捨てられたボク

レス5 HIT数 3226 あ+ あ-


2012/09/28 15:13(更新日時)

猫が大好きです。

初めて書くので誤字脱字あると思います。

育児しながらの更新になるので気長にお待ち頂けると嬉しい限りです。

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No.1855860 (スレ作成日時)

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No.1

ある夏の日、ボクは兄弟と一緒に箱の中にいた。


鳴いてるボク達を、困ったような顔で見てる人がいる。


ペンを持って来て、ボク達の箱に何か書いてる…


あっという間に、兄弟は居なくなった。


みんな別々の人に連れて行かれた。


ボクだけ残った。


寂しい。


ずっと鳴いた…
お腹空いたよ…
寂しいよ…
みんなどこ行ったの…


そんなボクは鳴く事すら出来ないくらいに痩せこけた。


誰もご飯をくれない…
捨て猫かなぁ…と言うばかり…
痩せてるし死ぬでしょ…と言うヤツもいた…


夏の炎天下…日陰でも日中は暑くて本当に死にそうだった。


No.2

そんな暑い日々の中、一人の女の人が近付いてきた。


『…死んでるの?』


ボクは精一杯大きな声で鳴いた。



『わっ?!生きてる!!』


フラフラと立ち上がり、その人に近付き…擦り寄った…


その人はずっと話し掛けてきた。


痩せてるねぇ…
ご飯は?食べてないの?おうちは?
ノラちゃんなの?


話し掛けてる間、ずっと体を撫でてくれた…。人間の優しさ…久しぶりだなぁ。


しばらくすると、その人はボクが居た軒先の家に入って行った。



やっぱりダメか…


No.3

すると、家から出てきたその人はニコニコしながらボクを抱き上げた。


『軽いねぇ…』


その人がカチャカチャしながら車を開けた…


車!!いやだ!!乗りたくない!!


ボクは暴れた。必死だった。またどこかに連れて行かれる…



すると、狭い袋に押し込まれた…


いっぱい鳴いた。


『いまはそれに入っててね。着いたら出してあげるから。』



ボクは恐怖に震えて鳴いた。ずっと…


車が動き出した…その人はずっとボクに話し掛けてる…


大丈夫だからね。心配しないで。怖くないからね。


No.4

しばらく走ると、車が止まった。


ユラユラと袋が揺れて、ガチャガチャと音がして袋を開けられた。


『着いたよ。出ておいで。』


袋から顔を出したら、部屋の中に居た。


『ほら、ご飯だよ。』


お皿に山盛りのカリカリ!!!


貪りついた…カリカリがなくなりそうになると、その人は沢山入れてくれた。


水を飲み、ふと顔を上げると…その人はニコニコしながらボクを見つめてた。


すぐに膝に乗った。ゴロゴロと喉を鳴らし、スリスリした。


『お腹いっぱいになった?じゃあ…』


その人はボクを抱くと、棚の近くに行った。


とてつもなくデカい…真っ黒の猫が居た。


『この人はミルクさんよ。仲良くしてね。ミルクさん、新しい子だよ。よろしくね』


ドキドキした…置物みたいに微動だにしないヤツ…


No.5

そして隣の部屋に入ると、ベットがあった。

そのベットに…全くボクと同じ柄の猫がいた。


『この人はマイさんよ。赤ちゃんの頃から育てたの。マイさん、新しい子だよ。よろしくね』


ボクはジッと見つめた…そしたら甲高い声で…ニィー!!と鳴いた。

『さぁ、名前はどうしようかな…。うーん…。痩せてて小さいからチビに決まり!!』


それからボクはチビと呼ばれるようになった。

その人には家族がいた。お父さん、お母さん、お姉ちゃんがいた。


みんなボクを見て、捨てて来なさいって言ってた。2匹もいるのに大変だよ。って…


どうなるのかな…
また捨てられるのかな…


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