Happy Birthday

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2013/11/14 17:06(更新日時)

誰にも望まれずに


誕生した少女が


紡いでいく恋物語です。

No.1720624 (スレ作成日時)

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No.351

お姉ちゃんが御馳走を作ってくれて、お父さんがプレゼントをくれる。


わたしは本当の子供ではないのに、毎年毎年、二人は欠かさずわたしの誕生日を祝ってくれた。


祝ってもらえなかった事などない。


子供の頃の事は、よく覚えていないのに、そう自信を持って言える。


何故なら、もしも祝ってくれなかった事があったとしたら、きちんと覚えていると思うんだ。


人間というモノは、良い時の記憶よりも悪い時の記憶の方が、ずっと後まで残るモノだと思うから。


そのため、わたしはケイタさんに自信を持って答える事が出来た。

No.352

「ないと思います」


『それなら、幸せだろ』


ケイタさんの言葉に、確かに祝ってもらえないよりは、ずっと幸せだと思った。


しかし、わたしは本当の子供ではない。


本当の子供は、家ではお姉ちゃん一人なんだ。


そして、本当の子供であるお姉ちゃんは、本当の子供ではないわたしよりも、ずっと幸せな様に思える。


わたしも、本当の子供なら良かったのにと、心の底から思う。

No.353

「あの…」


『あ?』


「聞いて欲しい事があるんですけど…」


わたしは覚悟を決めて、そうケイタさんに言った。

No.354

『何だ?』


「実は…」


覚悟を決めた後でも、やはり声が震えてしまう。


それだけ、これからケイタさんに告げる事は、とても勇気が要る事なんだ。


しかし、どうしてもケイタさんに聞いて欲しいと思った。


そのため、わたしは勇気を振り絞って、言葉の続きを口にした。

No.355

「…わたしは、本当の子供ではないんです」


『あ?』


ケイタさんは一瞬、何を言われたのか分からない様子だった。


しかし、すぐに言われた意味を理解したらしい。


『それは、リナの親は本当の親じゃねぇって事か?』


「…はい」

No.356

『そうか…』


わたしが頷くと、そう言ってケイタさんは黙り込んだ。


わたし達の間に、沈黙が訪れる。


わたしは、自分の所為で沈黙が出来てしまった事に戸惑う。


何か言った方がいいのだろうか。


そうは思うが、人と関わるのが苦手なわたしは、当然の様に気の利いた言葉など思い付かない。


そのため、結局は何も言えずにいた。


そして、先に沈黙を破ったのは、やはりわたしではなくケイタさんの方だった。

No.357

『リナも話してくれたから、俺も一つ話したい事がある』


「…はい」


何だろうと思いながら、わたしは頷いた。


そして、黙ってケイタさんが話し始めるのを待った。

No.358

『俺は、リナと違って本当の子供だ』


大抵の人は、そうなのだろう。


わたしみたいに、本当の子供ではない方が特別なんだ。


そう思うと、ヒドく疎外感を感じた。


『だけど、俺は親に誕生日を祝ってもらった事なんか、数える程しかない』

No.359

「え…?」


わたしは、驚きを隠せなかった。


「どうしてですか?」


気付いたら、そうケイタさんに訊ねていた。


『親が、俺の誕生日を忘れていたからだ』


「そんな…」


わたしは信じられなくて、思わず目を瞬かせた。

No.360

本当の親なのに、どうして自分の子供の誕生日を忘れたりなど出来るのだろう。


そんな疑問で、わたしの頭の中はいっぱいだった。


『そもそも、俺の親は俺の誕生日を覚える気もなかったんだろうな』


ケイタさんは、淡々と話す。


『誕生日どころか、俺そのものに興味がなかったんだから』


「どうしてですか…?本当の親なのに…」

No.361

自分の子供に興味がない親など、この世の中にいるのだろうか。


わたしみたいに、本当の子供ではないなら仕方がないと思う。


しかし、ケイタさんは本当の子供だ。


親が興味を持たないなど、可笑しいと思う。


『俺は、望まれて生まれてきた子供ではねぇからな』


やはり、ケイタさんは淡々と答える。

No.362

『世の中には、そういう親もいるんだぜ』


ケイタさんの言葉に、わたしは何て答えたら良いのか分からなくて無言になる。


『でも、リナの家族は欠かさず誕生を祝ってくれる』


「はい…」


『それは、ちゃんとリナの誕生日を覚えているからだ』


「はい…」

No.363

『リナは、確かに本当の子供ではないかも知れない』


「はい…」


『だけど、ちゃんと本当の子供の様に思われていると思うぞ』


「はい…」


まだ心から納得する事は出来ないが、確かにケイタさんに比べれば幸せだと思い、わたしは頷いた。

No.364

翌日、わたしが朝起きてリビングへ行くと、先に起きてソファーで新聞を読んでいたお父さんが顔を上げた。


「おはようございます」


「おはよう!」


朝の挨拶をしたわたしに、お父さんも朝の挨拶を返してくる。


そして、お父さんはにこやかな笑みを浮かべた。

No.365

「リナ、お誕生日おめでとう!」


「ありがとうございます」


そう言って、わたしは頭を下げる。


わたし達は義理の家族なので、恐らく『おめでとう』という言葉も義理の言葉なのだろう。


しかし、やはり言われて悪い気はしない。


素直に、わたしは嬉しいと思った。

No.366

「誕生日プレゼント、何が欲しい?」


わたしもソファーに座ると、そうお父さんは訊ねてきた。


「ハートのイヤリングが欲しいです」


わたしは、昨日から考えていた事を言う。


とても可愛いハートのイヤリングを、頭の中で想像しながら。

No.367

「そうか。仕事帰りに、買ってくるよ」


「ありがとうございます」


わたしは、再びお父さんに頭を下げる。


その時、目玉焼きやベーコンの乗ったお皿を手に、お姉ちゃんがキッチンの方から顔を出した。


「リナ、おはよう!」


「おはようございます」


「そして、17歳のお誕生日おめでとう!」

No.368

テーブルの上にお皿を並べながら、お姉ちゃんはわたしの方を見て微笑んだ。


朝の忙しい時間帯なのに、わざわざわたしの方を見て『おめでとう』と言ってくれた事に、わたしは嬉しさを感じた。


やはり、お父さんと同様で、お姉ちゃんも義理で言っているのだろうが。


相手を喜ばせる言葉なら、義理でも言わないよりは良いと思う。


そう思うので、わたしは感謝の言葉を口にして、お姉ちゃんに頭を下げる。


「ありがとうございます」

No.369

「今日の夜は、お祝いしなきゃね!」


テーブルの上に食器を並べながら、お姉ちゃんが楽しそうに言う。


そんなお姉ちゃんを見ていて、わたしは改めてお姉ちゃんを美人だと思った。


そして、わたしもお姉ちゃんみたいに美人になりたいと思う。


そしたら、わたしも姉ちゃんみたいに、みんなから好かれるかも知れない。


少なくとも、今よりは。

No.370

今日、お父さんがハートのイヤリングを買ってきてくれたら、わたしも少しはお姉ちゃんみたいになれるのだろうか。


魔法を掛けられたシンデレラの様に、ハートのイヤリングを付けている時だけでも、少しは美人になれたらいい。


至極、そう思う。


そうやって、わたしは少しだけ期待していた。


その時、お姉ちゃんはわたし達の方を振り返り、高らかに声を上げる。


「お父さん、リナ、ご飯出来たよ!」

No.371

お姉ちゃんの言葉に、お父さんは読んでいた新聞を畳んで、ソファーから立ち上がる。


お父さんに続いて、わたしもソファーから立ち上がり、テーブルの方へと向かった。


「いただきまーす!」


全員がテーブルに着くと、三人で声を合わせて言った。


そして、それぞれ箸を手に取り、食事を始める。

No.372

そんな中、お姉ちゃんが目玉焼きに箸を入れながら、お父さんに向かって声を掛けた。


「お父さん、今日は何時頃に帰って来れるの?」


「多分、五時頃には帰って来れると思うけど…」


お父さんがベーコンを口に入れながら、少し考える様に呟く。


恐らく、頭の中で今日の仕事内容を整理しているのだろう。

No.373

「じゃあ、リナも今日は五時くらいまでには帰ってきてね!」


「はい」


わたしは、素直にお姉ちゃんの言葉に頷く。


そして、今日はみんながわたしの誕生日を祝うために早く帰ってきてくれようとしているのだと思うと、物凄く嬉しさが込み上げてきた。


お父さんなんて、毎日毎日、仕事で忙しそうなのに。


それに、わたしはお姉ちゃんの誕生日の日は、出来るだけ帰るのを遅らせていたヒドい人間なのに。

No.374

「今夜は、いっぱい美味しいモノを作らないとね!」


お姉ちゃんは、わたしの方を見て微笑む。


そんなお姉ちゃんを見ていると、わたしは何だか申し訳ない気持ちになってきた。


お姉ちゃんの誕生日があった日、わたしはお姉ちゃんの誕生日パーティーに参加しなかった。


そして、お姉ちゃんに嘘同様の言い訳をして、ケイタさんとカラオケに行っていたから。

No.375

しかし、それを今更になって謝られても、お姉ちゃんも気分が悪くなるだけだと思う。


世の中には、言わない方が良い事もある。


知らないままの方が、幸せな事もあるんだ。


そう思ったので、わたしは精一杯に作り笑いを浮かべた。


折角、お姉ちゃんがわたしのために楽しい誕生日になる様に考えてくれているのだから、わたしは楽しそうにしなければいけないと思ったんだ。


わたしは、この家の本当の子供ではないのだから、お父さんやお姉ちゃんに捨てられたら困るし。

No.376

「リナ、今日は何が食べたい?」


「えーと…」


わたしは、頭の中で思考する。


「オムライス?」


オムライスが、わたしの好物だと知っているお姉ちゃんは、笑顔で問い掛けてくる。


しかし、オムライスは一昨日にケイタさんの家というかレストランで、御馳走になったばかりだ。

No.377

今日は、違うモノが食べたい気分だった。


何にしようか。


「ハンバーグがいいです」


結局、わたしはオムライスの次に好きなハンバーグを、今日の晩御飯に選んだ。


「分かった!じゃあ、美味しいハンバーグを作らなきゃね!」


そう言って、お姉ちゃんがわたしに笑顔を向ける。

No.378

「ケーキは、どんなのがいい?」


「えーと…」


「リナ、チョコレートのケーキが好きだよね?」


わたしが答える前に、そうお姉ちゃんが問い掛けてきた。


お姉ちゃんは、完全にわたしの好きなモノを把握している。


記憶力がいいんだ。

No.379

やはり、お姉ちゃんは美人なだけではなく頭も良い。


完璧な人間だ。


そんなお姉ちゃんに、わたしが敵う筈などない。


わたしも、お姉ちゃんみたいになりたい。


そう強く思いながら、わたしはお姉ちゃんの問いに頷いた。


「はい。それから…」

No.380

「イチゴでしょ?」


再び、わたしが最後まで言葉を発する前に、お姉ちゃんが問い掛けてきた。


「はい」


お姉ちゃんに頷きながら、わたしは思う。


本当に、お姉ちゃんはわたしの事をよく分かっている。


そして、恐らく他の人の事もよく分かっているのだと思う。

No.381

その上、スゴく美人だ。


他の人から、嫌われる要素など何もない。


わたしとは違って。


他の人から、好かれる要素しかない。


わたしも、そうなりたい。


至極、そう思った。

No.382

「あの…」


お父さんとお姉ちゃんは少し驚いた様に、急に口を開いたわたしを見た。


普段、わたしはあまり自分から口を開かない。


そのため、わたしが自分から口を開く光景が珍しかったのだと思う。


「リナ、どうしたんだ?」


「リナ、どうしたの?」


お父さんもお姉ちゃんも、わたしに優しく問い掛けてきた。

No.383

今、わたしは物凄く緊張している。


そのため、恐らく顔も強張っていると思う。


お父さんもお姉ちゃんも、そんなわたしの方を見て、これから何を言うのか気になって仕方がないという様子だ。


誕生日パーティーの前に、わたしはどうしてもお父さんとお姉ちゃんに言っておかなければならない事がある。

No.384

そんな事、今までは一度もなかったのだが。


寧ろ、今まではお姉ちゃんが気を利かせて問い掛けてきても、わたしには関係のない事と思っていたくらいなのだが。


今まで、わたしがそんな様子だったので、今年はお姉ちゃんも問い掛けてきたりしないのだろうが。


「今日の誕生日パーティーなのですが…」


「うん」


わたしの言葉に、お姉ちゃんが相槌を打つ。


お父さんも、黙ってわたしの言葉の続きを待っている。

No.385

「人を連れてきても、構わないでしょうか…?」


わたしが訊ねた瞬間、お父さんもお姉ちゃんもヒドく驚いた様な顔をした。


流石に、わたしの事をよく分かっているお姉ちゃんでも、こればかりは予測出来なかったみたいだ。


恐らく、わたしが今まで誕生日パーティーに人を誘った事がないからだと思う。

No.386

しかし、お父さんとお姉ちゃんが驚いていたのは本当に一瞬で、すぐに二人は優しい目でわたしを見た。


「誰か、連れて来たい人でもいるのか?」


「…はい」


問いを問いで返してきたお父さんの言葉に、わたしは遠慮がちに頷く。


「お友達?」


「お友達と言いますか…」


お姉ちゃんからの質問に、わたしは返答に困る。

No.387

確かに、ケイタさんは元々は友達だった。


しかし、今は恋人だ。


友達という関係ではなくなってしまった。


それを、正直に言うべきなのだろうか。


わたしに恋人がいると知ったら、お父さんもお姉ちゃんも、どう思うのだろう。

No.388

ケイタさんは、わたしの初めての恋人ではない。


これでも、今までに何人か恋人がいたんだ。


しかし、わたしは家族に恋人を逢わせた事がない。


そのため、初めての恋人だと思われる可能性もある。


しかし、もうわたしも高校生だ。


恋人の一人や二人くらい、いても可笑しくない年頃の筈だ。


そのため、お父さんもお姉ちゃんも、大した驚いたりはしないかも知れない。

No.389

「もしかして、彼氏…?」


黙って考え込んでいたわたしに、そうお姉ちゃんが問い掛けてくる。


結局、またわたしが言う前に、お姉ちゃんは言いたい事を当ててしまった。


ココまでくると、エスパーなのかと思ってしまう。


しかし、それだけお姉ちゃんが、よく相手の事を観察しているという事なのだろう。

No.390

そんな事を思いながら、わたしはお姉ちゃんの言葉に遠慮がちに頷く。


「…はい」


わたしも、お姉ちゃんを見習わなければいけないと思った。


そしたら、マサオみたいなヒドい男に引っ掛からなくて済んだかも知れない。


至極、そう思った。

No.391

「全然、大歓迎よ!ね、お父さん?」


「あ、嗚呼…」


お姉ちゃんに同意を求められ、お父さんは戸惑いがちに頷く。


そんなお父さんは、何か言いたい事があるのか、チラチラとわたしの方を見やっていた。


こんなに見られていると、何だか居心地が悪い。


しかし、視線を逸らす事で嫌われたら大変だ。


そのため、わたしはお父さんの方を見詰める。

No.392

そして、精一杯の笑みを作って口を開いた。


「…ど、どうかしましたか?」


緊張してきた所為か、少し声が震えた。


何か言いたそうなお父さんを見ていると、色々と考えて不安になってくる。


わたしは、何かお父さんに失礼な事でもしたのだろうか。


もしかしたら、お姉ちゃんの誕生日パーティーに参加しなかった事を、お父さんは根に持っているのかも知れない。

No.393

しかし、先程までお父さんは笑顔を浮かべていた。


そのため、お姉ちゃんの誕生日パーティーに参加しなかった事が原因ではない様な気がする。


思い返してみると、お父さんが何か言いたそうな顔をしたのは、わたしが誕生日パーティーに恋人を招待して良いかを訊ねてからだ。


そう考えると、恋人を誕生日パーティーに招待してはいけなかったのかも知れない。


お姉ちゃんは、自分の誕生日パーティーの時に恋人を招待したらしい。

No.394

しかし、それはお姉ちゃんが本当の子供だから許された事で、わたしが同じ事をしてはいけなかったのかも知れない。


わたしが、誕生日パーティーに招待して良かったのは友達のみで、恋人を招待してはいけなかったのかも知れない。


わたしは、とんでもない事を仕出かしてしまったのだろうか。


これが原因で、捨てられたらどうしよう。


わたしには、他に行くところがないのに。

No.395

そんな風に、わたしが不安で胸がいっぱいになっていた時、ようやくお父さんが口を開いた。


「…リナ」


「は、はい…」


緊張で、思わず声が上擦ってしまった。


「リナは、恋人といて安心出来るか?」


何故、急にこの様な事を訊いてくるのだろう。

No.396

そんな疑問が頭に浮かんで、思わずお姉ちゃんの方を見る。


すると、わたしの方を見て優しく微笑んだ後、お姉ちゃんは黙って頷いた。


これは、ココは素直に答えておいた方が良いという合図だろうか。


もしかしたら、お父さんは質問の答えによって、ケイタさんを誕生日パーティーに招待して良いかを決めるつもりなのかも知れない。


そうに違いない。


そう判断したわたしは、ケイタさんといて安心出来るかを考えてみた。


そして、ある事に気付いた。

No.397

マサオと付き合っていた時は、わたしの事を好きではないのではないかと、毎日が不安ばかりだった。


しかし、ケイタさんと付き合ってからは、そんな不安を感じたりなどしない。


わたしが後ろめたい事をしたい時に、ケイタさんに嫌われないかと不安になる事はあるが。


それは、自業自得だ。

No.398

それでも、ケイタさんはわたしに不安を与えたりなどしない。


それは、恐らく一緒にいて安心出来るという事なのだと思う。


そう思ったので、わたしはお父さんに対して、自信を持って言う事が出来た。


「はい、出来ると思います」


「そうか」


お父さんが、少し安心した様に微笑んだ。


しかし、すぐにお父さんは次の質問を投げ掛けてきた。

No.399

「じゃあ、リナは恋人に何でも話す事が出来るか?」


ムリだ。


これは、考えなくても分かった。


現に、今のわたしはケイタさんに隠し事ばかりだ。


わたし達は恋人になってから、まだ日が浅いというのに。

No.400

一緒に過ごした日数よりも、もしかしたら隠し事の数の方が多いかも知れない。


それで良いとは思っていないが、世の中には知らない方が良い事もある思うし、何でも言い合える恋人同士の方が少ないと思う。


「…出来ません」


わたしは言いにくそうに、俯きがちに答えた。


「…そうか」


お父さんが、今度は少し考える様な顔をした。


そして、お父さんはわたしから目を逸らし、テーブルの上に飾られたお母さんの写真を見詰めた。

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