ココロノヤミ
誰も
私を知らない
誰か
私を助けて
誰でもいいから
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私が仕事をし始め
あーちゃんは、地元に帰り就職活動
なかなか会う時間がなく、よく電話をしていた。
ある夜、
いつものようにあーちゃんに電話をすると
「ハルちゃんは、変わらないね」
と・・・
冷たい言い方だった。
あーちゃんの様子が変わった。
次の日から
あーちゃんは、電話に出なくなった。
私は、車を走らせた。
免許取り立て、初心者マークの軽自動車は
夜の景色をすり抜け
愛しい人の元へと急ぐ
あーちゃんのアパートに着いた。
明かりを確認し、携帯電話からあーちゃんに電話をした。
やっぱり出ない。
居留守だ。
アパートを訪ねる勇気もなく
そのまま家に帰った。
切なくて、何も考えたくなかった。
たまたま、大学の後輩が
私の友達と友達になっていて
後輩いわく
あーちゃんは、
ストーカーに付きまとわれて、
それをネタにして笑ってるらしい
なんか、最悪な気分
スッキリしたい
カミソリで手首にキズをつけた
うっすらと
血が
にじんで
少し、スッキリした気がした
あーちゃんを思い出すたび
私は、
キズを増やした。
手首だと、人目につくので
二の腕の内側
足首
肩
をキズつけた。
もう、あーちゃんのアパートへは行かなかった。
電話もやめた。
地元で、新しい友達が増えてきた。
バンドをやっている友達ばかりだったせいか
私も誘われ、楽器を始めた♪
女の子も、男の子も、みんな楽しくて
今までの私をリセットしたようだった。
彼女には愛情ない
とよく言っていた。
そんなのは、
浮気をする男の常套句なのに
私は、
彼を信じていた。
しばらくして、
リーダーは、彼女と別れた。
私たちは、すぐに彼氏と彼女の関係になった。
だけど、今まで他のメンバーに内緒にしていたから
急に
付き合います
というのも照れ臭い。
みんなの前で
ベタベタしたくはなかった。
付き合ってくうちに
リーダーの事を好きではないと気付いた。
おしゃれで、優しい
音楽のセンスも惚れ惚れする。
だけど、なんか違う。
付き合って1ヶ月程で別れた。
バンドもやめた。
リーダーはすぐに新しい彼女ができ
同棲をしていた。
リーダーの新しいバンドは
かっこ良かったので、
私は、友達として
バンドのファンになった。
私も新しいバンドを始めた♪
友達に進められたからだ。
やる気はないが
他にやることもなかった。
これが運命の出逢いを引き起こすなんて
当時の私は、知るヨシもない。
彼氏という存在はしばらくなかった。
そんな私に告白するひともいた
周りからは、
カッコいいと言われてる男の子
私の好みではなかった…
ヒップホップが好きなその彼とは
趣味がまったく合わない
そして、
ヒップホップのファッションの人とは一緒に歩きたくない。
私は、ミルクなどの可愛いロリータチックなカッコをしていた。
どう見ても不釣り合いだ(笑)
私の何が良かったんだろう?
暇潰しに会ってはセックスをした。
終われば
あとはどうでもよい。
ある時、その彼ともう一人の男友達と飲んだ。
私は、悪酔いし
泣き出してしまった。
「誰かに大切にされたい…。」
本音を漏らした…。
普段はフザケタ事や、バカらしい笑える話
音楽の話しかしない
何だか寂しくなったんだろう。
男友達も酔っていたのだろう
抱き締められて
キスをされた
何でキスしているのかわからなかったが、
男友達の彼女とは
一緒にバンドをやっていたので、
酔ってボンヤリした頭のなかでは
『バレたら面倒だな…』
と思いつつ、舌の絡む気持ちよさに
やめられないでいた。
おそらく、男友達は
私の事が好きだった
バンドをする女の子は少なくて、
私にバンドを進めてくれたのも彼だ。
私が、バンドをやっているのを見たいと言っていた。
男友達からすると、
私は、『ぶっ飛んでいる』そうだ。
『ぶっ飛んでる』のかしら?
自覚はない。
誰にも大切にされないから
めちゃくちゃに生きているだけだ
体を浪費して
使いまくって
寝る
睡眠をとれなくなっていた
ライブで知り合った女の子
マホちゃん
イケメンの彼氏がいたのだが、東京のバンドの人コウさんとも付き合っていた。
何度か地元にライブで来ていて、知り合った。
一緒に来ていた、カイさんと私は連絡先を交換した。
付き合って
とは言われなかった。
よくある社交辞令。
都合のいい女。
でも、遠距離恋愛しているような、ウキウキした感じ。
離れているから、気持ちを保てたのかも。
連絡を取り合って2ヶ月たった頃
マホちゃんと二泊三日で、東京に行った。
東京に着いたら別行動。
マホちゃんはコウさんの元へ
私はカイさんの元へと。
待ち合わせ場所に
カイさんが待っていた。
手をつなぐのも恥ずかしい。
カイさんとは一度もふれ合った事がない。
カイさんの部屋につき、
はじめはぎこちない空気が流れていたけれど、
カイさんに
「ハルちゃんに。一目惚れしたんだ…、本当に来てくれるか凄い不安だった。」
素直に嬉しかった。
私たちは、まもなくベッドを揺らしていた。
お互いを求めあい
愛液と汗と
いやらしいグチョグチョとしたおと
あえぎ声
明るいうちからやりまくり
気が付くと、窓の外は真っ暗だ。
シャワーを浴び、夕飯を食べに行った。
カイさんの携帯にコウさんから電話がきた。
一緒に遊ばない?ってことで
四人でボーリングに行った。
ガールズバンドが少ないため、
ライブをすると、調子にちやほやされる。
ちやほやされると、調子に乗った
だけど、
心の中では
女だと思ってバカにして・・・
そんな思いが出てきた。
ちょうどその頃
ドラムの男の子がやめた。
女の子のメンバーを募集したら、
一人の女の子から電話がかかってきた。
他に誰もいなかったので、
練習日に来てもらう事にした。
私自身、ドラムが叩けないので、
叩けるだけで
採用。
彼女はミナ。
「これからよろしく♪」
ミナはビックリして、
「私、こんなに下手だけど いいの??」
メンバーが揃わないと、
ライブもできない。
始めは、練習ばかりで
手も、足もパンパンで、
マイクを通した自分の声がよく聞こえなかった。
昔の誰かが言っていた。
『人間の体から出るもので美しいのは
涙と胎児だ。』
私は、食事を吐くときに
よく
この言葉を思い出した。
暴飲暴食をするので、
飲んでる最中に
トイレで吐く。
吐いては食べて飲んだ。
音を出さずに
静かに吐けるようになった。
ヨシと寄りを戻した。
彼女と別れ、へこんでいた。
優しいヨシなら
私を助けてくれるかも…
遠距離恋愛を始めた。
離れているのは寂しいけど
彼氏がいる
私を思ってくれてる。
いつも、私は
自分主体で
相手の気持ちを
無視していた。
半年たたずに
ヨシは
私の番号を着信拒否にした。
半年の間に三回しか
会わなかった。
共通の友達はいたけれど
着信拒否にされた事を問いただしたって
別れる事にかわりはないだろう。
そのまま
音信不通になった。
しばらくして、
以前付き合っていたリーダーとも
関係をもった。
彼女と別れていた。
束縛が激しく、
バンドの練習にすら
ついてくる。
挙げ句、
「バンドと私、どっちが大事なの!?」
本当に
そんなセリフ言う人いるんだ!?
私は大爆笑した。
タクさんの優しさに
次第にイラつくようになった。
何でも、と言うわけではないが
私のわがままを
そのまま受け止め
言うことを聞く。
私は、試すように
タクさんを振り回した。
好きだと言われると、
イライラし
会っていても
セックスもせず
背中を向けて眠る。
バレンタインに
コンビニでもらった
オマケのチョコをあげただけで
バカみたいに喜ぶ
たかがこんなので喜ぶなんて
バカじゃないの??
タクさんを好きだと思う気持ちもあった…
だけど、どうしてもイライラする。
あーちゃんと比べていたのか…
あーちゃんの時みたいになったら…
こんな、めちゃくちゃな私の事なんて
きっと
嫌いになるはずだ…
何をやっても
好きでいてほしい
いろんな思いが
体の中をどろどろにし
タクさんと付き合っていても
リストカットは
やめられなかった。
2ヶ月過ぎた頃…
以前、バンドのメンバーの彼氏
私の男友達とキスしたことがばれた。
男友達はタクさんとバンドを組んでいた。
タクさんは、私に幻滅し
私たちは2回目の別れを迎えた。
タクさんのバンドは解散
私のバンドはメンバーが一人抜けた。
女友達達なんて、男が絡めば
あっという間に終わる。
私は、女友達が少ない。
男友達がいるわけでもないけど…
誰もいないなら
気にすることもない。
人と関わらなければ、
誰かを傷つけるような事もない。
人を傷つけて、
自分も傷つく
なんて無駄なことをしているんだろう。
しばらくして、メンバーが見つかった♪
小さくてカワイイ女の子
私に憧れていると言っていた。
カワイイなぁ…
と思う反面、
本当の私を知らないガキのくせに…
なんて思う私は、
ネガティブの塊になっていた
表面上は、
仲良くしていた。
私は、
本音を話せる友達がいなかった。
メンバー二人は素直な明るい性格で
二人といると、
自分も
そんな人間になれるような気がした。
しばらくは彼氏ができなかった。
彼氏がいないと
音楽に集中できる。
そんな頃、他のバンドの男の子
ヨウジと知り合う。
何回かセックスしたものの
精神的に疲れて
関係をやめた。
バンドで知り合った男の人
何人と関係をもったのか
数えきれない。
年下の男の子が可愛かったから、
一回やったら
「オレの女になれ」
何て言われ
その場で、大爆笑したこともあった。
『誰に向かって言ってるの!?
あんたとなんか付き合うわけないじゃん(笑)』
最低な女でした。
いい歌を作りたい。
いろんなフラストレーションを
唄うことで
発散した。
小さく身震い
眩しいライト
体の中から
ゾクゾクと
夢か現実か
全て
ぶち壊して
私は、
精神を研ぎ澄まし
歌を唄った。
自分の中の
モヤモヤした
暗い闇
誰にも
打ち明けられない
心を
解き放つ
誰かを求める
愛されたい
不安定な精神状態であればあるほど
カッコいい曲を作れた。
もう…
辛かった。
リストカット
買い物依存
いきなり涙が出てくる
仕事を終えて、一人の部屋に戻る…
寂しさに耐えれず、男の子に電話をかける
何人かに電話をかけ
そのうちの誰かとセックスをする。
セックスすると
安心する。
ぬくもりを感じながら
わずかな睡眠をとり
仕事に行く。
新幹線で、一時間の距離に新しい友達ができた。
一緒にライブをした男の子達
10才も年下の彼らは
年が離れているが
凄く気があった。
彼らのバンドは下手くそだったが
私がバンドを始めた時のような
下手だけど、気持ちがあふれていた。
ライブを見て一発で惚れた。
彼らとは
誰ともセックスをしなかった。
本当に、楽しい。
私が男だったら
もっと楽しく遊べたんだろうな…
まだ高校生だった彼らとは
飲み屋ではなく
ファーストフードで語り合った。
街をぶらつき
おしゃれなお店を教えてもらい
ショッピングもした。
アルコール抜きで話せるなんて
新鮮だった。
彼らが、卒業の時にお祝いに
飲みに連れていった。
年の離れた弟のような、
でも音楽に詳しくて
教えられる事もたくさんあった
年に数回しか会わなかったけど
大事な友達ができた。
姉の影響と、当時はバンドブームとあって
私はバンドが好きになった。
特にインディーズと言われる部類が好きで
雑誌宝島や、フールズメイトなんかを読んでいた。
おこずかいからCDを買っていたが
月五千円では
全然足りない。
姉は実家を出ていたので、
姉の荷物からCDやらレコードを探して
こっそり聴いていた。
ほとんどが日本のパンクバンドで
特にラフィンノーズが好きだった。
洋楽は全然分からなかったが、
パンクと言えばピストルズだろうと思い。
これまた姉の荷物をあさり
ガーゼシャツや、ボンテージパンツ等々
勝手に借りては怒られていた。
ケチだなぁとムカついていたが
物を大切にしない私に貸すのは嫌だっただろう。
同級生にパンク好きな人もいないため
クラスでは周りの子と打ち解ける事も少なかった。
内気な私は、どうせ理解する人がいるわけでもないから…と
学校外の友達とよく遊んだ。
ユキちゃんは、ライブに一人できていた私に声を掛けてくれた。
ユキちゃんを通じて私の世界は広がった。
しばらくすると、ユキちゃんとその友達がきた!
ほっと一安心(^-^)
ライブが始まるまで近くのマックで時間潰し。
楽しくバンドの話や東京で行きたいところ等々話が盛り上がった♪
いよいよ、ライブの時間が近づいてきたので
初ライブハウスへ!
薄暗い階段を下りていくと
カメラなどは没収された。
撮影禁止のバンドだった。
ドリンク代を取られチケットを渡された。
そういうシステムを知らなかったので、
ちょっとあたふた(-_-;)
中は薄暗い。
ユキちゃんの友達はビールを飲んでいたが
私はドキドキし過ぎて、カウンターにも近寄れなかった。
ライブが始まる…
S.E.が流れて、メンバーが出てきた!
爆音と
目映いライト
人が後ろからぎゅうぎゅうと押してきて
身動きは取れず…
その日は
ユキちゃんの友達の山ちゃんの家にとまった。
山ちゃんのアパートはお風呂がないため
近くのコインシャワーにみんなで行った。
コインシャワー…?
都会には夜中でもお風呂屋さんがあるのか?
コインランドリーみたいな感じ??
よく分からないまま二人についていった。
着くと、いくつかドアがあって
「コインを入れるとシャワー出るから」
ユキちゃんはそういうと中に入ってしまった。
山ちゃんももう入っていた。
隣のドアをそっと開け、おそるおそる中に入ってみた…
中は真っ暗で、電気のスイッチが見当たらない…
ユキちゃんと山ちゃんのドアからはシャワーの音。
不思議に思いながら、
ドアを閉めると真っ暗で怖かったので、ドアの隙間を開けたまま
急いでシャワーを浴びた。
なんだかよく分からないまま、
二人より先に出て待っていた。
「ハルちゃん早いね~」
山ちゃんが出てきた。
『ん!?そういうことかぁ(苦笑)』
山ちゃんがドアを開けた時、中の電気も消えた…
おそらく、ドアを閉めると電気がつく様になっていた。
きちんとドアを閉めずに、危ないことをしたもんだ…
知らないことが恥ずかしかったので、二人には黙っていた(-_-;)
山ちゃんのアパートに戻り雑魚寝した。
今日のライブの話や、山ちゃんの東京暮らしの話で盛り上がった。
山ちゃんが眠り、
ユキちゃんが眠り、
私は、
初めて会う人の家に泊まり、
緊張してなかなか寝付けなかった…
ようやく、うとうとと眠りに入ったが
トイレに行きたい…
二人が寝付いている中で、
トイレの「ジャーッ」は
かなりうるさい…
二人が起きたら悪いので、
明るくなるまで我慢した…
カーテンの向こうが明るくなってきたので、
ソロリソロリとトイレへ…
『ジャーッ』
部屋では二人ともグッスリ寝ていた…。
良かった迷惑かけないで…
次の日は、ユキちゃんと新宿に行った。
都会はどこも人が多く、
わたしは、
立ち止まるのが、
怖く感じた。
帰りはユキちゃんと一緒だったから安心。
新幹線の中では爆睡だった。
初めての東京は、知らないことだらけ…
また行ってみたいな♪
飲み込まれそうな不安は
忘れていた。
夕方父親が帰って来る前に
いつもの部屋着に着替えた…
父親に外泊は許されていないし、
ましてや、東京だなんて…
絶対に反対される
と思い、
母に嘘をついてもらった…。
ユリちゃんに憧れ、強くなりたいと思っていた。
お互いに進路は別々で、
私は地元の大学へ
ユリちゃんは、東京で浪人生活を
離れていても、私たちは親友だった。
年に1、2回しか会わないが
心が通じ会う。
ユリちゃんは、
私の人生で初めての親友だ。
私が闇にのみ込まれている時も
ユリちゃんは暖かく私を包み込んでくれていた。
私は、ユリちゃんに
みっともない
汚い自分を隠していた…。
だけど、
そんな事はユリちゃんは気にしていなくて
全てを認めてくれていた。
それがわかったのは
高校を卒業して
15年程経ってから…
ユリちゃんからもらった手紙に私は
ボロボロと
玉のような
大粒の涙をこぼし、声をあげて
泣いた。
いつも、
いつもいつも…
どうして私は寂しいのだろう…
幼稚園で仲良くしていた近所の女の子は、
学区が違うため
違う小学校へ
小学校で、ようやく仲良くなった子は
引っ越しして家が離れたら登下校が別になり
他の子と仲良くなったため、私とは遊んでくれなくなった。
また、仲良くなった子は
転勤族だった。
一年もしないうちに離れた。
と、いうことが続き
誰とも深く仲良くなることがなくなった。
小さい頃、両親と、一緒に寝たかった。
姉と弟は両親と一緒だったが、
私だけ祖父母の間に寝ていた。
夜が嫌だった。
みんな2階の部屋に行き
私だけ…
私は家族の中に入れない。。
壁を感じていた。
大事にされたい…。
仲間にはいりたい。
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