青い恋 (百合です)

レス2 HIT数 492 あ+ あ-


2022/01/29 22:01(更新日時)

小早川繭に生きる希望などなかった。
いじめられている訳でも、それほど辛い何かが襲ってくる訳でもない。
心が、孤独だった。
彼女は、人とコミュニケーションをとることが苦手で友達もいるものの少ない。
誰かと過ごしても自分は相手の一番にはなれない。求めすぎなのかもしれない。
誰かの一番になりたい。本当の私のことを見て欲しい!
しかし、そんな人間はいなかった。

月曜日の朝が、一番憂鬱だ。
一人の時間が終わって、集団生活の輪に入ってうまく生活していかないといけないから。

繭は起きると深いため息をついた。部屋は冬だから冷えていてその息は白くなる。
スープと冷えた白米を混ぜて口に入れた。たいして美味しいわけでもないが腹持ちがいいので毎日このメニューなのだ。
いつもと同じ番組を見ながら、着替えをし学校へ行く用意をする。いつもと同じ時間に家を出ると、いかにもやる気のなさそうな中華料理屋の前を通る。
繭は何も変わらない日常に飽きていた。

いつもと違ったのは転入生が繭のクラスに入ってきたことだった。       続く

感想スレなど作ってくださると嬉しいです!
初めて小説を書くのでおかしい点もあるかと思いますが宜しくお願いします!

22/01/26 23:50 追記
感想スレ作りました!
是非呼んだら感想いただけると嬉しいです!

青い恋感想スレ⇩⇩
https://mikle.jp/viewthread/3462617/

No.3461611 (スレ作成日時)

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No.2

「えと、小早川さん、よろしくね!」
「あ、うん。よろしく、!」
彼女は気さくに話しかけてきた。そういう風に話しかけられる力が羨ましい。
「髪、一緒だね」
「え?あぁ、確かに黒髪ボブ一緒だね〜」
でも私は本多さんみたいにキレイじゃない。似合ってない。そういうことわかって言っってきてるのだろうか。それとも私の思い込み?
「名前なんていうの?」
「繭です。小早川繭」
「へ〜可愛い名前だね〜」
「そうかな、ありがと」
繭は思った。感情が込もってない。笑ってはいるけど、目が笑ってないし、言葉が軽い。少し苦手なタイプの人間だ。

「繭〜、転校生ちゃんと席隣じゃん!いいなぁ〜」
今話しているのは朝日結衣 。中学生からの繭の「友達」だ。基本的に誰とでも仲良くできるタイプで、繭とも仲良くしてくれている。

だから、結衣の一番に繭はなれなかった。どれだけ一緒にいて、遊んでも彼女の一番は常に繭ではない誰か。それが些細なことなのに辛かった。

繭の一番は常に結衣で、繭は結衣のことが好きだから。          続く

No.1

教室に入ると、いつもよりクラスメイトたちがざわざわしていた。
「なんかざわざわしてるけど、どうしたの?」
「今日、転校生が来るらしくて〜」
私は、側にいたクラスの女子に聞いた。
「こんな時期に珍しいね」
「うん」
そう、今は高1の12月。新学期でもない。少し異例だったのだ。

チャイムが鳴りみんなが席に着くと先生が
「今日は転校生が来ます。」と言ってきた。
教室の扉が開くと、一人の女子が入ってきた。クラス中からおぉ、と言う声が聞こえた。
「本多 千穂です。仲良くしてください!」
転校生の彼女はそういった。とても綺麗な子だ。
髪は深い黒でツヤがあり輝いている。肌は白く絹のようだった。
「親御さんの転勤でこっちに引っ越してきたそうです。みんな仲良くするように。本多さんはあそこの空いている席に座って」
そこは私の隣の席だった。彼女がこちらを向いて微笑んできてくれた。               続く

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