普通の女
短編小説です
悲しい女…
嬉しい女…
第三段です
よろしかったら、またお付き合い下さいませ
(*⌒▽⌒*)
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吾郎は一体どうなるんだろう
彼女は心良く証言してくれるのだろうか?
刑事達の乗った車はもう見えなくなっていたが
俺は雪の中をぼんやり突っ立っていた
気がつくと賑やかだったメトロの前にはもう誰もいない
さっぱりしたと言うより
むしろ今は人恋しい気持ちでいっぱいだった
出しっぱなしになっていた看板に雪がうっすら積もっている
手で雪を払い落とし中へ引きずるように入れた途端…
ブルブルと寒気がした
…
風呂へ入って温まりながらも頭の中は吾郎の事で一杯だった
吾郎は、昔から喜怒哀楽が激しくて、子供がそのまま年取ったような奴だ…
だが…
最近の吾郎を俺はよく知らない
人を殺す人間じゃない…
何かの間違いであってほしい…
ザーッと勢い良く浴槽から立ち上がり
顔をバシバシ叩いて風呂から出た…
夜中のテレビのニュースで、それらしき事件の報道があった
概要はこうだ…
↓
会社社長のSさん(58歳)がリビングでうつ伏せに倒れている所を、買い物から帰宅した妻みどりさん(38歳)が発見、警察へ通報した
Sさんの首に絞められた後があった事などから、警察は殺人事件と断定し
当初…みどりさんが買い物に出た午前10時から12時までの間に、何者かに絞殺されたとみていたが
Sさんは殺される前、元妻のKさんと電話で話しており、Kさんの話しによると、話している途中でいきなり電話が切れたという
その電話中にテレビではワイドショーをやっており、チョビ髭のマスターが会見中だったと話している事から
犯行時間は…
ワイドショー会見中の午前11時20分から、12時までの間と犯行時間を絞り込んでいる
また遺体のそばから財布が発見され、中から出てきた運転免許証が、会社従業員のIさんの物である事から
事件後、その財布をとりに来たIさんから事情を聞いている
↑
以上だった…
閉店近くなった頃…
「いらっしゃいませ~」
入り口から2つの影が中へ入ってきた…
あの上田、下田の刑事がまたやって来たのだ…
客はまだ数人いたが
一斉に、このモノクロの二人に視線が集まり
店内は一瞬、シーンと静まり返った…
だが二人はにこやかに愛想笑いしながら
カウンターに座ると、客達はまたそれぞれの会話に戻り
和やかな空気になった
刑事達は店内を見渡しながら
手持ち無沙汰に俺の手が空くのを待っている
その後事件の捜査は進展したのだろうか?
詳しい事はまだなにも俺は分からなかったが
吾郎が犯人じゃない事を知っている俺は
こんな所にまたやって来た刑事達に正直…苛ついていた
カウンターに行き刑事達のそばに立った
「今日はなんです?珈琲でも入れますか?…」
素っ気ない言葉で聞いた
上田「…はい…」
上田は珈琲を飲みたそうに微笑んだが
下田「…いえ仕事ですから…なにもいりません…」
下田の言葉に促されるように
上田は仕事の顔に戻った…
「あの…吾郎の財布ですが…遺体のそばに…あったんですよね…」
下田「…そうです…社長のSさんは半年前に脳梗塞で…右半身に障害が残っていまして…以来会社には殆ど出社していないんです…弟さんは……仕事の打ち合わせとかで、社長の家へは頻繁に出入りしていたみたいです…財布は以前Sさん宅に忘れて帰ったと言ってます」
…そうか吾郎は財布を社長宅に忘れて行ったのか…
上田「…本当でしょうかねぇ…殺して…気が動転して…ポケットから落とした財布にも気付かず…逃げた…ってとこでしょうねぇ…」
…まったく…頭の悪いムカつく刑事だ!
…怒りがこみ上げた
「でも…それだけで吾郎が犯人って?…随分幼稚な推理ですよね……」
言ってやった
気分はスカッとした…
上田の鋭い横睨みと目があったが
動じる事なく俺は続けた
「社長さん…電話の相手は元の奥さんなんでしょう?…どんな会話してたんでしょうね…今の奥さんて38歳ですか?…親子ほど年の違う女と再婚して?…それと半身不随になった夫?…なんだか…突っ込み所満載の事件ですよね~」
今度は俺が上田を横から睨んでやった…
すると上田の顔は強張り、みるみるうちに赤くなっていった
まるで…
人間瞬間湯沸かし器のようだ
上田「…素人のくだらん憶測に付き合ってられん!…忙しい…下田!…帰るぞ!…」
そう言うと椅子を尻で押したまま立ち上がり
コートの襟に手をかけて足早に出て行った…
下田も慌てて後を追った…
「ありがとうございま~す」
こんな所で無駄に時間を潰していないで…
早く真犯人見つけろ!…
俺は心の中でそう怒鳴っていた…
女「…なにから話せばいいかしらねぇ…気がついたらここに来ちゃってたわ…」
「あの…弟を…吾郎を知っているんですか?」
女「…あ…そうよ…知ってますとも…吾郎さん…主人と離婚する前…よく家に来てましたからね…面白い人でね…」
女はまるで井戸端会議でもするように
気さくに話し出した
「そうでしたか…」
女「…だからあのワイドショーのインタビュー見て…私…びっくりしちゃって…吾郎さんだ!…そう思ったのよ…」
「そうです!…あれは吾郎が俺の代わりにふざけて…インタビューに出てしまったんです…」
吾郎だと分かってくれる人がいた
やっと表れた…
胸が熱くなった
女「…でしょう…主人もテレビ見ていたみたいで…ありゃ吾郎だ!…なんて言って…電話しながら二人で笑ったもの…」
「あの…それを警察に証言して欲しいんです…吾郎は殺人犯に疑われているんです!」
俺は頭をテーブルにこすりつけて頼んだ…
女「…犯人はあの女よ……」
「え?…女って?…もしかして…Sさんの現在の妻って事?…ですか?…」
女「…そうよ…主人は…最近私の所に戻りたいって…そう言うんですよ…」
「…え?…離婚したあなたの所にですか?…」
女「…ええ…主人…元気な時なら…その…若い女とも…よろしくやっていたんでしょうけど…体が不自由になったら…女は…キラキラの爪が汚れちゃうから~って…介護の人にみんな押し付けて…冷たくなったって……それで泣いて頼むのよ…私の所に来たいって…」
「それで?…」
女「…最初は断ったわよ…バカにすんなって……私や子供達を捨てて女の所へ出て行った人ですからね~それに…女に家まで建ててやって贅沢三昧させといて…ふざけんなってもんですよ…」
「そりゃそうですよね…」
まるで世間話しだ…
女「でも…なんだかんだで…30年一緒にいた人ですからね…情っていうんですか…主人が可哀想になっちやって…それで…私…戻って来ていいよって言ってしまったのよ…」
「……」
女「…その話しを…女と喧嘩した時に言ったんですって…俺は帰る…お前とは離婚するって…」
「……」
女「…事件のあった日も…女が居ない時に電話よこして…愚痴言ってましたよ…だけど…それが…突然…電話が切れたんです…きっと女が帰ってきたんだと思います…主人が私と電話してたんで…カッとなったんでしょ…きっと…」
「……」
女「…離婚したら…女には遺産は残りませんからね…そりゃ離婚する前に殺したくも…なりますよねぇ…大の男でも…半身不随なら…女だって…殺せるでしょう…」
「…でも…証拠が…」
女「…そう証拠なんてないわ…だから刑事にも言えない…だから…あなたに言いに来たのよ…このままじゃ吾郎さんが犯人にされちゃいますよ…もう何日拘束されてます?…取り調べがキツかったら…やってなくても…やったって白状しちゃうわよ!…」
痩せた顔に眉間のシワを食い込ませながら…
女は言った…
女「…もう帰らなくちゃ…でも…話したらだいぶ落ち着いたわ…聞いてくれてありがとね…感謝してるわ…」
女は水色のマフラーを口まで巻き
ツバのついた毛糸の帽子を深めにかぶり
顔を隠して立ち上がった…
「タクシー呼びますか?…」
女「…いえ近くの空き地に車を止めてあるから…大丈夫…」
女はバックから
小さい子犬のキーホルダーがついた車の鍵を取り出した
「気をつけて…」
女の後ろ姿は見えなくなり
戸を閉めた…
その時…
何か黒い影が動いた
格子の硝子から目を凝らしてよく見ると
まるで女を尾行するような早足の男…
その後ろ姿
白髪頭と襟を立てた長いコート
あ!…
刑事の上田だ!…
思わず息を止めた!
何故だ?
上田がなんでSの別れた女房を追っているんだ?
「…女の人はいました…でも私の知らない人です…」
上田「…へぇ…知らない人?…とぼけてもダメだよ!…まぁいい…彼女…なんか言ってましたか?…」
上田の声がいつも以上に冷たく聞こえた…
言うもんか!
お前になんかに口が裂けても言わないぞ!
「…べつに…閉店間際に来て…珈琲飲んで帰っただけですよ…嘘じゃないです…」
上田「…あなたも分からない人だねぇ…弟が自分に化けたとか…Kさんを知らないとか…まぁ…いいですけど…Kの言う事を真に受けない方がいいですよ…」
…余計なお世話だ!
この悪党め!…
「もう…眠いんで…切っていいですか電話…」
上田「…あぁ…悪かったねぇ…じゃ…」
ガチャン!…
ホッとして
頭を抱え、その場にぐったりうずくまった…
頭はパンク寸前状態だったが
開店どきの行列に
「申し訳ありませんが…10人しか入れませ~ん…」
いつものようにそう呼びかけた
その時
「マスタ~」
そう声をかけて手を振りながら
俺に近づいて来る女がいた
見ると…
いつかの、あの垢抜けたレポーターだった
…まったく暇な女だ
レポーター
「行列ができる喫茶店になっちゃって…マスコミの影響ってすごいでしょ?…視聴者からその後のメトロを見たいとかマスターをまた取材して欲しいって要望がありましてね…」
マスコミの影響?
そうだ!…
これだ!
吾郎を救うには、もうこれしか他に手がなのかもしれない…
半ばヤケクソだったが…
「取材?…いいですよ…喜んで」
俺の心良い返事に
レポーターはにこりと笑い
携帯でどこかに電話し始めた…
「マスターおじゃましま~す…」
マイク片手に笑顔で表れたレポーター
タイトスカートの眩しい足が、中へ入って来た
取材に気がつき
ざわつくメトロの客達…
どこから来たのか窓から覗く野次馬…
みんなが見ていた
そして…
なんといっても…
これからテレビを見るであろう、ローカルエリアの
数十万人の目があるのだ…
…
チョビ髭、蝶ネクタイ、全身をチェックする
レポーターと質問やら、会話の打ち合わせをするも
内容など頭には
まるで入っていなかった…
やがてワイドショーが始まり
時間を調整しながら
あの時と同じ時間になった…
生き物の目のようなカメラが俺を捉えている…
パッ!!
ライトの光で
いっきに緊張した…
これから始まる俺の…
一世一代の大イベント…
さあ…
どうする俺…
しっかりしろ俺…
頑張れ俺!…
…
レポーター
「あら…それはどういう意味です?…」
「皆さん聞いて下さい!…私はメトロのマスター石井史郎です…でも1月5日のワイドショーに出たチョビ髭マスターは…私ではありません…弟の石井吾郎です…」
レポーターは俺にマイクを向けたままキョトンとしている
「…あの日私は…インタビューが嫌で…代わりに弟が…ほんの冗談のつもりで…俺そっくりの格好をしてカメラの前に出ました…」
レポーター
「…それって…ホントですかっ?…私達…騙されたって事?…」
レポーターは真面目な顔になったが
好奇の目でまたマイクを俺に向けた
「申し訳ありません…それはお詫びします…でも…実は今…弟が殺人の疑いで…警察で取り調べ中なんです…」
レポーター
「えぇーっ?!…」
レポーターは予想外の展開にうろたえ始めたが
マイクはまた俺に向けた…
そして…
店内のざわつきはなくなり
シーンと静まり返った…
「1月5日に…〇〇町で殺人事件が起きました…犯行時間は…弟がワイドショーに出ていた時です…だから弟は…殺していないんです!…犯人は別にいます!…」
レポーター
「あの…ちょっと…それって…こ…困るんですけ」
さすがにレポーターは動揺し
マイクの向ける先をどうしようか迷っている
俺はレポーターからマイクを奪い取った…
「聞いて下さい……警察は…それを信じてくれません……5日のワイドショーを見ていた人で…あれが石井吾郎だと分かる方いませんか?…お願いです…いたらどうか証明して下さい…警察は…無実の弟を犯人にしようとしているのです!…犯人は…社長の…うっ…」
ここまで言って
とうとう…
レポーターにマイクをもぎ取られてしまった…
レポーター
「止めて下さい…CMに切り替わりましたから!…」
気がつくと
レポーター
「…番組の主旨が違うでしょ!…公共の電波を使って…スキャンダルは困ります!…名誉毀損で訴えられますよ!」
さっきの柔らかい顔とは一転
レポーターはひどい剣幕で、俺を怒鳴り散らした…
「申し訳ありません…でも…ホントの話しです…俺だって切羽詰まっていたんですから!…」
それだけ言うと俺はキッチンに駆け込み
冷たい水をコップに入れ、いっきに飲み干した
…
くそ!…もう少しで上田の陰謀も暴けたのに…
チャンスだったのに…
でも…
吾郎の無罪は主張してやった…
生放送だ…
もうすでに流れたはずだ…
クックッ…クックッ…アハハハハハハハ…
急に笑いがこみ上げた…
…
客達は何も言わないが俺をどう思っただろう
憩いと平和が売りの喫茶メトロだったのに
振り込め詐欺事件…
インタビュー入れ替わり事件…
挙げ句のはてが…殺人事件…
もはや…
お騒がせ喫茶メトロ…
それ以外の何物でもなくなった
これで今日の俺のインタビューで、もし誰も目撃者が名乗り出なかったら
吾郎が解放されなかったら
俺はお騒がせ喫茶メトロの
アホなマスターって事になる…
そうなったら、もう店は閉めるしかないだろうな…
まぁ…いいや…
客の帰ったテーブルを拭きながら、
ふとそんな事を思っていた…
…ガラガラ~
「いらっしゃいませ…」
やれやれ…また客か…
「こんにちは…」
…
…そこには…
あの会いたかった彼女…
…進藤理恵子が
天使のような笑顔で立っていた…
だが俺は…
立ったまま意識が無くなった…
…
…
「…倒産?……」
吾郎「あぁ…給料だって3ヶ月も貰ってない…同僚達もだ…こうなったのも…あの社長のせいだよ…」
「どんな社長なんだ?」
吾郎「…みんな会社の為に夜も昼も一生懸命働いて…なのに社長は…金使いは荒いわ…見栄っ張りだわ…その挙げ句…倒れちまって…それでもまだ…社長面して…俺を呼びつけちゃ…デカい話しばっかりしやがって……だから俺がカッとなって殺したんだろうって…みんな思ってたらしいよ…」
「え?…社長が死んだら…妻の…みどりさんに財産がごっそり…じゃないのか?」
吾郎「…え?…アニキ…もしかして…みどりさんが犯人と思ってんの?…」
「あ…いや…なんとなく…」
立ちっぱなしだった吾郎がまた座り直した
吾郎「…さぁ…だから警察は多分…みどりさんを疑っちゃいないと思うよ…だから俺が疑われて…散々…おんなじ質問ばっかりされて…参ったよ…アニキが今日テレビに出てくれなかったら…俺…やりましたって…言ってたかもな…」
「なぁ吾郎…あの社長のもと女房って…知ってるだろ?…どんな人だ?」
吾郎「…あぁ…恵子さんか?…知ってるよ…面倒見が良くって…俺…昔から随分世話になったよ…いい人だよ…なんで?…」
「いや…なんでもない…」
…話しが違う…
…離婚したがっていたのは社長の方だとKは言った…
Kは、会社が負債を抱えて倒産寸前な事や
新しい女がいた事を知っていたのか?
それとも知らなかったのか?
頭がこんがらがってきた…
吾郎「…じゃ…俺家帰ってゆっくりするよ…出所祝いってとこだな~…アハハハ」
少しやつれた顔でそう笑い飛ばした吾郎は
やがて、帰って行った…
吾郎が買ってきたのか
コタツの上にはホカ弁が2つ置いてあった
犯人が誰でももう終わった事だ…
俺には関係ない…
気分を変えて彼女と向かい合って食べた…
考えてみれば、彼女とは、最初から、変な出会いだった…
理恵子「携帯電話のお礼もまだ言ってなかったですね…」
「あ…そんな事もありましたか…でも今日は俺が…迷惑かけたから…帳消しですね…」
理恵子
「マスターここで暮らしてるんですね…」
「古い家でしょ…すきま風も入ってくるし…でも夏は涼しいです…」
理恵子
「いえ…私の母の実家がこんな感じで…懐かしいです…」
…今度一緒にご飯でも…
なんて言いたかったが…
「また来月5日に来てくれますか?…」
それだけ言って彼女を見た
理恵子「…はい…」
俺は彼女のニッコリ笑う顔を見て
ホッとしてお茶を飲んだ…
9時…
理恵子が帰ると言って身支度を始めた…
俺は、タクシーを拾い理恵子を送り届けた…
隣町の国道沿いに
新緑荘と言う古くて小さいアパートがあった
理恵子はそこに一人で暮らしていると言った…
理恵子「じゃ…今度は、私が見送りますから…運転手さん行って下さい…」
Uターンした車の後部座席から、子供のように
後ろを振り返り、理恵子が見えなくなるまで
俺は手を振った…
夜の闇で理恵子の姿はすぐに見えなくなってしまったが…
それでも、俺はしばらくぼんやり眺めていた…
久し振りに気持ちが癒された夜だった…
…
タクシーは家に着き…
店の戸を開けようとした時…
「石井さん…」
突然後ろから声をかけられた…
…
振り返ると…
マフラーと帽子で顔を隠した
あの殺された社長の前の女房…K…
園田恵子が立っていた…
「…昨日はどうも…吾郎さん…無罪になったんですってね~良かったじゃないの~」
相変わらず気さくな女だ
「はい…お陰様でどうにか解放されました…いや~ホッとしました……あの…で…今日は何か?…」
恵子は人目が気になるのか
キョロキョロしてまるで落ち着きがない…
…まだ何か言いたい事があるのだろうか…
吾郎の話しを聞いてから
俺は恵子に対して疑惑を持ち始めていた…
でも、もう事件に巻き込まれるのはたくさんだと思った…
しかし…
吾郎がお世話になった人でもあるし
邪険にはできないだろう
「中へ入りませんか?…珈琲でも入れますよ…」
恵子を招き入れた…
恵子は昨日と同じテーブルを選び
俺はストーブに火を付けると
珈琲の準備をして…
恵子の前に座った
そして警戒するようにチラッと
恵子を見た…
…
恵子「今日のインタビュー…見てましたよ…はっきり言えましたね…さすがですよ…マスター」
「はい…一大決心でしたよ~もう…どうにでもなれって感じで…でも目撃者が表れてくれて…ホント良かったです…」
恵子「…ええ~吾郎さんも…よく耐えましたよね…辛かったでしょうね~」
「はい…昨日…あなたが…あれは吾郎だと断言してくれたお陰で…テレビで呼びかける勇気が出たんですよ…いや~いいタイミングで報道人が表れましてね……」
そこまで言って
ある違和感に気がついた
そうだ…
昨日の今日でいきなり報道陣が来たのは何故だ?
ただの偶然だろうか?
あのレポーター…
視聴者に、メトロを取材して欲しいと言われたって
言ってたよな…
その視聴者って?
誰だ?…
…
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