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キレる理不尽モラハラ 12

No.25　19/04/30 01:04
ペンギンさん ( 50代 ♀ 8kENLb ) あ+あ-

昨日の晩 NHKのEテレで能のパリ公演をやってました
演目は世阿弥自身が渾身を込めて書いたと言われてる砧（きぬた）と言う話です

九州の芦屋という町の役人が京に上って三年以上帰ってこない
今年の正月こそは……と心待ちにしてた妻は今年も無理だと知ると心底落ち込んでしまうんです
室町時代の話ですから寿命を考えただけで三年は今と比べてもとてつもなく長い
電話もなければ電車もない郵便局もない
京都なんて当時の九州の人からみたら今の北海道に行くよりは遥か～～に遠いだろう
仕事だから帰れないのはわかるけど私は？と思う妻………

私もそんな思いを三年以上いや何年かわからないほどしてます

この九州の妻の情けない寂しい思いのシーンを能は２０分もゆっくり演じるですよ
よくもせっかちに違いないパリの人々がこの間（ま）に耐えたなぁ～とこの場面だけで思いました
能はお雛様に出てくる五人囃子のような笛太鼓鼓といった楽器と唄で構成されてますが響きがとても美しいのですパリの人が我慢して椅子に座ってる観てるのだからと私も最後まで全部見ました
はしょれば三行で済むくらいのお話なのですが２時間弱演じてました
たいへんですよあの摺り足で進んだり衣装を捌いて動くだけでも重労働ですし唄わなくてはいけません
歌舞伎のような派手さはないけどパリにあの本格派の舞台を持ち込んでの公演は素晴らしかったです

もしかしたら再放送があるかもしれませんよかったらご覧下さい

妻の気持ちは大昔も今も変わらないんですね

衣装の花ばなが美しいです