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みずき( 30代 ♀ Ttyvnb )
11/10/13 07:52(更新日時)

好きになって、身体の関係を持てば、結婚しなければいけない… 

そう思っていた。

僕は早く結婚したかった。誰かに、支えて欲しかった。 
先の見えない道を走る為に… 
君が支えてくれる 
そう信じていた。


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No.1472368 10/11/25 21:13(スレ作成日時)

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No.1 10/11/25 22:15
みずき ( ♀ Ttyvnb )

…医大に入学して一月あまり僕は、その日は妙にはしゃぎたい気分だった。 
売店で買った、人気のカレーパンの紙袋を抱えて  外で待ってる仲間の元へと足早に廊下を歩いていた。 
春の日差しが
気分を高揚させていた。 
田畑ばかりの田舎から、僕は夢と希望を抱えきれないくらい抱えて 上京して 
見るもの 感じるものすべてが新鮮だった。

No.2 10/11/26 00:09
みずき ( Ttyvnb )

>> 1 廊下の窓ごしから、中庭の様子を見て歩いていると、 
何人かの数少ない女子が仲間と話をしている 

その中に僕の憧れのマドンナ、尚子さんが見える。 
白いふんわりした スカートが細い身体にまとうように揺れている 

肌に密着したTシャツに軽く羽織る綿と麻が交じりあったような、固さのあるジャケットを着てる 

僕は授業中尚子さんを横から盗み見ていたから、直ぐ遠目でも彼女を見分けることができた。

No.3 10/11/26 12:17
みずき ( Ttyvnb )

>> 2 廊下を渡りきり、中庭に出た。 

中庭には、看護学部の女性もたくさんいる。 
彼女達は華やかで、そしてとても聡明だ。 

自分の未来を確かに見据えてここにいる。 

僕ら医学部の学生は 勉強がとてもできたり、親に私立中高に入れられて、半ばのせられて ここにいるものも多い。社会や勉強の仕方を親に教えてもらいここにいる。 

国立の医学部は、東京大学や京都大学合格レベルの学力がないと、合格は難しい。 

僕は、田舎出身、公立高校出身で、ある意味、少数派だ。

No.4 10/11/27 07:13
みずき ( Ttyvnb )

>> 3 「例のカレーパン買って来たよ」 

みんなが振り向く。 
尚子さんが近づいてきて 
僕の抱えたカレーパンの紙袋を覗きこんだ。 

「遥陽君私も食べたい。」  
そういうと、紙袋から一つカレーパンを人差し指と親指でつまみ上げだ。 

No.5 10/11/27 07:41
みずき ( Ttyvnb )

>> 4 僕は、尚子さんの胸元に目がいく 

君がつまみ上げだカレーパンが君の口の中に消えていく。 
彼女が周りの視線を釘付けにするのは、女らしい体型やかわいい顔のせいじゃない。

仕草が洗練されていて、大人ぽい。 

着ているものも、他の女子とは違う。 

聞いたこともない ブランドの洋服を着ていると聞いた。 

風と陽光と尚子さんと洋服は相性がいい恋人同士みたいに、周りを嫉妬させる。 

No.6 10/11/27 08:34
みずき ( Ttyvnb )

>> 5 12年後に僕は彼女を尚子と呼ぶ日がくる。  


僕には既に大切な家族がいた。 

僕がおかした間違いは、尚子への愛でなく 

大切な家族を愛したことでもなく 


この日を境に、嫉妬という、魔性の感情に翻弄された僕の弱さにこそあったのだと思う。

No.7 10/11/28 07:34
みずき ( Ttyvnb )

>> 6 僕の買ったカレーパンを尚子が食べた。それだけでもうれしかった。 

尚子は、同じ医大生でも僕とは価値観も生きている世界も違う。 

彼女は、病院を経営する両親に幼い頃から、いろんなことをさせられたそうだ。 
彼女は学食で中庭で授業の前後、そして仲間同士の食事会で、僕の隣に座って、いろんなことを話してくれた。 

たった一つのカレーパンがきっかけで尚子と仲良くなれて、毎日が楽しかった。

No.8 10/11/28 07:46
みずき ( Ttyvnb )

>> 7 尚子は、幼稚園に入る前から、絵画を習っていたそうだ。幼稚園に入りバイオリン、そして水泳。 

お友達の家にお邪魔するときは、自宅庭に咲く花を切り、手土産としてもっていったらしい。 

母親は、医者だか、週に何日かは自宅で、彼女に手をかけ、お菓子の作り方パンの焼きかた!衣服の片付け方などを厳しくしつけられたらしい。 

彼女は、その優雅な立ち振舞いと他の同年代の女の子達とは違う落ち着きは、そういう後になってからは、身に付けるには難しい 
訓練と生活によるものなのだと知った。

No.9 10/11/28 07:56
みずき ( Ttyvnb )

尚子は、僕が僕の力でもっても一生かかっても、手に入れられないものを 

既にもっていた。 

僕はそういう尚子に憧れ、尊重し、 

医者という職業的な訓練を徹底的に自分に課したいと思うようになった。 

彼女の存在感は僕の中で、大きくなっていった。

彼女の横にいて、恥ずかしくない自分になりたかった。 

No.10 10/11/28 08:14
みずき ( Ttyvnb )

>> 9 僕は家庭教師をしていた。 
家庭教師として教える生徒は、塾だけでなく、塾でわからないことを僕が教えていた。その驚きを尚子に話すと 

尚子は、塾の有名講師に直接家庭教師をしてもらっていたと教えてくれた。 

尚子に医者として生きていく上で、どうすれば、よいか僕は必死で彼女に教えを求めた。やはり…… 彼女は熟知していた。 

僕の[お嬢さん育ちの女の子たちは世間知らずだ]という思い込みが間違っていた。 

世間を知らず、何も知らないまま、右往左往している僕。 

彼女は僕のナビゲーションを楽しんでしてくれた。

No.11 10/11/28 08:22
みずき ( Ttyvnb )

>> 10 僕は尚子を姉のように慕っていた。 

尚子にずっと僕を支えてほしいと願った。 

でも……僕はどうあがこうと彼女の夫にはなれない。 
それは歴然とした事実で、僕は彼女を最高の友人として付き合っていくと決めていた。 

そして… 
尚子に似た お嬢さん育ちの僕を支え続けてくれる そういう女性を伴侶としようと 考えるようになった。もちろん無意識にだか、そんな女性が現れるのを待っていた。 

No.12 10/11/29 15:46
みずき ( Ttyvnb )

僕たちは2回生になり、尚子は8才歳上の若い研修中の医者と付き合いをしはじめた 

僕は普段は手が届く距離にいながら、他の男の手で尚子が女として成熟していく様子を本当に指を加えてみていた。 

尚子は恋をして さらに綺麗でかつ 妖艶さを感じさせるように なって行った。 

尚子の相手の男は、尚子というそれは、素晴らしい女性を手に入れつつも、他の女性にも 声をかけるような、やつだ。 

僕は尚子によく相談を受けた。 
僕は冷静なふりをした。 
幸せになる為に幼い頃から自分をコントロールしてきた彼女だ。理性を揺さ振られて苦しんでいた。 

 

No.13 10/11/29 16:13
みずき ( Ttyvnb )

「上を見ている  
君は妻としては最高の女だ。」 

そんなプロポーズがあるもんだろうか… 

尚子は医者になる。 
彼の妻などになる必要性なんてない。 

当の尚子はそのプロポーズを聞いて号泣し 
彼と別れる決心をした。 
21才の春失恋した尚子。少し痩せたがいつもと変わらずに少し無口になっただけ。僕以外だれも彼女の変化に気が付かないでいた。 
秋になり、僕も尚子も学業に身が入りだした。 

No.14 10/11/29 16:29
みずき ( Ttyvnb )

別れた後 

尚子が少しづつ話してくれた内容は、鮮烈だった。 

彼とは会うたびに身体の関係を持ったらしい。 
デートらしいデートもあまりできなかったようだ。
彼の仕事の都合で呼び出し、夜昼なく  
甘い言葉で引き寄せは、キスをし 尚子を抱く。 

彼女が拒否すると、 
好きな男を拒否する女は いい女じゃないと言われたそうだ。 

彼女は彼のいうがまま 
身体を自由にさせていたのに 
他の女の影さえあった。
そして、プロポーズ。尚子は、聡明だから、彼を傷つくことがないように 

自分が至らないと言って 
別れたらしいが、 
その男の傲慢さは僕は許せなかった。 

尚子でさえ、惑わした男 
どんな男なんだろうか…

尚子は彼を好きだったらしい。 
僕にはまだ理解できず、尚子を不快に思ったりもした。

No.15 10/11/29 19:16
みずき ( Ttyvnb )

医者等過酷な職業の家族は大変だ、という話を授業の雑談を聞いて 
尚子は「そうかもしれない」と言った。 

僕は尚子が尚子の前の彼とのことでそう思ったのだと気が付いた 

尚子の家は開業医であり 
忙しいとは言え、勤務時間がムチャクチャな大学病院などの高度医療を取り扱う特定機能病院や救急指定をうけているような病院の勤務時間とはまるで違う。 
僕は 
「患者の命を守る為に自分の睡眠時間も家族との時間もないわけだ。」 
と尚子に言った。 

尚子は 
「私も 両親の後を継ぐつもりでいるの。彼の大変さを見ていて、私家族がもてないと思った。遥陽君は どうしたい?君は優秀 
大学病院に残るつもりなの?」
そう言い僕の目を見つめた。 
「…… 尚子はどう思う?」

No.16 10/11/30 06:51
みずき ( Ttyvnb )

>> 15 「尚子さんはどう思う?…」 
「遥陽君は大学病院に残って、上を目指して頑張ってみたらいいと思うな。」 
「知ってる?医療ミスで東南病院の副院長が、患者さん遺族とトラブルになってるって…。 
原因はすい臓のオペ 
すい臓は難しいらしいの  
アメリカじゃオペ自体避ける傾向があるくらい 

でもそういう症例こそ、増やして行きたいわけじゃない?」 

「遥陽君は 外科医になるの?体力も気力も頭脳も手先の器用さも必要だし、医療機器の操作も上手くできなきゃ

それに…遥陽君寒がりでしょ 
オペ室は寒いらしいわ…」 
「…じゃ僕は外科医は無理だな。まずはランニングでもしなきゃいけないなぁ。」 
尚子は、僕の手先に触れて、 
「外科医が、いいわ」 

そう言ってくれた。

No.17 10/11/30 07:53
みずき ( Ttyvnb )

>> 16 「医者の家では、手先を器用にするために、子供に折り紙をさせたり、イメージ力をつけるために積み木をさせたり、色々と工夫してるの。」 

「身体の中がどうなっているか、イメージできなきゃ、駄目じゃない? 
色々なリスクも常に気をつけて、ミスをしない しても動じない。」 

母は私に料理を教える時、お豆腐を切る切り方を色々教えてくれたわ 

だからお味噌汁のお豆腐が三角錐だったり、正多面体だったり… 

ねえ 多面体の頂点を数えたりしたことある?」

No.18 10/11/30 08:57
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 17 「正多面体は数えられるよね。でも切頂十ニ面体あたりから自信ないなぁ 

正三角形が20枚で、
正十角形が12枚 
頂点は60かな…」 

星形十二面体なら頂点は12辺は30… 」 

「遥陽君…やっぱり…すごい。凄いわ。数学者になれるんじゃない? 
こういうの 訓練もあるけどやっぱり持って生まれたものなのよ… 

多分超難関私立中学に入学する生徒でも、わかるようになる生徒は数%しかいないらしいわ…」 


「えっこんなことが凄いの?僕はさぁ中学の時に学校で立方体を作れって言われて、夏休みに宿題がでて、面白いから色々つくってはまったんだよ」 

尚子に誉めてもらって、なんだかとても誇らしくなった。

No.19 10/11/30 09:07
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 18 「遥陽君… 
君は優しいし、きっといい医者になる… 

ねぇ 私は、女だし子供も生みたい。 
外科医として大学病院で上を目指してくなんてできないの… 

遥陽君なら、患者さんの為にスタッフをまとめて、いいチームがつくれる気がする… 

最後は、精神力なの。 
わかる?孤独なのよ 

すべてを自分で判断して 
人の命を自分の経験と能力に預けられるの 

誰も助けてくれない。 
自分が 助けるの 
スタッフは支えてはくれるでも… 

遥陽君…私…」 

No.20 10/11/30 09:22
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 19 彼が私に求めたものって 私の支えじゃなかった。 
私を女として 世間に恥ずかしくない妻候補として、彼の仕事と彼の要求を充たす為にだけ求められてたのよね。」 
「彼は周りを犠牲にしてでも、医者になる。 
自分が上に行くことが、患者の為だと思ってる。 

彼も遥陽君と同じ 優秀な頭脳の持ち主なんだけど… 

遥陽君の奥さんになったら、私幸せになれるだろうなぁ…。 
遥陽君なら忙しくても、 家族は信じて待てるもの」 

No.21 10/11/30 09:28
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 20 一瞬目があい、尚子が先に僕から視点を外した。 

僕は尚子のような妻と結婚できたなら、どれたけ安心して、仕事に打ち込めるだろう。 

尚子が支えてくれるなら… 
僕は自信がなかった 

尚子にそう伝える自信がまだなかった。 

No.22 10/12/04 17:39
みずき ( ♀ Ttyvnb )

僕は 尚子に対し自信がなく、彼女に恋心を打ち明けるチャンスを逃してしまって、しばらく悶々としていた。 

クリスマスの飾りつけが町のあらゆるところにされる季節なっていた。 

No.23 10/12/04 18:00
みずき ( ♀ Ttyvnb )

そんなある日、いつも行っていた、世田谷の家庭教師先の家でちょっとした出来事があった。12月の忙しい時期だったからか 

家庭教師をしている女子高生の母親が、外出してしまい 

広い家の中で 
僕と女子高生が二人きりになってしまった。 

ちょっと緊張した時間が続いていた。 

「理沙ちゃん。この問題が終わったら、少し休憩しようか…」 

「先生… 私… 」

なんだか、彼女が大人ぽく見える 

「私先生のこと… 」 

ああ、彼女は僕が好きなんだ。 
僕は彼女の目をふせた 
横顔が可愛いと思った。 
「理沙ちゃん。ごめんね 今日はもう帰るね」 
瞬間に身体が反応し
これはまずいと
僕は、立ち上がった。

No.24 10/12/04 20:08
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 23 部屋のノブに手をかけた 
「待って下さい。先生…私先生にずっと憧れていて、先生彼女いるんですか?」 


僕は振り向くことができなかった。 

彼女が後ろから、抱きついてきたからだ。 

「ちょっ ちょっと待って…」 

僕は彼女の腕をゆっくり外して 

振り向いた。 


彼女…理沙ちゃんは、すがるような目をして、僕に言った。 

「最近できた、イタリアンのおいしいお店に先生と行きたい。」 

僕はとにかく、この場所から早く帰らなければならない。 

「わかった イタリアンね期末テストが終わったら、連れていくから ね。」 

「本当~やった。理沙テスト頑張ります。」 

「じゃあね 今日は帰りますよ…大丈夫?」 

「はい!先生」 

僕は、何か悪いことをした人みたいに、あたふたと 靴を履き 彼女の顔もみないで、外に飛び出した。 

No.25 10/12/04 20:53
みずき ( ♀ Ttyvnb )

外の冷たい空気が、頬に気持ちよく、僕はブラブラと歩き、イルミネーションをみながら、駅に向かった。 
ちょっと、びっくりはしたものの、可愛い女子高生の女の子に 憧れてたなんて言われて、やはり僕は嬉しかった。 


友達として付き合って行こうと思ってた尚子に、「 君が好きだ」と言おう。 

女子高生に勇気をもらった自分が、滑稽で、
部屋に戻って、布団をかぶっても、なかなか寝付けなくて、そわそわしていた。 

No.26 10/12/04 21:01
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 25 そんなことがあってから 
僕は尚子にいつ告白しようかと 毎日そわそわして、年末の気ぜわしさと会い混じり、少し気がぬけたようになっていた。 


そうだ。理沙ちゃんとのイタリアン… 

完全に忘れていた。 
テストももう終わった頃だ 
次に家庭教師に行けば、約束を果たす為に イタリアンデートの日を決めないといけない。 

尚子に告白しようと言うのに…  

僕は、なんだか尚子に不誠実な気がして、でも理沙ちゃんとの約束も果たしてあげなきゃと思い、 

一人で、気持ちが揺れて ぐずぐずしていた。

No.27 10/12/04 21:11
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 26 尚子に告白しないまま 

理沙ちゃんの家庭教師の日になった。 

理沙ちゃんは、僕が家に着くと、いつも玄関まで出迎えにきてくれている。 

今夜も同じ 待っていてくれていた。 

寒い季節なのに 尚子に告白しようとしている僕を 待っていてくれている。 
テストは良くできたのだろうか… 

僕がこの前途中で帰ってしまったし… 

彼女の顔をみて、ちょっと切なくなった。 

彼女は僕に憧れていたと言ってくれた。 

田舎からでてきて 何もない僕に 
憧れてくれてたなんて… 

No.28 10/12/04 21:29
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 27 「先生~こんばんは 

テスト理沙頑張れました! 
先生とイタリアンだと思ったら、いつもより頑張れましたよ。」 

理沙ちゃんはニコニコして僕に近寄ってきて、僕の腕をとって、 

「理沙 生物クラスで1番だったの。先生の教えてくれた絵をかく勉強方法でたくさん覚えたの!」 

そう言ってくれた。 

僕の中の何がそうさせたのかは、わからない 

僕は、理沙ちゃんの 
頬のあたりを僕の手袋をはめた手で暖めてあげたくなった。 

両手で頬を暖めて 理沙ちゃんの目を見て 

そして キスをした。 

理沙ちゃんは、僕にされるがまま 目を閉じて、じっとしていた。 

ほんの数秒のキスだった 
 

No.29 10/12/08 23:36
Akubi ( ♀ 5z5onb )

更新しないのですか?楽しみ💕😃💕に読ませてもらってます。待ってますね😃

No.30 10/12/10 03:59
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 29 理沙ちゃんは、ストレートの髪をいつもポニーテールにしてた。目が大きくて、小柄だけど、均整がとれている。 

予想外のキス 


理沙ちゃんは 
僕が手を離すと 振り向いて 先に玄関に入り、 
「先生 どうぞ」 
と畏まって、言い 
大きく深呼吸した。 

理沙ちゃんの肩と胸が 大きく上下した 

No.31 10/12/10 04:28
みずき ( ♀ Ttyvnb )

部屋で勉強をはじめた 

理沙ちゃんは、意外に黙々とシャーペンを動かしていた。集中できている。 

テストも、よく出来ていた 
僕は、理沙ちゃんとの イタリアンも悪くないかもと思った。 

尚子といるときは、何か焦燥感みたいなものが、あって、常に少しだけ焦りみたいなものを感じていた… 

理沙ちゃんとキスをして 尚子のことを考えている 

理沙ちゃんの横顔は 
キュートだ。 
まつ毛が長く、鼻と頬のラインが綺麗だ。 

少し厚めのぽってりした 唇は 赤く艶やかだ 

イケナイ 

また… 身体が反応してしまう 

僕も勉強に集中しなくては…   

青い表紙の本を開いた。 本質の研究という数学の参考書。 
少し読んで 僕もゆっくり深呼吸した。

No.32 10/12/10 13:36
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 31 理沙ちゃんは 

白いカーディガンを着て フレアーの短いスカートをはいていた。 
フレアースカートは二重に重なったデザインで、 
裾からレースが少し見える
膝上までの黒いハイソックスをはいている 

その間にみえる 部分につい目がいく。 

どうしてなのだろう 
尚子といる時には あまり感じない 要求 
 

参考書の隙間から 理沙ちゃんの足を見て 

手を伸ばしかけそうになる 
相手は後数ヶ月で卒業するとは言え、 まだ 高校生だ。 

どう考えてもまずい 

No.33 10/12/12 04:26
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 32 「先生、イタリアンいつですかぁ 連れて行ってくれるんですよね」 

理沙ちゃんは、ノートに向かったまま、突然聞いた。 
僕は小声で聞いた 
「理沙ちゃんは、今までに男のコとお付き合いしたことあるの?」 

理沙ちゃんの、シャーペンがとまった。 

両手を膝に落とし、うつむいたまま 理沙ちゃんは、言った。 

「理沙は…、まだ、処女です付き合ってたことはあるけど。」 

「そっ そうなんだね」 

「理沙は、大学生と付き合ってたんです。付属大学の二回生… 理沙の行く大学の農学部の人」 

No.34 10/12/12 04:49
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 33 「…その彼…理沙ちゃんに、手をださなかったんだ。」 

僕は、本当に聞きたくてたまらくなった 

「理沙 その人にされそうになったの お部屋につれてかれて、ベッドに座って、キスもした。」 


「でも、しなかったのか…」 
「そう!してない。理沙は…身体つきがHだって、言われて、それって、なんかやじゃないですか?」 

「そんなこと、言われたんだ。…」 

僕は妙に納得した 

尚子は細く洗練された女の子だ。知的で、落ち着いていて、近寄りがたい。 

理沙ちゃんは、小柄だけど、確かにその大学生とやらが言った通りの 男好きするタイプだ。 

No.35 10/12/12 21:49
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 34 「先生は…お付き合いしている人いるんですか?」 

「僕はお付き合いしてる人はいないよ。」 

罪悪感を感じながらも、当たり障りない返事をする。 
「理沙ちゃんは、まだ誰か本当に好きか、よくわからないんだよな。 僕が恋人代わりに
デートしようか?」

「えっどうして、そう思うんですか? 理沙は先生が好き。そんなの、自分でわかります。」

  • << 37 そう… よくわかってないのは僕だ…  理沙ちゃんにキスをしたり尚子に告白しようとしたり… [好き]という感情は、男の側から本音で語るなら  気持ちというより、欲に直結してる気がする。  視覚的なものや、感触というか、何か肉体的な記憶 が中心で、[好き]という言葉があまり、しっくりこない  よく男同士で、交す情報として 「あの子 いいよね」 というのがあるが  正に、それが それに当たる気がする  尚子は、僕の中では  そういう存在でなく 何か特別な存在なのは確かだ。    それなのに、僕は尚子には、積極的になれない。 

No.36 10/12/12 22:14
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 35 そう… よくわかってないのは僕だ… 

理沙ちゃんにキスをしたり尚子に告白しようとしたり
好きという感情は、男の側から本音を言うと 

気持ちというより、欲に直結してる気がする。 

視覚的なものや、感触というか、何か肉体的な記憶 が中心で、 好きと言う言葉があまり、しっくりこない 
よく男同士で、交す情報として
「あの子 いいよね」

というのがあるが 
正に、それが
それに当たる気がする 

尚子は、僕の中では 
そういう存在でなく 何か特別な存在なのは確かだ。 
これが好きと言うことだ と予測はしているけど、 
僕は尚子には、積極的になれない。 

No.37 10/12/12 22:19
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 35 「先生は…お付き合いしている人いるんですか?」  「僕はお付き合いしてる人はいないよ。」  罪悪感を感じながらも、当たり障りない返事をす… そう… よくわかってないのは僕だ… 

理沙ちゃんにキスをしたり尚子に告白しようとしたり…
[好き]という感情は、男の側から本音で語るなら 

気持ちというより、欲に直結してる気がする。 

視覚的なものや、感触というか、何か肉体的な記憶 が中心で、[好き]という言葉があまり、しっくりこない 
よく男同士で、交す情報として
「あの子 いいよね」

というのがあるが 
正に、それが
それに当たる気がする 

尚子は、僕の中では 
そういう存在でなく 何か特別な存在なのは確かだ。 
 
それなのに、僕は尚子には、積極的になれない。 

No.38 10/12/12 22:31
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 37 「先生…理沙は、焦ってないです。 
理沙が本当に先生が、好きと言うことがわかってたとしても 
先生がどう思ってるかが重要ですよね 

 
先生が理沙を好きがどうかが知りたいんです。 
だから焦っても仕方ないですよね 

先生は理沙が好きかどうかわからないから、理沙にキスしてみたんですよね 」

No.39 10/12/12 22:45
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 38 理沙ちゃんの 

「わからないから、キスをしてみた。」 

という言葉に僕は、救われた気がした。 

「理沙ちゃん。イタリアンデート クリスマス前の23日にしようか 

お母さんに叱られたりしない?」 

「やった! 嬉しい! 23日大丈夫 ママもなんにも言わないから大丈夫。 

「それなら、理沙ちゃんが言うように、好きかどうか確かめてみようか…」 

「先生 すぐにはわからないです。」 

真っ直ぐに僕をみた理沙ちゃんは頬が紅潮していて、長いまつ毛が、ゆっくり動いて、とても可愛かった。 

No.40 10/12/17 19:52
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 39 理沙ちゃんが 

キスは、好きだからするんじゃない… 

好きがどうかを試してみるそれなら、別にかまわない理沙ちゃんはかわいいし デートは楽しいに違いない。そんな事を考えた。理沙ちゃんは、そんな僕を見透かしたかのように言った。
「先生、試しに3ヶ月だけ付き合ってみませんか  
その間は、理沙は先生の彼女になるって 
なんかいいと思いませんか?」 

No.41 10/12/18 14:29
みずき ( ♀ Ttyvnb )

理沙ちゃんは、そういうと 
また、シャーペンを動かし始めた。 

僕は、唐突に息継ぎができないぐらいの 長いキスを何度もしたくなった 


尚子と年上の研修医との 想像もしたくない、淫らな光景がフラッシュバックみたいに、脳裏に浮かんでは消える。 
あのころの尚子を思い出すと心を切なく締め上げられてしまう。 



……  

『 先生、何を考えているか、理沙が当ててあげましょうか…』 


理沙ちゃんの視線を右側の頬のあたりに浴びて、でも僕はたじろがないで、 
携帯で時間を見た。 

『理沙ちゃん。僕もこう真面目そうに見えても 男なんだから、あまりからかったら、駄目だよな』 

頑固に尚子を想い続けいた僕が心が 
理沙ちゃんの 大胆な告白に 揺らぎはじめていた。

No.42 10/12/18 14:59
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 41 イタリアンデートの約束だけでなく 

僕は、しばらく理沙ちゃんの恋人役を引き受けることになってしまった。 

まだ、尚子に告白したわけでなく
理沙ちゃんとは、期間限定の恋人候補で、ゆっくり断ることもできる 

理沙ちゃんなら、僕が主導権がとれる自信もあった。 
イタリアンデートの後に 僕の部屋に連れきて、ベッドに座って理沙ちゃんが、どうしたくなるかを 見てみたくなった。 

僕が自ら理沙ちゃんの
望みを叶えてあげたくなるんだろうか…

No.43 10/12/23 04:54
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 42 デート当日 

待ち合わせした、書店に
焦げ茶色の肌触りの良さそうなうさぎの毛をあしらった コートを着て、理沙ちゃんが現れた

約束のお店に二人で行き
予約席に座るまで、理沙ちゃんは、ほとんどうつむき加減で 何も話さなかった 
緊張感を解きたくて 
僕はイタリアの蒸留酒のグラッパを頼み、一気に飲み干した 

  • << 45 食事をしている間  少しずつお互いのことを話した。  僕が家庭教師になった1年前から僕のことが気になっていたこと   もう家庭教師も終わりになるから、なんとか自分の想いを伝えたいと考えていたことを聞いた 僕は  田舎では、イタリア料理ななどは、ほとんど食べたことがなかったこと 東京に来て、可愛くて、綺麗な女の子達を、たくさん見て驚いたこと  医大は勉強が大変で、アルバイトも ままならず、家庭教師をしてること なんかを話した。  周りのカップルや女性グループも、クリスマス前で華やいだ雰囲気で楽しそうだった。  レストランは、見渡せる広さ、みな楽しそうで、華やいだ服装で、カップルがほとんどだった。

No.44 10/12/23 05:13
みずき ( ♀ Ttyvnb )

嫉妬は、女辺でなく、男辺のほうがいいのではないかと思う。 

尚子に憧れたのも、恋人がほしくなったのも、 
医大で必死に勉強したのも 

急速に理沙ちゃんに僕がのめり込んだのも、 
今思えば、嫉妬からくる感情に翻弄されていたのだと思う。 

田舎の農家で生まれ育った僕は、何もかもが憧れの対象で、ことあるごとに、劣等感を感じていたんだと思う。 洗練された生活や仕事 生き方、すべてにおいて無知だった。何か幸せになるための方法があるのに僕だけが知らなかった。そんな気持ちになっていたんだと思う。

No.45 10/12/23 12:11
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 43 デート当日  待ち合わせした、書店に 焦げ茶色の肌触りの良さそうなうさぎの毛をあしらった コートを着て、理沙ちゃんが現れた 約束のお店に… 食事をしている間 
少しずつお互いのことを話した。 

僕が家庭教師になった1年前から僕のことが気になっていたこと  

もう家庭教師も終わりになるから、なんとか自分の想いを伝えたいと考えていたことを聞いた

僕は 
田舎では、イタリア料理ななどは、ほとんど食べたことがなかったこと

東京に来て、可愛くて、綺麗な女の子達を、たくさん見て驚いたこと 

医大は勉強が大変で、アルバイトも ままならず、家庭教師をしてること なんかを話した。 

周りのカップルや女性グループも、クリスマス前で華やいだ雰囲気で楽しそうだった。 

レストランは、見渡せる広さ、みな楽しそうで、華やいだ服装で、カップルがほとんどだった。

No.46 10/12/23 16:56
みずき ( ♀ Ttyvnb )

食事を終わらせ、外に出た 水族館の前にある観覧車に乗る為に、地下鉄の駅まで歩いた。 切符を買ってあげて  改札に入った。  理沙ちゃんとはぐれないように手をつないだ。 少し酔いもさめてきていた駅の構内の地下道を歩いていた時、右手に見覚えのある姿を見つけた。  同じ学部の友人の佐藤祐介だ。看護学部の恋人の唯といっしょだった。  二人はこちらに手をふって合図を送ってきた  「 遥陽誰なんだよ~紹介紹介 ムチャクチャ可愛いじゃない タレントかと思うくらい!僕は遥陽のトモダチ 佐藤です!遥陽の彼女さん? 」 「びっくりしたよ祐介に会うなんてな 僕が家庭教師をしてる理沙ちゃん高校3年生だよ。春から城南大学のフランス文学科に行くお嬢さん」 と紹介した。 

No.47 10/12/25 06:49
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 46 あまり、たくさん話たくなかった。何か言いたげな祐介に畳み掛けるように言った。 

「じゃあな。また年明けに青山のLISTあたりで、ゆっくり呑もうよ。唯ちゃんと、楽しんできてよ。」 

「おう そうだな 遥陽もデートかぁ~ 。」 
唯が 理沙ちゃんに言った。 
「理沙ちゃん。ヨロシクまたゆっくりね。」 

そういって 

「遥陽のH!」と僕のお尻を叩いた。 

No.48 10/12/25 07:07
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 47 祐介は、理沙ちゃんに 

「こいつね 理想が高いんだよ。」 

と耳元で言った。 

「じゃあな  また!」 

お互い手をふり、別れた。 
僕は理沙ちゃんと 

また 手を繋いだ。 
なんだか、観覧車に乗りに行くのが、ツマラナイと思え、

「部屋に来る?」 と聞いた。 

「うん。いいよ。行きたい。」 

「じゃあ、変更 ごめんね口の悪い友人で。」 

「大丈夫です。…………」

電車がホームに入って来る音が聞こえた。
僕は理沙ちゃんの手をもう一度握り直し 

反対側に着いた電車に乗る為に 理沙ちゃんの腕を引っ張り、走った。 

  • << 50 駆け込み乗車して息がキレた。  理沙ちゃんの肩と胸が上下し続け、少し紅潮した頬がかわいらしい。  10分ほどの間  僕はずっと理沙ちゃんの肩を見ていた。  駅に着き僕の部屋まで歩く。  「あの角を曲がったら、僕の部屋だょ。」  理沙ちゃんはコックリとうなずいた。  「先生。お部屋に入ったら、理沙にキスしますよね。」  僕は返事しなかった。 コツコツと理沙ちゃんのブーツの踵の音が響き  僕の心臓の音と呼応してる。  「ここだよ。理沙ちゃん  寒かったよね。暖房は入れてきてるから。」  理沙ちゃんはまた  うなずいた。  鍵をあけ、理沙ちゃんの肩を抱えるように中へ入るように促した。 

No.49 10/12/25 08:44
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 48 寒い冬がくると、家族で少しの間住んだ。北海道の冬を思い出す 

 
東京育ちのお嬢さんだった彼女にとって、それは、楽しいだけでなく、辛く寂しい時もあったはず 

手袋もマフラーも役目を果たさないぐらいの寒さ 

吹雪の夜は、交通手段さえ途切れる 

雪を踏みしめる時のサクッとなる小さな音だけを聞きながら、歩く。 

突然現れた尚子の残像 


単線の電車の音 

尚子のあの時の声 

妻の打ち拉がれた横顔… 
結婚は、職業より人生に深く関わるんだ。 

  • << 63 転勤になることを尚子に話をしなければと、夜勤でないことを確認して  青山のリストに誘った。  約束の時間よりはやくにお互いにつき、  僕は尚子に、ことの経緯を説明した。  尚子はすぐに  『奥様はどうするの  いっしょに連れて転勤するの?幼稚園に入園したばかりだし、住み慣れた東京を離れるよりは、単身で行ったほうがいいんじゃないかしら… 多分1年で戻るんだし、 遥陽君が行き来すればベストなんじゃないの?』 と言ってきた。  『それは…できないよ 理沙は僕が居ない夜は、  薬がないと眠れない  それに息子の喘息もあるから、睡眠薬も飲めない。 連れて行くしかないよ。』  『奥様の大変さもわかるけど、遥陽だって、こんなに大変なのに… 』  『呼吸器内科のある救急病院の近くのマンションに引っ越すのはどう?母親が安心して安定すれば、症状が大変でも、精神的にはいいんだし。』 

No.50 10/12/25 09:26
みずき ( ♀ Ttyvnb )

>> 48 祐介は、理沙ちゃんに  「こいつね 理想が高いんだよ。」  と耳元で言った。  「じゃあな  また!」  お互い手をふり、別れた。 … 駆け込み乗車して息がキレた。 

理沙ちゃんの肩と胸が上下し続け、少し紅潮した頬がかわいらしい。 

10分ほどの間 
僕はずっと理沙ちゃんの肩を見ていた。 

駅に着き僕の部屋まで歩く。 

「あの角を曲がったら、僕の部屋だょ。」 

理沙ちゃんはコックリとうなずいた。 


「先生。お部屋に入ったら、理沙にキスしますよね。」 
僕は返事しなかった。


コツコツと理沙ちゃんのブーツの踵の音が響き 

僕の心臓の音と呼応してる。 


「ここだよ。理沙ちゃん 
寒かったよね。暖房は入れてきてるから。」 

理沙ちゃんはまた 
うなずいた。 

鍵をあけ、理沙ちゃんの肩を抱えるように中へ入るように促した。 

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