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幸せの景色

No.12 19/06/27 23:41
漣音 ( ♂ PFdSnb )
あ+あ-

---詩織だ。---

腕組みをして僕のことを睨みつけていたのだ。
一瞬で僕は悟った。詩織は僕の復職に備え水面下で、僕が仕事にのめり込まないように根回ししていたのだと。
だからあんなに念押ししていたのか、と僕の中でつながった。


それからというもの、僕は6割程度にセーブしながら仕事をしていた。セーブすることでやり甲斐も少なく物足りなさを感じていた。常にもう少しブレーキを緩めたいと思っていた。

周りの人達は何も言わなかった。
詩織を除いては。

詩織は事あるごとに「飛ばしすぎ!」と言ってきた。気にかけてくれていることはわかるものの、僕は内心ウンザリしていた。

そんな時、僕だけにしか対応することができない問題が発生した。詩織から
「レンさん、食事中に申し訳ないのですが設備のトラブルが解決しないので昼休みの後、手伝って頂けませんか?」と言われた。

は? 何故敬語?
そもそもあなた部署違うし。
それでも仕事ならやりますよ?
でもさぁ、僕から仕事を取り上げといてこんな時だけ敬語でお願いとか都合良すぎじゃね?

レンは心の中でひとしきり愚痴った。

今の僕は朝9時から午後2時までの時短勤務だ。
結局トラブルが解決したのは午後7時だった。
意に反したトラブルの処理だったが、久しぶりに仕事をやり切ったという充実感を感じた。

この瞬間、僕の心の中でかけていたブレーキはついに壊れてしまった。

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