*神様のヒマつぶし*
「あっ…あの子ヘンなのー」
小さい子が電動車椅子に乗って走る私を指差して言った。
(子供は素直で残酷だなぁ)
(…まぁいつものことか。笑)
そんなことを考えながら
今日もマイペースに生きている
障害者のお話。
超スローペースな更新になるかと思いますが、
読んで何かを感じて頂けたら幸いです。
しかし、この不安はすぐに去っていった。
入学式の時、一人の女の子が声をかけてくれた。
「おんなじクラスだね!よろしくね!」
美術の授業。外で写生することに。
場所は自由。
みんな友達ができ始めた頃、私はまだ一人ぼっちだった。
ウロウロしていると、声をかけてくれた子ともうひとりを見つけた。
(どうしようどうしよう…私も一緒に描きたいな…)
(声かけて断られたらヤだな…でも積極的になるって決めたんだ…私は変わるんだ…)
(いいや、嫌な顔されたら止めよう!)
私「ねぇねぇ!私も良かったら入れてもらえないかなぁ…?」
2人「やっほー!もちろん!一緒にやろ~(^^)」
(よかった…!)
泣きそうなくらい、嬉しかった。
楽しい時間はあっという間に過ぎた。
(友達と心から笑って話せたの、いつぶりだろう…)
高校に入る前。
私は研究した。
どうしたら高校生活がうまくいくか。
どうしたら地味で大人しい子から脱却できるか。
中学の時クラスで人気の女の子を思い出す。
明るくていつもニコニコしてた。
(そうだ…私も真似してみよう)
ボソボソとした話し方を止めた。
元々筋肉が硬いから、表情も硬くなりやすかった。
だから、なるべく大きく口を開ける。
楽しい時は高い声、悲しい時は抑え気味に、
声で感情を伝えられるようにした。
表情や声だけではダメだと思い、
なるべくジェスチャーも付けるようにした。
もちろん、挨拶もちゃんとできるように心掛けた。
「ありがとう」「ごめんなさい」
大丈夫。うまくやれる。
そして、高校生活が始まる。
そうだ、学校は嫌になってもいつでも辞められる。
高校生になれば新たなスタートを切れるかもしれない。
結局私は、担任が勧めてくれた高校へ受験することにした。
学校見学へ行ってみる。
ここではまた母の送り迎えが必要になる。
でもその高校は割りと設立されたばかりで廊下も広く、
車椅子でもスムーズに動くことができた。
先生方の対応もととても親切だった。
「新しい学校なのにエレベーターないし段差が多くてごめんなさいねぇ…。
できる限りこちらもサポートしますから!」
(家の近くの高校とは大違いだなぁ)
そして、この高校を受験する決め手になったのが…。
帰り際、吹き抜けになっている中庭の2階から
ギャル男風の男子高校生3人が私のことを見ていた。
(うわーヤだなぁ…怖いなぁ…。。)
と思っていたら、話しかけてきた。
男子高校生「きみ学校見学の子ー?おいでよ、入学するの待ってるよ(^▽^)/」
衝撃だった。
まさかそんな言葉をかけてくれるなんて。
私「あっ……はい!!」
男子高校生「受験がんばってね~!」
(イイ人…だなぁ…)
お母さんがそのやりとりを見てた。
母「人は見かけによらないね笑」
私「そうだね笑。お母さん、私ここの学校受験しようと思うよ」
目標ができた。
この高校に入学して、友達を作ろう。
やり直そう、私の人生。
進路相談。
私の成績はキレイにオール3だった笑。
担任と何度も話し合う。
通っていた中学校は母の送り迎えが必要だったので、
自分一人で通うことができる高校を探した。
レベルも合うし自宅から程よい距離の高校があったので見学に行ったら…。
「うちは来年度から共学になるからねぇ…生徒の数も増えてバタバタするんですよ…だからあなた一人の面倒を見れる保証はなくて…」
………断られた。
私は高校は養護学校に通ってもいいと思っていた。
もうあんな辛い思いしたくない。
また友達ができなかったら3年間一人ぼっちで過ごすのか?
耐えられない。それなら養護学校で優しい先生達に囲まれて勉強したい。
けれど…母はそれを許さなかった。
その日の夜。
衝撃的な事実が1つ残っていた。
私が理科室で先生と話している間、母も別の先生から話を聞いていた。
母は先生から聞いた話を私に伝えるか迷ったそうだが、事実は受け入れた方がいいと話してくれた。
夏美ちゃんのお母さんの話だ。
なんと、夏美ちゃんのお母さんは私のことを良く思っていなかったのだ。
私がいることによって授業のスピードが下がるから迷惑だと、何度も職員室を訪れ抗議していたらしい。
(私がいるから迷惑…??
だから連絡網の時も素っ気なかったんだ……。)
確かに私はノートをとるスピードは遅いし、移動教室の時だって時間がかかる。
だけどわざわざ授業のスピードを遅らせてもらったことは1度もない。
移動だって私なりに一生懸命動いて遅刻しないようにしていた。
それなら授業中にしゃべって授業妨害している生徒の方が迷惑じゃないのか?
こんな考え方の人もいるんだと、悲しさを通り越して呆れてしまった。
それが原因で、中学2~3年は夏美ちゃんと同じクラスになることはなかった。
「それと…もう1つ理由があるの。」
(もう1つ?まだ何かあるんだ…。私何をしてきたんだろう…。)
「もう1つはね、藍梨ちゃんは先生達に贔屓されてるって。」
それを聞いた時、国語のテストと社会のノートの時を思い出した。
それ以外にも先生から褒められたことは何度かあった。
(そっか……そこかぁ…。。)
自分だけの問題ではなかったと気付き、少しだけ安心した。
そして、これは正直私もみんなと同じように思っていた。
私は贔屓されている。
後から聞いた話だが、先生達は全く気付かなかったと言っていた。
先生達から見れば障害のある私のことを気遣う気持ちで言っていた言葉も、生徒から見たら贔屓してるようにしか見えなかった。
私のことばかり構うと、他の生徒から反感をかってしまう。
だからと言って全てを平等にすることはできない。
私の存在は色んな人に大きな迷惑をかけていたんだな、とぼんやり思った。
理科室へ向かうと、英語の先生が「お待たせー😄」と入ってきた。
「みんなも今ごろ話してると思うんだけど……藍梨ちゃん…仲間はずれになってた?」
もう逃げられない。
ウソをついてもしょうがないと思った私は、素直に話すことにした。
でも意地っ張りな私は自分から辛かったとは言わなかった💧
そして一番肝心なことを知るときが来た。
“どうしてそうなったのか”
先生の口から思いもよらない言葉が出た。
「昨日ね麻実ちゃん達から話を聞いたんだけど…なんでそんなことをしたのかって。そしたらね…」
藍梨ちゃんは「ありがとう」とか「ごめんなさい」を言わないからだって言ってたの。
……え?
私……言って…ない??
頭の中が真っ白で、自分が今何を考えているのか分からなくなった。
家と学校の往復。
授業中はノートとりに必死になり、休み時間はボーッとする。
ただそれだけの毎日がダラダラと続くと思っていた。
国語の先生に1人でいたところを見られた昼休みから数日後。
帰りのホームルームが終わり、帰り支度をしていた。
今日もいつもと変わらない毎日…そんなことを思っていたら、担任が私に近寄りこう言った。
「藍梨、お前イジメられてるのか?」
え?
え?
担任が何を言っているのか、一瞬分からなかった。
すごく長い間、沈黙が続いたように思える。
「え……はは、先生そんなことないですよー笑」
(ダメだ…笑えないや…)
私は逃げるようにその場を立ち去った。
しかし…ついに先生たちに知れわたる日が来てしまった。。
ある日の昼休み。
私はいつものように溜まったプリントを整理してノートに貼り付けていた。
廊下では女子が楽しそうに話す笑い声。
校舎の外からは男子がサッカーして騒いでいる。
そんな声をボーッとしながら聞いていた。
ふと気が付くと、教室の中には私1人だけ。
(あ…私ホントに一人ぼっちだ…)
昼休みでも、いつも誰かしら教室の中には人がいた。
でもこの日は見事に私以外は誰もいない。
その時、
「あれ、藍梨だけ教室で何してるんだ?」
隣のクラスの担任だ。
「あっ先生。ちょっとプリントが溜まっちゃったから整理してたんです😄」
「そうなのか?みんなはどこにいった?」
「あー…ちょっと分からないですね…」
(ヤバい…ヤバい…1人でいるのがバレる…)
「そうか」と言いながら、先生は不思議そうな顔をして去っていった。
(良かった…なんとか大丈夫だった…)
こんなに緊張したのは久しぶりだった。
手に汗をかいている。
バレたくない。
先生たちに知られるのが怖かった。
あの時、私の体育の成績をわざと大声で聞いてきた男の子。
蟹江くんだ。
蟹江くんはいわゆるヤンチャ坊主💨
小学生の交流会の時からとにかく目立つ、騒がしい男の子だった。
よく私にちょっかいを出してきたた。
かと思えば出来ないことをさりげなく手伝ってくれたり。
私が蟹江くんを好きなんじゃないかと、噂されたこともあった。
蟹江くんだけが私に話しかけに(というかちょっかい出しに)来たりしていたから。
私は…どうだっただろう。
好きかどうか、まだ私は幼すぎて自分の気持ちに気付くことができなかった。
良くイジワルもされたけど、いざという時助けてくれる。
この成績の時も、蟹江くんがいなかったらみんなに誤解されたままだったかもしれない。
蟹江くんがいてくれて、本当に良かったと思う。
どうしてみんな私の成績が5なんて思ったんだ?
そんなことあり得ないのに。
まさか…。。。
私の嫌な予感は当たってしまった。
麻実ちゃんだ…。
麻実ちゃんが私の体育の成績は5だとみんなに嘘を言いふらしていた。
ショックだった。
麻実ちゃんが私を仲間外れにしようって言い出したのは分かっていたが、まさかそんな嘘まで広めていたとは…。。
きっと他にも何か嘘を言っている。
だから誰も話しかけてくれなかったのか。
泣きそうだった。
でも泣いたら負けだと思った。
私はいつからこういう性格になったのか分からないけど、変なところ意地っ張りだ💧
ぜったい泣かない。
ぜったい負けない。
せっかく両親や養護学校の先生が頑張って入れたらこの中学、ちゃんと卒業しなくちゃ。
私はこの日から決心した。
1年2学期の終わり。
成績表が渡された。
結果は……オール3。
私の成績は1学期よりも大幅にダウンした。
勉強へのやる気が全くなくなってしまったからだ。
成績は維持してみんなを見返してやろう!なんて思ったけど、そう上手くはいかない。
仲間外れになってからというもの風邪をひくことが多くなり、学校を休むことがあったため勉強がついていけなかった。
誰も話す人がいないため、休んだ日のノートも借りることができず、分からないところがどんどん増えていった。
提出物があった時も、どういう内容のものを提出するのか分からなかったので近くにいた女子に聞いたら
「説明すんのがめんどくさい」
とあしらわれたこともあった。
最初は麻実ちゃん達の思い付きで、仲間外れになっているだけだと思った。
でも日が過ぎるほど、これは単なる仲間外れじゃないと実感した。
これは……
イジメだ………。。。
教科書に酷い言葉を書かれたり
トイレで水をかけられたり
物を隠されたり
そういったことは何もなかった。
学校に母がいたからだ。
ただ、話す相手がいない。
一緒にいてくれる人がいない。
近付こうとすると避けられる。
男子から気持ち悪いと言われる。
イジメというほどのことでもないかもしれない。
でもひとりぼっちは想像以上に辛い。
私はなんで普通学級に来たんだろう?
あのまま養護学校の中学部に進学した方が良かったのではないか。
ここは私のいる場所ではなかったんじゃないか。
毎日そんなことを考えていた。
それから数日後のこと。
私は四肢に障害があるため、両手も両足もほぼ90度の角度のまま伸ばすことができない。
それに体も小さく高めの電動車椅子に乗っているので、床にある物を自分で取ることができない。
たまに手が滑ってペンや消しゴムを授業中に落としてしまうことがある。
そんな時はだいたい前の席のユリリンに頼むことが多かった。
「ちょっとペン落としちゃった…拾ってもらえるかな?💦」
「はーいどうぞ😄」
いつもはこんな風に笑顔で拾ってくれる。
でも、今回は違った。
後ろを振り返りもせず、無言でペンを拾ってくれた。
「あっ…ごめん💦」
(今真剣に授業聞いてたから、邪魔しちゃったのかな…💦💦)
試験も無事に終わり、区切りがいいということで席替えをした。
仲良くなった夏美ちゃんと離れちゃうのは寂しいけど、今度は誰が前の席に来てくれるか楽しみだった🎵
私の中学校では席替えはくじ引きではなく、班長と担任が放課後残って席替え会議をする。
班長が1人ずつ好きな人を選んでいき、席の配置を決める。
そこで仲良しな人だけで固まらないよう、担任がバランスを見て決定する。
席替え会議が行われた次の日、みんなに新しい席が発表される。
私の前の席はユリリンだった🍀
また仲良しグループの1人が座ってくれるなんて、とても嬉しかったし安心だった✨
しかもユリリンは班長。
つまり、ユリリンが私を選んでくれたということになる。
「藍梨ちゃんこれから一緒だよー😁🎵」
また学校へ行くのが楽しくなりそうだった。
試験が終わった後は、どの教科もノート提出があった。
みんながちゃんとノートをとれているか、工夫してあるか…などをチェックするためだ。
先生のチェックが終わり、返ってきた。
今度は社会の先生が言った。
「先生はいつもみんなのノートの中からベストノート賞を決めている💡今回は~…これだ‼」
緑色の表紙に黒ペンでイラストが書いてあるノート…
(……あっ…)
(…私のノートだ…)
夏美ちゃんが「それ藍梨ちゃんのだー‼」と言った。
みんなが拍手する。
私はかなり戸惑っていた。
でも、嬉しいものは嬉しい😒
私は書くのが遅いため、授業中に乱雑に書いてたら家に帰って復習もかねてノートを書き直していたりした。
自分なりに工夫して書いたノートが評価されて、頑張って良かったと思った。
「藍梨さんのノートは整理されていてとても見易い😄みんなも後で見せてもらうといいよ😄」
先生方からこんなに誉めてもらうとは。
これからも頑張らなくちゃ。
ちゃんと勉強して、良い高校入って、両親に恩返しして…。
思った以上の出来に、私の将来は輝いていた。
その時までは…。
初めての試験週間が終わった。
私は人生で一番疲れていた💧
数日後、テストが返ってきた。
5教科の平均が90点、想像以上の結果を出すことができ、私も両親も喜んだ。
その中で国語のテストを返す時だった。
国語担当の先生がみんなの前でこんなことを言った。
「なんと藍梨さんは今回のテストで98点でした‼」
おぉ~✨とか、さすが藍梨ちゃん🎵なんて歓声が聞こえた。
まさか点数が発表されるとは思っておらずビックリしたが、やっぱり誉められたら嬉しい🍀
先生は続けた。
「今まで養護学校にいて勉強の環境も違うのに、この点数を取れたのは素晴らしい✨みんなも見習うように😄」
焦りながら照れていたら、隣の男子がボソッとこう言った。
「俺も98点なんだけどな~…」
そんな日が10日ほど続いた。
朝。
母がリュックから教科書を取り出し、机に入れ終わると待機室へ戻る。
その後私はいつものように廊下へ出る。
「藍梨ちゃんおはよーっ😄‼‼」
人一倍、元気な声。
明るい笑顔。
夏美ちゃんがみんなの輪の中から挨拶していた。
(あっ…仲直りしたんだ…‼)
あのイヤな雰囲気がまるで嘘のように、夏美ちゃんと麻実ちゃん達は賑やかにおしゃべりをしていた。
どうやって仲直りしたのだろうか…?
あんなに悪口を言っていたのに、今はすっかり元に戻っている。
私には彼女達の心理が分からなかった。
゙なんとなくやってみだ
そういう雰囲気が感じとれた。
仲間外れにした大きな理由もなかったのかもしれない。
私は、もうこういうことがなければいいな…それだけを願った。
入学して3ヶ月くらい経った頃だろうか。
私は人生で初めでイヤな雰囲気゙を味わった。
私が一緒にいる仲良し5人組は、いつも廊下で固まって話すのが習慣になっていた。
いつも通り「おはよー☀」と輪に入っていくと、いつも一番元気に挨拶してくれる夏美ちゃんがいない。
(どっか用事があっていないのかな…?)
そんなことを思っていたら。
麻実ちゃんから驚きの一言。
「なんか夏美ってムカつくよねー笑」
(…えっ⁉⁉)
「そうそう‼あのテンション高いのがウザい時あるよね笑」
昨日まで仲良かったのに、みんな何を言ってるんだ?
私はキョトンとしていた。
「ねぇ、藍梨ちゃんもそう思わないー?」
「あっ…うーん…そうかなぁ?」
私は曖昧な返事で流した。
みんなは今までに溜まっていたうっぷんを晴らすように、夏美ちゃんの悪口を言う。
チャイムが鳴り教室に戻ると、ぽつんと寂しそうに座っている夏美ちゃんの姿があった。
先生からみんなに1枚のプリントが渡された。
クラスの連絡網だった。
その夜。
緊急時などでも連絡をちゃんと回すことができるように、親が行う連絡網訓練があった。
連絡網は男女別で席順と同じため、私の家には夏美ちゃん家からかかってくる予定だ。
(夏美ちゃんのお母さんと私のお母さんが初めてしゃべるんだ。どんな感じかなぁ🎵)
と私は良く分からないドキドキ感を胸に電話を待った。
―リリリリリーン…―
電話が鳴り、お母さんが受話器を取る。
1分程話した後、電話を切った。
(あれっ?もう終わり😓?)
娘同士が友達だから、お母さん同士も仲良くなれたらいいのに、なんてことも思っていた。
「お母さん、夏美ちゃんのお母さんどんな感じだったー😄?」
「ん~…なんかぶっきらぼうで…あんま感じ良くなかった💧」
「あっ…そう💧」
私の期待はあっさりと終わった💦
割り込みです🐗
身体障害者の現実という小説を読むまで、携帯小説というものを読んだことが無く、知らなかったのですが。
他の携帯小説をチラチラ読んで知りました
こうして割り込むのはよくあることなんですね💡
年齢が明かされると困るのであちらにはレスできませんが。
マイスレにして読んでます😃
- << 40 初めまして、レスどうもありがとうございます‼ ミクルは掲示板で本格的な携帯小説ではないので、割り込みOKだと私は思っています。 私は感想スレを立てていないので、こちらに書いて下さって構いません😄 (感想スレ立てるほどの内容でもないし💧) 障害者の文章は、障害者でしか感じることができない視点で書かれているからではないでしょうか? マイスレにして頂けるなんて嬉しいです😫✨ 更新頑張ります‼
一番不安だったのは人間関係だった。
みんなは小学校からずっと一緒だけど、途中から入った私にも友達ができるだろうか?
ちゃんと健常者の中で上手くやっていけるだろうか…?
でも心配はいらなかった。
休み時間になれば私の机の周りに来てくれて、楽しくおしゃべりをした。
私はこの時が本当に幸せだった✨
話せる友達がいる。
困った時は助けてくれる。
一緒に楽しいねって笑いあえる。
色々な子と話していくうちに、良く話す友達が決まってきた。
女子の中のリーダー的存在・麻実ちゃん。
そして麻実ちゃんと良く一緒にいる夏美ちゃんやその他5人くらいのグループができ、私もその中に入ることが多くなった。
入学してすぐはオリエンテーションなどが続き、そこでみんなの名前を顔を少しずつ覚えていった。
ちょっと中学での生活の説明を💡
電動車椅子は小学生の時に2台作っていたため、
1台を1階・もう1台を教室がある2階に置いた。
さらに音楽室や理科室は3階にあるため、手動で動かすタイプの車椅子を設置。
各階に車椅子を置き、なるべく移動がスムーズにできるようにした。
そして学校への送り迎え。
教科書の出し入れ。
移動教室、体育のためのジャージの着替えや体育館への移動。
お昼のトイレ。
帰宅するための準備。
これらは全て母が行った。
母は学校にある使わない物置のような所を改造した部屋で、1日中待機していた。
中学に通った3年間、母は私に付きっきりだったため、母の自由時間は全て私が奪ってしまっていた。。
当時は自分のことでいっぱいいっぱいだったので気付かなかったけど、
今思うとなんてワガママだったんだろうと、胸が痛くなる。。
入学前に、中学校へ挨拶に行った。
(春からはここに通うんだぁ…)
まだ全然実感は湧かなかった。
校長室に行き、校長先生や一足先に担任になる先生とご対面。
「藍梨さん、わが校へようこそ。
この学校はバリアフリーではないため階段や段差が多くある。色々と不便をかけると思うけど、これから3年間よろしく😄」
後から聞いた話だが、校長先生の娘さんは脳性マヒで障害があることを知った。
だから私のことも理解してくれて、入学を受け入れてくれた。
(この校長先生だからこそ、私は入学することができたんだ。
絶対絶対、頑張ろう。
受け入れてくれた先生達のために。
入学できるようにずっと働きかけてくれた両親のために。)
私はやる気と希望に満ちていた。
先生や友達、友達のお母さんなど、色んな人が「おめでとう‼良かったねー✨」と言ってくれた。
そして担任の先生からのお話。 「藍梨ちゃん、本当に良かったね‼今まで勉強頑張ってきたもんね。みんなが藍梨ちゃんの努力を分かってくれたんだよ。
これからは今までと違う環境になって、辛いことも増えるかも知れない。
でも藍梨ちゃんにはできることがたくさんあるからね。楽しいことをたくさん経験するのよ😄
中学校と養護学校は隣り同士だから、たまには顔出してね。先生も淋しくなっちゃうから…😢」
こんなに良い先生が世の中にいるのか?っていうくらい、良い先生だった。
この養護学校から普通中学へ進学をしたのは、私が初めてだった。
そのため嬉しさ半面、申し訳ないという気持ちが浮かび上がってきた。
きっと良く思っていない人がいたと思う。
「どうしてあの子だけで、うちの子はダメなのか…」
そう思われてもしょうがない。
私は努力も何もしていない。
周りの助けがなければ、生きていくことさえできない。
本当に人に恵まれていると痛感した😢✨
小学校6年生。
このまま養護学校の中学部に進むのか、
普通中学校へ進学するのか…。
私の希望は普通中学校への進学だった。
今度こそ、3度目の正直。
両親や担任の先生も教育委員会に私の進学を頼みに行ってくれた。
しかし、中学校の設備問題など以外に新たな問題点が浮上した。
それは私が進学を希望する中学校は学区外ということ。
交流している小学校には1学年2クラスあり、そのまま中学校に上がる仕組みになっている。
他の小学校と混ざることもなく、私にとって馴染みやすい環境だった。
全員ではないけれど顔も名前も覚えたし、何よりみんな優しくて私のことを受け入れてくれている。
(せっかく仲良くなったのに…私もみんなと同じ中学校で過ごしたいのに…。)
両親+先生VS教育委員会の話し合いが何度も行われた。
交流会は月1~2回程行われた。
最初は小学校のみんなの合唱を聴いたり、調理実習にお邪魔したりしていた。
そしてだんだん主要教科の授業にも参加していった。
ある日の算数の授業に参加した時。
「藍梨ちゃん教科書どこまでやってるのー?」
「えーと…今ここやってるよ😄」
「えー💥もうそこまで進んでるの😲⁉」
養護学校にいる時間が短いので勉強時間はみんなよりも少なかったが、
マンツーマンで教えてもらっているおかげで、スピードはみんなよりも速かった。
「問3-1の答え分かる人ー🏫?」
「ほらっ藍梨ちゃんもやってあるんだから手挙げないと✋‼」
「あ、そっか💦はーい⤴」
こんなやりとりが本当に楽しかった。
私もみんなの仲間入りをした気分だった。
何度言われても、心が傷んだ。
(私ってやっぱりヘンなんだ…)
母は私を連れて買い物や公園など、色々な所に連れて行ってくれた。
私も外出するのが大好きで、いつも楽しみにしていた。
でも…子供から大人まで、私を珍しいものを見るような目で
ジロジロ見られるのが本当に辛かった。
正直、それは今でも辛い。
馴れることなんて、ない。
子供からは「ヘンなのー」
これはしょうがない。
もし私が逆の立場だったら、きっと同じことを言っていると思うから。
不思議に思っていたのは
大人からの「頑張ってね」
この人は私のこと知らないのに、なんで頑張ってっていうんだろう?
子供ながらにそんなことを考えていた。
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
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【鑁阿寺】さん 毎月二十三日は、鑁阿寺さんの多宝塔(二重塔)が開…(旅人さん0)
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ち!書き間違えたわ❗❗ あなたと私が 1987年からずっと恋人とし…(匿名さん72)
198レス 2944HIT 恋愛博士さん (50代 ♀)
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皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
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1レス 154HIT 小説家さん -
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おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
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