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【黒い糸】

No.14 11/08/03 20:30
@紋次郎@0
あ+あ-

「ただいま」

夕陽に照らされた玄関を開けると涼子の大好きなカレーの香りが鼻をくすぐった

「涼子お帰り」

母がコンロの前で滲んだ汗をエプロンで拭いながら背中越しに応えた

「美味しそう」

涼子が母親の隣りに立ち胸一杯に香りを嗅いでいる

「あれ..今日、カレーの日だっけ?」

「違うわよ。近頃涼子が元気ないようだから..」

涼子が6歳のとき父親が亡くなった命日の8のつく日は父親も好きだったカレーを作ることにしていた

「お母さん..ありがとう」

「さぁ、出来たわよ。ご飯にしましょ」

エプロンを外し鍋をテーブルへ運んだ。涼子が食器棚から皿を取り出す

「涼子..また何か感じ始めたみたいね」

「うん..少し。」

大好きなカレーでも食の進まない涼子を心配気に見つめる

「それよりお母さん、公園で知り合った八波さんだった?近頃会ってないの?」

涼子は心配する母親を気遣うように話題を逸らす

「あぁ..八波さんね。彼女はとても強い力を持っていたわ。ただ使い方を知らなかったから護身の印を教えてあげたのよ..見よう見真似で印を放ったんだけど、私がお手本で放った印に共鳴しちゃって..驚いたわよ」

母がここまで相手の力に驚いたことは今までになかった。それほど強い力を持った方なのだろう

母は守の印に、私は攻の印に秀でていた。この力は神樹家代々より引き継がれている遺伝的なものだった

また、攻守どちらの血を引き継ぐのか分からない..ただ、攻の血が強ければ短命、守の血が強ければ長命ということは確かだった

「彼女なら大丈夫よ」

私は止まっていたスプーンを口へと運んだ..

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