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No.85 19/10/28 00:31
名無し3
あ+あ-

≫84

警察署を出た足原の車はしばらく走ったかと思うと急にウインカーを出し広い駐車場のあるコンビニに入っていった。

よし。

続いてコンビニの駐車場に車を停め
店内に入って行く足原の様子を眺める。

さて…
どうするかな。

足原の退院の日時を調べ、それに合わせて会社も早退してきたんだ。
何の収穫もなくこのままボーッと見ているだけという訳にもいかない。

ええい、ままよ。

足原が車に戻って来たのを合図に俺は車を降り足原の車に近づいた。

俺の顔を見たらどんな反応をするだろう。

コンコン。

車の窓を軽くノックする。

俺を覚えているか?足原。
覚えていれば話は早い。

だが、覚えていなければ…

ノックの音に反応してこちらを見た足原は訝しげな表情になった。
まるで知らない誰かにいきなり話しかけられた様な…

ちっ。
くそったれ。

やり場の無い怒りを抑えながら俺は努めてにこやかに明るい声を出した。

「こんにちは足原さん
わたくしドッペルゲンガーです」

足原の訝しげな表情は更に強くなる。
まあ無理もないが。

「足原さん、失礼ですがもしかしてわたくしの事を色々と調べていらっしゃいましたか?」

「あんた、一体誰なんだ?」

続けた俺の言葉に足原がようやく口をきいた。

「わたくし…ですか?
ああ、申し遅れました。わたくしこういう者です。」

俺はわざとオーバーなリアクションでうやうやしく足原に名刺を渡した。

「Ashime製薬…河村遼……アシメ?…」

足原はアシメという名に少し反応を示したが直ぐに真顔に戻り、

「で?その河村とかいうドッペルゲンガーさんが俺に何の用だ?」

訝しげな表情を崩さずつっけんどんにそう吐き捨てた。

「これはこれは異なことを仰る。
そもそもお知り合いの高橋さんにわたくしが酷似しているとか何とかで、散々わたくしの事を嗅ぎ回っていたのは足原さんではありませんか?
それを知ったわたくしが逆にあなた方の事を調べてこうしてコンタクトを取りにきても文句を言われる筋合いは無いと思いますけどね?」

「高橋??!!」

高橋の名前は俺の想像以上に足原の心を揺さぶったようだ。

足原は俺の顔をじっと凝視したがその顔は恐ろしく青ざめていた。

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