水戸黄門になりたい♪
文章力まるでなし、呟きのようになったり、日記のようになったり、小説っぽくなったりきっとします。
なんとなーく書いていきます。
結末分からぬまま始めます♪
大丈夫かな…f(^_^;
静まり返った6畳の古い畳の部屋…
ここが私のお城だ♪
一人で『あーーー』
と言ってみる。バカみたいだけど楽しい
部屋には小さいテレビとカード式の電話だけが取り付けられていて他には自分の段ボール3つだけだった
ドアから入ってすぐ右手にはクローゼットとも言えない押し入れのような収納スペースがあった。
段ボールからダサダサの服を取りだしお城のクローゼットにしまい始めようとした…
クローゼットは古い木で3段に別れていて、そのまま服をしまうと木の色がついてしまいそうだった
『これでいいか』
地元の高校の友達が就職祝にくれたウサギの絵の湯呑みを包んでいる新聞紙を取りだした
新聞紙を3つに切ってクローゼットに敷いた
しんぶんし…エコだな(笑)
大分の高校を卒業して一人福岡のスーパーに就職した。
本当はスーパーなんて就職したくなかった
世間をしらない私は高卒なのに一流企業に入り、OLと呼ばれるよくドラマで見るような制服にカーディガン、お弁当をもって公園でランチ♪
みたいな一昔前のトレンディードラマのような将来を夢見ていた
仕事の内容なんて考えたこともなくただお茶くみやコピーとか雑用をする責任感のない仕事(?)がしたかった
両親は大学に行けとうるさかったが、とにかく勉強が大嫌いで、何より卒論と呼ばれるものを書かなければならないと従兄弟にチラッと聞いていたのでそれがとにかく嫌だった
大学や専門学校など頭の片隅にも行きたいなど思わなかった
バブル弾けたばかりのちょっと不景気??
みたいな時期だったから、全国で探せばまだギリギリそんな仕事も運良く見つけれたのかもしれない…
でも親が許してくれなかったのだ
『せめて九州からは出らんで』
と言われていたからだ
九州だったら福岡!!と意味の分からない考えを持った私は福岡の就職先を探した
探すもなにも福岡の求人はこのスーパーだけだったのだ…
寮があることもあって親は福岡の就職を渋々許してくれたのだった
スーパーは嫌だったけど、とにかく家を出れれば何でも良いや♪
とここに来たのだった
別に親が嫌いなわけではない
でも愛情表現が苦手な母は甘えたりする私が心の中ではうれしかったかもしれないが、暑苦しいといつも言っていた
とにかくお酒が大好きで毎晩父は付き合わされていた
楽しく1~2時間飲みながら話して寝る
こんな夕食だった
贅沢はしたことなかった、旅行もいったことはない
ジュースも買わないしお菓子は姉と半分こ
学校で友達がキャラクターの水ノリを使っているとき、私は3本98円のチューブ式の米を溶かしたようなノリだった。
遠足で友達が二段弁当をフォークで食べていたとき私は紙のお弁当に割り箸だった
中学のとき町のお祭りで友達は門限11時で私は9時だった
親に『みんなと同じがいい』
と言ったことがある
定番みたいだけど、『みんなが死んだらあんたもしぬんかいっ』
って言われた(笑)
今なら笑える話しもその時は不満だった
あとはよく怒られた
段ボール3つの引っ越しなんてちょちょいのちょい♪
『さてと…』
母にもらった茶色の封筒を出した…
10万円だった
5000円以上のお金を持ったことがない私は
誰かに刺されるのでは?
と茶色い封筒を持っているのが恐ろしく感じた
お城のクローゼットの服の間に封筒はお邪魔することになった
1万円を財布に入れて
3階建ての2階の一番奥の部屋から外に出た
『久美♪』
私を呼ぶ声がした
振り向くと同じ高校から一緒に就職したゆうちゃんだった
『ゆうちゃん!!いつからきてたん?なんしよんの?』
『朝からついとって辺りを散策しよったに、近くにホームセンターあったで』
『まじで?私テーブル買いたいと思いよったけん行ってくるな』
ゆうちゃんは仲良しだったわけではない
同じ高校、同じ部活、同じ就職
親友みたいだがお互い性格が似ていてよく衝突していた
学校でもまず連れ合うわけではなかったが、福岡と言う誰もしらない町では優一の親友となっていた
小さいガラスのテーブルを買って鼻唄まじりに寮に帰った
買ったばかりのテーブルにコンビニで買ったお弁当とお茶を飲みながらバラエティ番組を見た
興奮してまだまだ寝れなかった
明日から私は社会人だ♪
『おはよー』
『おはよう』
ゆうちゃんが一階の食堂に来た
『いよいよやね』
『スーパーかぁ』
『とりあえず3ヶ月研修あるけんまだ学校みたいな気分♪』
『そやね(笑)また後でね、一緒に行こうね』
朝御飯を残さず食べて部屋への帰りに洗面所で顔と手を洗った
駅まで歩いて5分、電車で5つ先の駅で降り会場についた
化粧はしていない
従兄弟の叔母さんが基礎化粧品セットを就職祝にくれたが使い方が分からず放っておいた
研修と言っても今日は入社式だった
ホテルの広いテーブルの並べられた部屋に『○○スーパー入社式』と書かれていた
テーブルの自分の名前を探し窓際の真ん中辺りの席についた
興奮していた
会場は25~18才の70人の男女で賑わっていた
『ゆうちゃん、男がおるわ♪』
『やべーな』
『ヤバイな』
『ヤンキーみたいなのもおるよ』
ゆうちゃんも興奮していた
男子とは3年ぶりに関わる
高校は女子高で、部活に熱中していたのでまったく男子を見ることもなかった
興奮は当たり前だった(笑)
長テーブルにはイスが3つ並べてあり、私は一番右のイスに座った
前は高卒の男子3人だった
私は興奮がバレないようにクールを装った
だって恥ずかしいじゃん(笑)
社長が前に立って何か話している…
私の耳には聞こえるわけない
いろんな人をジロジロ見ていた
大学生は世界が違う大人の人に見えた
福岡出身の人なんてほとんどいない様だった
熊本や宮崎、長崎、鹿児島の人たちばかりでみんないかにも田舎からでてきたよ!
と言わんばかりだった
もちろん自分を筆頭に…
会社の部門紹介が終わると10分休憩に入った
『ねえねえ』
まさかこのわたくしに?
前に座っていた男子が後ろを向いて話しかけてきた
その隣に座っていたデブもニヤニヤこっちを見ていた
『この字なんて書いてあるかわかる?』
頭の悪い私に聞いた運の悪い男子は真剣に聞いていた
『…』
『分からない…』
あーもうやだやだ!!
勉強しとけば良かった
頭の悪い私が勉強をしなかったことをこんな下らないことで初めて後悔した
その紙を借りて後ろの席のパッチリおめめの女の子に同じ質問をした
『分からない、ごめんね』
仲間を見つけた瞬間だった(笑)
入社式は終わった
帰る支度をし、私はゆうちゃんとホテルのロビーに向かった
ロビーには漢字を訪ねたパッチリおめめの女の子がイスに座っていた
『今大丈夫?さっき後ろに座ってた人だよね?私久美って言います♪』
『あ(汗)私は清見です』
『ずっと一人でいるの?』
『仲良しの友達いなくて、みんな寮に住んでるから顔馴染みみたいだけど、私は姉と住んでるから一緒にいる人がいなくて』
『じゃあ私と一緒にいようよ。この子はゆうちゃん、同じ高校だったんだ』
『いいの?ありがとう、ホッとした、心細かったんだ』
清見は148センチの目の大きい可愛い女の子だった
私たちは3人でロビーで話し込んでいた
すると入社式で前に座っていたデブがニヤニヤしながら私たちの前に立った
『ちょっといいかな?真ん中に座っている人』
わたしだ!!
『なに?』
『いいから、ちょっと…ちょっと』
デブの後ろで数人の男子たちがこっちを見ていた
『久美、行ってきなよ』
ゆうちゃんがニヤニヤして私に言った
清見も笑っていた…
おまえら…
『ここでよくね?』
このデブと二人では無理だと思った
彼は直樹と自己紹介をした
出っ歯ではないが、前歯が少しビーバーみたいで、目は一重、160センチのチビデブだった
『突然ごめんね、じつは久美さんに好意を持っている人がいて…オレ仲介役』
好意?お前じゃなかったんかい…
『ふざけてる?てか、バカにしてる?今初めてあったよね?ありえない』
ほんきでありえないと思った
なぜなら好きだなんていままで一度も言われたことない(汗)
自分の身の程は知っていた
『さっき漢字聞いたでしょ?そいつなんだけど、久美さん可愛いって言っててさ、一目惚れみたいなんだけど…』
は?
なんて?
かわいい?
ニヤった…
初めて言われた、可愛い
素晴らしい形容詞…
『どんな人か覚えてないし、人に頼まないで自分から来ればいいじゃん、じゃないと信用しない』
私はゆうちゃんのもとに小走りで戻った
可愛い…だけが頭に残っていた
デヘヘ♪
その後は研修の度に顔を合わせたけど、誰も何も言ってこなかった
からかわれた…と思っていた
研修を終えて部屋でノンビリしていると電話が鳴った
『もしもし?』
『あ、直樹です』
『何で番号知ってんの?』
『お友だちのゆうちゃんに聞きました』
ゆうちゃん(泣)
『今からくま公園来てもらえないかな?この前言ったヤツが話したいって、おれ、うまくいってほしいんだよね、応援したくて』
『何で本人が言ってこないの?おかしくない?』
『超照れ屋なんだよ、頼むから』
『わかったよ』
私は支度をしてくま公園に行った
辺りは暗くて公園の街灯と月の光がゆういつのあかりだった
『ごめんね、急に呼び出されたから遅くなってしまって』
『あ…全然』
東野くんは眉毛がキリリとしたカッコいい人だった
公園のベンチに座って少し話をした、東野くんは本当に静かで優しい人だった
私は彼が何も話さないので必死に話題を探した
気を使いすぎて疲れてしまう…
私だって男子の免疫ないんだぞ!!
限界がきた…これ以上話せない…
その時1匹の犬が公園に走ってきた
!!!!
私は犬が怖い
小学一年生の時に両足を隙間なく噛まれて病院に通っていたからだ
怖い…
犬が苦手だ…と東野くんに話そうとすると彼がいない!!
辺りを探すとジャングルジムに人影が!!
東野くんだった
私を置いて一目散に逃げた東野くんがそこにいた
ゆうちゃんは美人だ。
同期でも一番人気だと直樹が言ってた。
そんなゆうちゃんを射止めたのは高ちゃんだ。
わざわざ地元の長崎からゆうちゃんの為に車を取りに行っていたようだ。
寮に帰ってゴロゴロしているとノックもせずにゆうちゃんが部屋に入ってきた
『も~久美ぃ聞いて!!高ちゃん最高っちゃんね♪かっこいいし、優しいし、運命の人だよ』
軽々しく運命を決めるゆうちゃん、大丈夫かい?
『でね、カラオケに誘われたんだけど、二人は恥ずかしいから一緒についてきて♪』
『なんで私がっ(汗)』
『いいじゃん、直樹も来るみたいだよ』
いやいやいやいやいや…
なんでチビデブ直樹をだしに?
『わかったよ、いけばいいんやろ!!はー全く』
『ありがとう♪今度の日曜だよ』
日曜日、特におしゃれもせずカラオケに参加した…
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