注目の話題
付き合ってもないのに嫉妬する人って何?
駅でおかしな人に遭遇
父の日のプレゼントまだ決まってない…

海未の名は?ンミチャ!海未です!

No.88 18/02/05 20:26
作家
あ+あ-

その巨木は、大きな一枚岩に根を絡ませてました。
樹がご神体か、岩がご神体か、あるいはは両者の姿が信仰の対象なのか、私にはわかりません。勉強をしておけばよかったです。根と岩の間に小さい階段があり、そこを降りると四畳程度の空間があります。
ところで読者の皆様、私園田海未がいまだスクール水着と思っていらっしゃるようですが陸に上がりしばらく体調を整えてから着替えました。
残念ですね。
中に入ると、そこは沈黙が支配してます。
私は凍える手でスマホを取り出しました。濡れてない電源を入れます。暗闇でタッチパネルの操作音でさえ、フォッフォッと……バルタン星人です。それは。フォンという音でさえ響くようです。懐中電灯代わりにスマホのライトで照らします。
色や温度がない世界。
ライトに照らされて浮かぶ社、GLAYいえグレイ、色のグレイ。宇宙人のグレイではありません。石造りの小さい祭壇に、瓶子(へいし)がふたつありました。
「私たちが、運んだ酒……です」
私はそっと触れると身体は冷たくありません。
「こっちが米好きな妹……」
形を確かめ左の瓶子を掴み持ち上げるとかすかに抵抗がありベリ、と乾いた音。苔が根を張ってました。
「こっちが私が持ってきたものです。はい」
私は座り、目に近づけライトを照らす。輝きを放ってた瓶子はすでに何年も過ぎたようです。ずっと疑問に思いある考えを口にしました。
「……三年前のあの子と、私は入れ替わってたのでしょうか?」
蓋を封印してる組紐をほどき、蓋の下にはコルク栓。
「三年、時間がずれていて、入れ替わりが途切れたのは三年前の隕石が落ちてあの子が……」
言葉に出すと涙腺がゆるみそうになりコルク栓を抜いて、アルコールの匂いが、蓋に酒を注ぐ。
「あの子の、半分……」
思い出せないあの子の半分と思うと私ははしたなくふしだらな思いを感じながら見つめていました。

88レス目(115レス中)

新しいレスの受付は終了しました

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧