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うつくしいひと

レス19 HIT数 3399 あ+ あ-

リル( 2MuMnb )
13/01/15 22:28(更新日時)



「美華!みか!目を開けて!!」


「お母さんを置いていかないで!
みかーーー!」




この世に生まれて、たった1ヶ月で天に召されてしまった。


美華・・・うつくしいひと。


私が、キタナイオンナだから。




これは罰だ。

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No.1893705 12/12/25 21:16(スレ作成日時)

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No.1 12/12/25 21:22
リル ( 2MuMnb )



狂ってしまうかと思った。


狂ってしまいたかった。


狂ってしまえないのが、罰だと思った。


狂わずに、一生苦しまなきゃいけないんだ私は。



美華、ごめんね・・・・・・

No.2 12/12/25 21:30
リル ( 2MuMnb )



どこか遠くの方から聞こえて来るかのような、主治医の声。


「ーーー小さな身体でよく頑張りましたよ、美華ちゃん」


「まだ治療法もあまりないような病気でした。
お母さん、ご自分を責めたりしないで下さい」



いいえ、先生。



私のせいです。



美華が死んだのは、私への罰だから。

No.3 12/12/25 21:35
リル ( 2MuMnb )



月日は流れてーーー




ここは、とある町の繁華街。


妖しげなネオンに彩られた、華やかな街。


だけどどこか寂しげな街。

No.4 12/12/25 21:38
リル ( 2MuMnb )



そんな街を歩く一人の青年。


道行く人が、彼を見て一瞬息を飲む程ーーー






美しい青年だった。

No.5 12/12/25 21:49
リル ( 2MuMnb )



青年はとある建物の前で立ち止まる。


そわそわと落ち着かなそうに、足元に目をやったり身体を揺すったりしている。



やがて意を決したように、目の前の扉をあけたーーー

No.6 12/12/25 21:54
リル ( 2MuMnb )




女の写真がずらりと並んでいる。


青年は、一番美しい女の写真を指差した。



「ミイさんですねーーー」



青年は黙ってただ頷いた。

No.7 12/12/25 22:01
リル ( 2MuMnb )




ミイは驚いた。


こんな美しい男が何故こんな店に・・・


が、そんな事はもちろん顔には出さずに、


「初めまして、ご指名ありがとうございますミイです」


青年はチラリと顔を上げてミイを見た。





何て美しい女(ひと)なんだろうーーー

No.8 12/12/25 22:10
リル ( 2MuMnb )



※作者です。

この小説は完全なフィクションです。

ここまで書いてちょっと気になったので(^-^;

失礼しました。

次からまた本文です。

No.9 12/12/25 22:29
リル ( 2MuMnb )




「あっ、あの・・・」


青年は恥ずかしそうに下を向いたまま言った。


「お話・・・してもいいですか・・・」




ミイは微笑みながら、


「いいですよ」


こんなに美しい男が、女馴れしてない様子が可笑しかった。

No.10 12/12/25 22:38
リル ( 2MuMnb )





ミイはワインレッドのワンピース。


胸元は大きく開いている。


顔を上げるとどうしても目に入る、胸元・・・



「座りましょうか」


ミイが青年の手を取った。


と、青年が物凄い勢いで手を振り払った。



「きゃあ!」


ミイは転びそうになりソファーに手をついた。



「あっ!あ、ごめんなさい!!」

No.11 12/12/25 22:43
リル ( 2MuMnb )




青年は慌ててミイに駆け寄った。


「ごめんなさい!あの、どこもぶつけませんでしたか!?」



青年の必死な顔が可笑しくて、ミイは吹き出しそうになる。


「大丈夫ですよ、びっくりしたけど・・・」



まさか・・・こんな美しい男が?


まさかね・・・

No.12 12/12/25 22:47
リル ( 2MuMnb )




「あの、実は僕・・・女の人と、手を・・・繋いだことが・・・なくて・・・」


最後の方は消え入りそうな声だった。



「・・・まさか、そんなに綺麗なのに?
モテるでしょう?」



とても信じられなかった。

No.13 12/12/25 22:59
リル ( 2MuMnb )




青年は困ったような顔をしながら、


「モテる・・・告白は、されたこと・・・あります・・・」


「星の数ほど?」


「星の数?・・・いえ、そんなには・・・」


青年は少し顔を上げた。


ミイは悪戯っぽく笑いながら青年を見つめていた。

No.14 12/12/25 23:20
リル ( 2MuMnb )




こんな所に居るような女(ひと)じゃないーーー


ただ美しいだけではない、ミイには内面からにじみ出るような清楚な雰囲気があった。



「ミイさんは・・・星の数ほど・・・?」


「告白の話?それとも・・・」



青年は一瞬不思議そうな顔になったが、ミイの悪戯っぽい笑みで言いたい事が解った。


「あっ!も、もちろんっ、告白のっ・・・!」



ミイはもうたまらずに笑い出した。

No.15 12/12/25 23:26
リル ( 2MuMnb )




ミイは声を上げて笑った。


「ごめんなさい、貴方面白いわ!もう可笑しくって!」


「そ、そうですか・・・?」


「星の数ほどではないけど、されたわよ告白」



いや、星の数ほどだろう・・・


それほどミイは美しかった。

No.16 12/12/26 23:06
リル ( 2MuMnb )




ミイはソファーに座りながら、


「告白されて、誰とも付き合わなかったの?」


「・・・はい」



ソファーの前に立っている青年に、ミイは手を差し伸べた。


「座って・・・もう振り払われるのはイヤよ?」



青年は、そっとミイの手に自分の手を重ねた。

No.17 12/12/29 20:32
リル ( 2MuMnb )




重ねた手をどうしたらいいのか解らないでいると、ミイが軽く手を繋いできた。



「女の人と初めて手を繋いだのがこんな場所だなんて・・・」


「あ、いえっ、とても・・・光栄です!」


ミイは笑いながら、


「貴方、ちょっと堅いわね・・・もう少しリラックスして・・・」


すると青年が、初めてまともに顔を上げて言った。



「初めて手を繋いだのがミイさんで、とても嬉しいです・・・」

No.18 13/01/15 22:22
リル ( 2MuMnb )




「あら・・・それはとても、光栄だわ」


ミイはからかうようにそう言ったが、




心の中ではーーー




不覚にも喜びを感じていた。

No.19 13/01/15 22:28
リル ( 2MuMnb )




青年の細く長い指に、自分の指を絡めながらミイは尋ねた。


「貴方、お名前は?」


「・・・レイです」


「レイっていうのね、漢字は?」



レイは、言いにくそうに答えた。


「漢字は・・・麗しい、の麗です」

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