応、追っかけは止めてあげてね。ツンデレだけど、意外に繊細だから(笑)。」
☆高女子「分かったよ(笑)。彩ちゃんが言って来るって事は、直君から迷惑だからってお願いされたんだもんね。彩ちゃんを困らせてごめんね🙏💦💦」
わたし「こっちこそ、こんなお願いして。」
☆高女子「けど、直君に伝えて。☆高校に直君のファンは沢山居るから、挨拶ぐらいは嫌がらずにしてね✨って(笑)。」
わたし「分かった、伝えてとくね(*^^*)」
早速、直君にメールした。
~メール~
わたし「さっきはごちそうさまでした✨で、早速友達に電話したからね‼分かってくれたけど、挨拶ぐらいはしてね🎵だって(笑)。」
直君「サンキュ‼」
期待していた内容と違って、かなりあっさりしたメールにちょっとしょんぼりしたなぁ~。
わたし「また何かあったら言って、相談には乗るから‼」
直君「ありがとー😉👍🎶。何か安心して話せる女の子って居ないんだよね。彩ちゃん居たら助かる🎵」
わたし「わたしが居て良かったね(笑)。」
直君「まあね。じゃあ、帰りますか?(笑)。」
わたし「そうだね。」
ファミレスの伝票をヒョイっと、直君が持ちお支払いをしてくれた。
わたし「わたしの分は払うよ‼」
直君「相談に乗ってくれたお礼(笑)。」
わたし「ごちそうさま❤」
二人でファミレスを出る。
まだまだ夕方は肌寒いかも。
それにしても、直君のモテて困るって本当に贅沢な悩みじゃない?(笑)。
男子高校生すべてを敵に回すよ(笑)。
ツンデレ王子、直君❗
この先どうなるかわたしは楽しみにしています(笑)。
直君「彩ちゃん、これからはLINEしようね(笑)。また連絡するから(笑)。」
直君はさっさと帰って行った。
わたし「いやいやいや、ちゃんと相手に年齢言おうよ、ってか、そもそも何処で知り合った奈の?」
直君「何処でって…街歩いてて、逆ナンってやつ⁉(笑)。」
わたし「でも、その時直君中3でしょ⁉(笑)。」
直君「そうだよ、だから相手も年下だよね~(笑)って言ってたし。学生だから、金無いのも分かってるし、みたいな(笑)。」
わたし「ごめん、相手は多分その時、高3ぐらいに間違えてない?もしくは大学か専門とか?(笑)。」
直君「えっ、そうかな⁉(笑)。」
わたし「今のわたしでさえ、中学生とは付き合えないよ(笑)。」
直君「あらら(笑)。」
直君「まあ、もういいよ。お互い、必要な時に会うだけで、都合良い相手なんだから(笑)。」
かなり発言が大人だけど…。
前に裕君が言った言葉を思い出した。
「あいつの方が大人だよ」
確かに、かなり大人だね。
わたし「直君、まあ、一応歳上の彼女が居るって事で対応したら?(笑)。」
直君「そうする。」
わたし「きちんと断る事もね(笑)。」
直君「彩ちゃん、彼氏は?(笑)。」
わたし「わたし?(笑)。」
直君「居ないわけは無いでしょ?(笑)。」
わたし「まあ、居るけど。」
直君「年上?」
わたし「うん。」
直君「年下はだめ?(笑)。」
このツンデレ王子はわたしをからかって楽しんでるよ(~_~;)
わたし「直君、イチゴ食べて良いよ🍓(笑)。」
直君「じゃあ、いただき🍓(笑)。」
わたしが使ってるスプーンで、わたしの手を取り、わたしがアーンってしたみたいに食べる直君、何て可愛いんだ(笑)。
悪いお姉さんが連れて帰っちゃうぞ‼(笑)。
ヤバイ、ヤバイ、ちょっと女子高生好きのおじさんの気持ちが分かってしまった(;^_^A(笑)。
わたし「直君、彼女居ないの?(笑)。」
直君「彼女?(笑)。」
わたし「彼女居たら、きちんと断る理由になるし。」
直君「彼女かぁ…まあ、普通に食事したり出掛けたりする人はいるかな。けど、彼女っていうか、ただそれだけだし。」
わたし「デートしたりするなら、彼女じゃん❗好きなんでしょ?(笑)。」
直君「好きか嫌いかで言うと好きだけど、何か違うんだよね。暇なときに会うぐらいだし。向こうも好きに遊んでるだろうし(笑)。」
はぁ?(笑)。
高校生が言う台詞?
歳、誤魔化してませんか?(笑)。
直君「大丈夫、彩ちゃんに分かって欲しいとは思ってないから(笑)。」
わたしの心を見透かされた(笑)。
わたし「相手も同じ考え?普通は彼氏なら独占したいみたいな…。」
直君「さぁ~(笑)まあ、そんな女とは付き合えないよ、俺(笑)。」
わたし「ごめん、わたしがお子様なだけかな?(笑)。理解力が無いだけか…。」
直君「大丈夫、高校生みたいなお子様には分からないから(笑)。」
わたし「彼女って何歳?(笑)。」
直君「彼女じゃないけど、今遊んでる人は21歳かな。働いてるから(笑)。」
(@ ̄□ ̄@;)!!
わたし「犯罪になるんじゃない?(笑)。」
直君「そう?(笑)。」
わたし「いつから?(笑)。」
直君「中3秋ぐらいかな。」
わたし「相手は直君の歳知ってる?」
直君「正確には知らないと思う。学生なのは知ってるけど。」
もう、わたしのキャパ越えてますから(笑)。
気を取り直して、
わたし「で、ストーカーって何されたの?」
歳上としての威厳を取り戻したい‼
いや、そもそも威厳なんかは無いかもしれないけど、バカにはされたくない‼( ̄^ ̄)
直君「俺、学校はバスにしてるんだけど、バスの中まで付いてくるし、最近は家にまで来るし、母さんは友達なら家にどうぞって言うし。マジでムカつくから。」
わたし「それはちょっと行き過ぎだね…。それって、わたしの友達?」
直君「多分…。けど、もう色々あるから誰が誰かなんか知らない。」
わたし「モテるのも大変なんだね?(笑)。」
直君「はぁ?モテてるって言うの?これ完全に嫌がらせじゃない?」
わたし「まあ、確かにね…。」
女子ってストーカー気質だったりするよね(笑)。わたし含め(笑)。
わたし「わたしの友達にはわたしから連絡しとくけど、それ以外にもあるんだよね?」
直君「最初、入学したてで知らない先輩から話し掛けられて、朝からギャーギャーうるさいし、携帯教えろとか、変な手紙貰うし、もうウザい‼」
わたし「ウザいってハッキリ言えば?(笑)。」
直君「さすがに俺もまだウザいとは言って無いけど、言おうかな?(笑)。」
わたし「だって、直君ツンデレじゃん(笑)。ツンデレ王子(笑)。」
直君「王子って(笑)。そんなキャラじゃないし(笑)。」
わたしのイチゴパフェが来た。
わたし「美味しそう🍓」
ニコニコしながらパフェを食べる、わたしにまた、
直君「子供みたい(笑)。」
わたし「高校生だし、まだ子供ですよーだ(笑)。」
嫌みたっぷりに言ってやった(笑)。
直君「ねぇ、ひと口ちょーだい🍓(笑)。」
ちょっと昔に戻ったみたいだね、可愛い直君に(笑)。
30分程して、わたしの最寄駅に直君が来た。
約半年ぶりにあった直君は中学生だった頃より大人っぽく、男らしい、また色気さえ感じられた。
しばらく、わたしは直君に見とれていた(笑)。
けど、王子様みたいな容姿とは裏腹にかなりのツンデレだからなぁ~。
直君「いたいた、彩ちゃん‼」
わたし「直君、高校生になってますますカッコよくなったんじゃない⁉(笑)。」
本当にジュノンボーイとかに出ちゃえば良いじゃんってくらいカッコよい。
直君「まあ、それはどうでも良いんだけど。ちょっと場所変えよう‼」
わたし「分かった。じゃあ、近くの公園へ行こうか?」
直君「彩ちゃん、公園って子供みたい(笑)。」
子供って…わたしの方が歳上なのに(`Δ´)
わたし「じゃあ、どうしようかな~(涙)」
直君「あそこのファミレスで。」
まず二人で歩くだけで、すれ違う女子からの熱い視線が痛い…。
わたしを見る嫉妬のような悪意を感じる眼差し!
ファミレスに入り窓際に座る。
わたし「それで、どうしたの?」
直君「彩ちゃん何か食べる?(笑)。」
わたし「ん?(笑)。どーしようかな?イチゴパフェ食べたいかも(笑)。」
直君が店員さんを呼んでくれた。
直君「じゃあ、ドリンクバー②つと、イチゴパフェで。」
店員も直君の綺麗な顔にうっとりするよね。たまに見せる笑顔は反則だよ(笑)。
わたし「直君、飲み会何にする?取ってくるよ(*^^*)」
直君「じゃあ、コーヒー、ブラックで良いから。」
わたし「はいはい~。」
ドリンクバーで、コーヒー淹れながら自分のメロンソーダをグラスに入れる。
準備出来たけど、2つを一度に持つのが怖い…(笑)。コーヒーはこぼしちゃいそうだし、ソーサーがカチャカチャいうし。
モタモタしてる、わたしを見かねた直君が、
直君「貸して。」
2つとも持って行ってくれた。
直君「彩ちゃん、相変わらずどんくさい?(笑)。」
グサっとわたしの心が傷付いたんだけど。
裕君と一緒に居られたのは一時間ぐらいだったけど、幸せだった。
これからわたし達はどーなって行くのかなぁ~(涙)
裕君の進学で離れ離れになるのは確実だし。不安だらけだな💦
また何でもない日常に戻る。
知恵は勇樹君と仲良く出来てるし、付き合い出す日も近いかもしれない…(笑)。
ただ早瀬君の件もあるし、あまりお勧めはしたくない。
珍しく5時間目で学校が終わり、いつもより一時間半程早く帰れる。
知恵とお茶して帰る事にした。
知恵「勇樹君は良い人なんだけど、友達止まりかも(笑)。」
わたし「友達止まり?(笑)。」
知恵「元カレと比べたら申し訳無いけど、男としての魅力が無いんだよね(笑)。ただ、メールしたりするだけなら良いんだけどね…。」
わたし「男の魅力かぁ~。例えば?」
知恵「勇樹君とエッチは考えられないし。」
わたし「(笑)。何で?」
知恵「押し倒してくるタイプじゃ無さそうだし、いつまでもプラトニックな関係で居そう(笑)。」
わたし「じゃあ、勇樹君とは付き合う気無いの?(笑)。」
知恵「無い、無い、暇潰し(笑)。」
わたし「ヒドーい‼」
そんな話をしていたら、わたしの携帯に知らない番号から掛かって来た。
~電話~
わたし「もしもし⁉」
相手「もしもし、彩ちゃん?」
わたし「はい、そうです。どなたですか?」
相手「あっ、ごめん、直だけど。」
わたし「ん?直君?」
直君「そう。」
わたし「とうしたの?ってか、わたしの番号よく分かったね(笑)。」
直君「彩ちゃんのお友達って言う先輩達に聞いたんだけど、もうあの人達どーにかしてよ。」
わたし「何されたの?」
直君「ほぼストーカーだね…。」
わたし「直君、ハッキリと嫌なら嫌って言わなきゃ。まず、会おうか?(笑)。」
直君「今から彩ちゃんとこ行くから、待ってて。」
直君に急に会う事になった。
知恵とはここでバイバイし、わたしも最寄駅まで急いで向かう。
みんなとのカラオケも終盤に差し掛かり、そろそろ帰る準備をしていたら、裕君からメールがあった。
~メール~
裕君「塾終わったんだけど、会える?同窓会だったんだよね?」
わたし「同窓会は終わったよ‼今、仲良しの子達とカラオケ来てたとこ🎵もうすぐ終わりだから会えるよ(*σ´ェ`)σ」
裕君「じゃあ、いつもの自習室で。」
解散ってする時、凄く淋しかった…。
もう会えないんじゃないかって思うぐらい。だから、わたしはみんなとLINEのグループを作って、また遊ぼうって約束した。
~自習室~
わたし「裕君、久しぶり(*^^*)会いたかったよ(笑)。」
裕君「ごめんな、忙しくて構ってやれなくて。浮気してないか?(笑)。」
わたし「何言ってるの?(笑)。大丈夫だよ(笑)。」
わたしも、ここ何日間は忙しくて裕君に会えない淋しさを忘れてた…。
わたし「さっき、同窓会で直君の事を聞かれたよ(笑)。かなり、モテてるみたいだよ(笑)。」
裕君「あいつ、中学の時からモテてたよ‼まあ、性格があれだから女は面倒なくらいにしか思ってないかも。」
えっ、裕君は直君の事分かって無いんじゃない?(笑)。女は面倒なんて思ってるやつが☆高なんかに行きますか?(笑)。
わたし「わたしの友達が直君好きみたいでね、色々聞かれたんだよね(笑)。」
裕君「あんまり学校の話しないからな。」
話もしたいけど、一番は裕君の体温を感じたい‼ギューって抱き付く。
温かい裕君。
触りたい、触りたい…。
わたしが発情しちゃうからかな(笑)。
わたし「裕君大好きだよ❤」
裕君「どうした?(笑)。」
自分の気持ちはきちんと伝えたい。
わたしかなり、鈍感だから(笑)。
裕君「彩、俺の進路だけど、、、県外になりそうだ。」
わたし「仕方ないよ、頑張って。」
本当は仕方ないなんて思って無い…。
傍に居たいだけ、ただそれだけ。
でも、裕君の将来は裕君のモノだから………。
わたし「ごめん、全然話が見えて来ないんだけど……。」
由香「私たちから言うのもね。やっぱりちゃんと、本人から言わなきゃ(笑)。ここまでお膳立てしてあげたんだから(笑)。」
堀田「はぁ⁉(笑)。ここで?そんなつもり無かったんだけどなぁ~(笑)。」
堀田「中学2年の時から俺は彩の事好きでした。もし、良かったら付き合って下さい。」
わたし「ごめんなさい、彼氏います………。」
堀田「だよな。まあ、友達で良いんだ‼すっきりしたわぁ‼次の恋愛探すから(笑)。」
わたし「ありがとね(笑)。何か嬉しかったよ(笑)。」
堀田「まあな、彩の事好きだったヤツは多かったからな~(笑)。仲良く出来てるだけで、良いんだよ🎵」
ほっちゃんの気持ちに全然気付いて無かった。
わたしって、鈍感なんだね(笑)。
ほっちゃん達と合流し、カラオケに向かう。
男子が5人、女子4人。
わたし「結局、あの同窓会って何なの?」
恵那「私も思ってた。美紀が勝手に仕切ってただけじゃん。」
堀田「あれ、あいつが勝手に決めて案内出しただけだろ⁉(笑)。あいつの高校一緒のやつに聞いたんだけど、かなり学校で浮いてるらしいぞ。」
由香「私高校一緒だけど、何か友達居なさそうだよ。1年の初めはそんな感じしなかったけど。先輩と付き合っただの、取っただの、色々あったみたいだしね(笑)。しかも、私が言うのも美紀ぐらいの頭の良さはザラに居るからね。中学みたいにはいかないんだよね…。」
わたし「複雑だね…。」
高校生って一気に大人になるんだね…。
中学の時には何かあんまり波風たてずに内に込めた感じがしてたんだけどなぁ……。
堀田「そんな事より、彩の学校どう?可愛い子が多い事で有名らしいじゃん(笑)。」
由香「あっ、それ私も聞いたことあるよ。制服とか雑誌に載ってたよ☺」
恵那「可愛いよね~(笑)。何かきらきらした子が多いかも。私今、隣の県に居るけど、知ってるよ‼」
わたし「実は…入ってから知ったんだよね(笑)。もう最初は場違いかって言うぐらい皆が大人に見えてさぁ~(笑)話せば全然変わらないんだけどね(笑)。楽しいよ🎵」
男子①「合コン無い?(笑)。」
堀田「セッティングしろよ(笑)。」
わたし「ごめん、皆ほぼ彼氏持ちだよ(笑)。しかも、大学生や社会人の(笑)。」
男子②「じゃあ、お前は?(笑)。」
わたし「わたし?(笑)。」
男子②「堀田が一番聞きたかった事、聞いてやっただけじゃん(笑)。」
堀田「おい⁉(笑)。」
由香「確かに………(笑)。みんな気付いてるよ。」
堀田「マジで😲⁉(笑)。」
みんなのスピード感ある会話に全然付いていけない、わたし。
由香「気付いてないのは、本人だけ(笑)。」
恵那「ほら、一人だけポカーンとしてるよ(笑)。」
わたしの方を指指してる。
堀田「これ終わったら、カラオケ行かない?みんなで?(笑)。」
わたし「良いね、2年の時のメンバー?(笑)。」
堀田「誘っとくから(笑)。後で。」
2年生のクラスは仲が良かった🎵
ほっちゃん、恵那ちゃんも同じクラス、由香も。
あと男女5人くらい仲が良かった。
同窓会も無事終わった。
ほっちゃんがいる場所に走って行こうとした時に、美紀の元カレに呼び止められた‼
美紀元カレ「久しぶり。」
わたし「…。何か用?」
美紀元カレ「いや、でも、…悪かったな。」
わたし「だ、か、ら、何?」
わたし「それだけなら、わたし行くから。」
美紀元カレ「ずっと謝りたかったんだよね。お前の言う事が本当なんだろ。」
わたし「今更?もう昔の話だから、もう良い…。」
美紀元カレ「ごめんな。俺、結構お前の事好きだったのになぁ。もう遅いよな。」
わたし「…遅いよ。 けど、ありがとう。じゃあ。」
もう遅いよ、けど、ありがとう。
嫌な思い出にさよなら出来そうだよ。
同窓会なんだけど、自由に話す感じじゃなくて何だか披露宴みたい。
各テーブルに軽食は置いてある。
ドリンクは各自取りに行く。
まあ、どうせ美紀が考えたんだろうけど…。自由にみんな話せたら勝手に抜けて自分達で二次会みたいに行っちゃうもんね。
飲み物を取りに行く時に、他のクラスの子とかに話し掛けれる感じで。
ドリンクのテーブルに仲良しだった、恵那ちゃんを見つけた‼
わたし「恵那ちゃん、元気?」
恵那「彩ちゃん‼久しぶり(*^^*)元気してた?」
恵那ちゃんは中学卒業と同時に、引っ越しをして、高校は県外に行っている。
わたし「元気だよ。同窓会の為に帰ってきたの?(笑)。」
恵那「そうだよ、彩ちゃんにも会いたかったし(笑)。卒業してから連絡も年賀状ぐらいだし。もっと話したいなぁ~って(笑)。」
恵那ちゃんはとても優しくて明るい。
また話が出来て嬉しいなぁ❤
恵那「そう言えば、中学の時に美紀と色々あったじゃん、高校入ってからは大丈夫なの?」
わたし「卒業後、この間初めて美紀に会ったけど、何か普通に話し掛けて来てちょっとびっくりしたよ‼」
恵那「あいつ、美紀の元カレもさっき見掛けたよ。」
わたし「会いたくない…美紀より会いたくないよ。」
違うクラスだった男子が数人近付いて来た。
仲が良かった堀田君ことほっちゃんが手を振っていた。
わたし「ほっちゃん久しぶり(*^^*)元気?(笑)。」
堀田「よぉ。元気か?お前だけ何か会わないよな(笑)。」
わたし「高校が離れてるからね。ほっちゃん、彼女出来たの?(笑)。」
堀田「いや、出来ないよ。男子校だし、出逢いないぞ。紹介でもしろよ(笑)。」
わたし「ほっちゃんの良さが他の女の子に分かるかな(笑)。」
堀田「お前に俺の良さが分かるのか?(笑)。」
わたし「分かってたよ‼良い人だよ(笑)。」
ほっちゃんはとても優しい何でも話せる友達だった。けど、美紀の事があって、男友達と話す事も怖くなった…。
だから、女子高を選んだんだよね…。
~同窓会~
11時20分 受付場所に行く。参加費5000円を払い、プログラムを貰う。わたし、何組だったかなぁ~(笑)。
まずは、3年生のクラス毎に席があった。
あっ、2組だったかなぁ~わたし。
懐かしいって程じゃないし、けど、女の子は変わるよね。化粧なんかしちゃうからかな(笑)。
由香「彩じゃん。来ないかと思ってたら(笑)。元気?」
わたし「元気よ(笑)。由香は元気そうだね。」
由香とは家が近所で、たまに一緒に帰ったりしていた。高校はうちのお姉ちゃんと一緒で、頭が良かった(*´・ω・`)b
わたしが由香と席に着いたら、他のクラスだった女子5人が走って来た。
女子「彩ちゃん、来てて良かった(笑)。」
わたし「久しぶり。何?」
女子「☆高1年に知り合い居る?」
わたし「☆高?しかも、1年?」
あれ、☆高って共学になるって確か直君が言ってたよね~(笑)。
わたし「あっ、☆高共学になったんでしょ⁉従兄弟がね、行くって言ってた~。」
女子「やっぱり!従兄弟かぁ~。弟なら中学一緒になるから知らないわけないしと思ってたんだぁ~(笑)。」
わたし「で、直君でしょ?(笑)。」
女子「そうだよ、そうだよ、天使だよ。可愛いよね、カッコいいよね。何か情報無い?携帯は?知らない?」
わたし「天使?(笑)。よく、わたしの親戚って分かったね?」
女子「苗字がね、そう沢山あるわけじゃないしね。」
わたし「わたしから何の情報も無いよ。携帯とか知らないし、年に1回も会わないし(笑)。」
女子「な~んだ。今、私たちは挨拶運動みたいに挨拶だけしてるんだよ(笑)。最初は無視されて、それでも負けずに挨拶してたら、頭は下げてくれるように(笑)。」
わたし「ツンデレな感じじゃない⁉直君?」
女子「喋りたい~(笑)。彼女居るのかな?歳上は大丈夫かな?(笑)。聞いて欲しい(笑)。」
いやいや、困るよ…。
直君、天使とか言われてるし、モテるんだね(’-’*)♪
みんなの元に戻り、温かい飲み物を渡す。
4月はまだまだ寒い。
真希ちゃんがトイレに行くと、わたしと交代するように席を外す。
早瀬君と二人になり、何か気不味い(笑)。
わたしはひたすら飲み物を飲む。
早瀬「あのさ、高島の事なんだけど…。あいつどういうつもりで居るか分かる?(笑)。」
わたし「真希ちゃんの事は直接本人に確かめて。わたしの口からは言えないから。」
早瀬「じゃあ、とりあえず俺の話聞いて、俺の話が合ってるかどうか判断して。」
わたし「とりあえず聞くけど…。」
早瀬「高島と中学の時、付き合ってた事は知ってると思うけど、あれも、好きだからとかというよりは成り行きっていうか、ノリみたいな感じで。その後、本気で好きになったやつが出来たから高島と別れた。」
わたし「それで?」
早瀬「その好きになったやつと、今付き合ってる。」
わたし「それなら、真希ちゃんに彼女がいるって言えば良いだけじゃない⁉」
早瀬「実は、その彼女が高島の親友だ。しかも、俺もあいつも高島にはずっと黙って過ごしてきた。しかも、あいつは今オーストラリアへ留学しに行っている。大学はそのままオーストラリアへ、俺も大学はオーストラリアへ行くつもりだ。」
わたし「それこそ真希ちゃんにちゃんと言わなきゃ。」
早瀬「タイミングが分からないんだよ。俺よりあいつの方が親友を失うかもしれないんだから…。」
わたし「ぎりぎりまで黙っておくの?」
早瀬「もう連絡とか取りたく無いんだよ。」
わたし「真希ちゃんがなるべく傷付かないようにしてよ、お願いだから。」
真希ちゃん辛いだろうな…。
わたしも知りたくなかったよ。
何か胸が痛くて…。
知恵は勇樹君と要君の両方と仲良くなったみたい。
とりあえず、今日は解散。
放課後、⚪×駅に行く。
知恵はメイクもしてかなり可愛い❤
真希ちゃんは顔立ちが元々綺麗で背が高い。スッとした綺麗系なお姉さんだ。
以前、裕君とデートした遊歩道で早瀬君達と待ち合わせになっている。
わたし「関係無いわたしがドキドキするんだけど(笑)。」
真希「彩は見守り役だからね(笑)。」
知恵「ドキドキする(笑)。」
真希「今、早瀬からメールきた。ちょっと遅れてるって。」
寒い中ドキドキして待つ事15分。
早瀬「ごめん、待たせた。」
頑張って走って来てくれたみたいで、寒いのに汗かいてる(笑)。
真希「何してたの?」
早瀬「ちょっとね…(笑)。」
早瀬「えーっと、こいつが勇樹ね。そして、要。」
真希「知恵に二人紹介してくれるの?(笑)。」
早瀬「何かまあ、選択肢はあった方がよいじゃん。ってか、勝手に要は付いて来た感じだけどね(笑)。」
勇樹君、要君、知恵と三人で話させる。
真希ちゃんと早瀬君は二人で何か夫婦漫才のように会話が弾んでいる。
わたしはちゃんと見守り役に徹します(笑)。
寒さで、わたしはトイレに行きたくなりその場を離れた。
近くのトイレは駅まで戻るか、デパ地下まで行くか…デパ地下に行くかなぁ~(笑)。
トイレから帰る時に、みんな寒いかな~と温かい飲み物を買って戻った。
晴れてわたしは2年生に、裕君は3年生になった。
自習室デートは前より減り、なかなか裕君にら会えません💦
裕君の最近は七時間目の授業後にも八時間目的な自習、そして塾に行くって感じです。
受験生って本当に大変だ…。
わたしは相変わらずな学校生活を送っている。嬉しい事に2年生のクラス替えで知恵と同じクラスになれた(*´・ω・`)b
*友達A 改め=真希ちゃん
真希ちゃんもまた同じクラスだ。
あれから真希ちゃんは時々、早瀬君とメールをしているみたいで良かったよ。
そんな真希ちゃんから、明日早瀬君達と放課後遊ばないかと誘われた。
真希ちゃんは知恵に誰かを紹介して欲しいという口実で早瀬君と連絡を取っていたらしい(笑)。
その紹介が急遽明日になったみたい。
知恵「カッコいいんなら行きたいかも(笑)。」
真希「一応、カッコいい人限定って伝えてあるからね(笑)。」
わたし「わたし行って良いの?(笑)。」
真希「見守り役で来て(笑)。早瀬君は彩に彼氏いる事知ってるから、大丈夫だよ。」
わたし「なら安心して見守り役をします(笑)。」
学校が終わり、家に戻ってから裕君に今日の出来事をメールする。
返事はいつも塾終わりの電車の中からしてくれる。22時過ぎに。
無事に二回目の経験が終わる。
疲れた二人はそのままベッドで眠りについた。途中寒さで目が覚めた。
裸のまま寝て風邪でも引いたら大変だ。
パジャマを着て、裕君にもロンTを頭から被せた。
午前2時。
また眠りについた。
朝方、家の前で声がした。
わたしは慌てて玄関へ向かう。
インターフォンのモニター越しに覗くと、お姉ちゃんが立っていた。
玄関を開けた。
姉「あら、彩ちゃん起きたの?(笑)。ただいま~(笑)。」
酒くさい…しかもまだ酔っ払って千鳥足だ。
わたし「部屋に行って寝なさい‼くさいんだから(笑)。」
お姉ちゃんは酒癖が悪い、すぐ絡んでくる。
姉「彩ちゃん、一緒に寝よう(*σ´ェ`)σ(笑)。」
わたし「はい、はい。」
変に嫌がったり、口答えすると本当に面倒くさい(笑)。
わたしはお姉ちゃんを連れて、姉の部屋に連れて行く。コートを脱がせ、ベッドに寝かせる。
姉「彩ちゃん、彩ちゃん。」
わたし「はい、はい、おやすみね(笑)。」
何とか、お姉ちゃんを寝かしつけたが、いつ起きて来るかも分からない…。
急いで自分の部屋に戻り、裕君を起こす。
わたし「お姉ちゃんが帰ってきた。急いで起きて。」
裕君「マジで😲⁉で、今は?」
わたし「今、寝かしたから今のうちに帰って(笑)。」
裕君は急いで服に着替えて、下駄箱から靴を取り出し、帰る準備をした。
わたし「楽しかったよ(笑)。またお泊まりしたいね(*´・ω・`)b」
裕君「俺も楽しかった‼またね。」
裕君は寒い朝方帰って行った。
裕君の手が下半身に向かう。
一番敏感な場所をリズミカルに触る。
わたし「裕君…ダメ、、、気持ち良い…」
わたしにも気持ち良さがようやく分かった。
凄く気が抜けた…ようになった。
脚先から力が抜ける。
裕君「彩、イッた?(笑)。」
わたし「イク?(笑)。」
裕君「気持ち良かったでしょ?(笑)。」
わたしは、コクンと頷く。
裕君が、また下半身を執拗に責める。
わたし「ダメ、ダメ、またおかしくなる。」
裕君「もっと気持ち良くなろう(笑)。」
わたしは2度目の絶頂を迎えた…。
裕君「触ってみる?(笑)。」
わたし「何を?」
裕君が自分のムスコを指差す(笑)。
わたし「無理…(笑)。」
裕君「けど、慣れなきゃ、勉強するんでしょ?(笑)。」
わたし「そうだけど…じゃあ、ちょっとだけ(笑)。」
頑張って観察した。生物学か保健体育だと思えば大丈夫(*σ´ェ`)σ(笑)。
まずは、見た目…筋?血管?肌色というか赤い?ちょっと日焼けしたみたいな感じ。
柔らかいような堅いような、ナマコ…今まで触って事の無い感触。
大きさ…裕君によれば個人差がある。長い、短い、太い、細い、柔らかい、堅い。
比べる相手が居ないから、裕君が大きいかどうかは分からないけど、わたしには丁度良いはず(笑)。
わたし「触ったよ。宇宙人みたい(笑)。」
裕君「宇宙人かぁ~👾(笑)。」
裕君「じゃあ、次ね(笑)。」
裕君はそのまま、わたしを押し倒して中に入ってきた。痛みは無かったが、異物感はあった。
2階に戻ると、裕君がベッドの端に座り、
裕君「彩の部屋ってあんまり女の子っぽくないね。シンプル‼」
わたし「そうかな(笑)。」
*注 この数年後、わたしは立派なピンク大好き女子に変身する(笑)。
わたし「裕君、みんなどうやってエッチの勉強をしたの?」
裕君「はぁ?(笑)勉強って、まあ、何となく知るだろう、男って特に…(笑)。」
わたし「うん、それは何となく分かるんだけど、ほら、字で読むのと実際は違うから。わたしも一度調べたけど、難しかったから(笑)。」
裕君「彩、AVは?(笑)」
わたし「何?見たこと無い…(笑)。」
裕君「男は今の時代、動画からじゃないかな。簡単に見れるから(笑)。」
わたし「えっ、裕君も見るの?(笑)。」
裕君「そりゃ、見るだろ。男だから(笑)。彩も勉強の為に、見てみたら?(笑)。」
わたし「恥ずかしいよ。」
裕君がスマホで無料動画を見せてくれた。もう恥ずかしくて、直視出来ない(笑)。
けど、思っていたよりは綺麗だった。
すごい気持ち良さそうに見える。
例え演技でも…。
シンプルに、同じようにやってみたい、気持ち良くなりたいという思いになった。
裕君もそれに気付いてくれたのか…キスから始まった。
前みたいにモタモタせず、服も自分からサラッと脱げた。
部屋の灯りも落とし、ベッドへ入る。
凄くスムーズな流れ(笑)。
裕君なキスが激しくなり、声が自然に漏れる。
さっき動画を見たせいか、自分でも分かるぐらい濡れていた。
わたしがお風呂から上がると、裕君はソファーでうとうとしていた。
かなり遅くまで毎日勉強をしているみたいで、疲れが溜まっているんだろう。
わたしは裕君をリビングに残したまま2階の自分の部屋へ戻る。
化粧水を浸け、乳液、そして長めの髪をドライヤーで乾かす。
ドライヤーの音で裕君が起きないかが心配だったが、髪を乾かすのに時間が掛かる💦
この時にいつも髪を切りたくなる(笑)。
誘惑に負けずずっと伸ばしてきたのも、大人っぽく、違う自分に変わりたい、そんな想いがあったからだ。
髪を乾かす事に夢中になっていた。
後ろから髪を触られた。
ビックリして後ろを振り返った。
裕君「一度、女の子の髪を乾かしてあげたかったんだ。」
と、ドライヤーをわたしから取ると、後ろから裕君が髪を乾かしてくれた。
ドライヤーって人にして貰うと何だか気持ちが良い。
裕君「もう良いかな~(笑)」
わたし「ありがとね。何か気持ち良かったよ(笑)。」
裕君がギューって抱き付いてきた。
裕君「彩、温かいね~(笑)。」
わたし「裕君も温かいよ~。」
お風呂上がりの身体はお互い温かくて気持ち良い(*´・ω・`)b
裕君「このままずっと抱っこしときたいな(笑)。」
わたし「じゃあ、今日はこうやって寝よう(o´エ`o)b」
一度、わたしはリビングに戻りテレビや電気を消し、2階へ戻る。
9時近くになり、お風呂の準備をした。
裕君「一緒に入る?(笑)。」
冗談だと分かっていても、何て返したら良いのか…まだ恥ずかしくて困る💦
わたし「無理…。」
これがわたしの精一杯だ(笑)。
わたし「シャンプーとか適当に使って。タオルここね。」
バスタオルを籠に入れ、わたしはお風呂場のドアを閉めた。
シャワーの音が聞こえ、わたしのドキドキが高まった。
初体験の時はあんまり良く分からず…何となく終わった。痛みはあったが、期待が大きかった分、乗り越えられた。
次はもっと一体感を味わいたい。
技術的な事もまだまだだし(笑)。
勉強しなきゃね~。
みんなどうやって勉強するんだろう…(笑)。
シャワーの音が止んだ。
裕君が頭にタオルを乗せたまま、リビングに入ってきた。
濡れ髪ってなんかエロい(笑)。
わたし「わたしも入って来ようっと。」
裕君「覗いちゃダメ?(笑)」
わたし「ダメ、ダメ‼どうせ後で見れるんだから(笑)。」
⬆言った自分が一番恥ずかしい(笑)。
ゆっくりお風呂に入れる気分じゃない(笑)。ドキドキして逆上せちゃう(笑)。
8時が過ぎた☆
わたし「裕君、直君には何て言って出てきたの?」
裕君「今日帰らないから」って(笑)。
わたし「それだけ?(笑)。」
裕君「まあ、それ以上は聞かないよ、あいつは(笑)。」
わたし「そんなもんなの?(笑)。男兄弟は?(笑)」
裕君「あいつが言ったんでしょ⁉俺に彼女が出来たって(笑)。だから、尚更聞いて来ないよ。意味分かってるんだから(笑)。」
わたし「だって、直君まだ中学生だよ‼」
裕君「彩よりは大人だと思うよ、色々(笑)。」
もうこの兄弟は何なの⁉(笑)。
わたし「あっ、そうだ。お姉ちゃんの帰宅時間は分からないから、一応、裕君の靴は下駄箱の中に隠してるから。朝方帰ってきたとしても、部屋には多分入って来ないと思うんだけど…鍵はかけとくね。」
裕君「何かドキドキするね(笑)。」
わたし「最悪バレたら、味方にするけどね(笑)。」
お姉ちゃんならきっと味方になってくれるはず(*´・ω・`)b
けど、敢えてこちらからは言わないけどね~。
しばらくしてピザが届いた🍕
配達のお兄さんぬ裕君がお金を払う。
わたし「半分わたし払うよ。お金貰ってるんだから。」
裕君「いいよ。今日はお邪魔してるんだから(笑)。」
わたし「裕君、バイトもして無いしお金大丈夫なの⁉(笑)」
裕君「小遣い使う事あんまり無いから貯まるばっかりだよ(笑)。彩は小遣い何に使うの?」
わたし「いつの間にか無くなってるよ(笑)。雑誌買ったり、コンビニ行ったり…今はまだバイトしてた時のお金が残ってるから大丈夫なんだけどね。やっぱり、またバイト始めようかな~。」
裕君「俺も受験生になるし、暇もて余すようになるならバイトも良いかもよ(笑)。」
わたし「だよね~。」
受験生ってやっぱり忙しいよね(涙)
~メール~
友達A「昨日はありがとう❤今日は早瀬からメール来て、またみんなで会わないかって( ≧∀≦)ノ」
わたし「凄いじゃん🎵あれから、早瀬君な友達と電車一緒になってね、知恵はよく喋ってたよ(笑)。知恵もフリーだからね、良いんじゃない(笑)。」
友達A「また詳しい事が決まったらメールするね😁」
裕君「何か彩、嬉しそう☺」
わたし「友達の恋が進み始めたからだよ🎵(笑)」
裕君「誰の?」
わたし「ラグビーの(笑)」
裕君「やったじゃん(笑)。」
わたし「頑張ってラグビー見に行った甲斐がありました(笑)。」
ピザも綺麗に食べて、二人で同じテレビを観る幸せ🍀
裕君の乗った電車が駅に着いた。
裕君「彩、顔色あんまり良くないよ、大丈夫?」
わたし「大丈夫、大丈夫‼ちょっと嫌な人に会っちゃって(笑)」
わたしと裕君はわたしの家へ向かって歩く👣
わたし「裕君、ご飯どうしようか?(笑)」
裕君「普通、作れるよとかじゃない⁉(笑)」
わたし「無理、無理。普段から何にもしないもん(笑)。ピザとかはどうかな?(笑)。」
裕君「ピザかぁ~(笑)良いね~。」
ゆっくり歩いて30分、自宅に到着した🎵
裕君「久しぶりに彩に会った日以来だなぁ~(笑)」
わたし「中に入るのは小学生ぶりじゃない?(笑)。」
裕君「もう覚えてないなぁ。」
リビングのソファーに座り、テレビをつける。まずは、ピザを注文する。
裕君「これとこれ、ハーフ&ハーフかな(笑)。ポテトも欲しいかなぁ(笑)。飲み物は?」
わたし「コーラ、カルピス、オレンジジュースはあるよ~(笑)」
一緒にこんな風に過ごせるなんて幸せ💕(笑)
大学生とかになって、一人暮らしなんかすると、こういう風に一緒に過ごせるようになるなぁ~とかは考えた事はある(笑)。
裕君が大学生になって、わたしが遊びに行くとか~(笑)。
妄想が膨らむ☺
~中学時代~
わたしが通っていた中学校は二校の小学校から生徒が集まる。1学年6クラス、割りと大きな学校だった。
8割が同じ小学校から、残り2割が他校出身だった。
美紀は他校出身で、割りと目立つ(良い意味でも悪い意味でも)存在だった。
1年生で同じクラスになり、仲良くなった。偶然にお互い姉が3学年上で、姉達も同級生だった。
美紀は勉強に力を入れていた。
わたしは普通に勉強している程度だった。だからか、勉強ではあまり美紀に勝つ事は無かった。
二人の仲があまり良くなくなったのが、2年生になった時、わたしが仲良くしていた男の子が原因だった。
わたしはその男の子とは小学校から一緒で、気が合っていると思いよく話をしていた。恋愛感情は無かった…。
ある日、その男の子に放課後話し掛けたら、
「お前がそんな奴だと思わなかったし、もう話し掛けてくるな。」
って言われた。
わたしは理由が分からず、その男の子と一緒に居たもう一人に聞いた。
すると、女友達から、わたしがその男の子に「あいつが告って来たら、付き合ってあげても良いかな~(笑) 」って言ってると。
わたしはそんな事は言って無いし、そんな風に思った事なんて無かったのに…。
そんな嘘を言ったのは、美紀だった。
わたしがその男の子と仲違いした後から美紀がその男の子と付き合いだした。
2年生の時は、美紀とはクラスが違っていたので、話す機会も無かった…。
自分の部屋を片付ける。
要らなくなった雑誌をまとめる。
中学の教科書は納戸に納めて、写真も可愛くないやつは隠しちゃおう(笑)。
お風呂も使うだろうし、掃除して、
あっ、晩ご飯どうしようかな~。
ピザ取ろうかな~。
気付けばもう夕方だし、裕君からはまだメール無いけど駅に迎えに行く準備をした。
姉「彩ちゃん、掃除して偉いじゃん。知恵ちゃんに宜しくね。私行くから。」
お姉ちゃんは知恵が泊まりに来ると思っている(笑)
~メール~
裕君「17時40分の電車に乗るね。」
わたし「駅まで迎えに行くから(笑)。」
17時過ぎ、駅まで歩いて向かう。早歩きで15分~20分くらいは掛かる。
17時半には駅に着いた。
駅の横にあるコンビニで立ち読みしながら、時間潰しをしていた。
すると、偶然に中学の同級生に会った。
美紀「あれ~、彩じゃん。久しぶりだね。あっ、そうそう5月に同窓会かクラス会をしようって話があるから、また近くなったら案内出すね」
わたし「分かった。5月ね。みんな元気かな?」
美紀「たまにみんなに会うけど、あんまり変わって無いよ。彩はなかなか会う事も無いよね。」
美紀「あっ、これからバイトだからごめん、またね。」
実はわたし、この美紀が苦手。
自己チューだし、かなり仕切りたがるし、こいつがいるから色々中学時代も揉めたし、迷惑も掛けられた。
ゴタゴタが面倒くさくて、わたしは遠くの高校へ。
苛められたわけではないが、自分より少しでも前へ出る人間がキライな美紀はトラブルメーカーだった。
翌日、お母さん達は昼過ぎに家を出て行った。
お姉ちゃんが、ちょうど起きて来て、
姉「今日家庭教師のバイト後、飲み会だから。お金半分貰って行くよ(笑)。夜帰らないけど、彩ちゃん夜一人で大丈夫?淋しかったら、知恵ちゃんに泊まりに来て貰ったら?(笑)。」
わたし「一人で大丈夫だよ。けど、お泊まり良いね~(笑)。」
まあ、知恵じゃないけどね(笑)。
すぐ裕君にメールした。
わたし「お姉ちゃん、今日夜居ないけど、泊まりに来たい?(笑)。」
裕君「マジで😲⁉おぉ~、行こうかな(笑)。直になんて言おうかな(笑)。」
わたし「お姉ちゃんが夕方から出掛けるから。後でね。」
やったー、お泊まり。
ドキドキして怖いけど、楽しみ(((o(*゚∀゚*)o)))
あっ、掃除しなきゃ…。
お父さんの従兄弟って事だから、裕君家のおじさんにとっても従兄弟だよね(笑)。
~メール~
わたし「おじさん達もお通夜行くって言ってた?」
裕君「誰の?お通夜?」
あら、まだ裕君は知らないのかな⁉
わたし「さっき、お父さん達の従兄弟が亡くなったんだって。それで、県外だから泊まりがけになるからって言ってたよ。」
裕君「そうなんだ。さっき、帰ってきたんだけど、誰も居なくて(笑)。ご飯の途中みたいな感じだから、コンビニでも行ったかな(笑)。」
15分くらいして、
裕君「さっき、帰ってきた。お通夜とお葬式行くって言ってたよ。で、黒のストッキング買いに出てたんだって(笑)。」
裕君「どうやら、彩のとこと一緒に車で行くみたいだよ。」
わたし「そうなんだ~。じゃあ、お互い親居ないじゃん、明日(笑)。」
裕君「彩~、お泊まりする?(笑)」
わたし「裕君、エッチ(笑)。」
内心、お泊まりしたいなぁとは思うけど、お互い兄弟姉妹がいるから、そういう訳にはいかないよね~。
ちょっと帰りは遅くなった。
わたし「ただいま~。お母さん、お腹空いた‼」
お母さんは慌ただしく一階、二階をバタバタ行ったり来たりしている。
母「彩ちゃん、おでんがあるから自分で温めて食べてね。」
わたし「どーしたの?」
母「さっき、連絡があってお父さんの従兄弟が亡くなったのよ。明日お通夜だから今、喪服を準備してるところよ。」
わたし「わたし会った事ある?」
母「彩ちゃんは無いかしらね。お母さんも、数える程しか会った事無いしね。県外だから、なかなか会う機会は無かったしね。」
わたし「そっか、けど、まだ若いよね。お父さんの従兄弟だもん。」
母「いくつだったかしらね、お爺ちゃんのお兄さんの子だからね、お父さんよりは10歳以上は上だったような。それでも、若いよね。親より早くに亡くなるんだから…。」
お母さんは、カバンに荷物を積めたり電話したり忙しそうにしている。
母「彩ちゃん、明日お通夜、明後日、お葬式になるから。で、泊まりがけになるから、家の事お願いね。火の元だけは気をつけて。お金を置いて行くから、お姉ちゃんと話し合ってご飯買ってね。」
わたし「は~い。」
わたしは早々におでんを食べて、自分の部屋に戻る。
わたし達が気付いた後、向こうも気付いて、こっちへ来た。
男子A「同じ方向だったんだね。」
知恵「そうなんだね。」
わたしはその会話には入らず、裕君にメールした。
~メール~
わたし「今帰りの電車です🚃💨」
裕君「今、塾。自習中だから、そっちに合わせるから駅で会おう🎵」
わたし「了解🆗」
早く着かないかなぁ~(笑)。
知恵は一生懸命、早瀬君の友達と話してる。まあ、フリーだもんね(笑)。
すぐに早瀬君の友達二人は降りて行った。
もう会う事も無いかもしれないが、まあ、普通に良い人だと思う。
知恵も電車を降りて、わたしは裕君に、
わたし「後15分くらいかな(笑)」
裕君「今から塾を出るから。」
最寄駅に着いた。
裕君が改札口で待っててくれた。
初体験以来初めて会う。けど、すっかり忘れていた(笑)。
裕君「ラグビーどうだった?(笑)」
わたし「全然分からなかった…。けど、ちゃんと目標は達成出来たはず(笑)」
裕君「そうなんだ(笑)」
わたし「だって凄くアウェイ感強かったけど、偶然に、早瀬君って言うんだけど、バスが同じになって…。」
一生懸命話してるわたし。
裕君はにこやかに話を聞いてくれてた。
裕君「彩が楽しそうに他の男の話をするのが、嫌だけど、楽しかったんなら良かった(笑)」
わたし「ヤダ、やきもきじゃん(笑)」
嬉しいなぁ…やきもき焼いてくれて(笑)
バスに乗る前に裕君からメールがあって、わたしは心がほっこりした(笑)
友達Aはそのまま早瀬君と話してる。
バスが来てわたし達は乗り込んだ。
夕方だったからか、バスは凄く混んでいて、しかもみんな○×駅まで行くはずだから、絶対に座れそうに無い。
最後尾の通路へ一列に並ぶ。
凄く揺れるけどカバンがあるせいで上手くバランスが取れない💦
早瀬「そのまま寄り掛かって良いから。」
わたし「ごめん、ありがとう。」
早瀬君がわたしがバランス取れないのに気付いてくれて、身体を貸してくれた(笑)
友達Aは一番は後ろの端へ座れている。
知恵は友達Aがカバンを持ち両手でつり革と握り棒が持ててる。
わたし「早瀬君、大丈夫?腕辛くない?」
早瀬「大丈夫、大丈夫。これぐらい練習の方がキツいから(笑)」
友達Aが早瀬君をずっと好きな気持ちが分かった。紳士的な感じがしたし、優しさが滲み出てる気がする(笑)
わたしと友達Aの今いる立ち位置を変わってあげたい。
わたしと早瀬君はそれ以上話す事も無く、バスは○×駅に着いた。
早瀬「じゃあ~。」
明るく手を振り早瀬君達は帰って行った。
友達A「頑張って試合見に行って良かった(笑)話せるなんて思わなかったし(笑)」
わたし「これきっかけで連絡してみたら?(笑)」
友達A「えっ?(笑)何て⁉」
わたし「また試合見に行っても良い?とか(笑)」
わたし「彼女がいるかも分からないんだよね?探らなきゃ(笑)」
○×駅は人が溢れだした。
もうすぐ18時になるし、わたしと知恵は帰る事にした。
友達Aは○×駅が最寄駅になる。
知恵と二人で改札口へ行こうと歩いていると、肩を叩かれた。
わたしが振り返ると、早瀬君ともう二人が立っていた。
わたし「ビックリした。どうしてここに?(笑)」
早瀬「ちょっとそこで飯食って。今から帰るんだけどね(笑)」
わたし「そうなんだね。わたし達も帰るから、またね」
知恵と電車に乗る。
さっき、早瀬君と一緒に居た二人が居た。
お昼までで学校は終わり。
友達Aと知恵も誘って3人で、試合を見に行った。ラグビーって何処でやるの?
ルールも知らない…。
寒いし、天気も曇りだし‼
○×駅からバスで40分くらい行った県営の運動公園。
運動公園には、男ばっかり~。
当たり前だけど、男のスポーツだから男ばっかり(笑)
女と言えば保護者くらいな、完全アウェイ‼
歩く度に、指は指されひそひそ何か話題にされ何か早くこの場を立ち去りたい。
一応、スタンドへ上がりグランドを見た。
血を流してる子にやかんで水を掛けてる…ドン引きです💧
わたし「どの人?」
友達A「あの、背の高い、今後ろ向いた…。」
わたし「顔は良く分からないけど、まあ、居たんなら良かった(笑)」
良く分からないラグビーを見て、何か知らない間に試合は終わり…、で、このあとはどうするのかな?(笑)
わたし「で、どうするの?(笑)」
友達A「話し掛ける時なんか無いよね(笑)」
スタンドからグランドは遠いし、多分見えて無いだろうね…。
わたし達はどうする事も出来ず、このまま帰る事にした。
運動公園前からバスに乗る為に、バス停へ。次のバスまで30分くらいある。
寒いし暗くなるし、まあ、とにかくバスを待つしかない。
急にわたしの頭の上を何かが飛んだ気がした。フッと上を見ると人の腕がある。
小さいわたしは完全にこの人に包み込まれてる。
裕君くらいの背だろうか…。
完全にわたしは肘置きぐらいの勢いだ(笑)
男「ごめんなさい、気付かなくて…。」
わたし「大丈夫です。小さいから…(笑)」
友達A「あっ、早瀬‼」
わたし「えぇー。」
友達が片思い中の、早瀬君がいた。
早瀬「あ~、久しぶりだな、お前元気?そっか、お前らだったんだ(笑)」
友達A「何?何?」
早瀬「試合中に女子が来てるってみんながザワついてたから(笑)何してんの?彼氏出てるの?(笑)」
友達A「違う、違う。ただ興味あっただけ。」
何か良かった(笑)
試合をただ見に来ただけじゃ、進まないもんね(笑)
同じバスに乗るみたいだし、しばらくは話が出来てるみたい(笑)
裕君「携帯、家に忘れてた(笑)塾前に取りに帰った(笑)。彩、浮気すんなよ(笑)」
わたし「浮気なんかしませ~ん(笑)」
新学期の教室は何か新鮮で良い(笑)
友達A「おはよう~、朝起きるの辛い(涙)」
わたし「わたしも今日辛かったよ。鼻水出ても顔が冷たいから感覚無いし(笑)」
友達B「やだ~彩(笑)けど、分かる(笑)」
どーでも良い会話が楽しいよね(((o(*゚∀゚*)o)))
今日は始業式のみで直ぐ帰れる☀
友達C「今日、カラオケ行く人?(笑)」
クラスの仲良しさんみんなで行こうって事になり、7人でカラオケへ。
知恵には一緒に帰れないってメールした。
○×駅近くのカラオケ🎤🎶
実はクラスの仲良しさんと放課後遊ぶのは初めてに近い(笑)
わたし一人だけ電車の方向が違う事もあるし、バイトをしている子も多いからかな。
平日のまだ早い時間のせいか、カラオケはガラガラ。大きな部屋も小さな部屋も同じ金額だし、学割あるし、フリードリンクだし(笑)
まずは歌より冬休みの報告が始める。
大体彼氏持ち、しかも相手が大学生や社会人と付き合っている。
話を聞くと勉強になります(笑)
クリスマスにホテルでディナーしたとか、そのままホテルへお泊まりとか‼
別世界だけどね…(笑)
一時間半くらい過ぎドリンクを取りに部屋を出る。
友達A「彩の彼氏は高校生?」
わたし「そうだよ、1コ上‼」
友達A「私は片思い中だよ(笑)」
わたし「えぇー、どんな人なの?全然そんな話しないから普通に彼氏居るんだと思ってたよ(笑)」
友達A「同じ中学校だったんだ。中2の時に半年くらい付き合って、それからもずっと好きでね(笑)」
わたし「純愛じゃん(笑)。連絡したりはするの?」
友達A「連絡先だけは知ってるんだけど、メールはしたりしてないよ。」
わたし「行動しなきゃ。」
友達A「私もそう思って(笑)。彩~、明日学校終わりに付き合って欲しいんだけど。」
わたし「何するの?(笑)」
友達A「明日、その子が出る試合を見に行きたくて。お願い、ついてきて(^∧^)」
わたし「いいよ。で、何の試合?サッカー?バスケ?」
友達A「ラグビー🏈」
何それ…(笑)
まあ、そんな事になってしまいました。
裕君にもメールで、ラグビー見に行って来ます🎵って伝えたけど、返事が無かったんだよね…。
新しい年が来たけど、裕君に会える予定は無かった。
けど、心と身体が何か繋がってる気はしていた。
それに、次どんな顔をして会って良いかも分からない…。
新学期☆
久しぶりに定位置に立ち、知恵を待つ。
わたし「おはよう。休みってあっという間に終わったね(笑)」
敢えて恋愛話はわたしから振らない(笑)
知恵「おはよう。クリスマスは色々ご迷惑をお掛けしました(笑)。今はもう大丈夫だよ(笑)。同中の友達と合コン行ったんだよ(笑)楽しかった🎵」
わたし「それは良かった、良かった(笑)。知恵がたのしいなら、わたしは満足(*´・ω・`)b」
わたし「知恵、しちゃった…(*/□\*)」
知恵「キャー(/▽\)♪彩ちゃん、大人になったんだ(笑)。で、どうだった?」
わたし「ちょっと痛かったけど、何かよく分からない…。恥ずかしさが勝っちゃって(笑)」
知恵「まあ、初めてなんだし仕方無いよ。
次は?まだ?」
わたし「まだ、次会えるか分からなくて。」
知恵「そっか~。まあ、彩のとこは大丈夫だと思うけど、自分を安売りしちゃダメよ。あと避妊はしっかりとね。」
わたし「分かった‼」
知恵が居てくれて、わたしは嬉しい😃⤴
人肌って凄く温かくて、気持ちが良いと思った。布団の中でずっとくっついて居たい。
ギューっとしてくれてた裕君の手が、わたしの肌に触れる度、心がキュンキュンする。
裕君「上手に出来るかは自信無いよ(笑)」
わたし「大丈夫だよ、上手、下手なんて分からないもん(笑)この間、調べたんだけど…。」
裕君「調べたの?(笑)で、どうだった?(笑)」
わたし「わたしには難しくて(笑)」
裕君「頭で考えるより、本能のまま(笑)」
裕君がゆっくり、わたしの下着を取る。
これで本当に裸だ。
わたし「恥ずかしいよ」
裕君「恥ずかしくないよ、綺麗だよ(笑)」
わたしの胸に裕君の顔が沈む。
自然に声が漏れる。気持ち良いと言うよりくすぐったい感じがした。
わたしの両脚の間に裕君の脚が割り込んできた。胸元にいた裕君の顔が下半身にいきそうだったから、
わたし「それ、無理!シャワーしてないし。」
何をされるかは分からなかったけど、【エッチの仕方・やり方】に女性器のにおいについて書かれていたから気になった。
裕君「大丈夫‼じっとして(笑)」
身体がゾクっとした…。
何?何されたの?
またゾクゾクとする。
しばらくしたら、じんわり温かい感じがして、ゾクゾクが続いた後は何だかトイレに行きたいような感覚に近い。
意味が分からないけど、
わたし「何かダメ~(笑)何か変。」
裕君「彩~、大丈夫(笑)」
裕君の顔がまた近くなった。
わたし「裕君、わたし変。ゾクっとしたした。」
裕君「何処がゾクっとした?(笑)」
わたし「分からないけど、何か温かい感じがした。」
裕君「彩~、ここだよ(笑)」
裕君の手がわたしの敏感な部分を触る。
耳元で、
裕君「もうたくさん濡れてるから、入るよ。(笑)」
恥ずかしくて、頷くしか出来ない(*/□\*)
裕君「ゆっくり力抜いてて。」
ゆっくりと、脚が開かれる。
温かいわたしの下半身に堅い異質な物が当たる気がした。
そして、ドンとぶつかったような衝撃があって、ジワーと鈍い痛みがある。
わたし「…ィタ…」
裕君「大丈夫‼」
鈍い痛みはあるけど、異物感の方が強い…。
裕君「しばらく動かないでこのままでいるから。」
鈍い痛みは続く。
わたしは急に緊張していた。
知恵の言葉を思い出したから…。
初めては彼氏の部屋で。テリトリーで。
頭の中でグルグル回り、この間自分で調べた【エッチの仕方・やり方】も思い出した。あれムリ…ムリ…ムリ…って思った事(笑)。
裕君「彩~、顔赤いよ。熱大丈夫?」
わたし「大丈夫、大丈夫‼ちょっとボーっとしただけだから(笑)」
裕君「なら、良いけど。」
あんまりそういう雰囲気にはなりそうじゃない(笑)わたし、一人で妄想中(笑)。
変態かな(笑)
ムリ…とか言いながらしたいのかなぁ(笑)
けどこればっかりは裕君に任せた方が良いよね~(笑)
わたし「…したい。」
裕君「ん?何?」
こころの声が出ちゃった。
けど、きっとこれがわたしの本心だよね。
裕君の部屋にこんな形で来る事は、もう無いかもしれない。
わたし「裕君、ギューってしてくれる?」
裕君は意味を察知してくれたみたいだったけど、わざと…
裕君「ギューはいつでもしてあげるよ(笑)」
と言う(笑)
わたし「もう(*/□\*)」
仕方無いな、わたしから仕掛ける(笑)
わたしからギューって裕君に抱き付く。
以前、自習室でしたみたいに…。
裕君「いいの?」
わたし「…」 コクンと頷く。
裕君の顔が近付き、キスをした。
何度も、何度も。
唇、首筋…キスの場所が変わる。
裕君が上半身裸になった時に、凄くドキドキした。
わたしの服はどうするの?
自分で脱ぐの?(笑)
モゾモゾしているわたしに、裕君はキスしながら脱がせてくれた。
下着姿が恥ずかしくて、すぐ布団の中に。
裕君も布団に入ってきた。
胸元にキスまでは前にしたけど恥ずかしくて、顔が見れない。
裕君「彩~、後悔しない?怖くない?止めるなら今だよ。今からは俺も男だから理性効かないかもよ(笑)」
わたし「大丈夫だよ。」
本当は大丈夫なんかじゃない。
怖いよ、凄く怖いよ。
けど、今日したいんだよ…。わたし。
裕君の部屋でテレビを見ながら普通に会話する。こんな事はずっと出来ないと思っていたから、凄く嬉しい😃⤴
小さい時はよくここにも来たけど、その時はまだ裕君、直君の二人の子ども部屋だった。
いつから別々の部屋になったのかも、知らなかった…。
わたし「裕君、そういえば前にね、悟君にわたしの事が従兄弟なのに可愛いって言ってくれてたんでしょ?あれ、何で急にそう思ってくれたの?(笑)」
裕君「はぁ⁉(笑)何でって(笑)」
裕君「小さい時から、彩の事は可愛いと思ってはいたけど、それがどうこうは無かったよ。けど、中学入ったぐらいかなぁ~、何か急に女子を女子として意識するっていうか、意識させられてるっていうか(笑)そう思うようになった時に一番可愛いと思ったのが、彩だったかなぁ~(笑)」
わたし「わたしクラスの女子に勝った?(笑)」
裕君「いや、俺の周り全部の女子に勝ったよ(笑)」
嬉しいなぁ~(笑)
一番の誉め言葉だなぁ(*´・ω・`)b
晩ご飯まではやることが無いな…。
昔は外を走り回って遊んだよね。
裕君家に行ってゲーム(スーパーファミコン)したり、時間なんてあっという間に経ったのに。
直君「彩ちゃん、久しぶりにゲームやる?もうスーパーファミコンは無いけど(笑)。Wii U~(笑)」
裕君「ゲームやるの?(笑)」
直君「俺ら、家帰ってるから。」
直君が勝手にゲームするって決めてくれたおかげで、3人で裕君家に向かう。
わたし「直君、ありがとね。退屈してたんだぁ~(笑)」
直君「あそこ居たら面倒じゃん。もうみんな子どもじゃないし(笑)」
裕君家到着。
直君「俺寝るから。じゃあ。」
わたし「あれゲームは?」
直君「本気にしてた?(笑)俺、ただ帰りたかっただけ(笑)ゲームは兄貴として。おやすみ。」
わたし「はい、おやすみ~。」
ビックリした。直君、眠かっただけ(笑)
けど、何か直君ありがとう(笑)
裕君「直の行動がビックリだったけど、何か俺らには有難いかも(笑)」
わたし「まあね(笑)」
裕君の部屋に入る。
キレイな部屋だ。わたしの部屋とは違う。
しかも、わたしが今日部屋に入る事は予測してないから、本当に普段のままなんだよね。
わたし「裕君、やっと二人になれた~(笑)」
裕君「声静かにね(笑)。直は寝たらしばらくは起きないから(笑)」
わたし「だって、裕君。クリスマス・イヴぶりだよ(笑)もう、淋しくて(涙)」
裕君「ごめん(笑)久しぶりだからね、嬉しいんだけど、何か緊張して(笑)」
わたし「予定外だったもんね(笑)」
裕君「まあ、いいや。誰にも邪魔されないし(笑)直が寝たらね。」
わたし「そうだ、直君がね、裕君に彼女出来たって言ってたよ(笑)」
裕君「何でバレたんだろう(笑)普通にしてたつもりだったのに(笑)。」
わたしは裕君の部屋に居れる事に幸せを感じていた。
餅つきも終わり、お昼ご飯は出前で寿司をとった。
おばあちゃん「無事に最後の餅つきが出来たね。孫もこんなに大きくなったし、良かった、良かった。」
みんなで最後の餅つきが出来て本当に良かった🎵
楽しかった✨
祖父母宅で会う裕君はいっつも会う裕君とは違う態度で話せてる。
あんまり意識もしていない。
ここではあくまでも従兄弟です(笑)
おばさん「彩ちゃん、ここに立って(笑)」
わたし「おばさん何?ここ?」
おばさん「昔みたいに3人並んで。写真撮るよ~(笑)」
裕君「はぁ?」
直君「嫌だ‼」
わたし「撮ろう、撮ろう(笑)」
嫌そうな二人を両側に従えて、真ん中でわたしはピース✌
祖父母宅には小さい時に4人で撮った写真が飾られていた。その横におばさんは飾るって言ってる(笑)
従兄弟同士、一瞬で幼少期に戻れる(笑)
直君「彩ちゃん、久しぶりだけど久しぶりっぽく無いね(笑)」
わたし「まあね。変わらないよ、みんな(笑)」
直君「いや、兄貴は変わったかもよ。」
わたし「裕君?何が変わったの?(-ω- ?)」
気になる…。
直君「最近、彼女出来たと思うよ(笑)」
わたし「えっ?」
かなり動揺した。バレてる?何?
直君「バレるよね、電話してる兄貴は珍しいもん。相手は女って事は分かるし。」
わたし「そうなんだ…。」
相手までは分からないよね⁉
わたし「相手は?」
直君「う~ん、相手までは分からないけど塾が一緒なんじゃない?帰り遅いし。まあ、自分からは言わないタイプだから聞かないけど(笑)」
鋭い弟(笑)
後から裕君に教えてあげなきゃ。
お昼近くになり、お姉ちゃんは家庭教師をしている家に行くからと帰って行った。
お姉ちゃんと入れ違いで直君が来た。
直君「餅つき終わった?」
わたし「直君、遅いよ、餅つき終わったよ(笑)。何してたの?(笑)」
直君「えっ、色々(笑)」
直君は裕君の弟。わたしの1コ下だけど、久しぶりに会った直君がこんなにも大人っぽくなっている事にビックリした。
直君は裕君とタイプが全く違う。
176センチ、50キロ前半位で線が細い。
栗毛で色が白い。
顔立ちも女性的かな。
わたし「直君、受験生よね?高校は裕君と同じにするの?」
直君「俺ムリ…、兄貴みたいに頭良く無いし、男子校とか嫌だし(笑)。それにもう推薦で決まってるから🎵」
わたし「おめでとう。じゃあ、もう楽じゃん(笑)」
直君「でしょ(笑)☆高校だから。」
わたし「はぁ?☆高校って女子高でしょ?(笑)」
直君「知らないの?(笑)来年度から共学よ(笑)だから、先輩は全部女の子だけど(笑)」
わたし「もしかして、それが理由じゃないよね(笑)」
直君「ダメ?(笑)」
軽い、軽すぎる…いつからこんな男になった。昔は泣き虫で、いっつも彩ちゃん、彩ちゃんってついて来て可愛かったのに…。
わたし「まあ、良いんじゃない(笑)
裕君「直、やっと来た。遅いよ。で、何話してた?」
わたし「直君の高校の話。☆高校共学になるなんて知らなかったよ。」
裕君「マジで?(笑)」
わたし「兄弟なのに志望校知らなかったの?しかも、推薦でもう決まってるんだって。」
裕君「知らんし。聞いてないし。」
裕君「母さん~、直☆高行くって?」
おばさん「みたいよ。何かあっさり決まって受験生らしくなかったよね(笑)」
この家族会話があるんだろうか(笑)
おばさん「けど、無事に高校行けるなら良いよね(笑)。お兄ちゃんは心配してなかったけど、直はもうハチャメチャで。中学校のカバンを安全ピンいっぱい止めちゃうし。安全ピン注意されたら、直接カバンに描いちゃうし(笑)」
直君「何話てんの?どーでも良いじゃん」
直君のイメージが変わった。
お餅つきの日。
久しぶりの早起き。ずっと冬休みはゴロゴロしてたから朝が辛い💦
けど、今日久しぶりに裕君に会える✨
9時過ぎに慌ただしく出掛けた。
9時半過ぎに祖父母宅へ着いた。
土間で餅米を釜戸を使って蒸していた。
この匂い、光景が昔から好きだった。
蒸し上がった餅米は機械を使ってでつく。
それを長机にビニールを貼り、粉を撒く。
そしてつきたてのお餅の塊を素早く小さく丸くしていく。
餡を入れたお餅、丸餅、鏡餅、豆餅も作った。
小さい時は上手く丸められず、表面がシワシワになっていたが、高校生になった今はちゃんと戦力になれてる(笑)
裕君はおじさんやお爺ちゃん達と釜戸付近にいるせいか、まだひと言も話せてない。
最寄駅に着いた。
知恵の所へ、行って帰って一時間は掛かったが、裕君は駅で持っていてくれていた。
裕君「おかえりなさい」
わたし「ただいま」
裕君「どうだった?知恵ちゃんは?」
わたし「電話で話しただけ。だけど、知恵は大丈夫だよ。時間はちょっと掛かるかもしれないけど。」
裕君と手を繋いで歩いた。
特に行きたい場所も無いけど、二人で何処までも歩きたい気分だった。
しばらく歩くと小さな滑り台とブランコ、砂場だけの小さな小さな公園があった。
ブランコに二人、横並びで座る。
裕君「彩~、俺は彩を大事にするから。」
わたし「ありがとう❤」
わたし「裕君の将来の夢は何?」
裕君「夢かぁ~。」
凄く悩んだ答えが、
裕君「幸せな家庭を築く事(笑)」
わたし「(笑)。」
裕君「まずは来年、受験だから大学入る事考えるかな(笑)」
わたし「大学はやっぱり東京とかに行きたいの?」
裕君「東京に行くつもりは無いけど、家から通えない所になるのは確かだね。」
わたし「やっぱり離れちゃうよね…。」
淋しい、淋しい。
こんな質問しなきゃ良かった。
裕君「けど、まだ先だから。今を楽しもうよ、彩~。」
裕君がギューって手を握ってくれた。
わたしはちょっと意地悪して、
わたし「そんなんじゃ、伝わりません(笑)あ~、寒いな(笑)」
すると、裕君がブランコに乗ってるわたしを後ろから抱きしめた。
裕君「どう?温かい?(笑)」
わたし「まだまだ寒い((⛄))」
裕君「仕方無いな~(笑)」
裕君はブランコの前に回って、ギューと抱きしめキスをした。
わたし「温かい💓」
幸せなクリスマス・イヴでした(*´ー`*)
左手の薬指にはめるのはちょっと恥ずかしい(*/□\*)
右手にしようかと思ったら…さすが利き手、右の方指が太くてキツい(笑)
やっぱり左手へ💓
薬指にキラっと光る✨💍✨
クリスマスってやっぱり幸せな日だな~(笑)
なのに…知恵の彼氏は、益々ムカついて来た。怒りが沸々と、もうわたしが爆発しそう。
そんなわたしに気付いた裕君は、優しく、
「行っておいで」って言ってくれた。
わたしは急いで知恵の所へ向かった。
電車の定位地は無視し、一番早く近くに乗った。
15分が凄く長く感じる。
知恵の最寄駅に着いた。いつも見る駅だけど、降りた事は無い。
改札を出る。
実際、知恵の家は知らない。
駅前のコンビニから電話した。
知恵「もしもし、彩~。」
わたし「大丈夫?」
知恵「さっき、電話に出れなくてごめんね💦もう家に戻って大丈夫だから。」
わたし「そっか~。あれから、連絡あった?」
知恵「何回か着信あったけど無視してる。もう無理って分かったし。私、馬鹿みたいだな~。前に倦怠期って言ってたでしょ?薄々気付いてたんだよ、身体だけって。彩みたいにデートした事無いし(笑)」
わたし「知恵は馬鹿じゃないよ。馬鹿なのは、アイツだよ。知恵の事を大事に出来ない最低野郎だよ💢」
知恵「ありがとね。しばらくは元気出ないかもだけど、ちょうど、冬休みだし、楽に過ごすよ。本当にありがとう❤」
わたし「元気出してね。また連絡するね。」
わたしが、ここまで来ている事は話さなかった。知恵が家にいるなら、それで良い。
わたしはまた駅に戻って電車を待つ。
知恵に電話した。
何回コールしても出ない…。
わたし「裕君、知恵出ないよ」
裕君「また連絡あるよ。心配だけどね」
しんみりはしちゃったけど、わたしと裕君にとって初めてのクリスマス⛄🎄✨
大事にしたい。
ごめんね、知恵。
後で話また聞くからね。
わたしはリュックからこの間のデートで買ったマフラーを渡した✨
裕君「これどーしたの?」
わたし「まあ、編めないからね(笑)。この間⚪×駅に一緒に行ったじゃん。別行動した時に内緒で買ってました🎵」
そしたら、裕君は小さな紙袋をくれた。
包みを開けた✨
キラキラした指輪だった。シンプルだけど、デザインが良い(*´・ω・`)b
裕君「普段付けれるように、石とかは無しにしたよ(笑)」
人生で初めて男性からアクセサリーを戴いた✨
わたし「裕君、サイズピッタリ~(笑)」
裕君「凄いだろ⤴⤴」
わたし「何で分かったの???」
裕君「飯食ったじゃん、一緒に、あの時ストローの袋をぐるぐる指に巻いてたじゃん。あれをこそっと持って帰ったよ(笑)」
わたし「知らなかった…(笑)」
わたし「裕君凄いね🎵ありがとう❤大事にするからね✨」
メチャクチャ嬉しい🎵😍🎵
自習室に着いた❗
気持ち早く着いたみたいで、まだ裕君は来て居なかった。
さすがにクリスマス・イヴ誰も居なかった。寒かったから自動販売機で温かいミルクティーを買う。
自習室へ戻る時に携帯が鳴った📱
裕君かな~と画面を見ると知恵だった。
わたし「知恵、どーした?」
知恵「…もう、無理」
知恵は泣いていた。
わたし「何があったの?何で泣いてるの?彼氏は?」
一気に質問した。
知恵「今日、お昼から会う約束だったのね…それなのに、、、クラスの友達とクリスマス会する事になったらしく………」
知恵は泣きながら話した。
知恵「だから、昼からは会えないけど、夕方には終わるからって、だから、さっき待ち合わせ場所に行ってみたら………」
益々、泣き出した。
わたし「泣かないでよ、知恵。で、どーした?」
知恵「彼氏が遅れて来て、ちょっと抜けて来ただけだから、さっさとヤッて俺戻るからって」
わたし「はぁ⁉💢何それ、ヤルだけやったら帰れって事?」
知恵「そうなんだよ、酷いよね。」
わたし「で、まさかヤッて無いよね?」
知恵「当たり前だよ。ムカついたから、帰って来た所。」
わたし「何て奴なの💢もう別れな‼」
知恵「私も無理。あんな奴。」
知恵「彩~、ごめんね、こんな電話して邪魔したね…。」
わたし「大丈夫、大丈夫。まだ彼氏来てないから。けど、知恵大丈夫?辛かったね💦」
知恵「彩に話せて少しスッキリしたよ、ありがとう❤」
電話は切れた…。
知恵、大丈夫かな~。
気が付けば裕君が立っていた。
わたし「ごめん、裕君気付か無かったね…。」
裕君「ビックリしたよ、彩が何か怒ってるし、やった、やらないって言ってるし(笑)」
わたしはさっき知恵から聞いた話を裕君にした。
裕君「可哀相に。せっかくのイヴなのに…。知恵ちゃん心配なら俺は気にしなくて良いからまた連絡したら?」
わたし「そうだね…。」
辛いよね~知恵。
24日 クリスマス・イヴ
わたしはもう冬休み🎁⛄🎄
朝早く起きる必要が無いのが一番嬉しい☺
寒い朝にチャリは辛い💦
今日は冬休み初日だし、ゴロゴロと午前中を過ごす。
裕君は学校行ってるし、暇だな(。>ω<)ノ
知恵は彼氏と会ってるだろうから邪魔しちゃ悪いしね…。
裕君からメールが来た。
裕君「昼休み🎵何食べようかなぁ~(笑)」
わたし「わたしはさっき、焼きそば食べたよ✨勉強頑張ってね。また後で。」
裕君「また連絡するね」
夕方まで暇だな(。>ω<)ノ
母「彩ちゃん、クリスマスケーキ作らない?」
わたし「ケーキ作るの?(笑)」
母「作るって言ってみデコレーションだけよ(笑)スポンジは買ったから(笑)」
生クリームとイチゴ、カラースプレーなどで飾り付け、あっという間にケーキ完成🎂
母「チキンはお肉屋さんに注文してあるし、後はクラムチャウダー作るよ(笑)」
また暇だな(。>ω<)ノ
夕方近く、裕君からメールが来た。
裕君「17時くらいには学校出れるよ(*^^*)」
わたし「ぢゃあ、いつもの自習室で。」
プレゼントを忘れずに持って行かなきゃ❤
わたし「お母さん、ちょっと夕方出てくるけどご飯は食べるからね✨」
母「早く帰らないとケーキ無くなるよ(笑)」
わたしは急いで着替えてチャリに乗った🚲
車で知恵の最寄駅まで送る。
わたし「良い冬休みを(笑)またメールするから‼」
知恵「了解。またね。お姉ちゃんありがとうございました‼」
姉「またね。」
お姉ちゃんと二人になるのも何か久しぶりだ。わたしが帰る頃には、姉は家庭教師のバイトに行っている。
姉「なに買ったの?」
わたし「知恵の買い物に付き合って、パンツ買った(笑)」
上下セットと言うと、何かバレそうで(笑)
敢えて【パンツ】と言ってみた(笑)
姉「パンツ?(笑)まだまだ子どもだね(笑)」
わたし「子どもだもん(笑)」
わたし「そーいえば、30日のお餅つき行く?」
姉「行くよ。午前だけ参加ね。私は自分の車で行くから。今、受験生見てるから行かなきゃね。」
わたし「そっか~。」
良かった~(笑)
心の中で喜んだ‼姉がずっと一緒だと、裕君と話す機会が無くなりそうだし、下手すれば気付かれる心配もある。
けど、無類の餅好きの姉が参加しない訳がないと思っていた。
下着も買ったし、目標は達成した。
知恵「お昼マックで良い?」
わたし「良いよ🎵グラコロ食べたかったし(*´・ω・`)b」
知恵「明日のクリスマスイヴはどうするの?」
わたし「彼氏は学校あるみたいだし、夕方にちょっと会うぐらいかな。わたしはこの間、プレゼント買ったし❤」
知恵「まあ、会えるなら良かったね。私は昼からラブホデートよ(笑)」
わたし「(;゜∇゜)」
知恵「お泊まりしたかったんだけど、さすがに難しいし、クリスマスはラブホも高いし、なかなか空かないんだって。」
わたし「詳しいね(笑)」
知恵「まあ、彼氏情報だけど(笑)。もし、彩が行く事があれば、△×駅のヘブンが良いよ。人に会わないから。」
わたし「人に会わない?」
知恵「精算も部屋で出来からね(笑)」
わたし「へぇ~(笑)」
電話が掛かって来た。
お姉ちゃんからだ。
姉「もしもし、彩、⚪×駅近くにいる?私もうすぐ帰るから、車乗せてあげようか?」
わたし「いいの?ぢゃあ、ロータリー着いたら教えて。」
姉は⚪×駅からちょっと行った先にある大学に通っていた。今日はたまたま休みだけど大学に行っていたようだ。
【姉スペック】
・3歳上の大学1年
・私立女子大
・車通学(車を親に買わす)
・頭が良い
・天然
・シスコン(笑)
わたし「お姉ちゃんが帰り送ってくれるって(笑)」
知恵「ラッキー☆電車代浮くね(笑)」
わたし「確かに(笑)」
電車代と言っても、⚪×駅~学校がある駅までの差額230円だけど(笑)
姉「着いたよ~。」
わたし「見つけた。」
わたし「お姉ちゃんありがとね~(笑)。助かるよ🎵」
姉「知恵ちゃんもどうぞ。久しぶりだね。」
夏前までは学校帰り、度々送って貰っていたが、今はなかなか時間が合わず。今日が本当に久しぶりだった。
夜、裕君にメールする。
わたし「明日、知恵と遊ぶんだぁ~。裕君は何するの?」
裕君「明日はゆっくりするかな。勉強もしないといけないしなぁ。」
わたし「偉いね~(笑)」
23日㊗
知恵とはいつもの電車に乗り(時間は違うけど)⚪×駅まで。
知恵「今日彼氏大丈夫だったの?」
わたし「勉強あるみたいだよ(笑)知恵の所みたいに彼氏の家には行けないしね。会うのは外じゃないとね。」
知恵「そっか~。それも、しんどいね。」
わたし「外ばっかじゃ、お金掛かるよね」
知恵「彼氏バイトは?」
わたし「してないと思うよ。何か特進クラスは7限目まで授業はあるし、放課後も勉強してるから(笑)」
知恵「うちの彼氏とは違うわ(笑)大学どこに行くんだろうね。」
わたし「聞いたことないわ。大学~。離れちゃうんだよね、きっと。」
知恵「大丈夫だよ、まだ先なんだし。」
わたし「わたし、知らない事ばかりだな。」
⚪×駅に着いた。
知恵「駅ナカに可愛い下着屋さんがあるんだよ(*^^*)安いんだけど、なかなか良いよ(笑)」
わたし「知らな~い。早く行こう🎵」
駅ナカにこんなお店があるなんて知らなかった✨
安い物なら上下1000円であるし、1900円、2900円、3900円。種類も沢山ある。
わたし「迷う~(笑)」
知恵「色は決めてるんだ~(笑)赤と黒。」
わたし「攻めるね~(笑)わたしはピンクが欲しいな❗」
知恵「可愛い❤」
わたし「いきなり、わたしが赤と黒の下着を洗濯に出したらママがビックリしちゃうよ(笑)」
知恵「確かに(笑)」
わたし「これ、可愛い。ピンク。あっ、こっちも可愛い水色。」
知恵「可愛い❤彩にピッタリ~(笑)」
わたし「両方買おうかなぁ。1900円だし。」
知恵「ぢゃあ、私はこれ。」
知恵が選んだ赤がとても大人に見えた。
ダークな赤。レースも綺麗。
わたし…子どもだな(笑)
裕君に早速メールした。
わたし「個人面談終わりました✨わたしクラスで2番だって❤すごいよね⤴⤴」
しばらくして、
裕君「凄いじゃん。ご褒美あげなきゃね」
知恵がいる4組に走る🏃
わたし「知恵~、帰れる?」
知恵「帰れるよ~(笑)」
わたし「個人面談終わったよ。無事に冬休み迎えれるよ。」
知恵「マジで😱⁉良いな~。私は頑張って課題やるよ😅」
知恵「バイトもあるから忙しいよ。」
わたし「彼氏と会えてるの?」
知恵「ちょっと倦怠期かも。バイト以外で会うのは彼氏の家ばっかりよ。しかも、すぐしたがるし…。そればっかりじゃね~身体だけみたいじゃん。彩も気をつけなよ。」
わたし「お家デートばっかりは嫌かも。」
わたし「…初めてってやっぱり痛かった?(笑)」
知恵「超痛かったよ。痛がってるのに、肩を押さえられて最悪😖💦💨痛いばっかりで泣いたもん。2回目も痛くて、3回目で痛さは無くなったけど、気持ち良くは無かったね…」
わたし「痛いんだよね…怖い(¬∀¬)」
知恵「慣れるまでが大変だけど、そればっかりは人によるからね。明日、休みだけど下着買いに行かない?(笑)」
わたし「良いよ。またメールするから」
下着買いに行くなんて、ヤル気満々みたい(笑)
火曜日の朝。
いつもの定位置に立つ。
電車がホームから離れる。
向かいのホームから裕君が手を振っているのが見えた。
わたしも手を振ってみたけど、裕君には見えなかったかもしれない。
メールで。
わたし「手を振ってたの分かったよ❗ありがとう❤」
裕君「気付いた?(笑)良かった~(笑)」
知恵が乗った。
知恵「おはよう。昨日は大丈夫だった?」
わたし「大丈夫過ぎだよ(笑)」
知恵「あら、何かあったね(笑)聞きますよ(笑)」
わたし「昨日、帰りに会って、チューしたり、それから、まあ、色々チューしたり(笑)」
知恵「何それ?(笑)結局、チューして終わり?お預けしたの?(笑)」
わたし「裕君がね、初めてを自習室でってAVじゃないんだからって(笑)」
知恵「自習室はね…(笑)AVみたいだね、確かに。」
わたし「だから、まあ、お預けな感じ?(笑)けど、焦る必要ないからって言ってくれたからね。」
学校に着く。
またテストが返ってきた。
どうなんだろ…今日個人面談があるからその時分かるかな。
6限目。
先生の所へ行く。
トントン。
わたし「失礼します~」
先生「これがテストの結果ね。全部、平均点超えてるから大丈夫。クラスでは2番。成績表はこれに、生活態度や提出物なんかの評価が加わる。以上。」
わたし「ありがとうございました。」
イエーイ!!
やったぜ、わたし✨😍✨
冬休みを楽しめる(笑)
お風呂上がりに急いで部屋へ戻る。
ドキドキしながら、携帯で【エッチの仕方】で検索してみた。
大体の仕組みは分かってる。
けど、細かい所は分からない…人には聞けないし。
検索した結果、一番目に【エッチの仕方、やり方】と出た。クリックすると、男性編、女性編に分かれてる。
女性編を見てみる。
・キスの仕方
・ディープキスの仕方
・手コキの仕方
・フェラの仕方
・体位について
キスの仕方はまあ、良いかな(笑)
ディープキスは、見ておこう(笑)
舌と舌を…吸うように、読むだけで恥ずかしい。
手コキ…無理(涙)
フェラ…もっと無理(涙)
まず男性器の絵が気持ち悪い💦
これ無理(ヾノ・∀・`)
みんなどーして出来ちゃうの。
暗いから大丈夫なのかな。
下の方に、【エッチな前に】という項目がある。
女性器のにおい…シャワーを浴びて清潔にする。
アンダーヘア…整える程度に短く切る。Iラインは無い方が好ましい。
Iラインって何だ?
また検索する。V、I、Oなるほど。
自分のなんて見た事が無いから、どうなってるかは知らない。
ちょっと見てみよう。
鏡でちょっと確かめてみた。
驚愕した。えー、ヘンテコ過ぎる。
気持ち悪いかも。
好きな人に見せられないよ(笑)
みんな何で平気なのかな。
Iラインはほぼ無いから大丈夫かな。
裕君に見せたくないなぁ~(笑)
最寄駅に着いた。チャリに乗り急いで自習室へ向かう。
裕君、発見♪
周りを見渡し、誰も居ない事を確認した。
わたし「裕君~」
そのまま抱き付いた。裕君はビックリして、
裕君「ビックリした。おかえり~、今日は遅かったね。」
わたし「ちょっと知恵と喋ってたから(笑)」
裕君は難しそうな参考書を閉じ、真っ直ぐわたしを見ていた。
わたしはそのまままた抱き付いた。
ずっとこうしたかったんだ。
わたしからキスをした。
また裕君はビックリしていたけど、ギュっと抱き締めてくれた。
わたし「裕君~、ごめんね。昨日あんまり連絡しなくて。」
裕君「土曜日の夜から体調おかしかったんだろう。何か変だったもんな。」
わたし「ちょっとだけ。」
嘘付いた(笑)
裕君「土曜日夜さ、カッコ悪くてごめんな。彩が何かこの先とか言うからテンパっちゃって。その、考えて無いって言ったら嘘になるけど、焦る必要も無いし、まだこのままで良いかなって。」
わたし「分かってるよ。自然にね。」
またわたしは裕君にキスをした。
裕君「こういう事されると、さっきの撤回してしたくなるんですけど(笑)」
わたし「え⁉(笑)」
わたし「でも良いよ(笑)」
裕君「ちょっと待ってて。」
裕君が急に立ち上り出入口のドアを閉めた。内鍵まで。
裕君「邪魔されたくないじゃん。」
わたし「裕君、マジ⁉」
裕君の顔が近付き、またキスをされた。
何度もキスされると、吐息が漏れる…。
吐息が交ざる…。
裕君の手が腰から、顔に、顎に、ブラウスのボタンに。
一つ、二つ、ボタンが外され、谷間が見える。
裕君の顔が口から、首筋、胸元にまで下がる。
わたし「裕君…。」
裕君「ここまでね(笑)」
裕君「初めてが自習室なんてね、AVじゃないんだから(笑)」
わたし「我慢できる?(笑)」
裕君「いや、大分無理してる(笑)」
今日はここまで(*´・ω・`)b
知恵「先ず、一緒に可愛い下着買いに行かない?(笑)クリスマスはお泊まりしたいなぁ~って言ってるし。彩も必要になる時が来るじゃん(笑)」
わたし「来るかな~必要な時(笑)。けど、ありがとう❤何かスッキリしたよ。」
わたし「まだあの時は怖かったんだよね…、心の準備が出来て無いっていうか、したい気持ちっていうか、独占したい気持ちの方が正しいかも(笑)」
笑いながらわたし話せてる。
知恵「彼氏にメールしなっ。普通に(笑)」
わたし「そうだよね。」
わたし「お疲れ様❗今日、テスト返ってきたよ。まぁまぁだと思う(笑)」
メールした後で、返事を待つ時間が怖い…。
けど、すぐに返事が来た。
裕君「お疲れ~、体調どう?今、自習室来てるから、来れたら彩もどう?」
わたしは知恵と急いで駅に向かう。
電車に飛び乗り、メールした。
わたし「今、電車に乗ったから後で向かうね。」
裕君「了解✌🆗⤴」
知恵「大丈夫そうだね(笑)」
わたし「今度、お餅つきをおじいちゃんとこでやるんだ~、そういう場で彼氏に会うって気まずいね(笑)」
知恵「何かドキドキするじゃん(笑)」
わたし「ヤバいね。顔に出るかも(笑)」
知恵が電車を降りる。
わたしの最寄駅までもう少し。
学校に着くとすぐに現実にぶち当たる(涙)
テストが返ってきた。
けど、別に悪くない気がした…。
今日だけで5教科返ってくる。
6限目はこれから出席順に個人面談がある。今日は1~10番まで。他の人は自習。
わたしは13番だから明日だね。
友達A「ヤバい、冬休み楽しめないよ(涙)」
わたし「個人面談どんな感じ?」
友達A「先生に今回のテスト結果が書かれた長細い紙を渡されて、一番上に自分の点数、その下が平均点、各教科のクラス順位なんかが書かれてた。各教科の先生によって補習か課題か違うんだよ。」
わたし「マジで😱⁉」
友達B「私もヤバい。見て全部平均点無いから課題が山のように。補習も3日あるし。」
怖すぎる…。
下校時間。
知恵と合流。
わたし「知恵、話したい事があるんだけど…今日はバイト?」
知恵「バイトは無いから話聞くよ‼」
駅に向かわず、近くの公園へ。
わたし「、朝知恵に言われた事は、千恵が正しいと思ったよ。実はわたしの彼氏って…従兄弟なんだ。」
千恵「マジ?⁉」
わたし「ビックリするよね⁉だから、最初にバイトで知り合ったって言ってたんだけど…でも、嘘ではなくてたまたまバイトで仲良くなった悟君がきっかけでね、」
わたしは一生懸命説明した。
知恵「なるほどね。分かった。そーいう事ですか(笑)」
わたし「わたし何か変?」
知恵「彩と友達になって半年以上経つかな~、で私が思う彩と今日の朝聞いた彩の話は何か違う人に思えてたから。」
知恵「でも大丈夫、話が見えたわ🎵」
わたし「え⁉何?」
知恵「良く聞いてね。彩と彼氏は従兄弟だから、小さいときからお互いを知ってる。けど、普通のカップルは、まあ一般的に、お互いの事を知るまでに時間を掛けるじゃん。何回も会って、喋ってみたいな。で、良く付き合って3ヶ月ぐらいでエッチするよね(笑)」
知恵「でね、彩はお互いを知ってるからすっ飛ばしてエッチになったんじゃない(笑)まだしてないけど。」
わたし「エッチはしたいわけじゃないよ。ただ、次の段階を…」
知恵「まだ次の段階じゃないよ。間をすっ飛ばしてるだけなんだから、今からはいっぱい会って、いっぱいキスして、愛を育まなきゃ。で、エッチはお互い納得してからね。」
わたし「…」
日曜日は身体が何だかダルく、裕君とも挨拶程度メールしただけ。
わたしはずっと、自分の感情が分からなかった。裕君を好きな気持ちは確かなはず…。
土曜日、楽しかったはずのデートを台無しにしたのは裕君ではなく、わたし。
わたしがただ先走った感情。
あの時は自分が自分じゃないような感じがした。
わたし裕君とどうなりたいんだろう。
頭が変。
月曜日。
またいつもの定位置に立ち、知恵を待つ。
朝、裕君は駅に現れなかった。
知恵「おはよう。恋する彩~ちゃん(笑)」
わたし「笑えない。」
知恵「何?どうした?」
わたしは土曜日の出来事を話した。
知恵はしばらく黙ったあとに。
知恵「要するに、彩は彼氏としたかったんだ(笑)」
わたし「違うよ。あの時は下着可愛く無かったし、上下別々だったし、ババシャツだって着てたし。」
夢中で話した。
けど知恵は、そんなわたしを嗜めるかのように笑う。
知恵「だから、彩がしたかったんだって(笑)。」
わたし「だ、か、ら、」
知恵「下着可愛く無かったから何?脱げば一緒じゃん(笑)」
わたし「脱ぐって(笑)」
知恵はわたしを諭すように話した。
知恵「初めてってね、女の子にとって大事な事のように、男の子にも大事だしプレッシャーだと思うよ。それに、彩は土曜日、そのまま外でするつもりだった?(笑)」
わたし「外なんて(笑)」
知恵「じゃあ、何処で(笑)」
わたし「ホテルとか?」
知恵「彩の彼氏、ホテルとか分かるの?」
わたし「行った事無いはず…」
知恵「じゃあ、仕方ないよ。それに多分、彼氏はそんなつもり無かったと思うよ?私が思うに、男って初めては自分家が良いと思ってるよ。自分のテリトリーだもん(笑)」
知恵「だから、彼氏はちゃんとした人だよ。」
わたしは知恵に裕君の事を教えて貰ったように感じた。
頭が真っ白なはずのわたしが、知恵の言葉ばかり思い出す。
「彼氏が経験あれば…早いんじゃない」
的な言葉を(笑)
わたし今日、上下違う。ブラがピンクで、パンツ何色だっけ?ババシャツだって着てるよ(涙)
裕君「彩~、大丈夫?ボーっとしてるよ(笑)」
わたし「あっ、いや、大丈夫。何か頭が真っ白で(笑)何か変な気持ちで…。」
裕君「彩のエッチ(笑)」
わたし「な、何言ってるの(*/□\*)」
わたし「けど、わたし今この先を考えちゃったよ(笑)」
裕君「まだ早いよ。」
わたし「…そうだよね。」
二人で⚪×駅に向かう。
電車に二人で乗る。
裕君はまだ早いって。
わたしの事好き?好きならしたいんじゃないの?
そういうもんじゃないの?
大事にしてくれてるって何故思えないんだろう。
わたしの最寄駅に着いた。
電車内での会話はほぼ覚えてない…。
裕君「また連絡するね」
わたし「またね」
わたしは家へ帰った。
食事を終えて外に出た。
みんなが駅に急いで向かう中、敢えて裕君とわたしは流れに反して歩く。
ビルとビルの間には川が流れ、川沿いには整備された遊歩道もある。
ベンチもある。
裕君とわたしはベンチに座る。
ちょっと空気がピーンと冷たく、流れていた。
裕君「今日は楽しかった?」
わたし「楽しかったよ♪デートって感じしたもん(笑)」
裕君「クリスマスは来週だけど…。」
わたし「そうだね。会える?(笑)」
裕君「冬休みにはなってるんだけど、特進クラスは学校あるよ。」
わたし「特進クラスっていうのがあるんだ(笑)ぢゃあ、クリスマス会えないね。」
裕君「夕方からなら大丈夫だけど、良い?」
わたし「良いよ♪会えるだけで幸せだし。」
何だか、街の雑音が消えた気がしたら、目の前に裕君の顔があった。
顔が近い…気付いた時にはもうキスされてた(笑)
今回のキスは長いし、何回も続く。
裕君はキスを止めない。
まさか、この先がある?
わたしはどうしたら良い?
頭が真っ白になる。
映画はあっという間に終わった気がした。
多分、わたしだけなら、もしくは女の子とじゃ観たいって思っていても、DVDで済ませてたかなぁ~。
映画が終わったのが18時20分。
わたし「裕君、何時まで大丈夫?」
裕君「俺は男だからあんまり言われないから大丈夫だけど。彩は女の子だし、おばさん心配したらいけないからね。」
わたし「あっ、ご飯要るかだけはメールしなきゃ。裕君どうしよっか?」
裕君「今から帰ったらお腹空いちゃうね。何か食べよっか?(笑)」
わたし「この間、知恵が⚪×駅前のフードコート行って夜景見えて綺麗だって。」
⚪×駅前に高いビルがある。
展望レストランのフードコートがある。
夜は駅もライトアップされて綺麗。
わたし「何食べよっかかな(笑)。うどんにしようかな(笑)」
裕君「幸せそうだな(笑)」
わたし「決~めた‼かけうどん並となすの天ぷら、鮭にぎり」
裕君「カレーうどん大盛。」
わたし「食べるね~(笑)」
展望カウンターに横並びで座る。
わたし「夜景綺麗~。夜景綺麗なのにフードコート(笑)」
裕君「確かに安く食べれてこの夜景見れたら、何か得した気分。」
二人並びで食べれるだけで幸せ🍀
映画の時間までは一時間くらいある。
実はわたし、プラプラとショッピング中に裕君に似合いそうなマフラーを見つけていたんだぁ~☆
ナイショにこそっと買いたい…。
わたし「裕君、映画までちょっと別々に行動して良い?ペンとか文具買いたいし。」
そしたら、意外にも。
裕君「おぉ~、いいね。本屋に行きたかったし(笑)」
わたし「じゃあ、上映10分前に映画館で。」
わたしはダッシュで、デパートへ戻る。
マフラーは緑色と茶色、少し赤、白も混じるチェック柄。一目見て裕君に似合いそうだと思っていた。
8000円弱。
高校生には大金だ。
清水の舞台から飛び下りる気持ちでレジへ。ラッピングを待つ間、凄く幸せ😆🍀
ラッピングされたプレゼントをリュックに入れて隠した(笑)
後はカモフラージュの為に、本当にペンと可愛いシールや付箋も買った‼
何とか時間内に用事を済ませた。
映画館前にもう裕君が立っていた。
わたし「お待たせ。」
裕君「もうチケ買ったから、行くぞ。」
わたし「ありがとう。後でお金払うからね。」
裕君「良いよ、奢る。」
わたし「えっ、ダメだよ。お昼も出して貰ったんだからここは払わせて。」
裕君「…ありがとう。」
わたし「お互い学生だし、割り勘で良いよ♪」
映画はアクション物。
ワクワク、ドキドキしながらずっと手を繋いで観ていた。
彼氏と映画を観るのってずっと憧れていた。
グラタンも何とか食べれた。
裕君はとっくにカルボナーラを平らげ、ニコニコとわたしがグラタンを食べるとこを見ていた(笑)
二人でカップルらしい事が出来て嬉しい。
お店を出て、またプラプラと歩く👣
デパートの中を通り抜ける。
デパート一階にはアクセサリーや化粧品が並び、大人な香りがした。
可愛い指輪が並ぶ。
大人になったら、こういう指輪貰いたい。
わたしは目で指輪のショーケースを追う。
メンズのお店をわたしは知らないけど、最近は女性、男性の服、両方を売っている所も増えたよね。
わたし「後でユニクロ行きたい。ヒートテック買わなきゃ。チャリ寒いから」
裕君「あれ、マジで暖かい?」
わたし「多分(笑)」
ユニクロに行きヒートテックを1枚購入。
裕君「観たい映画があるんだけど(笑)」
わたし「何?わたしも観たいのあるんだよね」
偶然にも観たい映画は一致した(笑)まあ、本当は裕君が観たいと言ったのは、わたしが観たい2番目のやつだけど。
こんなに堂々と手を繋いで歩けるって最高☆今までは、やっぱり何処かで知り合いに会うんじゃないかってドキドキ、いやっ、ビクビクという方が正しいかも。
けど、⚪×駅周辺なら人も多いし知り合いに会う可能性が低くはず。
街はすっかりクリスマスの飾りに彩られ、心が踊る感じ。
裕君と付き合って無かったら、一人寂しくクリスマスを過ごす羽目になってたよね。
裕君「この店どう?パスタ好き?」
小さな可愛いらしいお店だ。カントリー調で、わたし好み🎵
わたし「良い感じ。」
カランカラン。ドアに付いてる鈴が鳴った。
テーブル席4人掛けが4席、テーブル2人掛けが2席、小さなカウンター席。
メニューも、ランチプレート850円。+200円でドリンク、小さなケーキ付き。
ランチプレートのメインも、パスタ五種類、ピザ三種類、グラタンから選べ、パン、サラダが付いてる。
裕君「全部食べれるかも(笑)」
わたし「わたしも(笑)」
裕君「普通、女の子なら少食のフリしない?(笑)」
わたし「そうかも(笑)でも、小さい時から知ってる裕君にウソ付いてもね(笑)しかも、一緒にご飯食べるのも初めじゃないしね(笑)」
裕君「まあ、普通のカップルとは違うか(笑)」
結局、裕君はカルボナーラ、わたしはグラタンにした。
グラタン美味しそうなんだけど、わたし猫舌だった…😭
なかなか食べれない。
サラダとパンを先に食べて、グラタンを冷まそう‼
⚪×駅は県内で一番大きな駅で周辺には有名なデパート、ショッピングビルなどが建ち並ぶ。
わたしの通っている高校からは2駅程離れている。
車窓には普段から見慣れた景色が流れる。
ただいつもの電車と違うとこは【快速】であること。⚪×駅までノンストップ。
12時37分、⚪×駅到着。
人の多さにちょっとビックリしながら、南口にある噴水を目指す‼
わたし「さすが土曜日、人の多さが半端ない💦裕君すぐ見付かるかなぁ~。」
人の流れに乗る。
噴水前には待ち合わせ中の人達でいっぱい。鳩もいっぱい💦ちょっと怖い💦
駅の時計は12時50分。
後もう少し。
裕君「彩~、早かったね(笑)」
わたし「裕君、あれ、駅とは違う方向から来た?」
裕君「一時間前には来てたからね(笑)」
わたし「えっ?」
裕君「駅前のデカイ本屋に行きたかったし。なかなか専門書は小さい本屋には無いしな。彩、腹減っただろ?」
わたし「そういえば、空いたかな(笑)」
裕君「何食べたい?」
わたし「お店を知らないから💦」
裕君「じゃあ、歩きながら決めようか(笑)」
裕君から手を繋いできた(*≧з≦)
土曜の朝🌄
知恵との会話後、ショック過ぎて寝落ちしていた(涙)
すぐに携帯を見る。
裕君からのメールは無かった…。
知恵の言葉は正しい…。わたしは裕君を第一に生きてると言っても過言じゃないのに。
裕君は違う。
何でこんなに辛いんだろう。
いつから。
たった1日会えてないだけのはず…。
けど、今までは毎日放課後会えて幸せだったはず…。
恋に悩める女子高生やってますって感じだったんだけど、裕君からのメールで一気に只の乙女になりました(笑)
裕君「おはよう🎵ごめん、寝落ちした(笑)今日は何して?クリスマスプレゼント買いに行かない?」
わたし「おはよう🎵実はわたしも寝落ちした(笑)今日大丈夫だよ。12時に駅集合どう⁉」
裕君「今日はちゃんとしたデートにしたいから⚪×駅で待ち合わせしよう」
わたし「⚪×駅ね。えっ、ここから一時間以上掛かるよ、わたしの学校より遠いから💦」
裕君「まだ良いじゃん。俺んとこからだと、一時間半は掛かるよ。だから、もうそろそろ仕度して出なきゃ(笑)」
わたし「12時に待ち合わせって言ったのは、自宅最寄駅だと思ったからだよ💦⚪×駅なら、13時に待ち合わせ🕒👫」
裕君「じゃあ、⚪×駅前、噴水で(笑)」
わたし「急いで仕度するから。また後で。」
携帯を投げ捨て(笑)、お風呂場へ。
今の時刻 10時半前。
お風呂上がり急いで頭を乾かしながら、朝ごはんの催促をする(笑)
お母さん「彩ちゃん、どこか行くの?」
わたし「ちょっと買い物に行ってくるよ。」
お母さん「晩ごはん要るか要らないか、早めに連絡してよ。」
わたし「は~い。」
服が決まらない、化粧上手くいかない💧
時間だけが過ぎて行く。
11時20分、家を出る。
チャリダッシュ💨
11時42分の電車に乗れた🚃
ゆっくり席を探し、座れた‼
けど、髪の毛グチャグチャ~。
⚪×駅まで後一時間。
それから裕君から「帰ったよ」のメールが来たのは21時を過ぎていた。
ずっと携帯握ったまま連絡を待っていた。
裕君「さっき、帰ったよ~。今から風呂入って、飯食うからまた後で。」
わたし「分かった…」
何か急に二人の間の温度差を感じた。会えない時間で愛を育むなんてよく聞くけど、今のわたしには理解出来ない。
好きな人にはいつでも会えない、考えていたい。愛ってそういうもんじゃないの⁉
わたしは裕君からの連絡をまた待つんだ…。
知恵にわたしの気持ちを聞いて貰った。
わたし「愛ってさぁ、そう思わない?」
知恵「やだ~、彩、重く考え過ぎ。ダメ、ダメ。」
わたし「わたし、重い⁉」
知恵「あのね、高校生の男なんて彼女より男同士の友情を優先するし、彼女第一なんて無理~。まず、女と頭の使い方が違うんだから。」
わたし「みんなそうなの⁉」
知恵「彩、気を付けなよ、彼氏に引かれるよ(笑)」
( ̄□||||!!
早い帰宅は久しぶり。
わたし「ただいま~」
お母さん「あら、早かったわね。テストどうだった?」
わたし「聞かないで~(涙)」
お母さん「彩ちゃんが頑張ったんなら、結果は後から付いてくるよ。」
わたし「そうかなぁ~」
わたし結構頑張ったよね~、不純な動機だけど(笑)
お母さん「今日ね、裕君家のおばちゃんから連絡あって~、⚪×⚪×⚪×⚪×」
裕君家のおばちゃんから~、が気になり過ぎて後の言葉が頭に入って来ない(笑)
お母さん「聞いてる?」
わたし「ごめん、おばちゃんが何だって?」
お母さん「久しぶりにお餅つきをするって。」
わたし「12月30日?小さいときは毎年やってたよね。で、何でまたやるの?」
お母さん「おじいちゃん達、田んぼ辞めるんだって。だから、これが最後。最後はみんなでお餅つきして終わろうって。」
わたし「そっか~、田んぼ辞めちゃうんだ。まあ、農家ってわけじゃないもんね。」
自分達が食べる分のお米やもち米、野菜を作っていただけだから。
もう身体もしんどいよね。
裕君にも会えるよね(*´・ω・`)b
キンコーン、カーコーン
先生「はい、終了。」
「はい、惨敗~。」 わたし、撃沈💦
全然分からなかった…。
けど、まあ、テスト終わったし、いっか(笑)
~ホームルーム~
担任「テストお疲れさん。来週から、テストは順次返す。終業式前に個人面談を行う。今回のテスト、平均点以下は補習、または課題が出る。以上。」
わたし「冬休み無くなるかも~(涙)」
~電車の中~
知恵「ヤバい、テスト全然出来なかったし、彩は?」
わたし「撃沈した(笑)」
知恵「じゃあ、仲良く補習行こうか(笑)けど、バイト行けないとヤバいなぁ。」
わたし「裕君に何て言われるかな~(笑)」
~LINE~
わたし「裕君、ヤバい~撃沈した(涙)」
裕君「マジか⁉(笑)まあ、テストが戻るまでは気を楽に持て(笑)」
わたし「気休め(笑)」
わたし「今日も自習室行く?」
裕君「ごめん、今日はテストの打ち上げ行く。また連絡する。」
わたし「了解でーす」
久しぶりにわたしも真っ直ぐ帰ろう‼
今からお母さんの機嫌取っておこう♪(笑)
緊張するわたしに対して、裕君は黙々と問題を解いていた。
わたしはノートの端にヘンテコな絵を描いている。絵心が無さすぎる…(笑)
裕君「彩~、クリスマス何が欲しい?」
わたし「急に言われてもなぁ~。」
頭の中では「裕君が欲しい」なんて思っていた… 。わたし変だよね。「裕君が欲しい」っていっても、本当にその意味のままで身体の繋がりだけが欲しいわけじゃない。
裕君「彩~、聞いてる?」
ボーっとしとた(笑)
わたし「ん?色々考えちゃって(笑)」
裕君「裕君は何が欲しい?」
質問した後に、知恵の言葉が頭をよぎった。もし、「彩が欲しい」って言われたら…。
裕君「マフラー欲しい」
わたし「え?マフラー?」
こんなにもハッキリと欲しい物を言われ、わたしのこの妄想は何だったんだ‼
わたし「手編みじゃ無いよね?」
裕君「編んでくれるの?」
わたし「無理~。今から編んだら来年のクリスマスプレゼントになるよ、きっと(笑)」
裕君「やっぱり~(笑)、彩らしい(笑)」
もっと早く付き合ってたら、マフラー編めたかな~。きっと無理だ(笑)
裕君「テスト終わったら、プレゼント買いに行こう♪」
わたし「楽しみ♪」
裕君「良い点取れよ~(笑)」
裕君とショッピングデート♪
嬉しい、けど、テストが先~(涙)
楽しいクリスマスの前にはテストがある…。
テストは5日間。
テスト前週間は全部活が活動中止して帰宅する。
わたしは帰宅部だから、特に変わらないんだけど、裕君とデートする自習室が高校生でいっぱいになる。
ちょっとした、出会いの場所になり、プチ同窓会になっている。
自習室を覗くと、裕君が誰かと話してる。
裕君「早く帰れよ、勉強しない奴は‼」
男A「帰れません(笑)」
裕君、わたしは入るに入れない状況ですが…。
LINEした。
わたし「今、自習室前に居ます。何か入りにくい感じがするんだけど⁉」
裕君がLINEに気付き、こっちを見た。
裕君「コイツが彼女見るまでは帰らないって言い張るから、ごめん。ちょっと待ってて」
わたし「分かった」
まだ裕君と友達が何か話してる。
わたしは紹介出来ない彼女なのかな(泣)
ちょっと悲しくなる。
けど仕方ないよね。
裕君からLINE。
裕君「自習室から俺が出るから。」
しばらくして、裕君が自習室から出て来た。カバンを持ってるから、もう勉強は良いのかなぁ。
裕君「ごめん、待たせたわ」
わたし「友達大丈夫なの⁉」
裕君「しつこくて困る。彩、出るぞ。」
二人で急いで出る。
わたし「裕君、どこ行く?」
裕君「う~ん、まだ課題終わってないからな。カラオケBoxに勉強しに行く?」
わたし「良いね(笑)」
駅前のカラオケへ。
ここは中学の時から、来慣れた場所。
まずはドリンク頼んで、教科書を広げる。
わたし「あの友達大丈夫なの?」
裕君「あいつに何でバレたんだろう。」
わたし「バレたらダメ?(笑)」
裕君「あいつには嫌かなぁ(笑)けど、勘だけは良いからな(笑)」
わたし「裕君、勉強早くしなきゃ、終わらないよ~(笑)わたしも今回頑張らないといけないし」
カラオケって密室だよね。
勉強でもしなきゃ緊張しちゃうよ。
水族館デート以来、イチャイチャは出来て無いし、裕君に触りたい(笑)
裕君「彩、宿題あるなら今、やれよ。分からなかったら教えてやるから。」
わたし「何かあったかな」
ごそごそカバンを漁る(笑)
わたし「今日無いわ(笑)」
裕君「マジで、無い日なんか俺無いわ。ちょっと待っててすぐ終わらせるから。」
裕君のシャーペンは魔法が掛かったみたいにスラスラ走っていく。
ノートに書かれてる事はわたしには理解出来ない。
わたし「裕君、頭良いね(笑)」
裕君「今さら(笑)」
わたし「だって………」
知恵との話を思い出した。
わたしは裕君の事を何も知らない。
わたし「裕君、笑わないで聞いてね。」
裕君「何だよ、改まって(笑)」
わたし「わたしは、裕君の事を小さいときから知ってる。…けど、中学からの裕君の事は何も知らない。」
裕君「確かに。」
わたし「だから、わたしは裕君の事をもっと知らないよ。」
裕君は、ノートをそっと閉めて。
裕君「じゃあ、何から知りたい。俺の事、何でも教えてやるよ(笑)」
裕君「じゃあ、まず身長184センチ、体重68キロ、A型で、う~ん、家族関係は知ってるし、後何聞きたい?」
わたし「じゃあ、今まで彼女はいた?」
裕君「はぁ?何その質問?(笑)」
わたし「答えてよ。」
裕君「まあね。」
わたし「答えになってないし。」
裕君「いたよ。」
やっぱり~、エェー、聞くんじゃなかった。けど、知りたい。
わたし「で、その彼女は?」
裕君「中3から高1の夏までかな。」
わたし「中3からだから同じ中学だよね?何で別れたの?」
裕君「高校別だし、向こうは共学だったしね。自然消滅に近いかな。」
わたし「……。裕君、」
裕君「もう今は関係無いよ。連絡取ってないし」
わたし「そうなんだね。」
本当はもっと聞きたい事がある。その彼女とはどこまで進んでたのかなぁ。
裕君「彩についても教えて(笑)」
わたし「彼氏は居なかったし、後は何かな…」
裕君「スリーサイズ?(笑)」
わたし「えーっと、はぁ、答えるわけないじゃん💢」
裕君「残念‼彩なら答えるかと思ったのに(笑)」
わたし「バカじゃありません。」
裕君「まあ、聞かなくても彩はBカップってとこかな(笑)」
わたし「Bじゃなくて、Cだよ」
裕君「彩~、自分から言ってるし(笑)」
恥ずかしい(///ω///)♪
帰りの電車で知恵に今日みんなに言われた事を話した。
知恵「まあ、みんなが正しいね(笑)」
わたし「知恵は付き合って、どのくらいで…」
聞くのも恥ずかしい(///ω///)♪
知恵「告白されてすぐにディープされて、翌週には彼氏の家で(笑)」
わたし「早っ。何で?」
知恵「う~ん、早いか遅いかは関係ないよ。けど、多分彼氏が経験済みだったからかな(笑)」
わたし「何、どういう事?」
知恵「だから、彼氏が童貞じゃなくて、経験あったから積極的にきたんじゃない。自信あるんじゃない(笑)」
知恵「私と付き合う前に二人ぐらい経験あるんだって。何か話を聞いた時は、複雑な感じだったけど、初めて同士も恐いじゃん(笑)彩の彼氏は経験有りそう?」
わたし「はぁ?知らないよ。そんな話。」
知恵「大事だと思うよ。前に彼女いたとかは?」
わたし「知らない。」
わたし、裕君の事 何も知らないかも。
知恵が電車を降りた。
しばらくして、LINEが来た。
裕君からだ。
タイムリー過ぎて、ビックリして携帯を落としそうになった(笑)
裕君「帰りに会える?」
わたし「今、電車。もうすぐ着く~。」
裕君「じゃあ、⚪⚪公園に居るわ」
わたし「了解でーす」
急いで電車を降り、自転車で公園へ。
この公園は昔からよく遊んでいた。何年か前に遊具が新しくなり、市営のホールも出来た。バスケットやバレー、ダンス、ジムなんかもある。
机や椅子もあり、自習室もある。
わたし「裕君、どこにいる?」
裕君「自習室」
急いで自習室へ。
裕君が見えた。
裕君「彩、走らなくて大丈夫だよ。」
わたし「…会いたかったから」
えっ、わたし自身がわたしの言った事にビックリした(笑)
裕君「俺もだよ。」
裕君は優しい顔だった。
その日1日は顔にしまりがなくなる(笑)
友達A「彩~、顔が緩んでる。何かあったなぁ~。」
友達B「あ、分かる~、彩最近機嫌良いしね。彼氏出来た?」
みんなの視線が痛い………
わたし「実はそうなんだ(笑)」
友達C「何々、何歳?どこで?いつから?」
質問がいっぺんに飛び交う(笑)
わたし「一つ上で、バイト先で…」
バイト先ってのは嘘だけど、仕方ないよね。
友達A「で、どこまで?(笑)」
わたし「何その質問?(笑)まだ、付き合い出したばっかりだよ💢」
友達D「でもさ、男なんて頭の中はエロしかないよ(笑)」
ここにいる友達はほぼ彼氏持ちだし、経験もそれなりにしてる…。
わたしだって知識ぐらいはあるよ、けど、裕君となんて考えれない。
友達A「彩、クリスマスどうすんの?」
わたし「クリスマスね、プレゼント買わなきゃね。」
友達B「彼氏がクリスマスに彩が欲しいって言うかもよ(笑)」
エェー、ヤバい頭がエロイ( ;∀;)
みんなにからかわれながら、わたしドキドキしてる。
それから、裕君とのお付き合いが始まった。
ちょっとイケない恋なのかなぁ。
従兄弟同士は結婚出来るから大丈夫だよね。親は何て思うかな。内緒にしなきゃダメだよね…きっと。
友達には従兄弟ってのは黙っておこう‼
いつものように、朝電車に乗る為駅に急ぐ。出発まで後1分、ギリギリセーフ。何とか定位置に乗れた。
ドアが閉まる前、
「彩、おはよう」
わたし「えっ⁉」
ドアが閉まり、目の前に裕君が笑顔で手を振っていた。
わたし「何でいるの……」
直ぐに、携帯でメールで裕君に
わたし「どうして?何でいるの?」
返事はすぐ来た。
裕君「おはようって言いたかっただけだから(笑)毎日は無理だよ(笑)」
凄~く、嬉しかったけど、わたし顔ヤバく無かった?恥ずかしい(笑)
1日の始まりが最高😃⤴⤴
裕君に会う日。
頑張りすぎない様に見せて、かなり頑張った服。化粧もした(笑)
駅で待ち合わせ。
駅に着くと、裕君がもう居た。
わたし「裕君、待った?」
裕君「うん、待った」
わたし「普通は待ってないよって言うよ」
裕君「分かってる、冗談だから。行くよ。」
裕君に切符を渡され、電車に乗る。
何、どこに行くの?
わたし「どこに行くの?」
裕君「落ち着ける、静かな場所(笑)」
わたし「え?」
裕君「彩、エロい事想像すんなよ、違うからな(笑)」
わたし「してないよ、そんな想像は(笑)」
電車を乗り換え一時間半、着いた場所は水族館だった。
裕君「水族館、来たら落ち着けるから。頭をスッキリさせたい。一人じゃ、淋しいヤツじゃん(笑)」
わたし「水族館久しぶり😃✨⤴」
入場券も裕君が買ってくれた。
まずは、エスカレーターで上がっていく。
暗い通路を通り進むと目の前に大きな水槽が広がっていた。大きな水槽をぐるっと回るようにスロープを下りていく。
あまりの綺麗さに言葉が出て来ない。
大きな水槽を過ぎて、水槽の中を通れるトンネルがあったり、小さな水槽エリアがあったり楽しめた。
裕君「もう一回トンネル行って良い?」
わたし「良いよ、綺麗だもんね」
水中トンネルに行くと、人がいない。
二人の貸し切り状態。
わたし「人が居ないからゆっくり見れるね」
裕君から、返事がない。
わたし「裕君?」
裕君「彩、もう分かってると思うけど言わせくれ。ずっと前から、お前の事が好きだった。従兄弟だから、気まずくなるのも嫌だし、だからお前を避けて来たけど。もう、無理だから、気持ち隠すの」
わたし「裕君、わたしも好きだよ。最初はね、よく分からなかったんだ、好きとか。でも、あの日、裕君にお昼持って行った時に分かった気がする。特別だなって。」
裕君がそっと近づいて来て、キスをした。
それからはずっと手も繋いだ。
冬が近くなり、知恵は彼氏のクリスマスプレゼントを悩んでいた。
付き合い出して初めてのクリスマス。
お泊まりしたいと言い出した(笑)
普通にカップルしてたらそうなるよね。
知恵の話を聞くと本当に羨ましい。
その日の夜、裕君に知恵の彼氏の話をした。
裕君「科が違うけど、まあ、知ってる。あいつが何?」
わたし「友達と付き合っててね、クリスマスの事で悩んでたから。」
裕君「クリスマスねぇ、彩にはお菓子の靴やるよ(笑)」
わたし「こどもじゃないよー(笑)」
十分にお菓子の靴で嬉しいです(^-^)v
………そして、
裕君「彩、来週ちょっと会えない?」
わたし、何、何、ビックリした。
裕君が会いたいなんて。
わたし「別に良いけど(笑)」
内心、ドキドキが止まらず、着て行く服を頭の中でコーデしてる(笑)
リビングから出ようとした時、
裕君「お袋、腹減った」
裕君が起きた。
わたし「テーブルの上…」
裕君はビックリした顔で、
裕君「な、何で、彩が、お袋は?」
わたし「おばさんの代わりにお昼を届けに来たら、裕君寝てたから。ごめん、起こしちゃったね」
裕君「あぁ、そうなんだ。ありがとー。」
眠そうに起き上がり、わたしの横を通り裕君が椅子に座ってお昼を食べ出した。
裕君、背が高くなったなぁ~。
わたし「裕君、背が高くなったね、何センチ?」
裕君「んーっと、184くらいかな。」
マジで😲⁉
わたし「えー、ズルい、身長分けて欲しいよー(笑)」
裕君「彩、何センチ?」
わたし「158センチ」
裕君「ちっせー(笑)」
わたし「はぁ?文句ある?ってか、何急に呼び捨てしてんのよ。」
裕君「まあ、良いじゃん。俺が年上だし(笑)」
意外に喋れてる、良かった(*´・ω・`)b
従兄弟なのにね、何か変な感じ。
少し間が空いて。
裕君「悟とはどう?」
わたし「何、急に‼」
裕君「悟がさぁ、バイト始めてウキウキして、何か話し聞いたら彩が出て来てビビったよ。その前に、駅で彩を見掛けてビックリした後だったし。」
裕君は何か恥ずかしそうに話してくれた。
悟君が急に距離を置いてきたのも、裕君が悟君にバイトの度にわたしの事を聞いてしまうから、悟君が遠慮したみたいだと。
裕君は本当に恥ずかしそう。
でも、それってどういう事?
好きだから?従兄弟だから?心配だから?
夏休みはバイトのおかげで充実していた。
暇をお金に換えれる(笑)
☆お盆休み
父方の祖父母宅へ行った。
裕君家の近くに祖父母宅はある。
毎年、お盆は祖父母宅へ行き、お墓参りをして、お昼ご飯、夜ご飯も食べて帰る。
裕君は中学生になってからは、祖父母宅へはあまり来ない。食事も一緒にはとらないが、祖父母は近所でいつも会っているせいか、気にならないらしい。
今年も案の定、裕君、直君は来ず、おじさん、おばさんだけ来てた。
直君はどこかに行ってるらしく、おばさんは「孫が全員集まる事が無くなったね」と。
裕君は家居るみたいだけど。
お昼近くなり、おばさんが、
「裕にお昼持って行くわ」と。
わたし「おばさん、わたし持って行くよ」
おばさん「そう。ありがとう。寝てたら玄関出ないかもしれないから、鍵渡すね🔑」
鍵を預かり、わたしは裕君へ向かった。
祖父母宅からは歩いて5分くらい。
裕君家の前。
緊張しながら、チャイムを鳴らす。
反応が無い。
鍵を使って開ける。
人の家って緊張する。
久しぶりの裕君家。
リビングのテレビがついていた。
ソファーに裕君がいた。寝てるみたい。
そっとテーブルの上にご飯を置いた。
このまま、そっと帰ろう…。
学校生活も段々と楽しくなっていた。
が、残念な事もあった。
クラスで仲が良かった真理とケンカをよくした。ケンカの理由は、真理の遅刻や欠席、早退や、夜遊び。
元々、面倒な事や真面目にすることが嫌いな真理。わたしは不真面目な事が苦手。
楽したいとは思うけど、学校は嫌いじゃないから。
真理とクラスでは二人で行動していたのに、休んでばかり…わたしは違う子とも仲良くしなきゃいけなくなってる。
そんなストレスがあり、つい真理を怒ってしまった。
それから、真理とわたしは二人行動は止めた。幸いな事に、クラスみんなが仲良くしてくれて、グループが9人になった。
9人べったりではなく、自由に行来出来る理想の形になった。
そんな頃、一緒に登校する知恵に出会った‼学校最寄り駅からみんなは下り線、わたしは上り。上りの子は学年に10人もいない。駅まではみんなとワイワイ帰れるけど、ホームでは一人になる。
そんな時、同じように一人でホームに立つ知恵がいた。
わたし「何組?」
知恵「4組だよ、何組?」
わたし「6組、彩です(*´・ω・`)b」
知恵「知恵です。」
知恵「どこまで?私は⚪浦駅までだよ。」
わたし「わたしは終点まで」
知恵「じゃあ、近いね、一緒に帰ろう」
それから、電車通学も楽しくなった。
わたし「お疲れ様でした。お先に失礼します」
バイトが終わり、自転車に乗ろうとした時に、
悟君「彩ちゃん、お疲れ様」
わたし「あれ、悟君今日バイト入って無かったけど…。」
悟君「今日は補修があったから。」
わたし「で、何でここに?」
悟君「いや~、あれから裕とどうなったか聞きたかったから~(笑)」
わたし「裕君に聞けば良いじゃん。友達でしょ(笑)」
二人で自転車を押しながら歩いた。
悟君「裕は何も教えてくれないし、彩ちゃんの話をしたら不機嫌になるから。」
わたし「不機嫌…。嫌われてるのかな。小学生の時みたいなノリで喋ったから。」
悟君は笑いながら、
悟君「いや、逆でしょ?(笑)」
わたし「逆⁉」
悟君「俺がこの間、言いかけた事を覚えてる?」
わたし「あっ、何だっけ?」
悟君が言いかけて、裕君が止めたんだよね。
悟君「裕はね、ずっと可愛い彩ちゃんの話をしてたよ。従兄弟だから、変だよな~とか言いながら(笑)」
わたし「でも、最近全然会って無かったよ」
悟君「偶然、駅で彩ちゃんを見掛けたんだって、高校生になった彩ちゃん見てときめいたんじゃない(笑)」
わたし「ウソ…」
悟君「俺もさ、彩ちゃん良いなって思ってたんだけど、裕と従兄弟って聞いちゃったら、ねぇ(笑)」
わたし「うん。」
悟君から好意を持たれていた事は嬉しい、けど、裕君がわたしに可愛いという感情を持ってくれてた事の方が数倍、嬉しいと思ってしまう。
裕君と悟君の話がまとまったようで、悟君が、
悟「じゃあ、俺はこれで。」
と自転車に乗って帰って行った。
わたしは裕君と取り残され気まずい。
何、何なの。
勇気を出して、わたしは裕君に聞いた。
わたし「裕君、本当に久しぶりだね。悟君と友達だなんてビックリしたよ、世間は狭いね(笑)」
裕君「久しぶりだね、確かに。あのさ、悟と付き合ってる?」
わたし「付き合って無いよ。バイトがね、一緒なだけだよ(笑)」
ちょっと前まで、悟君と良い感じなのが嬉しかったのに、今は何だか恥ずかしい。
何だろう、恥ずかしい。
いきなり、わたしの携帯が鳴った。
お母さんからだ。
母「何してるの、もうすぐ、9時だよ、早く帰って来なさい。」
わたし「ごめん、ちょっと話したから。今帰ってるから。」
裕君「もう遅いし、送ってく」
わたし「大丈夫よ、裕君帰るのが遅くなるよ。」
裕君「大丈夫、電車もあと一時間くらい無いし」
自宅最寄り駅が終点になる。わたしが学校行く下り線は本数が多いが、裕君の家に向かう上りは路線が変わり本数が少ない。
二人でゆっくり歩き出す。
わたしの家まで5分程。
わたし「裕君と話をするのは、何年ぶりだろう。」
裕君「5年ぶりぐらいじゃない。」
声が低くなり、テンションも低い。
送ってくれるのも仕方なく…従兄弟だから。
家に近づくと、母が家の前で待っていた。
母「彩ちゃん、何してたの?危ないでしょ?あら、誰かと思った。」
裕「おばさん、こんばんは」
母「やっぱり、裕君。どうしたの?元気?まあ、家に上がって行って。」
裕「いや、もう遅いんで帰ります。じゃあ。」
わたし「お母さん、電車があと一時間無いって。」
母「じゃあ、送って行くわ。待ってて、鍵取ってくるから。」
裕「大丈夫…」
母は車の鍵を取りに行って、すぐに家から出て来た。
3人で車に乗り、裕君家に向かう。
バイト仲間はみんな年上だった。
当たり前かぁ、高1は取らないって言ってたもんね。
バイトも大変だけど、充実してた。
基本は土日の10時~15時。たまに学校帰りにバイトにも行ったけど、高校生は20時まで。夜は大学生やフリーターが多い。
学校帰りのバイトは、たまたまバイトに入る人がいなくて、お願いされ、それからたまに入る事になった。そこで、一つ上の男の子と仲が良くなった。悟君。
駅の近くの男子校に通ってるみたい。
ある平日バイト帰り、
悟「一緒に帰ろう~」
明るく声を掛けられた。
わたしはドキドキした。別に好きなわけじゃないけど、何か高校生してる感じがした。
悟君の通ってる学校の前を通り、二人で自転車を押しながら歩いた。
悟「学校楽しい?女子高って怖くない?」
わたし「男子校も似た感じじゃない(笑)」
すると、悟君が
悟「裕~、今帰り⁉」
悟君が学校の友達を見つけたみたい。
裕「悟、何やってんだよ。彼女か?」
「えっ、彩ちゃん?」
わたし「あっ、裕君。久しぶりだね」
悟「何?知り合い⁉
わたし「従兄弟(笑)、」
悟「マジで😲⁉って事は、裕が言ってた$¥&#%£¢」
わたし「何?何て言ったの、悟君?裕君が何?」
裕「悟、お前何言ってんだよ」
悟君と裕君が二人で何かゴニョゴニョ言ってた。
わたしと裕君は従兄弟で、お父さん同士が兄弟だ。家は駅3つぐらい離れてる。
小学生の時はよく一緒に遊んでた。裕君には2つ下に直君という弟がいる。
わたしの姉、わたし、裕君、直君の4人でお互いの家にお泊まりしたり仲良しだったけど、裕君が中学生になってからはお正月に一瞬顔を合わす程度になっていた。
土曜日。
10時少し前にお店に着いた。
若い子がわたしを含め10人、主婦かなという人が5人、後は副店長と店長。
まず、お店の説明。
ファミレスみたいだけど、チェーン店ではなく個人経営でここが1店舗目で上手くいけば、2店舗、3店舗と増やしていきたいと。
メニュー表を見たり、試食したり、制服や靴を支給して貰い、各担当を決める。
主婦の方はみんな厨房へ入り調理の研修をまたするそう。
若い学生チームはホール係と、運びに別れる。ホールはお客様の誘導、オーダー、会計、片付け。
運びは出来た料理を席まで運ぶ、デザートの盛り付け調理、アルコール類準備、調理補助。
わたしは運びになった。
メニュー表をまず覚える。
席の番号も覚える。
アルコール類の作り方、アイスの盛り付け、覚える事が沢山ありすぎ。
オープンを前に練習を沢山した。
嬉しいのは、練習で作ったクリームソーダがタダで飲める。
GWが終わり、また普通の学校生活が始まった。
クラスのみんなの話には相変わらずついていけない事もあり。
けど、上手く立ち回れてるはず(笑)
そんな普通の帰り道、自宅最寄り駅の近くに何やらファミレスらしき物が出来ていた。家に帰ると、ちょうど折り込み広告にファミレスのオープン、オープンスタッフ募集があった。
わたしはすぐに電話をし、面接のアポを取った。電話を切った後、自分の行動力にビックリしたけど、すぐに履歴書の準備をした。
翌々日、学校帰りにバイト面接に行った。
30代半ばの店長が面接してくれた。
店長「バイト経験はある?」
わたし「ありません」
店長「う~ん、高1は採用しない事にしてたんだけど、どうしようかな。」
わたし「そうなんですか…」
しばらく沈黙。
店長「けど、君は真面目そうだから良いよ。今週末にオープンニングスタッフの研修会をやるから土曜日の10時に来て」
自転車で自宅に帰りながら、嬉しくってちょっと大人になった気分がした。
8時24分、学校最寄り駅に着く。
駅から学校までは駅からの直結の橋がある。
8時30分には余裕で間に合う。
1学年8クラス。
1~3組までは商業科。
4組~8組は普通科。
私は6組。
入学当時、周りは知らない子ばかり。
同じ中学の子は一人もいない。
黒板には出席番号が書かれた席表があった。わたしは真ん中の列、前から3番目。
話せる子もいない。
他の子は知り合いがいるみたい。
10分くらい経ち、担任の先生が入って来る。50代のおじさん。優しそう。
「出席順に並んで、体育館へ行きます。」
前の子に続いて並ぶ。
後ろの方が騒がしい。女子特有の話し声。
苦手かも。
トントン。
わたしの肩を叩く。
「ん?」
振り向くと、少し背の小さい、派手な顔の女のコが、
「急にごめん、さっきからずっと気になってて。」
わたしはビビった。何、何、なに、何かした?確か中学の時に上級生に、キツい顔、可愛げ無い…と言われた事があった。
またか~。
わたしは一重だけど目がでかい。
眼光鋭い。けど、遺伝だもん。仕方ないぢゃん。
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