生きるということ
【⚠️ATTENTION⚠️】
学生で時間あまりないのでマイペースに投稿していきます。
初心者が制作する小説ですので文章の誤字脱字、日本語がおかしい等々当たり前だと思われます…
夢で見た光景が忘れられなくてイメージを膨らませて小説にしたいなと思って衝動で書いています
(設定が薄いのもそのせいです。)
設定は後々追記する予定です。
それでもいいよと言う方は是非最後まで見守っていただけると幸いです。
〔主要キャラ〕
柳瀬 唯月 (ヤナセ ユヅキ)
表と裏を持つ女子高生
橘 結佳 (タチバナ ユイカ)
他人に興味を持たない社会人
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「おい、大丈夫か?」
なんでだろう?
普段人が何していようが気にならないのに、道行く人全員が見て見ぬふりをして通り過ぎていく少女が無性に気になった。
可愛らしい服もボロボロで少し嫌な匂いもした。
オマケに手足は骨のように細くて心配になる。
「おーい…どうすっかなぁ」
放置しようとも思ったが自分が手を出してしまった以上投げ出す訳にも行かない。
「連れて、帰るか…」
背中に少女を乗せて帰宅した。
――――――
帰宅してからふと気づいたことがある。
これ、誘拐になるのか?
っていうか普通警察に連れてった方がいいのでは?
あれ、私犯罪者…?
ソファーに寝かせた少女を見てやはり警察に電話をした方がいいかと思ったとき、
「ぅ…」
少女が目を覚ました。
「!!…えと、大丈夫?」
「…」
何も言わずにこちらをじっと見つめてくる少女にどうすればいいか分からずとりあえずお茶を渡してみた。
そのお茶を少女は受け取らず、ただじっと見つめるだけだった。
持つ力もないほど衰弱しているのかと思い口までコップを持って行ってやるが口を開こうともしない。
ただただぼーっとどこかを見つめ続けている。
その様子を見てやっと理解した。
夜遅い時間なのに1人で座り込んでいたのも、荷物、スマホさえ持っていなかったことも納得がいった。
彼女はきっと
『自殺志願者だ。』
「なぁ、少しでも食べる気ないか?」
まだ湯気をたてているお椀を持って困ったような顔でこちらの様子を伺っている。
彼女は橘結佳と名乗った。
名前を聞かれたが答える気力も無い。
早く、死んでしまいたい。
それ以外思えなかった。
「…少し、話をしてみないか?あぁ、まぁ別に君が喋る必要は無いが……ただの私の独り言だと思ってくれていい。」
何を話す気なのだろうか。
興味ないと思いたい、でも何故こんな自分に構うのか少し気にはなっていた。
話を聞くだけなら何もしなくていい、少しだけその話に耳を傾けてみることにした。
「私、死のうと思うんだ」
「え…」
それは突然のことで、彼女は笑いながらそんなことを言ってのけた。
誰にでも優しく、明るい少女
運動も勉強も出来てみんなから愛される彼女はいつも通りの笑顔でそう言った。
何も変わらない午後、私は彼女の心情を知る由もなくただ夕焼けに飲み込まれていく彼女を眺めるしかなかった。
気づけば下は大騒ぎになっていて警察や救急車のサイレンの音が聞こえる。
何も思えなかった。
何も分からなかった。
何も変わらない日常のはずなのに私はずっとその空間に1人取り残されていた。
1週間も経てばそれなりに冷静さを取り戻していた。
彼女はどんな人にも手を差し伸べた。
ーー彼女に手を差し伸べた人はいただろうか?
彼女はどんなときも笑顔だった。
ーー彼女の涙を見たものはいただろうか?
彼女はどんな事でもそつなくこなした。
ーー彼女の努力を知る人は居ただろうか?
彼女は多くの人から愛されていた。
ーー彼女が心から愛した人は居ただろうか?
ぐるぐると巡る思考にやっと今までの自分の、自分たちの過ちに気がついた。
彼女は人だ
こんな当たり前のこと、確認するまでもなく知っていた。
ではなぜ、誰も彼女を救ってやれなかった?
彼女が辛いと思っていないと何故決めつけていた?
こんなにも簡単な話をなぜ彼女が死んでしまうまで誰も気づかなかった?
「ごめん…ごめ、ん」
きっと届かない彼女への謝罪をぽつりとこぼす。
ニュースで答えるクラスメイトの声に何故か苛立っている自分がいた。
殺したのは自分たちだと気づかない彼女の友達にそして、自分自身に。
遺書もなにも残さなかった彼女の自殺の原因は闇に葬られた。
あれから私は何度も自殺をはかった。
意味の無い行為、愚行だと言われようとどうしても彼女を殺した自分を生かすことなど出来なかった。
でも、何度試そうと私が死ぬことなどなかった。
どれほど彼女が追い込まれていたかそれを知ってもなお死ねない弱い自分がいた。
それならと彼女の分まで生きようと、なんとも都合の良い誓いを立てたのだ。
「ごめんな、こんな話して…でも、君のその顔を見れて安心したよ。」
涙を流す彼女の頭を撫でる。
拒むことなく彼女は泣き続けた。
落ち着くと彼女はやっとお粥に手をつけてくれた。
その姿に一安心する。
「…ゆい、かさん…」
初めて聞く彼女の声は酷く掠れていた。
「私、生きたい…でも、生きるの苦しい…」
「そうか…うん、生きるの辛いよな」
「…ヒッグ…ぅ、あの、私、皆に期待されて、裏切るの…怖くて…皆と話してる、私が私じゃないみたいで…怖、くて…」
彼女のことは何も知らない。
でも、この子を守りたいと思うのはあの時の彼女と重ねてしまうからなのかそれとももっと別の感情なのか。
「しばらくはここ居ていいよ。ご両親に連絡自分で出来る?きっと心配してるよ。ちゃんと話し合って少し休ませてもらいいな」
自分のスマホを渡す。
彼女は驚いたような顔をしてそして頷いた。
電話をかけて親と話す彼女はまた泣いていた。
そして電話は自分に戻ってきた。
「あの、娘を助けて頂いてありがとうございました。」
穏やかな声に少し驚いた。
もっと怒鳴られたりするのかと思っていたが彼女が上手く説明してくれたのか彼女の話に承諾してくれたようだ。
こちらの住所を伝え、彼女の住所も聞く。
驚いたことに彼女は県をまたいで来たみたいだ。
何度も「娘を、唯月をお願いします」と言われ、彼女はちゃんと愛されているんだとわかって安心した。
しばらくはこちらで暮らすため明日、わざわざ服などを持ってきてくれるらしい。
「唯月、ちゃんでいいかな?」
「あっ…名前、まだ言ってなかったですね。ごめんなさい…聞いたかと思いますが、私は柳瀬唯月って言います。」
「うん、じゃあ唯月ちゃんお風呂入っておいで、明日服とかをご両親が持ってきてくれるそうだからそれまでは私ので我慢してね。」
「はい…あの」
部屋を片付けに行こうと方向転換したところで唯月に呼び止められた。
「?どうしたの」
「…ほんとに良いんですか?私…きっと迷惑沢山かけちゃいます。」
「むしろ、沢山かけてくれると嬉しいかな。なんでも言ってよ。助けられるかどうかは分からないけど少なくとも唯月ちゃんを見捨てるようなことはしないよ。」
「!!……はい」
初めて笑う唯月を見た。
愛らしいその笑みが彼女と重なって一瞬ドキッとした。
数日ぶりのお風呂に少し安心する。
「私、まだ生きてる」
じんわりと体に広がる温かみに生を実感する。
つい数十分前まで死ぬことしか頭になかったのに今は生きていることにこんなにも幸せを感じている。
死ななくて良かったと心から思っている。
でも、まだあそこに戻る気は起きなかった。
「はは、こんなの、自分勝手だよね…」
枯れてしまったと思っていたのに涙は勝手に流れてしまう。
「あ、れ?…わたし、こんなに…泣き虫だったけ?」
際限なく溢れ出る涙に自嘲気味に笑う。
いつもの明るい唯月ではない、本当の唯月がずっと溜め込んできた思いを吐き出している。
ずっと、自分がなんなのか、どれが本当の自分か分からなくなっていた。
ずっと1人で苦しんで、1人で抱え込んできた。
でも、今は違う。
こんな自分でも救ってくれる人が、手を差し伸べてくれる人が居た。
「なんで、こんな簡単なことに悩んでたんだろ…」
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