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ジャイアントロボ 地球が静止する日 外伝 〜鉄人と少年探偵〜

No.11 16/11/12 16:18
作家
あ+あ-

村雨竜作と男は名乗った。

「鉄人を敷島博士に取られたからいじけているのかい?」

男は下卑た笑いを浮かべながらもその瞳は一見、暗くきたなく見えながらもなにかに命を懸けている凄味はあった。
だが、正太郎は油断することなく銃を構えていたが意外なことに下ろした。

「おいおい、俺を悪者じゃないと決めつけるのかい」

「いま草間大作くん、銀鈴さんたちが所属している北京支部から頼まれた探偵に村雨健次と呼ばれる者がいます。あなたはその健次の兄ではないですか。むかし大塚署長に国際警察機構の資料を見せていただきました」

「ち、あのヒゲおやじめ。ま、アイツはなにかと北京支部のヤツラ、特に銀鈴と大作を気にかけているからな。だが、俺はいま警察機構の人間じゃねえぜ」

竜作は舌打ちをしながら素性を明かした。
正太郎はポットに入った湯で彼にお茶のおもてなしをした。

「まったくこんな小綺麗なところでおもてなしをされるなんつがらじゃないぜ」

「もしあなたが敵なら僕が日常の姿に戻ったとたんに襲うことも可能です。それにフォーグラーが出現してから監視をしていたのもあなたですね」

カップから立つ湯を境にふたりは互いの目を合わした。
とても少年とヤクザ風の男の会話とは誰も思わないだろう。
お見通しか、とカップに竜作は口をつけた。やや味が甘いのは少年らしさか。

「健次のヤツがお前さんのことを気にかけたから。ついでみたいなものさ。ついでにいうと村雨一家は俺だけじゃない。俺以外も見張ってたぜ」

なるほど、と正太郎は頷いた。ひとりの人影はこのひとつきくらい見ていたが複数かどうかは判別できなかった。
竜作はギロリと睨むような目で単刀直入に聞いた。

「なあ正太郎、お前と鉄人に日本が守れるか」

「……わかりません」

聞くところに聞いた少年探偵らしくない少年の言葉に竜作はわずかに憐憫の瞳を見せた気がした。
いま世界はフォーグラーに怯え日本も例外ではない。
そこへ日本の守り手である鉄人までもアンチシズマドライブの影響で暴走したのだ。
人間というのは恐怖に弱い。古来、火を手にしたのは獣に襲われないため。だが、いま人々はシズマドライブという火を失われようとしている。
正太郎から鉄人という相棒まで奪うのかも知れない恐怖があった。

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