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あの夏、あなたと。

レス3 HIT数 1782 あ+ あ-

匿名（ ♀ ）
15/08/28 16:28(更新日時)

好きだから信じたい。

好きだから信じられない。

好きだから揺れる・・・

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短編

No.2250080　15/08/27 21:45(スレ作成日時)

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No.1 15/08/27 21:58
匿名0 ( ♀ )

翔太との出逢いはありふれたものだった。

高校時代の友人、佳奈が合コンで知り合った男。

春に佳奈と翔太ともう一人、淳也という男と４人で初めて飲みに行き、26歳と皆同い年でそれ以降気兼ねなく遊ぶようになった。

佳奈は、どちらかと言うと化粧も派手目で元々目鼻立ちがはっきりしているから更に華やかに悪く言えばケバく見える。

一方私、林佐知子は凹凸のない目鼻立ちに丸顔の童顔。

髪の毛に色も入れていないし長さも肩上のボブだから真面目で地味で冴えない印象だと思う。

No.2 15/08/28 16:10
匿名 ( ♀ )

そして佐知子という昭和チックな名前。

名は人物を表すって多少はあたってるかもしれない。

どこか古いオーラが漂い、外見も中身も地味。外見を冒険したことはあるけど素材が冴えない私にはとってつけたみたいに笑えるものにしかならなかった。

何故、佳奈のような友達がいるのかというと受け身な私は引っ張って行ってくれるタイプの子が寄り付くし、楽だった。

佳奈は姫気質で主導権を握りたいし私みたいなタイプが優越感を乱されることもなく、しっくり来るのだろう。

打算的な寂しい友情だけど、佳奈には感謝していた。

私は翔太に思いを寄せていたからだ。

細身で背が高く、整った端正な顔立ちにドキドキしてしまうキラキラした笑顔。

もしかしたら佳奈狙いなのかもしれないと張り詰めた想いがありながらも４人で遊ぶとき翔太の存在が私の胸を高鳴らせた。

No.3 15/08/28 16:28
匿名 ( ♀ )

けど、４人の関係が終わろうとする出来事が発生した。

私はファミレスの正社員。ドリンク一杯くらいなら知人にサービスできる。

ある日早番の日に佳奈が私に会いにきた。

仕事が終わった私と佳奈はファミレス内で二人でアイスティーを飲んでいた。

毎度、私にサービスを受けながら他のメニューは一切頼まない佳奈を流石だと呆れていた。

いつもなら一方的に話し出す佳奈だけどその日は様子が違った。

ピンクをベースにした華やかネイルを見つめたあと佳奈は白く細い指先でストローにふれる。

「どうしたの？」

私が話しかけると佳奈は潤んだ視線を私に向けた。

「やっちゃた」

私の胸に嫌な予感が一気に支配した。