🎭ある暗黒卿の気紛れな呟きⅡ🎵＋⚡✒🐱

>> 350 🎵でソナタ,ロ短調が圧倒的に優れて密度濃い形式の大傑作であるが、次いでピアノ協奏曲１番も４つの楽章が繋がり、幾つかのモチーフがどの楽章にも現れる緊密な構成の点で、なかなか優れている。
場合によってはシューマンの交響曲４番くらい、形式の優秀作かも知れない。ただリストの協奏曲１番は、かなりピアノやオーケストラに派手な要素があるため、軽く表面的な作品でシューマン交響曲４番みたいな深みに欠けると誤解され易い。

またピアノ協奏曲２番は、これはもうピアノとオーケストラによる大交響詩と言ってよいタイプの作品で、とにかく２つのピアノ協奏曲を見ると、一番ピアノの華麗な技巧を見せるハズの作品であるピアノ協奏曲なのに、あの華麗で派手好みのリストが何だかピアノ技巧を見せるより斬新な形式に拘っているようで、彼の本質をかいま見れる。

ピアノ協奏曲２番なんか特に、ヴィルトゥオーソ型協奏曲は嫌いだと言ったシューマンの協奏曲よりも、出だしが地味で、ピアノは大人しくオーケストラの伴奏をしているし。

ソナタ風幻想曲｢ダンテを読んで｣は、上に挙げた作品の中で一番若い時代に作曲されたから、優れた解説者とダンテ神曲についての知識さえあれば、形式やモチーフの使い方の妙技について、割合よく理解できるだろう。

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全く昨日は最悪だった！

ある大きな教会(名前は伏せる)にミサ/礼拝に行き、儀式自体はいつもの通り、荘厳で立派なモノだったが、昼過ぎに終了してから、新年会？だかが信徒会館であるから、行かないかと知り合いの日本人信徒に誘われた。

私は今までその教会自体には長く通ったが、終わった後の信徒会館の様々な催しには殆ど出席した事がない。

中が狭い事、何か雰囲気が年配者中心な事、それに午前中の礼拝自体がかなり長く本格的だから、それを目的に通っていたから。

さて半ば主体性なしに誘われるまま信徒会館の新年会に行ったが、まず入り口で小さな和風弁当を千円で買わされた。
これを知っていたからかどうか、日本人以外の国の人々、特に東欧やアフリカの人々は新年会に姿なし。
私と２人のアメリカ人のみ例外。

さていよいよ食事会が始まる時になって、まず主任聖職者の挨拶と祈祷。これは教会だから妥当だろう？

だが次に別の聖職者が現れ、今年の抱負云々を長く語る。

その次に信徒代表の老人が、30秒くらい話しますと言いながら、悠々５分は何か語った。

それから聖職者の短い祈りで会食開始。

思ったのだが、普通の国なら最初の聖職者の挨拶と祈りの後、すぐ会食になる。
こんな次々と長いお話を皆が黙って静かに聞いてから会食なんて、喩えは悪いがナチスの党大会の会食だってやらなかったろう!?

ヒトラーの話し聞きながら、皆、自由にビール飲んだり食事を始めたハズ。

日本人はゴルバチョフも言ったように根っからの社会主義に合う国民性のようだ。私に言わせればファシズム向きの国民性！
↩

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>> 352 更に会食の途中でまたまた皆が静かになり、役員か誰かのコネなのだろう、つまらない琴の演奏を３曲も聞かされた。
本当に古い日本の音楽(雅楽とか)ならいい。興味深い。しかし20世紀にかかる作者の曲ばかり。結局、ワーグナーやドビュッシーの作品の方が遥かにオリエンタルなメロディーと雰囲気濃厚。
中の一曲なんか、シューマンの最低の弟子が師の曲を真似したが上手くいかなかったような感じの、つまりシューマン音楽のメロディーを超劣化させただけみたいな曲。

さすがにアメリカ人は耐えきれなくなり(買わされた弁当も純和食で量は少なく、漬物や欧米人には食べられないモノだらけで、呆れたのも理由だろう)、途中で席を立ち帰っていった。

琴のつまらない演奏の後は、普段の教会の合唱隊が短く２曲歌い、それでもって会食終了。殆ど食事にも成らなかった(私の胃には)弁当の為に千円捨てて、しかもそれさえ落ち着いて食べる時間なく、無理やりスピーチやら琴やら聞かされ、最後には皆で弁当の片付け、燃えるゴミと燃えないゴミの仕分け等々。

とにかく私から見たら騙されたような昼食会(新年会)だった。話しにだけは聞く、日本の会社の忘年会なり新年会？なりに慣れている日本人らには特に何も問題なかったみたいだが💦


久しぶりで、辛いカルチャーショックを味わった(泣)

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直前の２つのレスの体験ゆえに言うのでは無いが、教会なり宗教施設に行くのは、孤独だから友達作りが目的は全く邪道であり最後は期待が裏切られて行かなくなるものだ。
信徒同士の派閥だのトラブルをどこでもよく耳にする。

やはり教会とは、純粋に個人が神に祈り、賛美し、神の存在を感じる為に行くべき場所以外の何物でもない！

私にはこんな事、分かりきった事だが、とにかく友達作りや社交の場では無いと言う事。これが分からない者は宗教施設に行くべきではない。何かのサークル活動にでも入ればよいだけ。

ただ、私は数少ないアフリカ系の男女や、東欧の貧しい国出身の女性で生活の為に日本人男性と結婚したような人々の孤独、苦難を何度か聞いて知っているから、彼らには声をかけるようにしている。

日本人は英語コンプレックス(笑)からか、きちんと正しい英語で喋れないと彼らとほとんど口を聞かないが、彼らとて英語が母語で無いのだし、喋れなければ日本語で声かけてもよいと思うのだが。

私は先ず彼らに英語と日本語で話しかけ、日本語が出来ない人の場合には英語でまずドイツ語かフランス語が喋れるか訊ねる。
アフリカ系ならたまにフランス語が出来る人がいるから、それならこっちも楽だし。
流石にドイツ語となると、東欧の外交官かインテリくらいしか居ない。宗派からしてドイツ系は元より北欧人も皆無だから、ドイツ語の通用範囲はほとんど無い。
独仏どちらもダメと分かれば、これはこちらの善意、サービスで英語で話す。


またこういう、普通に日本人が主体の教会とは別に、ドイツ人教会(カトリックとプロテスタントがそれぞれ一つずつ東京にある)、フランス人教会(聖心大学の礼拝堂を使う)があるが、そこに集まるドイツ人やフランス人は、本国なら復活祭とクリスマス以外、教会に行かないような感じの人が大半。彼らは異国の日本で、やはり同族同士、週に一回教会に集まり、多分、祈り以上に礼拝後の団欒を楽しみにやって来るのだ。手厳しい言い方をすれば。

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🎵何とかシューマン交響曲４番のピアノ１台編曲が可能に。
ペーター版とブライトコップフ版の異なった古い版を参考に、自分に合ったバージョンを作る。
ペーターとブライトコップフは全く別角度から編曲していると見てよく、この点ではモーツァルト40番の全音版がペーター版を少しだけ変えて独自に別の編曲者の名前で出版しているような恥ずかしいモノとは全然違う。

さてマトモに私流に編曲するとオーケストラみたいな派手で大量の音量が出る少々ベートーヴェンのリスト編曲みたいに成りそうだが、ここは我慢してわざと例のメキシコ映画｢パラドックス｣でこの曲が使われた時みたいに、何か空しく空回りしているような表現もいいかも…

かのグレン･グールドがよくバッハ演奏でやったみたいな。

思えば対位法好きなグールドなのにシューマンの作品は確か弾いていない。

もしかしたらグールドの場合、全て理性で理解できる作品が好きで、いくら対位法的でも謎や不安を残すシューマンを嫌いだったのかも知れない。彼は私みたいに｢暗黒卿｣では無かったから(笑)

まあ交響曲４番を編曲する分にはシューマンにしては、彼のピアノ作品みたいな謎は余りないのだが、グールドはバッハで忙しくてこの作品を編曲して弾こうと思い至らなかったのかも知れない!?

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念のために、これを見ているであろうヒカリ君を主な対象にレスしておこう。

まずこれはどーでもいい事だが、ヒカリ(光)とはラテン語でLUXであり、これが語源でかの悪魔大王ルチフェルの名が生まれたのだ。

つまり常に悪が闇とは限らず、光が悪魔の本質にも有り得ると言う古代、中世人の知恵だな♪

さて、何度か言ったはずだが、かの者はハイコンテキスト文化が背景である日本語で全てを理解しようとしている。ハイコンテキスト文化では、｢空気｣を読めばよい傾向だから、仮に言語が拙く、言葉足らずでも余り問題視されない。
よく主語を抜かす場合が日本語にあるのが一例。

その対極にあるのが世界一ローコンテキスト文化であるドイツ語である。
曖昧さは許されず、言語で間違いなく他者に全てを伝えねばならない。
動詞の人称変化があるのに、必ず主語を省いてはならない。語順の規則がしっかりしているから主語、述語、補語がどれか分かるのに、さらに名詞の格変化があるし、名詞の最初の文字を大文字書きする。
つまり二重、三重に誤解の余地がないように、安全装置がついているのだ。

ドイツ語は特にローコンテキスト文化の言語だが、ヨーロッパ言語はフランス語も英語もどれも日本語より遥かにローコンテキスト文化の言語と言ってよい。

次に、かの者は自由なラリったような文章をよく書くが、それは大きな不安を紛らわせているのだ、間違いなく。

彼はカオス、深淵に対する巨大な不安を持っている。

だが私の立場なら、前に述べたように自我や自己さえも、本当は無くて、単なる脳が作り出した幻覚、人間同士の約束事みたいなモノに過ぎないと分かっているから、常に存在とは虚無でありカオス、深淵は馴染みのモノと言ってよい。

だから言語において、曖昧さを減らし、厳格かつ形式的なのも、こういった虚無を前提とした、一種の遊び、戯れ以外の何物でもないのだ。

人生自体が、究極の遊び、戯れであろう。何故なら、自我や自己が本当は無いならば、誰の人生か？

真に存在するのは神のみ。我々は単なる夢に過ぎない。故に例えばかの者(光)が私の身近な存在、あるいは私のDoppelgaenger(分身または意識しない別の人格)だったとしても、私には何ら驚きでは無い。

存在の本質的な空虚を満たす為に芸術がある。また学術がある。とは言え、これも遊びである事に変わりはないが…

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>> 356 故に｢自己肯定感｣とか言うレスがかなり伸びているのを見て、私は不思議に思う。

まあそれだけ自己肯定が出来ない、不安や不満を抱えた人が多い証明であろう？
レスの内容はほとんど見ていないが。

しかし本来、自我や自己は究極には存在しないのだから、自己肯定感とか自己否定とか矛盾した概念なのだ。

自我ego,Ichは存在しないのだし、自己Selbstがユングの言う如く自我よりもっと深い無意識の領域に根差すモノだとしても、そこには個々の人毎の区別は無く、全ては究極に同じエネルギーなのだから、それを肯定や否定しても、どうにもならないのだ。

あえて出来る事は、肯定して全てを宇宙エネルギーに任せ(それが自己なのだから)、その上でそのエネルギーの創造主である神を愛し祈り従うのが最上の方法であろう!?

まあ仏教(日本仏教というより本来のインド仏教)によれば、自己の本質である宇宙エネルギーこそが煩悩や苦の根元だから、それを修行で断ち(しかしどうやって？)、完全な無に至る事が涅槃に入る事であり、そうしてやっと永遠の安息につける事になるが…

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>> 357 🎵とは言え、自我が本当は存在せず自己も個々には無くて遍満する宇宙エネルギーに過ぎないと真に理解している人は少ない。

ほとんどの人々は、盲目つまり啓蒙前の状態にある。

で、こうした啓蒙されていない人々にとって、あえて危険な作曲家を言うと、それは先ずシューマンとチャイコフスキーであろう？

チャイコフスキーは、悲愴交響曲が何でもイギリスの医師の実験によると、鬱状態の患者に聞かせたところ、自殺願望が高まったケースが多かった、と。
だから鬱や不安抱えた人は悲愴交響曲に注意すべきで、後はまあ白鳥の湖や、1812年、弦楽セレナーデ等は問題ないだろう。
チャイコフスキーの前にあるのは死の恐怖と死への憧憬だ。

他方シューマンの場合、あれだけロマンティックでありながら、彼は巨大な深淵の縁に立っている。
ピアノ曲ならクライスレリアーナ、グランドソナタもそうか!?
私も子供時代に、彼の子供の情景をコルトー演奏版で聞き、何か寂しさ、不安感を持ったのを覚えている。同じＬＰに入っていたドビュッシーの子供の領分には全く感じなかったモノだ。

歌曲ならやはり女の愛と生涯が一番暗いか？

あと今夢中な交響曲４番にも、深淵の縁をかいま見る部分がある。

つまりシューマンの音楽は、感受性が強く、かつ何か不安を抱いている人には、勧められない。

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ただ概してインド哲学が、現代科学も交えて簡潔に言うなら｢我々の自我は脳が狂わない為に、仮に作り出したモノに過ぎず、本当は自我は無く、自己さえも個々に存在せず、宇宙に遍満するエネルギーの一部に過ぎない。故に自己に拘らず全てを宇宙エネルギーに委ねるのが正しい｣と説き、ヒンズー哲学、仏教哲学どちらも宇宙に対して個々が働きかけるのに消極的なのに対して…
(ヒンズー哲学では宇宙エネルギー<ブラフマン>と自己<アートマン>が同じだと肯定して安らぎを得るが、仏教哲学では宇宙エネルギーこそが生、苦、煩悩の根元だから、それからの脱却を目指して安らぎ<涅槃>に至る、の違いはあるが)

他方、キリスト教と言うよりも一神教全般や、その影響受けたフランクル心理学、更にユダヤ神秘思想カバラ等では、
｢自我は脳が狂わない為に仮に作り出したモノで、我々の存在自体が宇宙エネルギーの一部だとしても、その宇宙エネルギーも神の被造物である。我々の自我が脳が作り出した仮のモノであっても、人間の自我には未来を選択する自由意思があり、大小を問わず自由を行使できる。それを神に味方する方向に行使するのが人間の存在意義であり、また神の味方して行使するなら自我は仮のモノで無くなり、神により永遠の個性として存在し続けるようになる｣
とまあ要約すればこうなる。

フランクル心理学は選択の自由や自由意思を認めるが、キリスト教的な永遠の(自己の)命、存在までは、有るとも無いとも言っていない。

また宇宙エネルギーも含め、とにかく存在(宇宙)そのものを神化(ギリシャ正教の思想)なり、神の善に変えていく(カバラ)のが個々の人間に使命、存在意義であるが、キリスト教の場合(自由意思を認める正教とカトリック)、儚い仮の存在でしかない自我だけでは無理なので、三位一体の神の神格の一つである聖霊が各々、信仰する者の自我なり自己なりに下り、その助けで宇宙を神化し、自らも永遠の命(単に宇宙エネルギーの中に還元されるのではなく、個々のペルソナを保持しつつ)を受けられる、と言う事になる。

つまり一神教の場合には、宇宙エネルギーに対して能動的な態度も可能なのだ。

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>> 359 しかし、宇宙エネルギーなるモノがいわゆる<神>と呼ばれる存在なのか否か、まず議論が分かれるところであろう？

神であるとした場合、ヒンズーのヴェーダーンタ流に自らを梵(宇宙エネルギー、または宇宙の存在の根元)に委ねれば良い事になる。

他方インド仏教では、宇宙エネルギーが生、苦の根元だから、これと自らとの関係を経ち解脱する。勿論、自らが空だと悟るのがその実は、自らが宇宙エネルギーの一部と悟るとも取れるヴィジュニャナヴァーダ(唯識派)と、いや宇宙エネルギーさえ空だとして否定するマディヤミーカ(中観派)では或いは大きな違いがあるのかも知れない。

他方、キリスト教等では宇宙エネルギーと神は別であり、宇宙エネルギーも被造物と見るのが妥当だろうが、両者を絶対に断絶したモノとは言い切らず、宇宙エネルギーも神の一部分なのかも知れない。

とにかく人間ごときには難し過ぎて分からない事だ！

だがいずれにせよ、宇宙エネルギーの一部である我々が、聖霊の力を借りて宇宙エネルギー自体に働きかけ、より善きモノに成るようにする、と言うのは正しい解釈だろう!?

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🎵さてシューマン交響曲４番の編曲はかなり定まってきたが、まだ途上なので、多分シューマンのピアノ作品と比較したら、幻想曲と同じかそれ以上難しくなるだろうが、他の編曲作品と比較した場合は何とも言えない。

やはりベートーヴェン交響曲３番エロイカの編曲版が断トツだとしても、モーツァルトの２曲、つまり38番と40番は派手にはならない代わりに、密度が濃く、ショパンのエチュードの３度、６度、オクターブ、また幾分シューマンのトッカータの要素を合わせたみたいな感じになる。

これはこれで細かく緊密な難しさがある。

ただ表現に関して言えば、モーツァルト交響曲はしっかりスタイルを表現出来さえすれば、特にあれこれロマン派みたいに頭を悩ます必要はない。
むしろテンポの上げ下げ、過度な強弱は避けるべき要素なのだ。無論、弾く側の感情を強く出すのも控えるべき。

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なるほど。この掲示板も縮小、そして自然消滅の方向を考えているのかな？
何かのキーワードで検索しても、もう二十日以上、更新されていないし。以前は毎日か隔日に新着を更新していたが。
管理人が激減した？

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仮にだ、毎日、休みなく最高に心身の苦痛を伴うような拷問があるとして、それを20代なり30代なりの人がこの先一生涯受け続けねばならないとしたら、その人が自殺するのを罪だからダメと言う権利が、我々キリスト教徒や、またイスラム教徒みたいに自殺を他殺以上の大罪と見なす者でも有るのだろうか？

まあ現実にはかの文豪シラーが言ったように、最大限の苦しみは長続きせず死に至る場合が殆どなのだが、しかし仮に科学技術の進歩で天寿を全うしつつ毎日休みなく最高限の苦痛を与える拷問や刑罰がこの先、開発されないとは言いきれまい!?

で、耐えられない苦痛に対して自殺する権利が人間にあるか否か、例えば日本でも無理やり出版社のごり押しでベストセラーに成った感が無くもない、かのイェール大学の倫理学教授が書いた｢死について｣だかの本でも、論じられている。

チラッと読んだだけだが、彼はユダヤ人らしいが、何でもかんでも自殺に反対と言うわけでも無いらしい。

やはり耐えられない苦痛に対しては自殺の可能性を容認しているようだ。

ただ、この彼の本は、かなり様々なパターンから死について考察されているようで、それは面白いだろうが、しかしどうも死とは何か、自我とは何か、誰が死ぬのか、等々の問題については考察が浅いようでもある。

まあユダヤ･ネットワークの力、宣伝力に物言わせてベストセラーにした感じの、中身はアメリカによくある浅い自己啓発本みたいなレベルと言っていいだろう？

日本の読者がこれを読むくらいなら、むしろ禅関係や分かりやすく死について書かれた仏教者の本の方がずっといいだろう。

また西洋思想ならば、宗教関係は一先ず置いても、ショーペンハウアーやニーチェ、またはユングやフランクルの著作の方がずっと深く優れていて、多大な示唆を貰えるだろう？

或いはまだ若くしてボン大学の哲学教授に成ったマルクス･ガブリエルの著作の方が、ずっと深みがあるかも知れない。
↩

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>> 363 これは私の偏見も混じるが、大体、アメリカ人が書く哲学や生死に関する本は自己啓発本に近く浅い。

英語圏ならばまだイギリス系の著者の方がいい。

だがやはり欧米ならドイツ語圏の哲学者や心理学者の著作が一番深い。古代から中世までのインド哲学者に似て深い。
また意外に時々イタリア人が書く本にも優れたモノがある。

ロシアとなると、これは哲学者より文豪の作品に根気よく取り組んで、生き方や知恵を知らずに身に付ける感じか？

なお、哲学よりも現代科学一般の百科辞典みたいなモノならイギリスで出版された著作が多分一番いいかも知れない。

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ところで以前にも論じたが、難しい言語はどれなのか？

古典語も含めるなら、大概の経験者が古代ギリシャ語だと言う。
サンスクリットの方が複雑だとの意見もあるが、しかしこれは勉強の仕方が異なり、インド学や言語学専攻の者でもサンスクリットは辞書や参考書なしにスラスラ読めたり、文法を全て頭に入れる事を余り要求されないらしいのだ。

他方、古典学者なら古典ギリシャ語やコイネ･ギリシャ語は、一般に外国語を習得するように、しっかりモノにせねばならないから、やはりギリシャ語が一番厄介となるのだろう？

ラテン語の難しさはギリシャ語程では無いが、ただ格変化や動詞変化が現代のヨーロッパ語では一番複雑なポーランド語レベルであるのに加えて、語順が全く自由なので例えば名詞とそれを修飾する形容詞が、文中でかなり離れた位置にあったりするのが頻繁な事、あとはギリシャ語程で無くても、動詞の基本形を現代語より多く暗記せねば成らない事、等だろう？

ではこれら古典語を除くと、現代語で難しいのはどれか？

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>> 365 まず、特に日本ではよく言われる私から見たら詭弁として、英語は難しい、何故なら他の外国語と違いネイティブ並みのレベルを想定せねば成らないから、と言う暴論がある。

しかしそれは日本の一部の人の都合に過ぎず、例えばフランスやドイツで生活せねば成らない移民労働者や、真面目にキャリア積まねばならない外国人にとっては、フランス語やドイツ語をネイティブ並みに出来るようにせねば成らない。

果たしてこのレベルにまで行くとなると、特に日本人には英語の方がフランス語、更にドイツ語等より易しいのでは無かろうか？

日本語には全ての名詞に性別があるわけでなし、また動詞の人称変化も無い。ヨーロッパ言語で一番これに近いのは英語なのだから。

英語の発音が日本人には難しいと言うのも、中にはフランス語の方が難しいと言って嘆いている言語スペシャリストも居るし、またデンマーク語やチェコ語みたいな超絶的な発音の難しさは、さすがに英語には無い。

つまり発音に関しては、英語より日本人に難しい言語は沢山あると言う事だ。

同じく綴りと発音の隔たりも、英語にはかなりあるとは言え、デンマーク語も相当なモノだし。

また、仮に英語について一単語毎に綴りを覚えねばならないのが苦痛だとしたら、ドイツ語の全ての名詞を男性、中性、女性のどれか暗記し、ついでに６種類くらいある複数形のパターンを、どの単語がどのパターンになるのか全て覚えねば成らないのと比較した場合、どちらが面倒なのか？

まあ私はドイツ語の性別や複数など、自然に喋って覚えたのが大半だが、これをドイツ語に囲まれた環境に居ないで全部暗記するとしたら、多分大変に違いない!?
↩

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>> 366 これに関して、ドイツ語がネイティブな私にしてみれば、２年くらいポーランドに住んでスラヴ系の、ドイツ語より格変化が多く、動詞人称変化も多いポーランドをある程度習得するのは、それなりに難しく、当然ポーランド語はドイツ語より難しいと思っていた。

一概にスラヴ語と言っても、千差万別でロシア語は難しいがポーランド語ほど変化が多くないらしいし、旧ユーゴスラビアの言葉の中にはマケドニア語みたいにかなり単純化したスラヴ語も有る。

結局、スラヴ語で一番文法が難しいのはポーランド語、発音はチェコ語であろうか？
↩

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>> 367 ただ、ポーランド語を専門に研究している日本人が言うには、確かに最初からポーランド語は変化だらけで難しいし、ロシア語と比べても３年くらい苦労すればその後は平坦というワケでもなく、細かい不規則変化が多い。
しかし、ドイツ語、ポーランド語どちらも名詞は男性、中性、女性と３性あるが、ポーランド語(というかスラヴ語全般)の名詞の性別の約80％は、名詞の主格の語尾で分かる。

他方ドイツ語の場合、逆に性別が分かる名詞が20％くらい、残りの80％はイチイチ覚えねばならない。

更にスラヴ語には冠詞が無いがドイツ語は定冠詞、不定冠詞、無冠詞それぞれによって格変化の仕方が変わる。

また複数形。スラヴ語にも不規則さはあるが、ドイツ語みたいに単語毎に複数形を覚える面倒さは無い。

また構文に関してドイツ語みたいなマニアックな語順の規則、動詞が２番目に来る法則なのに副文では動詞が最後に来るとか、分離動詞とか、そういった面倒な法則が無い。

私はこれ聞いて、なるほどと思った。
いや、だからドイツ語がヨーロッパ系で一番難しいとは思わないし、そもそも母語は客観的に見れない。ただ息子が喋っているのを見ても、イチイチ頭で複雑な文法を考えてから喋るのでは無く、喋り慣れてどれが正しいか自然に分かる、という類のモノだとはよく痛感する。

やはり言語は文法、特にドイツ語やスラヴ語みたいに格変化や動詞変化が多い言語を外国人が学ぶ場合、文法をなおざりにしたら全く話にならないが、文法と並んでとにかく喋り聞き、自然に覚えてしまう事が大事なのだ。

その意味で、私のラテン語を喋ると言う挑戦は、なかなか苦しい。ネイティブが居ないから。

他方、フランス語みたいな言語はラテン語よりずっと喋り安い環境にはあるが、あれはあれで書くが読まない、発音しない文字だらけで、読み書きをネイティブ並みにするとなると、やはり難しい言語であろう!?

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>> 368 他方、日本語はかつてはウラル･アルタイ系言語と言われていたが、最近ではどの系統にもハッキリ属さない、とされているらしい。

とは言え、学者によると朝鮮語、モンゴル語、果てはトルコ語との共通性が強いのは事実らしい。

日本語の難しさは読み書きであり、漢字に送り仮名まで付ける、一つの漢字に沢山読み方がある、これが最大の難点だろう？

漢字と送り仮名を除けば、言語自体はトルコ語等に比べて難しくないらしい。

更に昔は同じ語族扱いされていたフィン･ウゴル語(フィンランド語、ハンガリー語など)に比べたら、文法はかなり楽だと。

中国語は漢字自体なら日本語より優しいだろうが(いわゆる共産中国語の場合)、あの数種類ある上げ下げのメロディー(笑)が難しいと言われる。
いや、トルコ語学者の(と言う事はウイグル語も専門だから何度も中国に出入りしている)ドイツの教授によれば、自分には難しいが、音楽家の私には楽かも知れない、と言っていたが、私は中国自体が嫌いなので、全く中国語に関心が持てない。

そうそう、トルコと言えば、件の大教授はベルリン人だから関係ないが、私は最近、第２回ウィーン包囲(1683年)の際、トルコ軍が要塞都市ウィーンを破れず結局ドイツ諸侯、スペイン、ヴェネチア、ローマ教皇にポーランド王国まで含む連合軍に最後、ウィーン近郊で大敗するまでの経緯を詳しく書いた本を読んだ。

その際、ウィーン目指して進軍中のトルコ軍がウィーン周辺(半径約50kmくらい)の様々な街や村を襲い、刃向かいもしなかった住民らを皆虐殺した事で怒りが沸々と湧いてきた。

全くヒトラーはオーストリア生まれとは言え、オーストリア人では無かったと痛感。もしオーストリア人だったならば、ドイツ軍にトルコを攻めさせてソ連の十倍以上簡単に破り、まあイスタンブールはコンスタンティノープルだから破壊の代わりに第三帝国かギリシャの領土、或いは傀儡国家であるネオ･ビザンティン帝国の首都にするとして、トルコ人共は独ソ戦のロシア人並みに(つまり２千万人)殺戮して、かつてのウィーン包囲時の怨みを晴らすべきだった、とふと思うのだ。

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一昨日、夕方に冷水のシャワーを浴びた後、シューマン４番、モーツァルト38＆40番、ベートーヴェン３番エロイカを、どうせ熱くなるだろうから暖房無しで練習し、さて夜中だから寝ようと思っていたら、息子の奴が今までの中古車を新車に代えたから俺様にわざわざ見せたくて、やってきてドライブに誘った。もう真夜中０時を過ぎていたのに。
で外に出て乗って、一時間程走り駐車し、そこから数分歩いて深夜カフェに。

まあその全てが合わさったのだろう？ 何か体調がイマイチに。いや全力でベートーヴェン３番を弾くには💦

で昨夜から、デンマークの刑事映画シリーズを見始めた。しっかし改めて、デンマーク語と言うのはスウェーデン語に近く、ドイツ語の親戚みたいな言語のハズだが、字幕無しでは80％分からず。
オランダ語みたいに何となく分かると言う代物ではない！

ただたまに、全くドイツ語と同じか似た単語があり、まあ北ドイツのデンマーク国境に近い辺りに住んでいたら、何となく分かってくるモノなのかも知れない。

逆に英語は本来、北ドイツ方言喋るアングロサクソンの言語だったのが、中世に４百年フランス系王朝と貴族にイングランドが支配受け、かなりドイツ語と違う、フランス系単語だらけの言語に成ったと以前書いたが、実はその前にデンマークのヴァイキングの侵略を百年くらい受けたので、デンマーク語の単語も少し入っている。
sky(空)なんかその代表。
ドイツ語Himmel、オランダ語hemelen? 等、本来の西ゲルマン語と違うし、フランス語のcielとも全然違う。
↩

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>> 370 さてしかし、これは突然デンマークに放り出されたら大変だぞ、と思いつつ、映画にはハマってしまった。

いや、何と言うかドイツの映画やドラマもハリウッドなんかよりずっとリアリズムに溢れているが、それを更に厳しくした感じ。

北欧の乾いて素っ気ない人々の雰囲気と、感傷をほとんど交えない事件や粗筋。

北欧諸国ではよくダントツの軟弱野郎にされるスウェーデン男やスウェーデンの雰囲気とはまた違って、乾いたリアリズムに徹したデンマークであった(笑)

ノルウェーとなると、乾いた代わりに壮絶感が出てくるんだろうな？

あとゲルマン系北欧では無いが、フィンランドのソ連との戦争映画も最近見て、フィンランド人に好感持ったわ。

シモ･ヘイエは出なかったが、似たような強者が結構多かった。

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>> 371 何々、私も若年アルツハイマーに掛かったか？

デンマークに突然放り出されたら大変？
それは無理して出来もしないデンマーク語は喋ろうとするからだ、ドイツ語喋っていたら向こうが皆、理解するわ！

北欧人にかなりドイツ語は通じる。加えてデンマークはドイツと陸の国境あるんだから、特に通じる。

何か教訓になるような話。例えば水に落ちたら、泳げない奴は手足バタバタして溺れ死に、泳げる奴は浮いて息しているだけなら何もしなくて大丈夫だからジタバタしない、てのに似ている(笑)

さて、ずっと前に見たブリッジと言うデンマーク＆スウェーデンのドラマ、また実際見てきたデンマーク人の男女、それに今回のドラマ等から判断して、概してデンマーク人はスウェーデン人より顔が丸く広いと言うか、無骨な感じで、ハッキリ言えばスウェーデン人の方が美男、美女が多い。

言葉の響きもスウェーデン語の方が滑らかで美しい。
ゴツゴツしたデンマーク語と滑らかなスウェーデン語、これはオランダ語とドイツ語みたいな関係か？

ただ私は歴史的にはデンマークの方が好きだが…
↩

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>> 372 しかし芸術となるとデンマークって音楽家にニールセンが居るだけ。哲学ならキルケゴール、物理はボーア、また文学はアナーセン(アンデルセン)が居るけど。

スウェーデンも音楽はパッとしない。

ノルウェーは一応、音楽のグリーク、美術のムンク、文学のイプセンと揃い、また世界的な探検家揃いの国だから敬服だ！

とは言え、ドイツだってオーストリアを除いたら、芸術家や哲学者が自己完結している領邦は少ないか？

自己完結、つまり生まれ、活躍、死全てが揃っているとなると、ザクセンのバッハ、ザクセンとウェストファーレンのシューマン、ザクセンとバイエルン、ヴェネチアのワーグナー、ハンブルクのメンデルスゾーン、くらいか？

プロイセンは音楽ではホフマン、ニコライ等、超一流とは言えない代わり、哲学ではカント、ヘーゲル、ショーペンハウアー、ニーチェ(実はポーランド系で人生の半分くらいスイスやイタリアで過ごしたが)などが揃う。

あとの領邦/州はダメじゃん？
大体、ドイツとは沢山のLandラント(州と言うが国でもある)の集合体なのだから。
アメリカの各州が国(ステイト)なのと同じ。でアメリカの場合、全体でＵ.Ｓ(ユナイテッド･ステイツ)、ドイツはＢＲＤつまりブンデス･レプブリークと言うが、ドイツそのものをドイチュラントと最後に国Landを着ける。
これが第二次大戦終了まではLandラントでなくReichライヒ(国または帝国)だったのだ。

つまり中世からの考え方で、各々の領邦が国Landであり、全体は神聖ローマ帝国だったからReichライヒ/帝国または大きな国。

因みに以前書いたと思うが、ドイツ人が未だにReichライヒと名付けているのはフランス(フランクライヒ)とオーストリア(エースタライヒ)の２国だけである。

如何に中世末から近代のドイツ諸領邦にとって、いやヨーロッパ全体にとって、この２国が大国だったかが分かる。

イングランドはエングラントでラントだし、スコットランドもショットラントで同様。
オランダはニーダーランデつまり低地のラント達(複数)
ロシアはルスラント。
デンマークに至ってはデネマルク、つまりマルク(辺境の領邦)に過ぎなかった。

• << 376 このレスだが、やはりワーグナーは自己完結しているとは言えない。 基本はザクセン人で、ザクセンはドイツ圏ではオーストリアに次いで音楽の才能を生み出した地域だが(バッハ、ヘンデル、シューマン等々)、ワーグナーの場合、ナチスが純ドイツ音楽と誤った宣伝したため、今でもドイツ的な代表格に思われている場合がある。 だがこれは間違いで、彼は若くしてパリ、有名になってからはドイツ各地を基盤にしつつ、イタリア特にヴェネチアを愛し、住み、そこで死んだ。 そして彼の音楽には勿論ベートーヴェンの影響が最大であるが、他に意外とフランスやイタリアの要素、更にショパン等の影響があるのだ。 ショパンとワーグナーは、全然違う世界と思われがちだが、私は若い頃、特にショパン晩年作品の和声の影響をワーグナーに嗅ぎ付けたし、あのニーチェもドイツ･ロマン派を嫌ったが、外国人であるショパンと、そしてワーグナーだけは、19世紀作曲家で愛好していた。 ニーチェは書いている。｢ワーグナーにはドイツ的というよりフランスの影響が強く見られる｣と。 またドビュッシーもショパンとワーグナーの近似性に触れている。 このようにワーグナーの世界は、楽劇のテーマがドイツ的であるけれど、音楽の内容は、全ヨーロッパ的なのである。まあリストほどでは無かったにしても。 でドイツ人が一番ドイツらしい作曲家と考えているのがブラームス。彼は後半生をオーストリアで生きたが、他のオーストリアに移住した大作曲家ほどオーストリアの影響を受けずに、頑なに北ドイツのスタイルを貫いた(とされる)。 しかし私個人としては、正直、ブラームスのデカダン的要素を評価するが、彼の音楽が純ドイツ的なのかどうか、分からない。と言うより、ヴァイオリン協奏曲とパガニーニ変奏曲(名人芸発揮のピアノ作品)、それから幾つかの小品を除くと、ブラームス音楽自体が良く理解できない💦 しかしこれは不思議でもなく、チャイコフスキーすら全く音楽の伝統あるドイツであんなブラームスが人気なのは理解できないし、冒涜みたいなもんだ、と書いているのだ。 ニーチェもブラームス音楽はインポテンツの音楽だ、とやはり悪口。 チャイコフスキー、ニーチェ以外にも、ブラームスを余り好きで無かった人に、リスト、(ワーグナー)、マーラー等が居るから、私が音痴というワケでも無いようだ(笑)

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>> 373 もしドイツ語を学んでいる人が混乱するといけないから書いておくと、

オランダをドイツ語でニーダーランデNiederlandeと呼ぶ場合のラントLand→ランデLande(複数形)は、少し古い形で、またLandが政治的な国家より土地のイメージが強い場合。
普通、Landラントの複数形はLaender/La"nderレンダーになる。国家としてLandを捉えた場合や現代で普通にLandの複数を使う場合は、こちらが一般的。
Niederlandeは低地ドイツ語、またはオランダ語ではNederlandネーデルラントと呼ばれる。

なお日本ではネーデルラントの代わりに国の中心をなす州ホラントのポルトガル訛りであるオランダを使うように、ドイツ語でも正式でない場合にはHollandホラントとオランダを呼び、男のオランダ人をHollaender/Holla"nderホーレンダー、女のオランダ人をHollaenderin/Holla"nderinホーレンデリンと呼ぶ。
この場合、ａにウムラウトは付くが最初のＨの後のｏは変音しない。
念のため。

また書き忘れたが、今のドイツはDeutschlandドイチュラントだが、戦前は、冠詞付きなら Das deutsche Reich ダス ドイチェ ライヒ、冠詞無しなら Deutschesreich ドイチェスライヒと呼ばれた。

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昨夕は珍しい(？)ウクライナ製の戦争映画を見た。
1818年、ロシアに革命が起き、ウクライナは独立を宣言、しかし数で勝るロシア赤軍と戦わねばならない、と言う話。

まあウクライナ製だから、予算が足りないらしく、戦闘シーンが少なく、人も少なく、後はダラダラとスパイのワケわからない動き等ばかり。飽きたが、我慢して最後まで見た。

言語はウクライナ語だから、ポーランド語が分かる私には、幾分、理解できる部分があった。とは言え、ロシア語を聞く時より少しマシな程度か？

大体、東欧の映画はロシアのも含めて、愛国主義高揚の目的が多く、やたら自国の戦いを美化し、若者らを英雄に仕立て上げる傾向。

連中が戦争の空しさとか、敵よりも味方同士の対立、陰謀といった戦争の汚さにまで踏み込んで、映画を作れるようになるのは、果たして何十年先の事だろうか？

他方、ドイツは第二次大戦は勿論、第一次大戦でも未だに悪役にされ易く、これはロシア映画だけでなく、英米、またはフランス映画さえ安っぽいモノではそんな描き方ばかりで、全く詰まらない。

こちらは東欧映画とは逆に、ドイツの兵士らを逆に堂々と英雄として描ける映画の出現まで、後何年かかるのだろうか、と問いたくなる。

一兵士の物語なら既にある。しかし２度の世界大戦で、一般ドイツ兵士や若者は我が身を犠牲に戦ったのだし、それは悪でも何でもない。

まあ今後、欧州のイスラム移民問題、米中対立などが激化し、世界秩序が変動するなら、真の悪は英米で、大戦中のドイツの名誉回復(笑)も起きると期待😉

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>> 373 しかし芸術となるとデンマークって音楽家にニールセンが居るだけ。哲学ならキルケゴール、物理はボーア、また文学はアナーセン(アンデルセン)が居る… このレスだが、やはりワーグナーは自己完結しているとは言えない。

基本はザクセン人で、ザクセンはドイツ圏ではオーストリアに次いで音楽の才能を生み出した地域だが(バッハ、ヘンデル、シューマン等々)、ワーグナーの場合、ナチスが純ドイツ音楽と誤った宣伝したため、今でもドイツ的な代表格に思われている場合がある。

だがこれは間違いで、彼は若くしてパリ、有名になってからはドイツ各地を基盤にしつつ、イタリア特にヴェネチアを愛し、住み、そこで死んだ。

そして彼の音楽には勿論ベートーヴェンの影響が最大であるが、他に意外とフランスやイタリアの要素、更にショパン等の影響があるのだ。

ショパンとワーグナーは、全然違う世界と思われがちだが、私は若い頃、特にショパン晩年作品の和声の影響をワーグナーに嗅ぎ付けたし、あのニーチェもドイツ･ロマン派を嫌ったが、外国人であるショパンと、そしてワーグナーだけは、19世紀作曲家で愛好していた。
ニーチェは書いている。｢ワーグナーにはドイツ的というよりフランスの影響が強く見られる｣と。

またドビュッシーもショパンとワーグナーの近似性に触れている。

このようにワーグナーの世界は、楽劇のテーマがドイツ的であるけれど、音楽の内容は、全ヨーロッパ的なのである。まあリストほどでは無かったにしても。

でドイツ人が一番ドイツらしい作曲家と考えているのがブラームス。彼は後半生をオーストリアで生きたが、他のオーストリアに移住した大作曲家ほどオーストリアの影響を受けずに、頑なに北ドイツのスタイルを貫いた(とされる)。

しかし私個人としては、正直、ブラームスのデカダン的要素を評価するが、彼の音楽が純ドイツ的なのかどうか、分からない。と言うより、ヴァイオリン協奏曲とパガニーニ変奏曲(名人芸発揮のピアノ作品)、それから幾つかの小品を除くと、ブラームス音楽自体が良く理解できない💦

しかしこれは不思議でもなく、チャイコフスキーすら全く音楽の伝統あるドイツであんなブラームスが人気なのは理解できないし、冒涜みたいなもんだ、と書いているのだ。

ニーチェもブラームス音楽はインポテンツの音楽だ、とやはり悪口。

チャイコフスキー、ニーチェ以外にも、ブラームスを余り好きで無かった人に、リスト、(ワーグナー)、マーラー等が居るから、私が音痴というワケでも無いようだ(笑)

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>> 376 🎵ブラームスにも気の毒な面がある。
それは若い頃、シューマンによってベートーヴェンの再来だとレッテル貼られ、やたら褒めて宣伝されてしまったから。これは彼に一生の重荷に成ったろう？

シューマンの評論は一人歩き始め、ハンス･フォン･ビュローやハンスリックら反ワーグナー派の音楽家、評論家もブラームスこそベートーヴェンの後継者だと持ち上げた。

しかしブラームスが生きた19世紀後半に、もう誰もベートーヴェンを超えるは勿論、後継者と成れる怪物の出現の余地は無かったのだ。

と言うよりベートーヴェン級の怪物は、音楽史上でもバッハ、モーツァルト、またベートーヴェン自身はバッハ以上に高く評価していたヘンデルら、ベートーヴェン以前の巨匠しか居ないのだから。

で19世紀ロマン派の作曲家がベートーヴェンの後継者に成ろうとすれば、まず古典派または古典派を超えたベートーヴェンみたいな形式、作曲法を持たねばならない。

事実ブラームスは作曲技法の名人で、それゆえ理性的に音楽を分析する理論家ならばブラームスの音楽は大変優れた構造やオーケストレーションを備えた、極めて優れたモノに見えるだろう？

ただブラームスは自らの優秀な作曲技法の中に、曲想や感情を閉じ込めた。また古典派に近い形式を守りつつハイドン、モーツァルトらの二番煎じに成らないために、わざとメロディーや和声を渋く、リズムを外したり、様々な苦労の跡が伺える。

この点、素直に美しいメロディーを書かなかったり、素直に感情表現しなかった点がチャイコフスキーやニーチェ、マーラーらに叩かれたのかも知れない。

他方、ブラームスの師(一応)であるシューマンだが、一見その作風がブラームスのと似ているようだが、実は全く違う。

彼の場合はロマン派を自認し、霊感の深みや感情の高揚が作曲技法を超えてしまう場合には、技法を犠牲にして表現の自由に徹した。
つまりシューマンとブラームスの関係は、ある意味でドビュッシーとラヴェルの関係に似ている。

後者は技法＞表現であり、前者は霊感＞技法なのだ。

実際、シューマンはドビュッシーと並んで、音楽史上最も自由で深い霊感をそのまま表現した巨人であった。

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さて私が思う、日本人にとっての外国語の難しさを、難易度高い方から順に書いてみよう。勿論、個人差はあるだろうし、またこれはあくまで今まで英語一つマトモには出来ていない人が、学ぶ場合の難易度だとことわっておく。マイナー過ぎる言語や参考書を見て答えてよい言語は除く。

古典ギリシャ語(現代ギリシャ語では無い)＞ラテン語＞＞ポーランド語≧ドイツ語＞ロシア語＞＞フランス語＞スペイン語≧英語≧中国語＞ハングル

中国語については詳しく知らないが日本人には文字が余りハンディに成らないだろうから、この位置にしておいた。同様にハングルも知らないが学者が日本語に一番文法が近いから、と言っているのを根拠に。

また英語をかなりやって、優秀な成績で大学に入った者の場合、ドイツ語とロシア語の位置が逆になるだろう？

英文法が分かればドイツ文法入門がしやすいから。

だがアメリカ人でなくて、大して英語が出来ない日本人ならロシア語の方がドイツ語より馴染み易いかも知れない。

加えてもしイタリア語かスペイン語がある程度出来る人なら、フランス語は英語より楽だし、ラテン語もポーランド語より楽かも知れない!?

だが、ここでは参考書見てよいようなサンスクリット(ちょうど日本の漢文の場合、そっくり古典中国語を読み書き発音まで外国語としてマスターするのでなく、様々な補助用の返り点が付いたり、古文みたいに読み下せばいいようなモノか？)を除くが、概して古典語の方が現代語より難しいのは何故だろう？
↩

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>> 378 古典語には馴染みが薄いからとか、普段喋る国や人々が居ないか少ないから、とか、そういった要素を除外しても古典ギリシャ語やラテン語は、現代ヨーロッパ語より難しい。

日本語の場合は、古文が仮に日常使われているなら、現代語より難しいとは言い切れないかも知れないが…

これには理由がある。
ズバリ、古典語を正しく読み書きし、話せる人々が当時のインテリに限られていたからだ。
議会での演説、文学や詩、歴史書を書く、哲学を論じたり書く、これらが可能だったのは貴族階級や裕福で家庭教師つけてたっぷり勉強させられた階級の人々ばかり。

大衆はギリシャ語もラテン語も、教科書みたいに正しく喋って居なかったし、出来ていなかった。
大衆が書いたモノは当然、正式には残るハズもないが、例えばポンペイ遺跡から出た落書き等、正しいラテン語とかなりかけ離れている。

こうしてずっと大衆は崩れた俗語を喋り、読み書きは殆ど出来ず、正しい古典語は上流階級に代々伝えられていった。だから文法が難しくても構わないし、彼らは更に凝りに凝った文章を書き、楽しみ、余計、古典語を難しくしたのだ。

ただ高度な文化が開いた古代ギリシャやローマ、またはインド、中国などでは、それらの言語は古典語として元々の言語がかなり磨かれたのに対して、古代ゲルマン語とか古代スラヴ語、または古代(縄文や弥生時代)日本語は、難解な部分があるにしても概して粗野なモノだった。


日本語の場合、漢文つまり古典中国語の影響で、平安時代くらいから言語が豊かになっていったように、古代ゲルマン語などはラテン語の影響なしには豊かに成れなかった。
↩

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>> 379 ただここに多分、学界でも未だに解決していない問題がある。

それは西欧の場合、ラテン語の影響で各地の俗語(大衆語)が豊かになったキッカケはルネサンスなのか否かという問題。

確かにダンテが神曲を俗語だったイタリア語(トスカナ方言)の代わりにラテン語で書いていたら、イタリア語の歴史は変わったかも知れないが、世界文学(特に当時の)にはかえってプラスだったかも知れない。

例えばエロ文学で知られるボッカッチョのデカメロンだが、彼はイタリア語で書いたのだが、親友でラテン語の名人ペトラルカが、これをイタリアだけで埋もれさせては勿体ないと、幾つかの話をラテン語に訳している。これならヨーロッパ中のインテリが読んで理解出来るからだ。

つまりルネサンスとは、まず第一にギリシャ･ローマの古典文化の再発見であり、古典語でない俗語を高める事では無かったのではないか？

この辺りはイタリアの学者に詳しく聞かないと分からないが、だから私はルネサンスよりも、俗語の発展に貢献したのは宗教改革(カトリックから見たら宗教反乱)だと思う。

何故ならルター始め改革者(プロテスタント創始者)らは、聖書に拘り、これを教皇庁公認のラテン語ウルガタでなく、大衆でも分かる各国の俗語に翻訳して広めたからだ。

少なくともドイツ語の場合、ルターの貢献度は圧倒的で、彼によってドイツ語がラテン語に匹敵する一級の学術、文学言語になる道が開かれた。

イギリス(イングランド)の場合は、チョーサーだのシェークスピアだの言われるが、やはりそれらの近代英語の集大成はジェームズ王の欽定訳聖書であろう？

とにかくゲルマン諸国では、宗教改革によって先ず聖書が各国語に訳され、一般大衆がそれを読む事が奨励されて、俗語の地位が飛躍的に上がったのだ。

他方、宗教改革が無かった、または失敗したイタリア、スペイン等で、ダンテ、ボッカッチョ、セルバンテスらが俗語で文学を書き、現代イタリア語、スペイン語の基を作ったのは、やはりルネサンスの力なのだろうか？
疑問が残る💦

フランスは半ば宗教改革の影響を受けた国だから、ラブレーから始まる文学や、またカルヴァンらが書いたフランス語による神学書で、俗語(フランス語)が発展したのは分かるけれども。

第一、フランス語は中世からして、俗語の中では一番国際的な影響力あったし。

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>> 380 対して日本語の場合は、上野の国立博物館で鎌倉から江戸時代の僧侶や武将の文書を見ると、漢文が多いようだ。

つまり普段は日本語話していたが、正式には漢文のままで互いに理解できたと言う事か？

ただ日本語は明治に入り、余り考えずに欧州語の文法を基準に、文法用語を作り出したのが失敗だったとする学者もいる。

どのみち文法用語や文法理解は必要だが、特に英文法(または他に仏､独など)の文法ばかり参考にしたのが問題だった、とも。

例えばロシア語文法を参考にしていたら、また全く異なった現代日本語の文法体系、文法理解が生まれただろう、と言う学者もいるのだ！


ただ古典日本語を磨いた漢文自体が、インド･ヨーロッパ語に比べて論理性で劣る言語だったのが原因なのかどうか、日本語が論理的な内容を書くのに余り向かない言語なのは事実だ。

その分、曖昧な文学や詩には向くかも知れないが。

ただ論理性が乏しい言語となると、それを使う人々も論理的思考が苦手になるものだ。

理性や論理が全てでは全く無いが、しかし論理を平気で否定したり、反知性的でも全く恥じないような人間を生み出すとなると、民度の低下にも繋がっていくだろう!!

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>> 381 確かロシア文学が専門だった二葉亭四迷が、強く近代日本語の綴りと発音の隔たり(てふてふ→蝶々など)を改めるよう主張していたと聞いた。

対する英文学などやった文学者は、改革に積極的で無かった、とか。

つまり何でもロシアだから遅れている、と言うのは誤りで、日本語もロシアの文法体系を参考に文法用語作っても良かったのかも知れない!?

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>> 382 ロシア語はスラヴ語、ポーランド語もスラヴ語だ。

しかし両者の背景は全く異なってしまった。

それはポーランドが同じスラヴのチェコ、スロヴァキア、クロアチア語と同じく、カトリック圏に属し、ラテン語を古典にしていたのに対し、ロシア語はウクライナ、セルビア、ブルガリア語などと共にギリシャ正教圏に属していたからだ。

そしてここにも、ギリシャ語やギリシャ民族と、ラテン語やローマ人の世界観の違いが鮮明に存在するのだ。今回は言語に関してだけ触れる。

ギリシャ文化はギリシャ語話す民族(ギリシャ人)だけが文明人で、あちこちに植民都市作ったが、あくまでそれは海に面した常にギリシャ本土に繋がる地域のみで、植民都市の周辺や周辺民族をバルバロイ(蛮族)と呼び、決してギリシャ文化やギリシャ語を広めようとしなかった。

他方ローマ人は、征服した土地の異民族にラテン語を教え、優秀な者をローマ市民にして体制に取り込んだ。

この違いが中世にも現れる。即ち、ラテン語圏の西ローマ帝国はとっくに滅亡していたが、ラテン語は旧西ローマ帝国領に限らず、新たにゲルマン人、ノルマン人(北ゲルマン人、北欧人)やカトリック化したスラヴ人にも公用語として広まる。

他方、ギリシャ語はそれを国語にする東ローマ帝国が中世末まで続いたが、東ローマ帝国はギリシャ正教を周辺スラヴ族に広めたが、ギリシャ語はギリシャ人つまり帝国の聖職者の専用にし、大衆にはスラヴ語訳した聖書や儀式語を広めた。↩

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>> 383 まあこれは、西ローマ帝国には何世紀もかけてゲルマン民族が傭兵として浸透し、ゲルマン出身の将軍まで現れる中、民族大移動が起きたから、西ローマ帝国とゲルマン民族の文化格差はそれほど多大では無かった。

対して東ローマ帝国の初期にはまだスラヴ族は周辺に居なかったし、大体、スラヴが東ローマ帝国と関わるようになるのは中世半ば。つまり文化格差が雲泥の差だった事もある。

蛮族丸出しのスラヴ族が、あの難しいギリシャ語を理解できるハズも無し。

しかしともかく、ラテン語はカトリック圏に広まり、チェコ語やポーランド語の背景にも、また近代における発展にもラテン語の力があったのに対して、正教圏ではロシア、ウクライナ、セルビア等、ギリシャ語化して居なかったから、原始スラヴのままの思考形態が残った。そこにキリスト教として東ローマ帝国からもたらされた正教が加わった形。

だからロシア語の思考形態は、西欧語は勿論、同じスラヴのチェコやポーランドともかなり違う。かと言ってギリシャ語とも違う。

まあユニークと言えばまさにそんな感じなのだろう!?

• << 390 これに関して、やはり高度な言語文化(文法や文学など)は、書き言葉が無いと発達しない。そして当然だが書き言葉には<文字>が必要。 実はスラヴ民族にはこの<文字>が古代には無く、中世半ばに東ローマ帝国の宣教師キュリロス(東ローマだからギリシャ語母語)がスラヴ人に宣教する際に、ギリシャ文字を基にいわゆる<キリル文字>を発明したのだ。 このキリル文字は子音がやたらに多いスラヴ語に合っており、また当時は今日と違いスラヴ民族の間の言語の差が余り無かったので、初めモラヴィア(今のチェコ東部)での布教活動用にキュリロスが作り、また彼は自分でもスラヴ語(いわゆる大衆の話し言葉)に堪能だったから、キリル文字を使ってギリシャ語からスラヴ語に聖書や儀式書を訳した。 ここで初めて書き言葉としてのスラヴ語が生まれる。 ただ様々な政治的理由からキリル文字はチェコ語の書き言葉とは成らず、代わりにブルガリア、セルビア、ロシア等で使われるようになる。 このキリル文字によるスラヴ語が教会スラヴ語であり、スラヴ最古の<書き言葉>である。 書き言葉が定まった事で、スラヴ語のあのかなり複雑な文法も出来上り定着してきた。 その後、スラヴ語にも地方の差が生じ、それぞれ東スラヴ(ロシア語、ウクライナ語、また近代の人工言語であるベラルーシ語)、南スラヴ(セルビア、クロアチア、スロヴェニア、ボスニア、ブルガリア語等)、西スラヴ(チェコ、スロヴァキア、ポーランド語等)に分かれた。 ただし、この中でギリシャ正教でなく、神聖ローマ帝国やドイツ人の東方進出によりローマ･カトリックの支配下になったチェコ、スロヴァキア、ポーランド、スロヴェニア、クロアチアの諸語は、キリル文字でなく、ローマ･カトリックの公用語であるラテン語の文字であるラテン･アルファベット(ローマ字)を用いるようになる。 ↩

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🎵やはり予測と実際は違うものだ！

シューマン交響曲４番のピアノ編曲はどうせ演奏会向きに成らず、自分で楽しむ為だけになると思いきや、何だか演奏効果抜群の編曲に変化してきて、これならリサイタルのプログラムに入れられそう。

他方、モーツァルト38番は良いが、40番の編曲はショパンの難しい方のエチュードみたいな細かく隙が無い技巧を駆使するタイプにどんどん変化していき、難しい割にマニアックで演奏効果が見られないから、人前で弾くべきでは無くなってきた。

ベートーヴェン３番｢エロイカ｣は、リストのどの作品より演奏効果抜群。多分、ラフマニノフ協奏曲３番以上だ！


ここで考えてしまう。
ベートーヴェンは晩年にはもう殆ど聴覚を失っていた。と言うことは、例え彼がどんな怪物であり、全ての音を頭の中で鳴らせていたにしても、実際に弾いてみたのを聞くのと、やはりどうしても幾らかの隔たりが生まれたハズだ。

後期のピアノソナタも、もし聴覚が健全だったら、かなり微妙な和声の中の音や、音の高低など違っていたろう？

ただ第９交響曲を聞くと、あれだけの作品を難聴でも作れたのだから、オーケストラに関しては問題無かったと言わざる得まい!?


まあコンピューターが発達した現代で無ければ、どの大作曲家もオーケストラ作品の作曲は、頭で考え、念のためにピアノ弾いて確かめるモノだから、難聴もベートーヴェンほどの怪物なら大して問題無かったか？

対してピアノ作品の場合、作曲家が実際に弾いて、色々響きや音色を試しつつ作曲するから、やはり難聴の影響は免れなかったか？

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中国のコロナウィールスの件であるが、これは予測もしなかった形で中国自体が躓く元となるのだろうか？

これが運命か、神意か、或いは陰謀論者が喜びそうなライバル国の手によるものか、はさておき、中国の勢いに歯止めが掛かる形になるのか？

ある者は、このウィールスで死亡するのは中国人だけだろう、と言っている。感染者、発病者は中国人と関わった世界各国の国民に居るが、確かにまだ死者は中国人以外、出ていないような…

仮に中国がこのウィールスのせいで、何かとダメージ受けるならば、一番得するのは北米か？

私は陰謀論者では無いから、北米が何か仕掛けたとか証拠も無いのに言わない！

ただ中国が失速するとなると、今後の世界の覇権争いの予測とバランスが大きく変わるのは事実だろう。

合衆国は一先ず、目下最大の脅威を先送りできる事になる。次にインドがライバルに成長するまで(笑)

私としては基本的に英米嫌い(主に２つの世界大戦のせい)であるし、発病して死んでいく中国人を見て喜んでいるわけではないが、ただ世界中に様々な迷惑掛けている中国や中国人が、昔みたいに大人しく貧しい国に戻ってくれたら、やはり地球全体から見て大変助かると思う。

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ところで、親衛隊 のスレに数日前書いたハズだが、アウシュヴィッツ解放75周年で、またイスラエルが声高に記念し、ドイツが反省声明を出す、いわゆるいつもの繰り返しが行われた。
全くいくら酷い事があったにしても、70年以上経ってまだ毎年毎年、しかも十年どころか五年に一度、大声で記念やってるの見ると、複雑な気持ちだ！

もう今更、戦後から現代までイスラエルでユダヤ人らがパレスチナ人に、自分らがナチスや他のヨーロッパ人からされたと同じ事をしている矛盾を言う気にもなれない。
この問題自体が既に古くなり過ぎて、慢性化しているくらいだ、全く。

またユダヤ人迫害とやらをやったのは、伝統ではスペインやロシア、東欧の方が長く酷かったし、フランス始めヨーロッパ中でユダヤ差別は相当な物だったのだ。

それを全てナチス･ドイツだけに押し付けて💢

まあナチスは短期間に、あれだけ大量(と言われる)にやった事、あと戦争に負けた事が、ここまで言われ続ける原因だろうが。

ただしナチスの場合、ユダヤ人がやたらに被害者として声高にしつこく叫んでいるけれども、収容所で死んだのはユダヤ人だけではなく、共産党員、カルト信者、障害者、ロマ(ジプシー)、スラヴ人など様々な人々が居たのだ。

で、この問題に関して、私は最近ハマって幾つも見たデンマークの刑事映画シリーズの中の１話と関連して考え込んでしまうのだ。
↩

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>> 387 その映画の内容によれば、デンマークでも1933年から優性学つまり弱肉強食、自然淘汰に近い思想が台頭し始め(1933年とは丁度ドイツでヒトラーが民主的な選挙で政権に就いた年だ)、それは戦後ますます盛んになり、20世紀末に廃れてきたが、今でも一部の医師やその協力者に支持され、難民や知的障害者の不妊手術が違法に行われている、というモノ。

医師らのボスは、完全にイカれた、ナチスでもレアだった北欧至上主義者で、昔、強い者だけが寒い北欧に来て生き残り、今の北欧人の先祖となった。そして彼らこそが民主主義を生み出し、文明を生んだ。だがその後、特に最近、中東などから弱者が移民としてやってきて、現代技術のお陰でぬくぬくと厳しい気候の北欧で生きている。だから我々は連中<遅れて来た弱者>を排除する一環として、主に中東移民の女性が子孫増やせない手術を行っているのだ、云々…

こういう者が居るとしたら、多分、正しい歴史知識(民主主義は古代ギリシャで始まり、ヨーロッパ文明はローマ帝国無しには有り得なかった事実)を認めようともしないのだろう？
医学界の権威ある医者で、一応インテリだろうが、これはもうカルト宗教みたいなモノか？

これを見ていて、いくら不法難民に否定的な私でも勝手に不妊手術する事に対する怒り、またドイツやオーストリア以外にもナチスそっくりの思想持った者が居り、しかも独墺ではかえって敗戦でこういう思想が犯罪でありタブーとなったのに、他の敗戦と無関係だったヨーロッパの国々ではずっと続いて実践までされていたのか、と意外に思った。

確かに<安楽死>も、オランダ、ベルギー、スイス辺りでは合法だが、ナチスの亡霊ゆえにドイツとオーストリアでは禁止のまま。
また死刑制度も独墺は戦後すぐに廃止。これも他の国々よりかなり早い。


やはり私としては、ユダヤ人迫害問題以上に、ナチス思想の一部である、こうした選民思想、科学的根拠のない人種主義とそれによる政治、弱者を平気で切り捨てる事などには全く賛同出来ない。

こうした暴力的問題を除いた上での反グローバリズムを築くべきであると思う。

第一、ナチスもこうした面が行き過ぎて敗戦に繋がったのでは無いか？
↩

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>> 388 つまり、人種主義が祟って、同じゲルマン系と信じたイギリスに対して詰めが甘く、逆にスラヴ系ゆえに差別していたロシア/ソ連を、軽く見た上で攻撃始めた。

ソ連攻撃には反共産主義も理由の一つ。しかし主義や民族より、その時々で敵味方に分かれ、勝手に寝返るのがヨーロッパ政治や戦争の伝統なのだから、ナチスほど主義や思想に捕らわれていては上手くいかなくなる。
ソ連とも開戦の２年前には主義思想が全く合わないのに、独ソ不可侵条約結べたのだ。

つまりまだ外交でドイツは正常だった。それが次第にナチスの思想が現実政治や戦略に悪影響を及ぼし始める。

大体、最大の敗因は陸軍の８割を裂いてまで戦った対ソ連戦に勝利出来なかった事だ。
準備不足に加えて、ソ連に侵攻当初、スターリンの粛清共産主義からの解放者としてドイツ軍を歓迎したソ連の民衆を、味方につけていたら勝てた可能性もあるのに、初めから劣等民族として過酷に扱ったのも大失敗だった。

戦争となれば、思想より先ず戦略だ！

地勢的に見てロシアは北ユーラシアの国であり、長年かけてスキタイ、フン、アヴァール、トルコ系、モンゴルと覇者が交代したこの北ユーラシアを、数百年かけて手にしたのだ。それを僅かな間に支配交代など出来るはずが無い。

故に何とかソ連とは不可侵を保ちつつ(ドイツがしなければロシアから先制攻撃があった可能性は否定しないが…)、とにかくなるべく戦いを避け、徹底的にイギリスを叩くべきだったのだ！

本来ナチスが支持され政権取れた最大の理由は、ヴェルサイユ条約に対するドイツ国民の不満だったのだから、その最大の矛先であるフランスを降伏させて、後はイギリスを倒せば満足では無かったか？

イギリスを全力で攻撃し、降伏させれば、アメリカも軍の拠点が無くなるわけだから、第二次大戦に参加自体して来なくなったろう？

また仮にしても、実際の８割を対ソ連に裂かれたドイツ軍でなく、その５倍の軍事力相手に戦う羽目になるから、アメリカの場合、本土防衛でなくヨーロッパ派兵だし、民主主義国家だから仮に派兵した国民が数百万も死ぬような事態になるなら、その前に反戦で政権が覆り、結局、大戦から手を引いていただろう？

ソ連の場合は、民族存亡をかけた防衛戦でしかも何人死んでも構わない共産主義体質だったから、ドイツ相手に２千万人の死者出したのと引き換えに、戦勝できたのだ。

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>> 384 まあこれは、西ローマ帝国には何世紀もかけてゲルマン民族が傭兵として浸透し、ゲルマン出身の将軍まで現れる中、民族大移動が起きたから、西ローマ帝… これに関して、やはり高度な言語文化(文法や文学など)は、書き言葉が無いと発達しない。そして当然だが書き言葉には<文字>が必要。

実はスラヴ民族にはこの<文字>が古代には無く、中世半ばに東ローマ帝国の宣教師キュリロス(東ローマだからギリシャ語母語)がスラヴ人に宣教する際に、ギリシャ文字を基にいわゆる<キリル文字>を発明したのだ。

このキリル文字は子音がやたらに多いスラヴ語に合っており、また当時は今日と違いスラヴ民族の間の言語の差が余り無かったので、初めモラヴィア(今のチェコ東部)での布教活動用にキュリロスが作り、また彼は自分でもスラヴ語(いわゆる大衆の話し言葉)に堪能だったから、キリル文字を使ってギリシャ語からスラヴ語に聖書や儀式書を訳した。

ここで初めて書き言葉としてのスラヴ語が生まれる。
ただ様々な政治的理由からキリル文字はチェコ語の書き言葉とは成らず、代わりにブルガリア、セルビア、ロシア等で使われるようになる。

このキリル文字によるスラヴ語が教会スラヴ語であり、スラヴ最古の<書き言葉>である。

書き言葉が定まった事で、スラヴ語のあのかなり複雑な文法も出来上り定着してきた。

その後、スラヴ語にも地方の差が生じ、それぞれ東スラヴ(ロシア語、ウクライナ語、また近代の人工言語であるベラルーシ語)、南スラヴ(セルビア、クロアチア、スロヴェニア、ボスニア、ブルガリア語等)、西スラヴ(チェコ、スロヴァキア、ポーランド語等)に分かれた。

ただし、この中でギリシャ正教でなく、神聖ローマ帝国やドイツ人の東方進出によりローマ･カトリックの支配下になったチェコ、スロヴァキア、ポーランド、スロヴェニア、クロアチアの諸語は、キリル文字でなく、ローマ･カトリックの公用語であるラテン語の文字であるラテン･アルファベット(ローマ字)を用いるようになる。
↩

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>> 390 ただローマ字はキリル文字に比べて、スラヴ語表記に不便である点は、今日にも残された問題であろう？
まあチェコ語もポーランド語もローマ字に点や記号を新たに付け足して、工夫しているにしても。

ともかくローマ･カトリック圏のスラヴ地域ではスラヴ自体の地位が低く(と言うか公の場では使えず)、ラテン語、次いでフランク王国や神聖ローマ帝国の影響でドイツ語が力を持った。

他方、ギリシャ正教圏では始めからスラヴ語をキリル文字で表記した聖書や典礼書があったし、正教会はギリシャ語の強要をしなかったから、スラヴ語によるキリスト教文化が開花した。

このように、インド･ヨーロッパ語が本来、読む以上に聞いて理解する言語だとしても、また古代人がどんなに記憶力が良かったにしても、やはり書き言葉が無いと、複雑な表現や文法は成立しないものだ。

ギリシャ語だってホメロス時代には文字を持っていたし、ラテン語も初めはイタリア半島の田舎言語だったが、ローマの大国化に伴い、紀元前２～１世紀に、キケロ始め沢山の文人がギリシャ語を参考に練りに練って、あの文法体系を完成させたのだ。

ゲルマン人はスラヴ人よりかなり早くから文字を持った。これはローマ帝国との接触が早く、つまりラテン文字の影響を受けたからだ。

それでも中世半ばまで、文学と呼べるモノを持たず。

ここで以前少し触れたサンスクリット文法や、サンスクリット自体の起源が本当にそんなに古かったのか、やはり疑問になる。何故なら実際に発掘されたサンスクリットで書かれた文書は紀元前後であるから、あの複雑な文法がそれより６百年も古くからあったとの伝承は、簡単には信じ難いのだ。
しかもインド人は時間や歴史に関して、全くルーズな概念しか持っていなかったし。

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最近、カトリック側がオーソドックス/正教側の政治と宗教の関係に関するスタンスを批判するような論拠を読んだから、少し考察する。

まず近代化に最初に成功したプロテスタントによる歴史観として、今まで頻繁に言われてきた定番は、
｢カトリックは中世において、ローマ司教(教皇)の権威、権力が強すぎた結果、世俗の皇帝や国王、諸侯の力を上回り、結果的にカトリック教会が独裁的な力を持ち、それを悪用し聖書や初期キリスト教会に無い教義を沢山作り出し(一例が免罪符/ショクユウ状など)、また十字軍や中南米での暴力行為を煽動、認可したり、とにかく相当堕落してしまった。
対してオーソドックス/正教会は、東ローマ皇帝の下に教会組織があったから、宗教が勝手に政治や軍事を牛耳る<堕落>が避けられ、カトリックに比べて古代からのキリスト教がそのまま改変なしに残った｣

このオーソドックスの、教会は人間の内面、魂の救いに専念し、政治や軍事には殆ど口出ししない立場は、プロテスタントでもルター派などに特に顕著である。

私もこういう歴史観、宗教観を正しいと思って来たし、今でもそれは基本的に変わらない。
ただカトリック側からの見解(カトリックの正式見解かどうか分からないし、カトリック関係者が全員揃ってそう思っているとも考えられないが)を、次に挙げておく。
↩

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>> 392 曰く、
｢ローマ司教(後の教皇)の本拠地ローマ市は、キリスト教を公認したコンスタンティヌス大帝が政治の中心地をイタリアからギリシャ圏のコンスタンティノープル(今のトルコのイスタンブール)に移した為に、政治すなわち皇帝の世俗権力に縛られずに、純粋に宗教を追求できた。何故ならコンスタンティヌス大帝のキリスト教公認とは、キリスト教会が迫害を免れる代償に、皇帝権力(国家権力)に縛られ、その手足になる事であり、皇帝の膝元であるコンスタンティノープル司教(後の総主教、正教会の名誉的な第一人者)は皇帝の家来の観が強かったのに対して、皇帝の都(コンスタンティノープル)から遠かったローマ市とその司教(教皇)は幸いにも、かなり宗教的な自立が可能な環境にあったから｣
大体以上。

とにかく、正教会やルター派みたいな、教会が世俗の政治では国家権力に属するタイプが堕落であり、宗教が世俗の政治権力の上にある(政治権力をも牛耳る)のが、正しい宗教の発展には必要不可欠と言っているのだ。

私は勿論、中世カトリックがやった様々な事を思えば、こういう姿勢には賛同出来ないし、イスラムならともかく、キリスト教の場合、新約聖書の世界観、即ちキリストの｢カエサルの物はカエサルに、神の物は神の物に｣や、パウルスの｢ローマ帝国に対して逆らったり反乱起こすのは正しくない。キリスト教徒は内面の神の国の実現を追求すべき｣等が基本であるから、やはり世俗の権力に教会が干渉するのは本来の姿勢から反する、と思う。

だが論拠としてだけなら、様々な立場を知るのは面白いし、色々考えさせられるモノだと思った。

また確かにルター派の弱点として指摘されるのに、教会がルター派を認める国や諸侯の言いなりに成りやすい事があるし、正教も特にロシア正教会など政治(プーチン政権)と教会の癒着、教会が政権の力増強に一役買っている、との批判や噂が無いとは言えない点、等々、結構問題は複雑である。

なおこれはロシア正教会を除けば、一時代昔のヨーロッパの問題で、日本では余り関係ないかも知れない。と言うより、誰か言っていたが、日本の場合、安定の目的で天皇の為に祈りを捧げるのは正教会だけで、他は軒並み左寄りのスタンスだと…

• << 396 ああ、これについて忘れていた事があった。 カトリック側の主張では、オーソドックスは東ローマ帝国に支配され国教として帝国の宗教に成ってしまったからこそ、中世後期に東ローマ帝国が衰退すると、一緒に勢力を弱め、帝国と命運を共にした、云々。 ただこれは少し可笑しい。 東ローマ帝国を衰退させたのは主に中東のイスラム勢力だが、それだけでなく十字軍によって帝国は決定的なダメージを負ったのでは無かったか？ つまりカトリック自らが、同じキリスト教で更に伝統古いオーソドックスの本拠地コンスタンティノープルを攻撃、略奪し、これで弱まったオーソドックスに対して、カトリックに強引にくっつけようと計ったのだ。 しかし結果的にこれは失敗し、東ローマ帝国自体はイスラムのオスマン･トルコに止めを刺される。 こうしてカトリック世界は直接イスラムの脅威に晒される事に。今まで東ローマ帝国やオーソドックス世界が防いでいたイスラムの侵略をモロに受けるようになる。 他方、ビザンティン･ハーモニーがオーソドックスの国家と宗教の在るべき姿だと書いたが、肝心の東ローマ帝国(ビザンティン帝国)が滅亡させられた後、当然このビザンティン･ハーモニーは不可能になった。 するとキリスト教、ユダヤ教だけには寛容と言うか、イスラムに次ぐ二流の宗教扱いし納税すれば信仰自体を認めたオスマン･トルコの下で、トルコ領内のオーソドックスは全てコンスタンティノープル総主教の管轄下に置かれた。 勿論、コンスタンティノープル総主教はオスマン･トルコのスルタン(皇帝)に対して常に従順でなければならない。 トルコがバルカン半島全体を支配するようになると、それまでセルビア人、ブルガリア人、ルーマニア人みたいにオーソドックスだがコンスタンティノープル総主教(ギリシャ人)の支配下になかった者も、皆一様にコンスタンティノープル総主教の管轄下に置かれた。 他方、オーソドックスの国でトルコの支配受けなかった数少ない一つだったロシアだけは、15世紀に逆にモンゴルの支配から自由になると、コンスタンティノープル総主教の許可受けて、モスクワの主教が総主教に昇格。 ↩

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>> 393 この両者の立場は、政教分離なのか政教合致(または祭政一致？ 日本語ではこうなる？)、更にテオクラティア(神権政治)、等々いくつもの概念に分かれて単純では無い。

中世カトリックが理想とした、または自然に東ローマ皇帝権力の西欧での弱体化に伴い成っていったのは、最後の｢神権政治｣に近いのでは無かろうか？

これは宗教家(聖職者)が世俗の王侯貴族より政治権力で強くなった、宗教が世俗も含め全て支配する体制。
微妙に違うかも知れないが、イスラムはこれに近いだろう、特にイラン等では？
(ただ普通のイスラムは祭政一致と言うべきかも。イラン等が神権政治、トルコは近年危ういが一応政教分離と言ってよいだろう)

つまりキリスト教本来の姿から言えば神権政治は異例だ。まあカトリックは世界政治(特に中世には)も動かした大勢力だが、よくカルト化した宗教団体がこういう体制を理想にしているようだ。

対するルター派などは一応、政教分離と考えられる。これは全プロテスタント共通の概念ではなく、早くからドイツ諸侯や北欧の王室の後ろ立てがあり、またそれを必要とし、世俗権力は王侯貴族に委ねてそれに守られて、カトリックの攻撃を防ぐのに成功したルター派に顕著。
逆にカルヴァン派やもっと過激なプロテスタントは、神権政治を目指し、一時的にだが街一つ丸ごと支配していた時期があった。
彼らはイギリスのピューリタン(カルヴァン派の過激派)みたいに、世俗権力を支配するか、または破れて異端者として迫害されるか、の二者択一しか一般に道を見出ださなかった。(ヨーロッパ大陸のカルヴァン穏健派は次第に異端者としてカトリック、ルター派双方からの迫害から、耐えて何とか信教の自由を勝ち取り、存在自体が合法化されれば満足との方向に転換する)

他方、東ローマ帝国のカトリック(正統派)、つまり後に自らをカトリックよりオーソドックスと呼ぶようになる正教会は、帝国との関係でルター派の政教分離とは違う祭政一致と見た方が良い。これを西欧では長年誤解し、カエサロパピズム/皇帝教皇主義(皇帝が教皇の地位を兼ねる体制)と呼んだが、正しくはビザンティン･ハーモニー。
即ち、世俗の権力では皇帝がトップで教会は高位聖職者含め皆、皇帝や政府が定めた法に従うが、他方、宗教の中身、各人の霊的問題については皇帝や国家権力は一切を正教会側に任せる、と言うスタンス。
↩

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>> 394 だからハーモニー(調和)なのだが、しかしこれは有るべき理想の面も強く、実際には世俗権力の頂点である皇帝が教会に強引に介入した場合が結構あった。

問題は皇帝がどれだけ良識を持ち介入を控えるかどうか、に掛かっていたと言ってよい。この場合、皇帝が信心深くて教会に遠慮したか、又は全く宗教より他に関心事があり教会への介入に無頓着だったか、どちらかに成ろう(笑)


とにかく現代でさえ政教分離、祭政一致、信権政治、または無神論政治の問題は、スッキリしないケースが多い。

フランスは政教分離だが、もう無神論が有利なくらいだ。似たような現実の先進国は沢山ある。
ドイツは政教分離を建前にしながら、カトリック、プロテスタントそれぞれ地域で中々、完全な政教分離が出来ず、宗教税を国(州)が各信徒に義務つけたり、公立学校で宗教教育があったりだが、最近は実質フランスに似てきて宗教離れが進み、元キリスト教徒の家庭で育った者の無宗教、無神論化が深刻に。

これは一応、国教会制度を持つ北欧やイギリスでも似てきている。結局、今の西欧、北欧でガチで宗教熱心なのは移民のイスラム教徒であり、ここに長年キリスト教的社会だったヨーロッパの未来に危機感が漂う。

ただ南欧(南イタリア、ギリシャ、或いはスペイン、ポルトガル)や東欧(チェコ以外のスラヴ諸国、ルーマニアなど)では、まだ西欧、北欧ほど脱キリスト教化、無神論化していない。

やはり物質的に豊かだと、人間は目先の欲望ばかりに気を取られ、人生の意義とか神の問題を考えなくなる傾向なようだ。
そして年取って、死が迫り来る時にやっと、地元の伝統宗教(ヨーロッパなら伝統的キリスト教)に目覚め、頼るようになる💦

だがそれでも中国みたいな無宗教で長年、共産党が支配してきた国や、日本のように伝統宗教があっても確固たる信仰の内容を知らずに安易にカルト宗教に騙され入ってしまう人々が居る国よりは、まだマシなのかも？

何か話題が逸れて来たが、するとアメリカのプロテスタント原理派つまり福音派みたいに、余り知性を使わず単純に牧師が扇動する通りを信じて、そのまま死ぬまで疑わない者が一番幸福なのかも知れないな(笑)

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>> 393 曰く、 ｢ローマ司教(後の教皇)の本拠地ローマ市は、キリスト教を公認したコンスタンティヌス大帝が政治の中心地をイタリアからギリシャ圏のコン… ああ、これについて忘れていた事があった。

カトリック側の主張では、オーソドックスは東ローマ帝国に支配され国教として帝国の宗教に成ってしまったからこそ、中世後期に東ローマ帝国が衰退すると、一緒に勢力を弱め、帝国と命運を共にした、云々。

ただこれは少し可笑しい。
東ローマ帝国を衰退させたのは主に中東のイスラム勢力だが、それだけでなく十字軍によって帝国は決定的なダメージを負ったのでは無かったか？
つまりカトリック自らが、同じキリスト教で更に伝統古いオーソドックスの本拠地コンスタンティノープルを攻撃、略奪し、これで弱まったオーソドックスに対して、カトリックに強引にくっつけようと計ったのだ。

しかし結果的にこれは失敗し、東ローマ帝国自体はイスラムのオスマン･トルコに止めを刺される。

こうしてカトリック世界は直接イスラムの脅威に晒される事に。今まで東ローマ帝国やオーソドックス世界が防いでいたイスラムの侵略をモロに受けるようになる。

他方、ビザンティン･ハーモニーがオーソドックスの国家と宗教の在るべき姿だと書いたが、肝心の東ローマ帝国(ビザンティン帝国)が滅亡させられた後、当然このビザンティン･ハーモニーは不可能になった。

するとキリスト教、ユダヤ教だけには寛容と言うか、イスラムに次ぐ二流の宗教扱いし納税すれば信仰自体を認めたオスマン･トルコの下で、トルコ領内のオーソドックスは全てコンスタンティノープル総主教の管轄下に置かれた。
勿論、コンスタンティノープル総主教はオスマン･トルコのスルタン(皇帝)に対して常に従順でなければならない。

トルコがバルカン半島全体を支配するようになると、それまでセルビア人、ブルガリア人、ルーマニア人みたいにオーソドックスだがコンスタンティノープル総主教(ギリシャ人)の支配下になかった者も、皆一様にコンスタンティノープル総主教の管轄下に置かれた。

他方、オーソドックスの国でトルコの支配受けなかった数少ない一つだったロシアだけは、15世紀に逆にモンゴルの支配から自由になると、コンスタンティノープル総主教の許可受けて、モスクワの主教が総主教に昇格。
↩

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>> 396 ただしロシアでビザンティン･ハーモニーは成功せず、17世紀末のピョートル大帝の強引な西欧化以降、ロシア正教会には総主教を置かずに、教会はそっくり国家の宗務院の支配下に置かれた。つまり皇帝が完全に教会(宗教)を支配する形式に。

それから今日まで、今では再びモスクワに総主教座が回復されたが、しかし今のロシア国家とオーソドックスの関係がビザンティン･ハーモニーと言えるかどうか？

また肝心のコンスタンティノープル総主教庁はオスマン･トルコなきあと、政教分離を建前にするがイスラムがマジョリティーのトルコ共和国の中で、僅か数千人の信者のみのマイノリティに成って生き延びている。

ただし世界中のギリシャ系の国々、またはヨーロッパ諸国のオーソドックス教会は大概、コンスタンティノープル総主教の(名誉上の)管轄下。フィンランド正教会がそうだし、他に正教/オーソドックスが多数派を占めない国々(主に西欧諸国)の正教会は、皆コンスタンティノープル総主教の系列下である。

ただしロシアが布教したアラスカや日本、中国、または西欧やアメリカでロシア系が沢山住んでいる地域の正教会は、ロシア正教会に属し、モスクワ総主教の管轄下。
(ただし香港はコンスタンティノープル総主教庁の管轄)

正教会は民族単位で独立しているので、これは仕方ない。例えばドイツなら、古くからあるギリシャ系正教会や、その他一般に西欧であるドイツの正教会はコンスタンティノープル総主教の管轄だが、ロシア系住民が多い地域にはロシア正教会が生まれ、ロシア語で儀式等を行う。
ルーマニア人、ブルガリア人等が多ければ、それぞれの国の総主教の管轄下の教会もある。

このようにプロテスタント諸派の複雑さに比べたら、そうでもないが、現代のオーソドックスがカトリックに比べ混み入っているのは事実だ。

ただプロテスタントの場合と異なり、オーソドックスでは教義は皆同じだから、端的に自分が分かる言葉の教会、または気に入った教会に行けばいいだけ。

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🎥最近見た映画(ＤＶＤ)を幾つか…

まず、トルコ映画のなかなかレアなやつ。
ドラキュラ(正式には現ルーマニアのワラキア公ブラド)とオスマン･トルコ帝国の戦い。アメリカ映画の定番の一つなのだが、大体、英米映画の場合、ブラド(ドラキュラ)が元は善で、悪のトルコ軍の侵略から国を守るためにやむ無くヴァンパイアになる、との筋立てが多い。

一応名作(だと思う)のコッポラ監督のドラキュラ(かなりブラム･ストーカーの原作に忠実)では戦闘中に密かにトルコ側が城の妻にブラドが死んだと嘘を言い、ショックで妻は自殺。帰ったブラドは悲しみと怒りの余り、神を呪い悪魔に身を捧げ復讐を誓い、ヴァンパイアになる、と言うものだった。
また十年くらい前の｢ドラキュラ０｣では、攻めてくるトルコの大軍に勝つために自ら魔人の洞窟に行き、呪いと引き換えにヴァンパイアになり魔力を手にして、最後にトルコ皇帝メフメット２世を死闘の末に殺して勝利する、と言う内容。

だが今回見たのは、逆のトルコ側の立場からメフメットとドラキュラの戦いを描いた映画だ！

まずどの映画もフィクションがかなり混じっているとは言え、今回のトルコ映画の方がまだしも真の歴史に忠実。
ドラキュラ０なんか、ドラキュラがメフメット２世を殺してしまうのだから、現実のオスマン･トルコ史が滅茶苦茶に成っている。アメリカ映画は自国の歴史以外については、よくこういう全く荒唐無稽な辻褄なんてどうでもいい、エンタメだけ追求したフィクションを作る。問題はアメリカ(ハリウッド)映画の場合、世界の大衆に影響力あるから、まともに学校で歴史や文学を勉強しない人々が、映画だけ見て、歴史や原作の文学作品を全く間違えて記憶してしまう事だ。これはかなり罪深い行為と考えられるし、ハリウッドには金儲けだけでなく自己の影響力の責任をもっと自覚して貰いたいものだ！


対するマイナーであるはずのトルコ映画は、幾分トルコのナショナリズム丸出しで映画として未熟な部分はあるが、大筋ではブラド(ドラキュラ)が残忍な暴君で、メフメット２世の方が心が広い君主に描かれている。
↩

• << 401 🎥次いで、デンマークの刑事映画にハマってしまったから、北欧のホラーと銘打たれた映画を幾つか見た。 ただ北欧映画は、映画のプロには良いのかも知れないが、概して北欧の人間や土地そのものに似て、ゆったりしてアクションや変化が著しい筋が少なく(デンマーク映画はまだマシだがスウェーデンとかアイスランドのモノ)、スローテンポなので、北欧の言語を聞き分けてみたい人(どの言語がどの程度ドイツ語や英語に似ている単語があるのか等々…)や、北欧美人に関心ある人(しかしどの映画にも必ず美人が出るとは限らない！)、または北欧の雰囲気そのものが好きな人、以外には余り勧められないかも💦 ドイツではどうだか(特に北欧と接する北ドイツの場合)は良く知らないが、オーストリアでは北欧なんてかなり遠い世界で、余り映画もやらないし、皆よく知らない。オーストリア映画みたいに、変にひねくれたり、社会の歪んだ部分をわざとアップしたり、変態的(？)だったりするわけでもない。変化に乏しいのだ。 それにオーストリアの場合、自国にも、また同じ言語話すドイツにもなかなかいい監督が居るし、俳優はシュワルツェネッガーやヴァルツみたいな国際的名優が居る。更に南隣には映画大国(!?)イタリアが控えているから、そっちの映画の吹き替え版も加えたらわざわざ北欧映画まで見なくて済んでしまう。 とにかく日本でも一部のファン向けでは無かろうか、北欧映画は。

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>> 398 🎥まあメフメット２世は、コンスタンティノープルを陥落させ東ローマ(ビザンツ)帝国を滅亡させたから、西欧でのイメージが良くない。
しかしどの道、世界的大国へ発展する流れだったオスマン帝国が、首都以外を全く所有していなかった瀕死の末期ビザンツ帝国を飲み込むのは時間の問題、歴史の必然で、メフメットがやらなくても誰かがやっていた。

だからビザンツ･マニアの私でも、公平に考えたらメフメット２世を憎むべき暴君とは思えない。
むしろ彼は大国の君主としてはマシな方で、一定の寛容さを持ち合わせ、またヨーロッパ文化を愛好しルネサンスのファンでもあったのだ。

さてこんなメフメット２世とオスマン帝国を善の側に描き、対するルーマニアのブラド(ドラキュラ)を悪魔の子で暴君と描くのは、なかなか現れなかった映画で新鮮だし、また実際に大帝国の支配者としての資質があったメフメットと、本当に西欧からも残虐さゆえに悪魔の子と呼ばれていたブラドを対峙させるには、この映画はハリウッドのより正直だ。公平に言って。

更にドラキュラとその残忍な軍勢討伐に、大軍を繰り出す代わりに７人の超人級の伝説の戦士を向かわせるのは、フィクションとは言え、ロマン性では十分面白い。

これは昔の黒澤明映画の七人の侍や、マッドマックス、北斗の拳、RONIN等の影響受けているのだろう？
(トルコ人は結構、日本の映画を見たりアニメのファンだったりするらしいから)
↩

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>> 399 🎥この７人がメフメットの要請を受けてヴラド討伐に向かい、様々な戦いを経て最後に暴君ヴラドを倒す！

ロケ地は多分、トルコ国内を使ったのだろう？
時々、ルーマニアらしくない風景、いかにもトルコのアジア側の田舎の風景が出てきて微笑ましい。こういうのを見ていると、観客のトルコ人らはルーマニアが何処にあるのかよく分かってなくてトルコの奥地やイランの方角にある、と勘違いしてるのかな、とも思ってしまう(笑)

ただ、トルコの精神性というか魂が、結構、日本の時代劇に共通しているのを感じた。
こういう点を見ると、やはりトルコ人と日本人は古代に親戚だったのだろうか、と考えてしまう。或いはアジアの東端と西端であっても、共に武人の誇りを重んじる文化でアジア共通のモノがあるようだ。

文官重視文化の中国や韓国の映画には見られない雰囲気だし、また武人と言ってもヨーロッパの騎士とは明らかに違う泥臭く、人間臭い世界。これが日本の武士とトルコの武人双方に感じられるのだ。

まあこういう話を抜きにして、誰でも楽しめる映画だと思う。

日本語タイトルは、ブラック･ウォリアーズ(だったと思う)

音声はトルコ語、日本語の選択可能。
私も含めてトルコ語が全く分からない人は日本語でいい。ただたまに戻して、トルコ語にしてトルコ語の響きを味わうのも楽しい。
叫び声や掛け声など、日本語吹き替えだとかなり不自然な部分も、トルコ語だと何だか違和感が少なかったりする…

これは見て損しない映画だと思う👍

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