🍀母に死ねと言われた子🍀

🍀②…

私は３人姉妹の末っ子として、産まれました。上とは年が離れていたため、幼い時には随分可愛がられたそうですが、家が貧乏だったために両親は共働きで、私の一番古い記憶では、祖母と過ごした静かな日々しかありません。
母は、家事が苦手だった祖母や、仕事バカで家庭をかえりみず酒を呑んでは帰宅する父に、頼ることも出来ず、家事育児に仕事にと多忙だったため、私はほとんど母と触れ合う時間がなく、温もり恋しさから小学校３年生くらいまで、母と一緒に寝ていました。

大好きだった母…それが、ある時を境に狂い始めた。

小学校の時、宿題で『自分の名前の由来を調べてくる』というのがあり（今もありますが…）私は、母に訪ねました。
その時に聞いた、私の出生当時の話は、幼い私には衝撃的なものでした。


当時、母は長男の嫁として、跡継ぎを産めないプレッシャーに苦しんでいました。上２人の姉達を育て、次に妊娠した子は流産…もうあきらめていた時、ひょっこり妊娠したのが私。
また女の子だったら…そう思うと、辛くて中絶しようと思っていた時、母のお姉さんが『神様が授けてくれた子だもの、きっと大きくなったら助けてくれるわよ🎵』と、母を励ましたそうです。
わずかな希望をかけ、周囲からも異様なまでに『次はきっと男の子だよ！』と喜ばれながら、臨月を迎えました。

しかし…

➡🍀③

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🍀③…

ちょうどその頃、義妹が初産で臨月を迎えていて、同じ時に２人で出産されては困るから…という理由で、経産婦の母が先に産むことになりました。

予定日を前に、陣痛促進剤を点滴しての出産…ところが、陣痛ばかり強まって、胎児がなかなか産まれない！長時間の苦痛の末に、とうとう胎児の心音が途絶えてしまい、緊急処置の末にやっと産まれたのが…私。

しかし、誰も『女の子』が産まれた事を喜んでくれなかった。父は、赤ちゃんが女の子だと看護婦に聞かされると、意気消沈して、そのまま何も言わず、赤ちゃんも見ずに、会社の仲間と呑みに行ってしまい、姉達と留守番していた祖母さえも、入院中一度も赤ちゃんを見に来てはくれなかった。
名前も、男の子のしか考えておらず、しかも『何でもいい、お前が決めろ』と、母に押し付けてきた。

母は幼い時に母親を病気で亡くしており、兄弟も近くではなかったために、そんなときさえも頼れる人がなかったため、名前を役所に出すのさえ困難…

私が入院中に処置を受けていたために、退院前に名前を登録しなくてはならず、でも、仕事バカの父は『忙しい』と逃げてしまい、仕方なく祖母に頼んだところが、役所の窓口で『子どもの名前を忘れた。面倒だから、アンタが適当に書いて』とのたまったという。

➡🍀④

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>> 2 🍀④…

もちろん、役所では大騒ぎになってしまい、なんとか祖母に思い出させようとしたが『わからん！』の一点張り…役所から病院に電話が来て、慌てて、隣町のお姉さんに助けを求めて、役所に飛んでもらい（お姉さんは🚲しかなく、①時間以上かけて来てくれたらしい）なんとか名前を登録できたそうで。

母は当時の悔しさに、夢中で私に話して聞かせていたけれど、幼い私には衝撃でした。

『私はいらない子だったんだ…お父さんも、おばあちゃんも、私が産まれて嬉しくなかったんだ…』あまりにショックで、そっと布団の中で泣いた。

私が小学生➡中学生の時代は、母にとって、家事育児と仕事、夫婦の不仲や親戚のゴタゴタ、新築した家のローンや、祖母の痴呆症➡寝たきりの介護…と、大変な時期だった。

母にとって、３人の娘達は唯一の味方で、お手伝いしてくれ、日々つのる愚痴を言える場所になっていた。
確かに、姉達は頼りになったと思いますが…私は、年齢よりも高いレベルの『よい子』を要求される事に。

とにかく、手がかからないこと…それが最低限の条件で、姉達と遊んだ記憶もなく、父とは遊ぶどころか、誕生日プレゼントももらった記憶もない。みんなそれぞれの人生に忙しくて、私はずっとひとり…絵を書き、虫を飼って紛らわせてた。

祖母が痴呆症になってからは、②番目の姉が母親代わりに私をしつけたので、私は母と姉の両方から、毎日叱られ、罵倒されてビクビクしながら育った。


➡🍀⑤

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>> 3 🍀⑤…

中学生になった時、長女は結婚してお嫁に。母は自分の長年の夢を叶えるために、１人自営業を始めた。父は相変わらず安い賃金でサラリーマンをしてて、寝たきりの祖母の介護も、ほとんど母任せだった。
そして、とうとう祖母が亡くなった時…おばあちゃん子だった私は、自分の居場所を失った。

中学生の頃から、『早く死にたい…誰かの代わりに死ねたら、この命も無駄にしないで済むのにな』と、思っていた。
友達は普通にいたけど、私には周りの友達の思考は幼すぎて、浮いていた。相談はされても自分の気持ちを話せる相手がおらず、日記帳に長々と書き連ねては自分で答えを探す日々。

そんな態度が、クラスの派手なグループに嫌われ、小さなきっかけを元に虐めのターゲットになってしまい、卒業までの一年ほどは無視や差別を受けたが、それさえ『くだらない💢』としか思えず、学校にいる間は図書館の本を読んで時間をつぶし、早く寿命が尽きるその日が来るのを待っていた。

受験シーズンともなれば、母と姉の攻撃はエスカレートし、でも、未来に夢を持てない私には意欲などなく…母に言わせれば『最低な人間が行く所』を受けて、合格。
しかし、姉達がそれなりの優秀な高校に行ってたので、母は私にありったけの悪態を浴びせ、『恥ずかしくて誰にも言えない！浪人して他を受験して‼』と泣き崩れる始末。
一応、合格祝いにと炊いてくれたお赤飯も、投げるように渡されて、砂を噛むような気持ちで食べた。

母の裏表の激しさは、すでに異常だった。


➡🍀⑥

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🍀⑥…

中学生時代が暗かった分、卒業式は本当にせいせいした。
母の願うような学校にはいかれなかったものの、『高校になったら、新しい自分になろう！』と決意した。
家庭内に自分の居場所を求めることもなく、祖母の介護に使われた離れの部屋をもらい、夫婦喧嘩や母姉からの小言から離れて、静かな時間を求めた。

幸いに姉は、社会人としてバブル絶好調を満喫しており、めったに顔を合わせなくなった。
私は私で、新しい高校生活は本当に楽しくて、初めて彼氏もできた。（それが前旦那）

私は東京の専門学校に進み、お金はかかったが、母の見栄を満足させる事ができた。実家を離れ、人生最高に羽を広げていられた時代だった。

卒業して、実家に帰った時からまた、母の過保護？過干渉？は始まった。
私も世間知らずだったが…初めての就職活動は、母が見つけてきた会社で、両親が私をひき連れた状態での面接で、母が懸命にまくし立てて終わった。
幸いに、採用してもらったが、あとで『面接に親が来るなんて初めて見た！』と、社内の笑い話にされた。
母は、私が残業になると会社まで夕飯を届けに来た。有り難いけれど、周囲からは浮いた。

母は一生懸命に、『ダメな娘』を立派に育ててやろうと、してくれていて、それは感謝しています。けれど…結婚でまた、母への嫌悪感は増していった。


➡🍀⑦

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>> 5 🍀⑦…

高校時代から付き合っていた彼氏とは、お互いに何もかも話せる相手で、唯一の居場所になっていった。遠距離も乗り越え、八年のちに結婚する事になったけれど…問題勃発。
彼氏は長男で、会社の跡継ぎ…そして、私は姉２人がお嫁に出たために、やっぱり跡継ぎとして期待されていた。
彼氏は４人兄弟で２人の弟がいたけど、会社の仕事を手伝っていた彼氏こそ、我が家の跡継ぎ‼と言われており、また本人も『婿入りは男として嫌だ』という理由で却下され、両家の跡継ぎ争いが始まった。
互いに『跡継ぎになれないなら別れろ！』と言われ、話し合いは泥沼状態だった。

しかし、『とりあえず結婚は許すが、跡継ぎ問題は後々話し合いましょう』という、微妙な状態で止まった。
結納金も受け取らず、結婚費用も完全に折半、新居は互いの実家の中間地点に…と、とにかくピリピリし続けた。
実家に行けば『早く旦那を説得して、家に入れ‼』の話ばかり…精神的にキツくて、当時の仕事も合わなかったのもあり、②年間子どもが出来なかった。

ストレスから体をこわし、逃げるように会社を辞めた。しばらくして、長女の嫁入り先（自営業）でパートをしてほしいと言われ、姉が喜んでくれるなら…と働き出した。

長女とは、それまでほとんど接点がなかったけれど、とても優しい人で、私が何か問題を起こして母達に袋叩きにされるたび、いつも味方になってくれた。長女は母の自慢の娘で、でも、義母が厳しく、なかなか実家に帰らせてもらえずに、淋しい思いをしていたので、私と仕事の合間に話せるのは嬉しそうだったし、私も嬉しかった。


➡🍀⑧

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>> 6 🍀⑧…

気持ちが緩んだからか、私は突然、妊娠した。
微熱と胃痛があり、てっきり風邪だと思って、医者の処方薬を飲んでしまった。それから、妊娠と分かり、初めて産婦人科に行ったら『薬の副作用で、奇形が出るかもしれません。出産はご家族で良く相談して決めて下さい』と言われ、打ちのめされて帰宅…また大騒ぎに。

母と次女は、唾を飛ばして私を一晩中責め立て、絶対に産むなと言われた。でも、やっと授かった赤ちゃんを中絶するのは、あまりにもつらかった。長女のアドバイスで、風邪薬を処方した総合病院に行き、事情を話して、診察を受けることに。
失意のどん底だったけれど、担当してくれたおじいちゃん先生は、冷静に薬について調べてくれ『確かに副作用は考えられるけれど、確率で言えば、遺伝的な奇形の出産と変わらない。どんな出産でも絶対大丈夫という事はないし、まだ本当に初期だから、異常があれば自然流産になるだろう。心配なら、細かく成長を見守っていきましょう。３ヶ月過ぎて流産しなければ、薬の副作用での問題は、まず無いでしょう』と言われた。

私は、どんな赤ちゃんでも、育ててやりたいと思った。いらない命なんかないよね？
頑張って、経過報告しながら家族を説得して…順調に出産までこぎつけた。


➡🍀⑨

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>> 7 🍀⑨…

初めての陣痛は微弱で、⑤分おきからなかなか本陣痛にならなかった。痛みで吐いてしまい、食事も水分もとれないまま…母は付き添いながら、ひたすら歩け歩け‼と私を階段に追い立て、義母の差し入れを『もったいない』と食べていた。
飲まず食わずで30時間以上…眠る事もできず、そのうち体力消耗してきて、陣痛の合間に意識を失うように短い睡魔に襲われはじめた。

看護婦さんは『眠たかったら眠っていいよ🎵』って言うが、母は『お前は眠り産だから、眠ったら陣痛が弱くなる！寝ちゃ駄目だよっ‼』と、私をまた歩かせた。
結局は陣痛促進剤を使ったが、後から聞いたら『微弱陣痛の時は長丁場だから、眠れる時に眠って体力を回復しないと、ママも赤ちゃんもキツいのよ？』と…母の素人判断かよ💀💢

やっと産まれた赤ちゃんは、大きくて元気いっぱいだった。
さっそく、赤ちゃんにと用意した茶系の可愛い毛布にくるんでいたけど、それも母は気に食わなかったらしく『こんなの人に見せられないわよ💢』と、わざわざピンクの毛布を買ってきて、くるみ直していた。


可愛い娘を産んで、私は『絶対に中絶しろ‼』と言った母に、憎しみを感じ始めていた。
あの時、押し切られていたら、この子を殺していた…
母の意見はもっともだけど、でも、母が必ず正しいワケじゃないんだ。

自分が産まれる時のエピソードから始まって、母の胎児への価値観にはずーっと疑問ばかりだった。

➡🍀⑩

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>> 8 🍀⑩…

私が産まれる前に、母は一度流産している。出先で急に酷い腹痛に襲われて、トイレで血と一緒に胎児らしき塊が出て、そのままジャー…っと流した。
水子供養などしていない『あんなの赤ちゃんとは言えない、供養する必要なんかないよ』と全くの無関心。

💀ありえない…

次女が、親の反対を押し切って結婚した時も『そんなブラくの血筋の子どもを産んだら、ろくな人間にならないよ！』と、散々に罵ってた。
旦那さんは、すごく立派な人なのに…それで跡継ぎに入ると言ってくれたのを拒絶したし。


私の場合、出産のたびに問題勃発していた…２人目は、男の子と分かった途端に、前旦那の持病だった胸の奇形が出るかもしれない！という噂を聞きつけ、『絶対に中絶しろ！』と…またかよ💢 って感じでしたが、医者から『必ず遺伝するわけじゃありませんよ❓』と失笑され、元気な男の子が産まれた。

３人目は、再婚相手を恨んでいて『その子は悪魔の子だ！不幸を呼ぶから産むな！お前が流産するように、毎日仏壇で祈ってるからね！』と言った。
…悪魔はアンタでしょう💀💢

要するに、私も子ども達もみ～んな、理由はともかく『死ね』と言われた命なわけです。
同じ女性として、母親として、その言動は生涯許せない。

離婚・再婚の際には『お前なんか自殺でも何でもして１人で死ねば良かったのよ！お前を刺し殺して、私も自殺したいよ！』と泣き叫んでた。


ちなみに、母は以前から鬱病と診断されて入眠剤などを飲んでいました。

➡🍀⑪

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>> 9 🍀⑪…

今思えば、私も離婚当時は鬱病だったのかもしれません。
８年間付き合って結婚した優しい旦那と、可愛い子ども達に囲まれながらも酷い孤独感に悩まされていて…突然なんの意味もなく号泣したり、外出する意欲などなく、実家にどうしても行かねばならない時（週に一度は行かないと親不孝者💢と電話がかかってきた）も、到着したあとに酷い睡魔に襲われて眠ってしまう。いつも何か食べていないと焼け付くようなイライラが治まらず、しょっちゅう旦那と喧嘩をしては、夜中に飛び出して、死に場所を探して無表情でフラフラしていた。

私が追い詰められたのは、息子が産まれてから…両家の跡継ぎ争いが一気に激しくなり、母と次女に攻められた。
私も、両親を実家で見てやりたかったし、淋しい思いをしているし、跡継ぎの夢も叶えてやりたかった…けど、旦那がうちの両親を嫌っていて、ますます婿入りしてくれなかった。
夫婦喧嘩はいつもそれ…もう禁句になっていた。

母が次女に愚痴をこぼすらしく、姉は私をひたすら『無責任な約束するな！』と攻めた。母にも『あんな男ひとり、押さえ込めなくてどうすんの!?あんたは本当に役立たずだね‼』と…

私は自分に失望した…思えば、母の期待にいつも応えられなかった。いっそ、産まれて来なければ良かったのかもしれない。お母さんが大好きだったのに…私はやっぱり、いらない子だったのかな…それから、完全に私は壊れてしまった。

当時は前旦那も、実家の会社が倒産寸前で社長（父親）とも喧嘩が絶えなかったし、うちに義母さんから電話が来るたびに『お金を貸して』と言われた。

➡🍀⑫

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>> 10 🍀⑫…

前旦那はイライラして余裕がなく、私からは跡継ぎ争いで責められて…休日になると朝から１人で出掛けて、趣味に没頭するようになっていった。
私は、まだ幼い子供達を抱えて置き去り…実家に行けばまた責められるだけ。行き場のないストレスにまた苦しんだ。

そんな時に、私が体調不良で発熱し、病院に行った。風邪薬を処方される際に『妊娠の可能性は？』と言われて、一応検査を受けた。しばらく夜の生活もなかったのに…陽性反応が⚠

複雑だった…貯金はみんな貸してしまって、でも会社は倒産寸前。すでに２人子供もいたし、あきらめるしか…でも、私には出来なかった。
前旦那に相談したけど、顔を曇らせて『もういらない…』と。でも私に泣かれ『一晩考えさせて』と言った。
眠れない一夜を過ごした…翌朝、前旦那は『しょうがないから産んでもいいよ…』と、浮かない表情で言った。

重い足取りで産婦人科に行った…診察してもらったら『妊娠してませんよ？』って。
そりゃ驚きましたよ😳‼それから、風邪薬を処方した内科と産婦人科での確認やり取りがあり、内科でも前代未聞の珍事件と騒がれ…でも結局、妊娠していませんでした。
確かに良かったけど…妊娠を迷惑そうにしていた前旦那に、完全に気持ちが冷めた。

唯一の心の寄りどころだった、16年間信頼してきた前旦那との崩壊は、私には致命的だった。でも私には子供達が…死んだりは出来なかった。


１人でもいい、私はこれから頑張って、新しい生き方をしよう…そう決意した。

➡🍀⑬

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🍀⑬…

今の旦那に出会ったのはその頃で、会話したのも本当に偶然でしかなかった。今まで出会った中で、こんな人を私は知らない…けれど、家族や前旦那が埋められなかった私の心の大穴を、スポッとうめてしまった。

…中学生時代からずーっと死にたいと思っていた私が初めて、１日でも長く生きたいと思った。どうにも説明の付かない変化だった…


私は浮気をし、前旦那にそれを打ち明けた。もちろん、怒涛の大喧嘩になったけど…話し合って、話し合って…前旦那は私をあきらめると決めた。
子供達は私が育てると決めた。前旦那は、自分には無理だし、子供は母親といるべきだから…ただ、急に全てを失うのは耐えられないから、３ヶ月だけ子供達を預けて欲しい…と。

２人とも、もうこれ以上の揉め事は耐えられなかった。両家に言えば、大騒ぎになるだろう。お互いに両親と確執があったのもあり、２人で離婚届けを出してしまった。
それから、両親を呼んで２人で頭を下げて報告した。それから地獄のような騒ぎの中を、私は子供達に合わせてもらえず、ちゃんと話もできないまま…飛行機に飛び乗った。

新しい土地に行ったあと、私は前旦那と連絡を取りながら子供達を待った。悲しくて毎日泣いて暮らしたけれど、私は前旦那やその家族に酷い事をしてしまった…だから、無理やり子供達を引き離したり出来なかった。

３ヶ月だけの約束が、前旦那と家族との争いがつづいて、結局①年半かかった。


➡🍀⑭

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🍀⑭…

私は、離婚してじきに、今の旦那との間に赤ちゃんが出来た。子供達が来たら、みんなで赤ちゃんを通じて、絆を深めて行きたい…と思って決めた。
一度、前旦那が長女を連れて、顔合わせに来た。まだ年長さんだった長女👸は、私との再会を喜んでいたけれど、複雑な心境だったろう。
👸を遊ばせながら、３人でこれからの話をした。今の私達の現状を確認し、男同士で話し合ったりもした。

私も、アパートの荷物を片付けるために、一度、安定期に入ってから１人で数日だけ帰った。実家には電話してみたが、実家のある地区に入ることも許されないほどの騒ぎで、ただ、私名義の保険を解約するためにと、保険の担当者だけがアパートにやってきた。
金カネ金…相変わらずだな。
教えてもらいながら書類を書き上げ、母にとお土産に買っておいた菓子折を、お世話になった保険やさんにあげた。

保険やさんは、『詳しい事情は分からないけれど、どこの家庭でも上手く行かない時はあるものよ…きっといつか、良いことがあるから、頑張ってね！元気な赤ちゃん産んでね☺』と、ギュッとハグされて…思わず泣いてしまった。

荷造りは済ませて、夜に少しだけ前旦那がアパートに来て、👸と一晩だけ一緒に過ごせた。
まだ小さい息子には、合わせてもらえず…でも、👸と会えて感謝感激でした。
👸は、私のお腹を撫でながら、赤ちゃんに話しかけてて…名前も👸が考えてくれて、それが素敵な名前だったので本当に決まってしまった。(笑)

👸を迎えにきた前旦那が、息子も連れてきてお互いにびっくり‼とたんに、👸がママを独り占めしたくて号泣…と、大騒ぎになってしまった。


➡🍀⑮

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🍀⑮…あの頃、まだ年長さんだった👸も、もうすぐ６年生…息子は４年生になる。
時々、子供達宛てに母から荷物が届くけれど、私が送った子供達の写真は、送返された。しかも、恨み辛み満載の手紙つき…子供達が年賀状を出したが、その返事もなかった。
前旦那のお母さんは、私を許してくれ…お互いに、これから頑張って生きて行きましょうと、毎回私に励ましの手紙を付けて、孫達へのプレゼントなどを送ってくれる。

実際には、金銭的余裕などなく私が貸した借金の返済も、止まったままだけど…それでも子供達への愛情は惜しみない。
金銭的にはとりあえず不自由ない私の母は、もともとお金にうるさい人だったけれど（…離婚した時、私の嫁入り家財を『向こうの家族にやる気はない』と取りに来た💧）、孫達が大事と言いながら、誕生日のプレゼントさえ一度も送った事がない。私は、子供達にとって、実父や祖父母は、私の都合で切り離したりできない大切な存在…と思っている。
だから、前旦那が夏休みに里帰りする時は、旅費✈の半分を出して子供達を行かせる。もちろん、お土産も持たせたりして、普段会えない祖父母との楽しい時間を、作れるようにと送り出している。

しばらく同居していたこともあり、子供達にとって祖父母といえば『パパの家』であり、大好きな場所だ。
一応、帰省するたびに、前旦那にお願いして、私の実家にも行かせていたけれど…どうも子供達はあまり楽しくないらしい。

➡🍀…⑯

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🍀⑯…私は、子供達の前で、子供達の大好きな人（本父や祖父母）の悪口を言わない。
基本的には、毎日吐き出すほど人を恨んだり出来ない性格で、何より、影口を言う人間が嫌いだから。

表向き、私の母はとても評判がよい。親切で真面目で努力家、お料理が得意で、何事にも一生懸命だ。私も母のそういう部分は、尊敬する。
しかし、裏の顔の母は、人間嫌いで疑い深く、噂好きで、執念深い…好きな人にはとことん尽くすが、嫌いとなったら容赦なく拒絶する。

私の父とは、見合い結婚だったけれど、異性として惹かれる部分は無かったらしい。夜の生活も、嫌で嫌で逃げ回ったとよく話していた。父は、母にとって嫌悪感しか感じない相手らしく、悪口を言わせたら本当に一晩中…喋って喋って、私達子供はもう👂に🐙。
私が許せないのは、それを本人に平気でぶつけること…
『あの時死んでくれたら良かったのに‼』とか『馬鹿で馬鹿で、どうしょうもないよ‼早く死んでくれないかなぁ』など…
父は口では勝てないので、いつも捨てゼリフで退散。

確かに、父は気の利かない、騙されやすい、単純で子供みたいな人だけど…それでも私の父なんだよね。あんなに一方的にギャーギャー言われたら、私まで気分悪いし。
それが、次女と本当に性格が似ていて…２人揃えば、親類縁者の悪口ばかり。
姉の悪口は天才的で、あれより凄まじい人を見たことがない…私には、それが小さな頃から苦痛だった。

➡🍀⑰

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>> 15 🍀⑰…

⑤歳も離れた姉に、幼い私が勝てる訳がない…あまりのストレスに、一時期は姉を殺す夢ばかり見た記憶がある。

個人的な感情は自由だし、それを信頼する相手に打ち明けるのも構わない。私も、時には感情的になってギャーギャー言う事があるから。
でもね…それを毎日毎日、本人に言い続けるとか、関係ない人間…特に幼い子供達の前で、日常的に言うのは、言葉のＤＶじゃないの？
姉は、子供達の前でも平気で義母をバカにする。姉にとっては『最高の笑い話』でしかなく、ネタに尽きないわ❗と…
姉の子供達は、『おばあちゃんはバカだ』と信じ込んでる。

確かに天然ボケで変わってるけどね、いつもニコニコしてて優しいんよ？何より、旦那のお母さんで、同居してるのに…私にしたら『鬼嫁👹』だよ。


母も、父の兄弟が心底嫌いで、いつも悪口を言ってた。
だけど、実家だから何かあれば集まるでしょ？
来れば、大歓迎✨という顔で、とにかくもてなして、私達子供も必ず手伝いして…やっと帰ると、また悪口ガンガン。

なんかね…幼心には、それが異様で…『世の中はみんな、優しい顔をして親切にしてくれても、裏では悪口や嫌みを言ってるものなんだ』と、信じ込んでしまって…今でも人間不信。
人の顔色ばかり探って、被害妄想に苦しんで、なかなか仕事も続かない…心から笑いあえる友達も、作る気力が出ない。


それぞれに、苦しい過去があって、自分を守るために、そういう生き方になって行っただけ…と想うし、どんな思想でも価値観でも、個人的に非難することはしない…私もされたくない。

➡🍀⑱

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>> 16 🍀⑱…

私は今も母が好きだ。だから、母が私の離婚で悲しい思いをしたり、傷つけたり、世間体を悪くしてしまって、いまだに私を恨み続けていることが、悲しい…母の毎日がただ、平和であって欲しいだけなのに、私はそれをしてやれない。
母の言うように私が死ねば、楽になるなら、私は死んでも構わないんだよ…ただ残念ながら、今はそれだけは出来ない。幼い子供達を育てるという、大事な仕事があるから。

私を恨んで悪口を言って、気持ちが慰められるなら、ずっと恨んでも構わない。でも、我が子を恨んで、楽になれる母親もそうはなかろう…
離婚してから、２人産んだが、私は一度も里帰りしていない。今の旦那にも逢わせた事がない…鬱病もある年老いた親を、無理に刺激する気は無かった。

それでも、上２人の孫には逢いたがる…でも、ほとんど連絡を取らないから子供達には、すっかり忘れられかけてる💧
去年の夏も、前旦那と里帰りしたんだけど…両親と相談した結果、私の親には内緒にして逢わせなかった。
理由は『精神的に弱ってるから、少ししか逢えないと別れがつらいだろう…』らしい。

母がキちがイだから？😹
確かに、子供達を預ける前後には、おかしな言動が見られるらしい…それも辛い話だね。


私は和解したい…私のためよりも、両親や家族みんなのために切に願う。
でも人間不信で、今の旦那を殺したいほど憎んでいて、私なんか天罰を喰らって苦しめばいい！と願う両親と、どうすればまともな会話になるか、それが全くわからない。

➡🍀⑲

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>> 17 🍀⑲…

今年は、思い切って帰郷しようかと旦那と話している。

今は前旦那にも彼女ができて、『今年は一緒に里帰りしようかと思ってる☺💕』と、言っていたし…そうなれば、子供達を連れての帰郷は無くなる。
彼女さんは、離婚や子供達の事を知っているけど、子供が『パパの彼女』に抵抗があって…特に、娘👸は嫌💔みたい。

なので、子供達が『おばあちゃんちに行きたい💕』となれば、私達が同行せねば…
私も、お墓参りをしたいし、旦那に故郷を見せてやりたい。
旦那も『会ってもらえなくても、一度は行かなきゃ』と言ってくれてるし…

年に一度、お墓参りをしながら行ってみるのもいいのかな…居留守使われて玄関を開けてもらえなくても、お土産おいて、感謝の気持ちで頭を下げて来たら、私も少し楽になるかな。

手紙も、書いては破り…の繰り返し。何を書いたらいいのか、もう分からない。だって、どんなに前向きで明るい内容を送っても『お前は好きな事をして幸せだろうが、子供達は毎日苦しんでるに違いない。お前のしたことは、一生、子供達をくるしませるんだから…子供達の苦しみに気付かないお前は、馬鹿な母親だ！』と、延々…お返事が来るわけです。

手紙はあまり良い効果が無さそうなので、何かあるたびに電話をして、子供達と話をさせて、私も少し近況報告などでお互いに話するんだけど…それさえ、『あんな娘と話すなんて、お前は馬鹿だ！』と、父が激怒したらしい…非国民ですか💀💢

母親が、娘と電話で話したからって、何が悪いんだ💢って、想いましたが…父も、これまた輪をかけて執念深く💀🔥昔から、意味不明な八つ当たりが大好き💕な人だからな…

➡🍀⑳

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>> 18 🍀⑳…

私は、自分が親と上手く行かなかったんで、『血のつながった家族が一番❗』という伝説は、違うと思う。
子供にとっては、産みの親も、育ての親も、祖父母も親戚やご近所も、友達もみんな…たくさんの人に愛される事が、一番幸せだと思う。
もちろん、みなそれぞれの人生があり、もらえる愛情はたくさんじゃないかもしれない。
だけど、いろんな問題が立ちはだかって来るから、そのとき、必要と思う人に相談できるって、凄く大事だと思う。

離婚は確かに良くないけど、私は、母のように夫を罵りながら生きたくなかったし、そんな母親になりなく無かった。
離婚して、前旦那とは良い友人に戻った…困った時はお互いに相談するし、出来る範囲でいつでも助け合ってる。
だからこそ、子供達はパパと今でも逢えるし、パパの祖父母にも長期休みには泊まりがけで遊びに行けるし、私も安心して子供達を預けられる。

新しいパパとは、まだちょっとベタベタ甘えたりはしないけれど（本当の父親がまだ近くに居るから、やっぱ負けちゃうよね…）これから大きくなって、複雑な相談をする時には、冷静にアドバイスができる人だから、私や前旦那とは、また違った話を聞けるだろう。
パパが０人になるより、２人になる事で、可能性は広がる。
もちろん…旦那にしたら、やっぱり血の繋がった下２人の方が素直に可愛いでしょう。
でも、幸いに、みんな同じママのお腹から生まれたから、半分は本当の兄弟だし、もしも将来、何かで私が死んで、それぞれの父親に引き取られるような事になっても、２人ずつ産んだからきっと助け合えるはず…

➡🍀21

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>> 19 🍀21…

正直、離婚してしばらく子供達と離れた事は、仕方なかったとは言え、後悔もある。

私と今の旦那は、めったに喧嘩はしないが、たまには、私が頭の中がメチャクチャになって、とにかく頭を冷やしたくて、気分転換したくて、30分ばかり飛び出してしまう事がある。

喧嘩にしろ、気分転換の外出にしろ、👸はドキドキ💔してしまうらしく（いつも夜中にコソコソ喧嘩してるけど、たまに見つかっちゃう😹💦）一度は、気分転換に近所のコンビニに行き、雑誌をぶら下げて帰って来たら、寒い中を👸がパジャマのまま心配そうに外に立ってて…。

👸は、私に似ていて、凄く幼い時の事も鮮明に覚えているし、霊感もそれなりにある…気持ちが繊細なんだと思う。
だから、もう少しして、恋をするようになったら、少しずつ私の話もしていこうと思うし、離婚のトラウマや、きっと疑問に思ってる沢山の質問にも、ちゃんと答えてあげたい。

…大丈夫だよ。
あの時は、パパとお爺ちゃんお婆ちゃん達があんまり寂しがってたし、会社の倒産で本当に辛かった時期でね…唯一の心の支えだったお前たちを、ママはどうしても取り上げたり出来なかったんだ。
ママも、毎日寂しくて泣き続けてたんだよ…でも、ちゃんとまた、一緒になれたでしょ？
もう絶対に絶対に、離したりしないから、心配しなくていいよ✨って。

４人も産んだけど、どの子も産んだ事を後悔したり、死ねばいいと思ったりはしない。
そして、どんな状況であっても、私だけは子供達を最後まで信じてやりたいし、命がある限り応援していたい。

途中で命が足りなくなるのが、一番怖い。

➡🍀22

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>> 20 🍀22…

前旦那と、そんなに仲良くやれるなら、離婚しなくて済んだんじゃないか？と、思われても不思議ではない。
確かに、今の旦那に出会ってなかったら…そうかも。

しかし、離婚の本当の理由…私の心を蝕んでいたのは、結局は実家との不和だった。
前旦那も、家族と上手くいかず悩んでいたから、私達はお互いに『家族より大切な場所』として依存していた。
趣味や思考が似ていて、何をするのも一緒、特に彼は友達とつるむのを嫌ったので、余計に、私だけが心の寄りどころだったと思う。
恋人で、親友で、家族だった。そして一緒に暮らすために結婚した。２人の仲はずっと変わらなかったけれど、周囲の状況が変わってしまった…

まず、跡取り問題で両家の板挟みになり、お互いにプレッシャーをかけられ、夫婦喧嘩の一番の原因になった。息子が産まれてからは、お祝い事のたびに、ウチの母親がゴチャゴチャ言い出して、ノイローゼになりそうだった。

それぞれ別の家にお嫁に行ったのに、母は、みんなに同じ待遇を求め、比べては文句を言って困らせた。
特に、私は③人目…里帰りの費用はお姉ちゃんは何万円だったとか、お祝いには何品出て、お土産はコレだったとか、写真撮影には誰が真ん中だった、お節句にはあれをもらった…と、とにかく仕切りたがる。

しまいには、前旦那の親も呆れて『そちら様の気の済むようにしてやって💧』と、さじを投げられる始末…
悪気はなくも、本当に自己中で…本人は気付いてないし、何か言えば『お前は向こう側の人間になったんだね💢』とキレる。だって、嫁なのに💧

➡🍀23

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🍀23…

私は、ただ、親が孫と暮らせず、喧嘩の耐えない２人だけの老後では寂しいだろうし、やっぱり心配だし…夫婦喧嘩を仲裁して、仲良くして欲しかった。
しかし、前旦那は『会社の跡継ぎが婿養子なんて、格好悪い』『田舎だから、仕事の都合がわるい』『あの２人は苦手だから、同居は無理』『あの家の構造が好きじゃない、不便だから暮らしたくない』と…
親はもう老い先短いから、協力して欲しかった。でも、説得すればするほど泥沼になって、その話題自体がタブー❌に。
母や次女はしびれを切らして、『お前は、期待ばかりさせて結局は本気で跡取りに入る気が無いんだよ‼もういい‼私はお前なんかに頼らなくても、自分で自分の始末くらいできるから、勝手にすれば⁉…この家は町に寄付でもして、処分したほうが清々するわっ💢』と、吐き捨てられる。

前旦那にも、母にもウンザリしていた。そして、何よりも自分にウンザリした…もう母にしてやれる事は無いんだ😿母にとって、私はもう利用価値は無くなったんだ…と思うと、『私はいらない子』というトラウマが吹き出し、孤独に病んだ。


大好きな夫と、可愛い子供達に囲まれて…お金は無いけど、幸せなハズなのに、孤独は私を蝕んでやまず、鏡に映る自分の顔は老け込んいて、見るのもいやだった…
不況で自転車操業だった、前旦那の会社に、コツコツ貯めた貯蓄を持ってかれて、子供を保育園に出して働いたけれど、それも『子供が手を離れた』淋しさがあった。

私は、これからどう生きるべきか。さ迷い続けた…

➡🍀24

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🍀24…

前旦那も、不況で社長（父親）と経営方針で喧嘩が絶えず、苦労してるのに、弟２人は実家で親のすねをかじって、何年も引きこもりのまま…母親は、怪しい商売ばかり手を出したがり、私まで巻き込もうとするし、結局は失敗ばかり。
ストレスに苦しみ、休日に『１人になりたい…』と朝から釣りやテニスに出掛けてしまう。
私には、愚痴やら相談やら吐き出しまくるのに、アドバイスしても、途中で嫌になって投げ出して終わる。
旦那を支えて来たけれど、彼が１人で暴走するようになった時、『もう自分の役割は終わったのかもしれない』と感じた。


知らず知らずに心を病んでいたのだろうけれど、そんな私を母や姉達は『なまけ病』『年寄りみたい』『休みに外出しないと子供が可哀想』と責め、無理やり引っ張り出した。
いつの間にか、円形脱毛症にもなっていたりと、体も不調が続いた。
前旦那は悪くない…ただ、私の心にポッカリと空いた穴を、誰も埋める事が出来なかった…
我慢した。明るく振る舞おうとしたり、新しい事にチャレンジしてみたりもした。時々、子供を預けて（幼なじみのママ友と月①で定期的に逢っていた）、居酒屋で雑談もしてた。

…埋まらなかった。自分を責めて、涙が止まらなかった。
そのうち、感情がマヒしてきて無表情になり、ぼんやりしている事が多くなった。


前旦那とは、長女を出産したと同時に『夜泣きされて眠れない。仕事に差し支えるから、俺は別の部屋で寝るから』と言われて以来、２人目を産んでもずーっと、寝室は別々だった。
だから、クイーンのベッドはママと子供だけ…子供達の温もりだけが、救いだった…

➡🍀25

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>> 23 🍀25…

みな、産まれてくる時に背負ってきた荷物は、同じだと私は思っている。傍目には、自分だけが苦労しているように見えたり、楽をしているように思える相手でも、その人なりに苦労したり、不運だったり…平等だ。

母は、自分に厳しく生きてきたんだと思う。そうする事で、苦難を乗り越えるという方法を、選んだに過ぎない。
でも、苦難を乗り越える方法は千差万別…私には、私の人生と背負ったもの、そして私だけの戦い方がある…
でも、母はそんな私を理解する気などなかった。いや、私の心をを深く理解する時間を作らなかったのだろう。
家事や仕事の合間に、目に付いた事をガーッとまくし立てて、また、どこかへ消える。それが母の躾であり、子育ての全てだったように思う。

それで、上手く行く場合もあるだろうけれど、残念ながら、私には合わなかった。
母と、何かを深く話し合った記憶などないし、母は私の表面しか知らない…その証拠に、私が永年愛読していて、やっと念願の増刷された児童文学全集を、自分のお給料だけで買う事が出来た時…母は、その本でハエを叩いてつぶした。

頭に血が上って、私は手元の皿を投げて叩き割ってしまった。母は、おののいて『ちょっと汚れただけじゃん💦』と言ってたが、私は無言で立ち去った。

母は、図書館に置かれた本など読まない。母が読むのは、料理本と、下らない週刊誌、新聞を少し…あとはテレビ。
私は、ゴシップだらけの週刊誌なんか読まないし、テレビもあまり見ない。新聞は読むけど、一番好きなのは図書館。

時間なしに、分かり合えるはずなかったのに…時間を作ろうとしたのに、母はそれを無駄と拒絶した。

➡🍀26

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>> 24 🍀26…

そう、ハタチ過ぎに、私は自分の苦しみを克服したくて、知人から誘われて『自己啓発セミナー』なるものに参加した。そこで、私は色々な自分を知った。自分が『孤独』を小さな頃から感じていたことも、初めて気づいた。
金額はめちゃ高額だったけど、良かった。それで、毎日喧嘩の耐えない両親を連れてきて、どうか心を解放して、分かり合える機会にしてほしい…と思った。もちろん、嫌がるのは分かっていたけれど…
案の定、無料体験ですでに『怪しい宗教団体みたいで、恐ろしい！金額も法外だ！』と、警察に通報寸前の大騒ぎになり、セミナーに参加した私を、次女も来てめちゃくちゃに叱った。

私はただ、夫婦喧嘩を止めて欲しかっただけなのに…

私は、次のセミナーにも参加したかったけど、猛反対された。そして私は、泣く泣く諦めた…翌朝が、ちょうどセミナーの初日だったんだけど、私は行かれない。寒い廊下で声もなくすすり泣いていたら、母がきて『一度は私達のために諦めてくれたから、そんなに行きたいなら行きなさい…費用も出すから。』と言った。

結局、私との喧嘩に勝てれば良かったのね…自己満な家族からの、お慈悲の了解なんて…
私を信じて、行くのを許してくれたなら良かったのに…私をさらに落胆へ突き落とした。

『私の言うこと聞いといたら間違いない！お前は黙っとき。』そうやって育てておいて、何かと言うと『お前は世間知らずだから』とか『苦労知らないから、甘ったれてるんだ』とか…
なんで⁉

私は母を理解することを諦めてしまった。だから、今も、私は母が本当に何を願っているのか、分からずにいる。

➡🍀27

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