glorious mind*生まれながらの遊女
暑い日は嫌い。
客が汗を流しに店に来るから。
今年も夏のボーナスが近付いてきた。
普段は敷居が高い店の、No.1を抱くために万券を握り締めサラリーマンがやってくる。
鼻で笑いたくなる。
私は吉原の泡姫。
水商売ではない、お湯商売の女。
今日もCHANELの新作で身を飾り、自宅マンションを出る。
「おはよう」
「おはようございます」
ボーイ達が丁寧に頭を下げる。
「本日もご予約ですべて埋まっておりますので、お支度をして宜しくお願いします」
私はこの店のNo.1ホステス・美咲。
個室で2時間安らぎを売るのが仕事。
世間では、やりまんとか公衆便所とか…
そうね、少し高いトイレかも。
でも、非難するけどどんな世界か意外と知られていない個室の中に、今宵ご招待致します。
新しいレスの受付は終了しました
「いらっしゃいませ」
床に額が着くくらい頭を下げて客を迎え入れる。今日、一人目の客は大手不動産会社の部長。
年齢は50代始めくらい、スーツがよく似合う背の高い男性だ。彼は週に一度のペースで遊びに来る、私の中ではランクA。
「こんにちは」
私はとびきりの笑顔で顔を上げる。部長は私の頭を撫で、挨拶代わりに私は部長に凭れる。
「ごゆっくり行ってらっしゃいませ」
ボーイの声に見送られながら、部屋に招き入れる。
パタン
扉が閉まる。
「会いたかった」
私は大胆に部長に抱きつく。
「おいおい」
ちょっと躊躇するそぶりをみせながらも、私の頬を触りながらキスをする。私も部長の首に両手を回し、いやらしく見上げる 。
二度目の唇が迫る。部長の手はすでに服の上から私の胸に触れている。
「んんッ… 」
(このスケベ…)
私は心の奥で呟き、静かに重ねた唇を外した。
胸を撫でる部長の腕を掴みながら、心と逆の台詞を言う。
私「焦ってごめんね」
部長「いや、大丈夫だよ」
服の上から、もう欲情しているのが分かる。
(何が「大丈夫」だ、無理しちゃってスケベ)
私は部長の上着を丁寧に脱がせ、ハンガーへと掛ける。
私「おビール?」
部長「頼むよ」
私は部長の死角でビールを用意しながら、唇を思い切り拭く。
鏡越しにYシャツのボタンを緩める姿が見える。
…ォエッ
「乾杯」
部長の左側に座りグラスを傾ける。
常に私は、笑顔を作る。
左手は部長の腿に置く。
常に私は、体に触れる。
男が本気で俺の事を…?
と、錯覚するくらい見つめる。
男が本気で俺に抱かれたい?と錯覚するくらい、近くで見つめる。
唇は少し開いたまま。
私「先日お話しされていたお仕事の話は、どうなさいました?」
部長「ん?ああ…」
私「部長、先週疲れて見えたから私…」
男は多くの客の中で自分は特別と錯覚する。
私「頑張り過ぎないでね」
部長「ありがとう」
私「でも今夜は頑張ってほしいな」
部長「ああ」
部長はグラスを置き、私を抱きしめる。
ぁあっ… んん
部長は、私の首筋に舌を這わせながら私の背中のファスナーへと手を回す。
ファスナーは簡単に下ろせないように細工してある。
部長は、そのせいでモタついている。
その隙に、私は足を部長の足に絡め、腰をくねらす。
ア…ん、はあっ、あっ…
いちいち過剰に反応すると、スケベどもは喜び盛り立つ。
(ほらまた…、エロが)
盛りのついた部長の息子を腿で擦りつける。
同時に私の恥骨を部長の腿に擦りつける。
ファスナーに手こずっている部長の指を服の上から私の胸に誘導する。
私「もっと、もっと…」
私は髪を乱しながらもドレスを着たまま、あれを擦り続ける。
同時に部長のベルトを外し、下着を下げる。
部長「やらしいよ美咲…」
私「だって…ん、、あァ」
汗臭い茂みに手を入れる。
さらに強く擦る。
(もう少しだ!)
指先に伝わる感触で、ゴールまでどれくらいか推定できる。
部長のゴールは近い。
チラっと部長を見ると、かなり我慢してる様子だ。
よしっ…
部長「美咲ダメだ」
しごく私の腕を掴み、それを中断させようと抵抗する。
そりゃ、抵抗するわよね。
まだ脱いでないうちから、果てるわけにはいかないもの。
女のそこを見る前に、噴火なんて情けないわよね。
あ、んん~…
それでも部長の言葉には聞こえない振りして、悶え続ける私。
必要以上に息づかいを荒げて、腰を振り乱す。
これっていいダイエットにもなる金魚運動。
部長「入れたい」
顔を歪めながら訴える。
お気の毒に…
切羽詰まった部長という獣を弄ぶ。
私「欲しいよ、速く速く…」
私はワンピース越しに恥骨を部長の毛深い腿に擦り付けながら、隠し持った帽子を口に仕込む。
片手は絶えず部長の息子を攻め続ける。
いよいよ息子にかぶりつく私。
臭っっっ
汗がまじり、かなり匂う。
私は、扱きながら帽子を被らせる。
さらに強く擦りながら、根本までしっかり被らせる。
そして体にを反転させ、スカートをたくしあげ足を開き部長の目の前に私の女を突き付ける。
部長は、私に入ろうと焦る。
果てないうちにと、焦る。
私は右手で、さらに強く部長の息子を擦り…
左手で自分の女を開き、部長の視覚を興奮させる。
激しい喘ぎで部長の聴覚を興奮させる。
部長「うぅっ…」
私の手には、帽子と白い生温さが残った。
それをさりげなく処分するのもプロの仕事だ。
部長「ごめんな」
私「どうして?素敵だったのに」
部長「はっはっはっ」
(バカな人。その姿のどこが素敵!?)
Yシャツと靴下を履いたまま、女の素肌に触れる事なく噴火するなんて、間抜けもいいとこ。
私は服を一枚も脱いでないし、あそこも触らせてない。
私「私にはもったいないのに、私が焦ってごめんね」
部長「そこが美咲の魅力だよ」
常に客を立てる。
私のせいで、ごめんね、と。
Yシャツと靴下を脱がせ、きれいに畳む。
部長は先に湯船に浸かった。
部長「まだいいよ」
それを始めようとする私を止めた。
部長「ゆっくりしよう」
私を救い上げ、胸に乗せる。
部長はまだ目を閉じたままだ。
私「じゃあ」
マットを指す。
部長「しなくていいよ」
心の中でガッツポーズの私がいる。
マットなんて、疲れるだけで正直面倒くさい。
使用エネルギーは極力少なく済ませたい。
マットは好みが分かれる。
年に数回しか来れないような客は、食らいつくようにフルコースを堪能したがる。
私が一番嫌いで面倒な客になる。
逆に部長のような遊び慣れた客は、ガッツいてなくて楽だ。マットは、いかにもって感じで苦手という。体力温存できる、ありがたい客だ。
私も部長の胸で目を閉じた。
生まれて初めてマットをしたのは、この世界に入るための儀式のようなものだ。
まだ、何も知らない私は面接の後、個室に連れられいわゆる講習を受けさせられた。
お姉さん、という40代のおばさんからノウハウを教わる。
実践を裸で教わる。
私はこのおばさんに、何度も《宇宙》へ連れていかれた。
実戦でいちいち果てていては使いものにはならない、と果てない方法を教わる。
それでも、何度も、何度も、何度も…
イった。
「あがろうか」
部長の声で我にカエル。
私は先にあがり、シャワーの支度をする。
部長を下品な色のシャワーチェアへと招く。
「さっぱりしたよ」
湯船で顔をザブンと洗い部長が椅子に掛ける。
もうすっかり緊張の抜けた、頬の紅いただのおっさんだ。
売り上げだか営業数だかどんだけ優秀か知らないが~ 一枚めくればみんな同じだ。
私は全身をシャボンで飾る。
部長の後ろに立った。
両腕を首に絡め、シャボン玉で部長の背中に八の字を描く。
ん、ぁ~…んん、うんん
流れながら右側に回る。部長の右腕をがっちり腿で挟み、柔らかいタワシで擦る。
部長の左手指を私は噛む。
仔犬のような遊び噛み。
私の指は常に目標を擦る。
どんな魚でも釣り上げ方は心得てる。
触らせない
舐めさせない
入れさせない
私はこの目標に忠実に働き、ナンバー1を守っている。
別にナンバー1になりたいわけではない。
ただ、世間から好かれない仕事をするなら、稼がなければ意味がない。
普通なら、足を洗った方がましだ。
稼ぐにも、病気や怪我をしたらおしまいだ。
私はまだ若い。
今遊びたいお金がほしいわけじゃない。
部長「美咲…、ぅううぅぅぅ…」
あーあ、うっかりしてた。
もう、発射しちゃったのか。
ちょっと指に力を込めるとすぐなんだから。
もっと遊ばせてあげればよかったかな。
センスの悪い椅子に座った、気の早い紳士面した男は、2度目も手だけで終わった。
K点に達したあとは、敏感な息子が多い。
うっかりシャワーで直流しなんてするようじゃあ、まだまだだ。
サリゲナク、背中や足など遠い場所から流して差し上げる。
部長「来週は司法書士の先生方とグアムでゴルフなんだ」
このタイミングで一番しゃべる部長。
部長「8日間の予定だから、来週は顔出せないから明後日にまた来ていいかな?」
私「だ~め!たまのOFFにはゆっくり体を休めて下さい。」
部長「そうだな」
私「本当はア・イ・タ・イ」
…な、ワケないだろぉ
ご機嫌な顔を見ると、吹き出してしまいそうになる。
なんて冗談が分からないんだか。
今の世の中、みんな優しい言葉に餓えてる。
お金持ちほど、心が乾いている。
私は心の花の、「水」だ。
憂鬱な雨水だ。
それでも、芽を出せる。
枯れた野にも、立たない樹にも花を咲かせる雨だ。
ほどよくスプリングが効いたベッドに横たわり、他愛ない話をする。
どんな下らない話題にも真剣に応える。
たくさんの表情を見せる。
たくさん笑う。
笑う。
笑う。
突然、黙る。
時々、叱る。
また笑う。
飽きさせない。
ヤレなくても満足~、と思えれば 私の勝ちだ。
シングルコースの場合、2時間で夢から醒めなければならない。
私は、接客中も絶えず時計を見る。
大衆店、と呼ばれる店ならともかく、ここは高級店だ。
10分前にストップウォッチがピピピとなるような事はない。
ボーイが扉をノックする事もない。
招き入れてからお見送りまで、時間配分に気を使い[自然]でなければ客は高い金を落とさない。
容姿、会話、仕草、それから場所、雰囲気…
ひとつでも二流の品が紛れてはいけない。
もちろん最大の売り物である、マジワリも。
あと30分弱だ。
もう一戦?!
それとも、会話で繋ぐか。
たいてい2時間の中で、秘め事に要す時間は1時間。
2回昇天すればクリアの計算式。
3度目を強要して、息子の根気続かず挫けてしまうような事は、自尊心を傷付ける事になるから避けなければならない。
私「これから、まだ仕事?」
部長「ああ、大手町だ」
間をあける。
部長が起き上がる。
部長「珈琲を煎れてくれないかな」
部長の珈琲は、《打ち止め》の合図だ。
私はゆっくり起き上がり、部長の胸に凭れる。
楽しかったよ、と髪を撫でる。
静かに部長から離れ、バスローブに袖を通した。
珈琲の支度をする。
部長は、何もなかったかのようにシャツを着る。
この吉原、長い歴史の中で、女たちの動きも少しずつ変わる。
ただやみくもに、力尽くで押し倒され、下着を剥ぎ取り、アラワニなった乳首を貪り、渇いたままに突っ込むような性は減っていると思う。
世間に女性進出があるように、性の世界も、女が舵を取る。
男を喘がせる。
男に股がる。
男をイカセル。
そんな時代だ。
部長との付き合いの中でも、濡れて一体になる性形はほとんどない。
それでも、足しげく私を訪れる。
私はそんな客を大事にする。
時々、馬乗りになり狂ったように戯れる。
もっと、もっとと。
汗にまみれ、感じる。
ありがとうございました
部長は軽く左手を上げ、送迎のクラウンに乗り込んだ。
客は、サラリーマンに戻る。
日常の中の非日常なんて、淡く、泡となる。
お疲れさまでした
ボーイの挨拶には軽く目配せだけして、部屋に戻る。 仕事以外では、私はほとんど笑わない。
顔の筋肉が疲れるだけだ。
笑いしわが増えても困るし。
すでに、客室係が部屋の掃除を始めている。
私はシャワーを浴びる。
手術用イソジンなどで、隅々まで殺菌する。
髪を乾かし、化粧を直す。
接客の間は30分休み。
チョコレートを食べながら、次の客の予習をする。
やまもと こうじ 39歳
職業 法務コンサルタント
既婚
がっつりやる派。
一番疲れるタイプ。
会話より、せっくす。
前回は、マット無し、オナを見せろとせがむ、フィニッシュはベッドで。
私は下着を、露出の激しい物に変える。
濃いルージュを引く。
おもちゃを用意する。
さて…
いらっしゃいませ、山本様
寄り添って部屋まで歩く。
山本はすでに、服の上から私のお尻をなで回している。
満員電車の痴漢の様に。
部屋に入る。
いきなり始まる。
「あ…んん、
や、山本様…
アッ」
お決まりの抵抗。
山本は、少し抵抗されるのが好きだ。
少し抵抗され、それを楽しみながら攻める質だ。
「んん…」
手際よく服を脱がされ、私はブラとショーツ姿になる。
「いや…ん、山本様も…」
私は山本のネクタイを外す。
Yシャツを脱がせる。
スラックスを脱がせる。
「あッ」
ベッドに押し倒される。
私は目を閉じた。
山本は私の右隣に寝そべる。
左手を私の脇から回し、左の胸をやらしく捏ね回す。
右手はショーッの上からマロンをコスル。
さらに右の乳クビを舌で持て遊ぶ。
あン
アん
アアアっ…
私はこの《三点攻撃》が非常に弱い。
カンジル。
キモチよくナル。
私の中のエロスに火がつく。
「美咲、イって」
耳元で山本が囁く。
「ん、ダメっ、あ」
「すごく起ってるよ、見てごらん」
あ、あ…
私の乳首はいつものバイの大きさになり、山本の唾液でやらしく糸を引いている。
山本はさらに攻める。
足を私の内側に絡め、私の大きく開脚させる。
マロンを刺激しながら。
天井の鏡に私のアラワでイヤラシいメスの肢体が映し出されている。
山本は額に汗をかきながら、愛撫を続ける。
私が到達するまで。
ああ、キモチいい
「ゆっくりしていいよ」
やまもとは、果てた私の髪を撫でると自分でスーツをクローゼットに掛けた。
そして、一人シャワーを浴びる。
私はそれを、ベッドにうつ伏せになりながら眺める。
達した後の虚脱感が心地好く私を襲う。
軽く目を閉じた。
シャワーの音が止まり、ザザーンと湯船から湯が溢れる音が聞こえる。
やまもとは、エネルギッシュなオトコだ。
あくまで能動的。
相手が濡れるほどに燃える。
そんな客には、燃えてもらう。
肉体で会話をする。
やまもとに必要なのは、美しいわたしの裸体だ。
自分のテクに酔える。
酔わせてあげる。
私だってどうせなら、「フリ」より「ホント」がいい。
失礼します
燃え尽きた体で、やまもとが浸かる湯船へと身を沈める。
「おいで」
湯船の中で対面座位になる。
間近で見ると、年より老けてみえるのは職業柄なのか。
法律家のくせに、金で女を買うなんて、と思う。
法律家も一皮剥けば普通のおじさんだ。
おっパイが大好きで、若い子が大好きで、ヤらしい獣。
その獣の本性を煽って欲情させる私。
やまもとの顔の前に、私は胸をツキダス。
申し合わせたかのように吸い付いてくる。
目の前にピンクの乳首を出されて、ムサボリつかないオトコなんていない。
あッ、あ~ んん
あんん ぅんんっっ
声にあおられて、舐める舌先に力が入る。
もう私の乳首は、硬くなっている。
あっ あああん
軽く噛む。
時に強く吸う。
減り張りをつけて攻めるやまもと。
私はただ受け身で、感じていればいい。
キモちよくなればいい。
やまもとは私を、何度も征服したいのだから。
客のニーズは多種多様だ。
一辺倒な接客では客はつかない。
時にテクニックで攻めて倒し、時に淫らに濡れる。
私は、魚によって色をカエル人魚だ。
やまもと相手に、果てなく果てればそれでいい。
あっ
はぁっ、あうっ、うっ
ウィィィィーン
鳴り響くロータ―。
私は、風呂マットの上で垢擦りタオルで両手を後ろで縛られている。
両足は開かされ
濡れたワカメの上から、落ち着きなく震えるピンクローターを押し付けられる。
あ、んんあっ、あぅっ
さらに、乳首にロータ―をつけられる。
ろーションを塗られ、AV顔負けの卑猥さ。
縛られる行為は不思議と、燃える。
攻める方も受ける方も。
早くと二度目の頂上が見え始める。
「気持ち良かった?」
「嬉しいよ」
と満足な台詞を連呼しながら、私のヌルヌルの身体を洗うやまもと。
私は身体を投げ出し、やまもとにすべて任せる。
やまもと「逆ソーぷだなあ」
私「だって、上手すぎだよ。普段はこんなにイカないもん」
やまもと「うそ~?」
私「プロ失格ね」
そんな会話をしながら、アガル。
確かに私は楽だ。
やまもとがテクニックを駆使してイカせてくれる、身体を洗って、拭いてもらう。
気持ちいい。
けれど、私がプロだから。
指名の伸びない、売上の上がらないホステスは、客に夢を見せない。
《仕事中はカンジナイんです》
と、言い放し、ひたすら客をイカせる事に執着する。
ただ、溜まった液を出すだけなら一人でもできる。
高い金を払うんだ。
見合う《出し方》をしなければ、売上につながらない事を、売れないホステスは知らない。
私はナンバーワン・美咲だ。
相手をイカす事に焦ったらいけない。
特にやまもとは。
初めてやまもとに接客した時に気付いた。
やまもとは、早打ち君だ。
本人もよぉくわかっている。
これまで、傷付いた事もあるだろう。
客を取れないホステスは、やまもとみたいな早打ち君も容赦なく打ち取る。
天下を取るように。
そして残り時間は、延々と喋る。
お互い疲れる。
これじゃあ、高級店じゃない。
私の見解だが、早打ち君ほど尽くす傾向にある。
モノで攻めれない分、指や舌が器用になっている。
私は、それを優しいとさえ感じる事がある。
だからひたすら、やまもとの攻撃を本気で受け続ける。
そのうちに、濡れる濡れる濡れる濡れる
声をアゲナガラ、イク
その日から彼は私の客になった。
君とは相性がいいんだ
と言う。
そう思いたいのならご自由に、と思う。
どんな魚も釣り上げるのが仕事だ。
私はバスローブを羽織り、ベッドに座る。
やまもとのタバコに火をつける。
ありがとう、と言う。
それから、今、乱れた動物同士が真面目な話をする。
趣味の話や、政治の話。
私は出過ぎずに、頷く。
時々、意見をしながら。
あくまで、あなたが正しいと言うように話す。
やがて、
ニホンメの煙草を灰皿に押し付けた。
やまもと「休まった?」
私「わ・か・ん・な・い」
押し倒される。
ん、あっ
首筋から耳にかけて、舌が伝う。
私は、遊女の顔でやまもとを受けとめた。
私の肉体を舐め回す。
バスローブを剥ぎ取る。
白くピンクの乳首がむき出しになる。
さっきより激しく吸い付く。
私の股に片足を押し当てた。私はそこに自分からマロンをスリつける。
マロンを擦りつける。
一番気持ちいい場所をこすりつける。
はぁ はぁ はぁ
息があがる
ピチャピチャと
ジュッバジュッバと
擬音にするのは無理がある音を立てながら、蜜の溢れる花園に吸い付くやまもと。
クンにをする時、雄は何を考えるんだろう…
私は、時々思い出す。
人生で一番最初に舐められた時の事を。
正直気持ち悪かった。
本当に好きな人だったけど、気持ち悪かった。
違う事を考えるようにしていた。
早く終われと願っていた。
初めて愛した人と
初めてイッた人は
違う人だった事を。
あっ あんあんあん
また、マロンで逝った。
そろそろ いい?
と、やまもとが私に乗る。
いいよ
と答える。
やまもとは、自分で帽子を被る。
早打ち君は、帽子を私が被せようとするだけで発射してしまうのだ。
だからやまもとは自分で、慎重に付ける。
エントランスを確認する。
私は目をツブル。
ぬるん
んううっっっ
アっ
んん、ああ
あ~ あああ
私は、腹筋を使いエントランスの門を締める。
次に奥の細道も絞める。
「美咲っっっ、やめっっ、やばっ」
はぁっ、はぁっ、はぁっ、
私は薄目を開けてやまもとを見上げる。
やまもとは、八分に口を開いたまま、眉間に深いシワを寄せながら、なんとも言い難いまぬけな顔で、果てた。
「また来るよ」
山本から手渡された物は、コンペの景品だからと言う商品券5万円。
服でも買ってよ、とサラリと差し出した。
いくら稼いでも、何かを貰う時はいつでも嬉しい。
今日、最高の笑顔を作り山本を見送った。
「美咲さん、食事にしますか?」
ボーイから声がかかる。
私は軽く頷き、部屋に戻りシャワーを浴びる。
うがいをする。
イソジンで何度も。
次に、身体にイソジンを浴びる。
クリアレックスで、まだヌメリが残る穴も洗う。
鏡にうつる自分は、哀しいほど冷静だった。
キレイなカラダだ。
桃色の乳首をつまんだ。
ふと我に帰る時に浮かぶのは、いつもあの人だ。
淡い初恋は、まだ12の時だった。
2つ年上のサッカー部の先輩。
素敵だった。
彼女がいるとかいないとか、狙ってる女子はたくさんいた。
私もその中の一人だった。
でも見てるだけだった。
そんな中1の秋、クラスメイトから告白された。
先輩しか見えてなかった私は、断った。
後に、友達から彼に変わるそのクラスメイトは
白石 真人。
名前さえも知らないただのクラスメイトだった。
時は過ぎた。
3月。
先輩の受験が終わる頃、先輩の友達に告白された。
先輩を見ていた私を、その人は見ていた。
放課後の生徒会室。
夕日に影が長くさす。
「俺と付き合って」
「あ…、あの…私は…」
強く抱きしめられた。
驚きと恐怖で動けない。
声も出ない。
頭が真っ白な私は、なされるがままにクチビルを奪われていた。
何が起こっているのか、全然解らずにいた。
なぜか、瞼の裏には白石真人の顔が浮かんでいた。
その日から、その人の彼女になった。
好きにはなれないけど、先輩に近づけるためだけ、だった。
彼と先輩は親友、私も加わり3人で登校し、下校し、時間を共有した。
先輩に彼女がいない事もわかった。
私は我慢が出来なかった。
先輩への想いは、日増しに募るいっぽうだった。
好きです
彼のいない時に、告白した。
先輩は目を丸くし心底驚いた顔をした。
「なんで?」と。
なにをどう喋ったのかは思い出せないけど、先輩からの返事は「NO」だった。
枯れるほど泣いた。
いっ、んん、んん…
春休み。
盛りのついたオスとメスは毎日抱き合った。
彼は私と先輩の事を知らない。
私の身体も心も征服した気でいる。
まだ薄いヘアの私の森に、
まだ
淡く白い息子を出し入れする。
15のオトコは果てなく続く。
朝から晩まで、腰を振ってもまだまだ眠る事を知らない。
サッカーで鍛えた肉体に私の華奢な体は飲まれる。
本当に好きな人に抱かれない虚しさに痛い程包まれながら、私は自分を粗末にしていた。
何かを守っている気になっていただけで…
「美咲さん、30分後に小池様到着です」
次の客だ。
私の客で数少ない年下のオトコ。
芸能界に興味はないが、芸能人だ。
だからといって特別な待遇はしない。
芸能人もサラリーマンも、客は客だ。
夢を持たせ、持ち上げるだけが私の役目だ。
私は携帯を手にし、小池にメールをする。
待ってるよ💕
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18レス 319HIT 匿名さん -
これって脈ナシですかね…?
これって脈ナシですか? 私、23歳 公務員 男 お相手26歳 公務員 女 アプリで驚く…
12レス 281HIT 片思い中さん (20代 男性 ) -
彼氏の仕事の忙しさについてです
彼氏とは付き合って3ヶ月ほどす。 付き合って最初の方は定時で帰れたり、残業してもそんなに遅…
6レス 235HIT 恋愛好きさん (20代 女性 ) -
友達ってなんだろう
友達に恋愛相談をしていました。 僕は人間関係が苦手な面があるので脈ナシで相手にされずなところがあり…
29レス 505HIT 匿名さん - もっと見る