無理しないでね 2
無理しないとやっていけないよ。。
誰も助けてはくれない。
無理しないでねって言葉の意味、いつも考えてる。
無理しないでの続きを書いていきます。
書き始めてから長い期間たっていますが、必ず完結を約束します!
読んでいただける方の気持ちを大切にします。。。
批判も中傷も感想も全て受け入れます(^-^)
色んな感情を私に学ばせて下さい!
14/08/31 07:37 追記
子供の進級、進学と心の問題で少し間が空いてしまいましたが、また書いていこうと思います^_^
子供の作文の宿題を一緒に考えているうちに、書くことが好きなことを思い出しました笑
以前のように見えない感情を上手く文章に出来ないかもしれませんが、素直な心で書いていければと思います^_^
レス制限をしているので、苦情などは感想コーナーまで。。(^^;;
警察が来るまで電話が切れないように必死だった。
電話を切れば闇金を追い込む事が出来なくなる。
証拠がなくなる。
子供は状況が読める訳でもなく、無邪気に遊んでいる。。。
本当なら・・この子供達と産まれたばかりの赤ちゃんと幸せな生活を送っているはずだった。
どうして私は幸せになれないの?
もっと早く誰かに助けを求めていればこんな事にはならなかったの?
誰にも相談しなかった私が自ら招いた結果がこんな状況を作っているの?
無理しないでね・・・って言葉をかけてもらえれば幸せになれたの・・・?
考えれば考える程、自分を追い込んでいた。
旦那は情けない姿で電話の応対をしている。
こんなパパでごめんね。
私は子供を抱きしめた。
警察は数分で来てくれた。
たった数分。
私には今まで感じた事がない、長い長い数分だった。
外で光っているパトカーの赤い光は過去のトラブルを思い起こさせる。
大柄の警察官が2人家の中に入って来た。
電話がスピーカーに切り替えられ、警察が録音を始めた。
どこかで見た光景。
どこかで感じた感情。
それは風俗を辞める時のトラブルと同じような状況だった。
二度と同じ思いはしない。したくない。
同じ失敗は繰り返さない。
そう思っていた。
それを見事に崩された。
一生の愛を誓った夫に。。。
急に涙が込み上げて来た。
こんな事があっても、家族の形は崩したくない。。
子供の為に、世間体の為に、私は一生このトラブルと向き合っていかなければならない。
一生、愛情を感じる事が出来ない夫。
周りから幸せだと思われるような嘘の家族の形。
いつも笑顔な優しいママ。
逃げ出す事が出来ないこの状況と未来のない未来の不安。
ただ・・泣く事しか出来なかった。
闇金は電話口で荒れていた。
警察が来たと察したようで怒りが爆発しているようだった。
それに対して警察は冷静だった。
「あんた達がやってる事は違法って解ってる?どこの会社かも知ってるし、これ以上の脅しをして、自分達で自爆するような事はしないよねえ?」
闇金は聞く耳を持たなかった。
しばらく、警察対闇金のやりとりが続いた。
もうすでに、お金を返す返さないの話ではなく、警察がきた事への怒りの感情、それに対応する警察、そんなやりとりになっていた。
「覚えてろよ!」
そんな捨てゼリフを吐き闇金からの電話は一方的に切れた。
「向こうが何かこれからアクションを起こす事はないと思うけど、念のためパトロールは強化しておきますね。」
脅しとは解っていても不安で仕方なかった。
子供にもしもの事があったら。
近所の人に何か迷惑をかける事があったら。
「もし、万が一、家に来るような事があったらすぐに連絡くれれば対応しますから。でも闇金もそんな事をしたらどんな事になるか解ってますからね。ここに来ると言うのは、自ら警察に出頭して来るのと同じような事ですよ。そこまでバカじゃないでしょう。精神的に追い詰めて行くのが相手のやり方です。気を強く持って下さいね」
その夜は眠れない夜になった。
頭では解っていても実際事が起こるとパニックになってしまう私の癖。
落ち着いて考えれば答えは見えてくるはずなのに。
冷静さが欲しかった。
どんな事にも冷静になる感情。
次の日からまたいつもと同じ日常が始まった。
幼稚園の送り迎え。
ママ友との表面上の付き合い。
昼間は下の子を公園に連れて行ったり買い物。
本当は・・笑顔を見せる余裕なんてなかった。
永遠に続く借金への不安。
どうしようもない旦那と続く婚姻関係。
壊せない、壊す勇気のない結婚生活。
誰にも話せない。話す事は出来ない。
無理しないでねって言われたくないから・・。
無理しなくなったらきっと私は全てを捨てて楽になろうとするかもしれない。
二度と同じ過ちは繰り返さないと誓ったはずの感情が、一気に崩れるかもしれない。
自らの死。
いつも死と隣り合わせの状況にいた。
だから・・誰にも話す事は出来なかった。
その日は何事もなくいつもと同じ朝を迎えた。
子供を幼稚園に送り、下の子を公園に連れて行く。
買い物をし、幼稚園のママ友と少し話をし、いつもと同じ日常を過ごしていた。
そのまま一日が終わると思っていた。
終わってほしかった。。。
旦那からの一通のメール。
淡々と書かれていた。
件名、最後のお願い。
【何度最後のお願いをした事かわかりません。
でもこれが本当の最後のお願いです。。。
明日迄に40万必要です。何も言わず貸して下さい。。。】
またか。。。
今回は怒りもなく、冷静だった。
同じ事の繰り返し。
【もう、あなたに出すお金はありません。】
返信は来なかった。
その夜、会いたくなくて、子供と一緒に横になった。
旦那は夜遅くに帰って来た。
ため息が聞こえる。
椅子に座る音。
私は旦那と向き合う事から逃げた。
逃げても何の解決にならないのは解っていた。
でも今は、向き合う事を拒否した。
そして私は眠りに入った。
旦那の感情を受け取らないまま。。。
目が覚め、そっとドアを開けると旦那はいなかった。
異様な静けさ。
いつもと違う違和感。
リビングのテーブルには一枚の紙が置いてあった。
【蜜ちゃんへ】
私宛のその手紙は、朝から私を動揺させた。
【蜜ちゃんへ。
この手紙を読んでいると言う事は、もう俺はここにはいないんだね。
今まで沢山迷惑かけました。
実は返済期限が過ぎている借金があります。昨日どうしても必要で蜜ちゃんにお願いをしました。最後のお願いを今迄何度もして来ました。でも、これが本当に最後のお願いのつもりでした。でも。。拒否されてしまいました。
パチンコがどうしても辞められなく、ようやく病気なんだと自分で認識しています。
子供の為に早く帰る事が父親のはずなのに、どうしても辞められませんでした。
俺はいい父親になれなかった。
最後まで無責任な俺を許して下さい。
後一つ、実は車を担保にお金を借りています。今車に入っている車検証はコピーです。元の車検証は借りている所が持っています。今迄黙っててごめん。
もう、俺はここにいる資格はありません。
蜜ちゃんの病気の事もやっぱり理解が出来なかった。
どうか探さないで下さい。
離婚は自由にして下さい。
それに対して文句もないし、言う資格もありません。
本当に今までごめんなさい。】
手紙の横には家の鍵や会社の物であろう鍵が置いてあった。
体が震え出す。
私は旦那の私物を探した。
部屋にはカバン、中には財布や免許証、携帯まで、全ての私物が入っていた。
この手紙は。。。私に向けた遺書なのだろうか。。。
パニック寸前の発作。
吐き気と動悸。
「どうしよう。。。」
思わず口にしてしまった不安な言葉に子供が反応する。
「ママ、どうしたの?」
ごめんね、ごめんね。。。
ただ、子供を抱きしめる事しか出来ない。
私は泣いた。
辛かったのか、自分の行動に後悔したのか、パニックのせいか、よく解らない。
しばらく、私の泣き声だけが部屋に響いていた。
「ママーおなかすいた!」
子供のその言葉に、現実に戻った。
もう、旦那はいない。
子供を不安にさせてはいけない。
母親の私がこの子達を守らなければならない。
私が今するべき事を冷静に考えた。
「今、ご飯作るからね」
今、目の前にいる子供達を守る。
私は強くなる決心をした。
私が辛くても、ボロボロになっても、無理しないといけない。
無理しないで!
そんな言葉は、もう私には必要ない。
とことん無理して私は動かなきゃいけない。
心の支えは自分の強くなる気持ち。
思い出にひたってる暇はないから。
強くなる。
子供の朝ご飯を作りながら、覚悟を決めた。
冷静を装い子供を幼稚園へ送り出す。
家へ帰ると母に電話をした。
「もしもし、朝早くごめんね」
旦那がいなくなる迄の経緯を話した。
母も動揺していた。
私はこらえる涙をおさえながら、また報告すると言い電話を切った。
次は義母へ電話。
義母は、ついにこの時が来てしまったのかと静かに怒りを表していた。
そして次にかけた先は警察。
この数時間で事件がなかったか、事故がなかったか、死者は出ていないか確認した。
事情を話すと、とりあえず署で話を聞くと言う事になり、車で警察署へ向かった。
署へ着くと小部屋へ通された。
差し出されたのは、捜索願。
名前、住所から、その時に着ていた服装や居なくなった経緯を細かく書いた。
見つかる保証はない。
警察で私に出来る事は捜索願を出す事だけだった。
「旦那さん借金かかえてるの?」
1人の警察官が言った。
旦那の残していった鞄の中にあった闇金からの請求書を見せた。
「ああ・・完全な違法だね。奥さんが代わりに払う義務はないから、こっちの方で何かトラブルがあれば相談しに来て。後・・」
私の知識が甘かった。
まさかの事を突っ込まれた。
「車を担保にいれられてるのね、で、車検証がコピーって書いてあるけど・・」
コピーで運転してはいけないと知らなかった。
私は本当に知らなかったので素直にコピーですと言い切ってしまった。
「もう、コピーって知っちゃったからね、車に乗って帰させる事は出来ないから。ここまで来たのも本当はいけない事なんだよ。ここからレッカー呼ぶから、それに乗って帰ってね」
レッカー代1万。。。
踏んだり蹴ったり。。。
帰宅後、旦那の会社に連絡をした。
今日何度話をしただろう。いなくなった経緯をまた話した。
会社の上司は私を気遣ってくれた。
実は会社にも闇金からの督促の電話がある事を初めて知った。
何か状況が変われば連絡すると電話を切った。
朝からまだ数時間しか経っていない。
こんなにも行動している自分に少し驚いていた。
立ち止まっている訳にはいかない。
いなくなってから一日過ぎた。
旦那から連絡はない。
2日、3日と経ち私は離婚した後の生活や補助金について調べ始めた。
このまま待っていても仕方ない。
もし、離婚したら、どんな手続きが必要なのか。
市役所へ行き出来る限りの情報を得た。
解った事は、離婚届が出せない事。
失踪して本人のサインが書けない。
失踪して一年経てば死亡扱いにも出来るらしい?
離婚が出来ないと言う事は、母子家庭の手当も一年間貰えない。
こちらも失踪では母子家庭と認められない。
まずは出来る事からしていこう。
旦那の携帯の解約、しかしこれも本人がいないと出来ない。
婚姻関係であるうちにしか出来ない手続きを優先した。
何とか携帯は休止という形で止めてもらった。
そして旦那の生命保険の解約。
事情が事情なので特殊な対応をしてくれた。
このまま払い続ければ、10年後には死亡扱いとなり、死亡保険金が入ってくる。
10年、家族を捨てた旦那の保険料を払い続け、旦那に縛られているのは嫌だった。
でも払い続ければ今までの借金と同額位のお金が入る事になる。
しかし・・・万が一・・・何事もなかったかのように帰ってきたら・・
お金をドブに捨てているようなもの。
何時の間にか、旦那の安否より今の生活を重視に考えていた。
これが現実。
私は現実を受け止めているだけ。
旦那から連絡はない。
このまま本当に失踪したままなのか。
まさか私がこんな立場になるなんて思ってもみなかった。
身近にアドバイスを求めてもどうにもならないのは解っていた。
私はネットの掲示板へ情報を求めた。
もしかしたら、私と同じ境遇の人がいるかもしれない。
今、私がしている事が正しい選択なのか旦那は何を思うのか、そして生きて帰ってくるのか。
私は早速書き込みをした。
【旦那が失踪しました】
今までの経緯を書いた。
数人の人からレスがついた。
皆共通して書かれた言葉は、旦那は帰ってくる。
数ヶ月後、別の土地で発見された例もあった。
忘れた頃に戻ってくる。
私は忘れた頃まで待たなければならないのか?
何故待つのか。
待つ意味があるのか。。。
今まで家族の形に縛られていた。
パパとママ、子供達、それが家族の形。
壊す勇気なんてなかった。
周りの目、子供の将来、お金の事、想像しただけでも不安だらけ。
絆はなくても家族と言う形を守っていかなければ、心身共に耐えられなくなるかもしれない。
今までの感情はそうだった。
その形が崩れ始めていた。
自分で動いて、調べて、現実を見た。
離婚した方が自分も子供達も守れるのかも。。。
きっと守れる。
もう、形にとらわれるのはやめよう。
本当の現実と向き合っていこう。
私は義母に電話をした。
「もしもし、蜜です。」
義母は連絡を待っていたようですぐに一気に話し始めた。
「蜜ちゃん、もうこのまま待っていてもしょうがないから!」
この言葉から始まり、旦那の事をクドクド言い始めた。
しかしそんなのを聞いている余裕はない。
「あの。。。」
私が言いかけた時、義母が口にした。
「離婚してちょうだい」
。。。それは私が言うセリフ。
離婚の意志は固まった。
でも離婚届が出せない。
それを言おうと思ったのに、先に義母の口から離婚と言う言葉を出された。
頼まれなくてもしたいです。
そう言いたかった。
すると義母は新たな事実を教えてくれた。
「離婚届、持ってるから。いつか、何かあった時、離婚してもらうように息子に書かせておいたの」
まさか。。
私の知らない所で。。
離婚届が作成されていた。
私がこんなにも家族を守る気持ちで今までやってきたのに。。。
用紙をもらう義母も義母だけど、書く旦那も旦那。
私の思いは何だったの。。。
いざと言う時差し出されるはずだったんだ。。
形にこだわっていた数年。。。
返して。。
今迄の結婚の形を全て否定された気持になった。
離婚届なんてただの紙切れ。
でも、人生を変えてしまう程とても重い紙切れ。
とりあえず書かせておくなんてそんな簡単な行動に出ていた義母に、旦那同様殺意を抱いた。
でももう全て現実。
今となっては都合良かったのかもしれない。
離婚は出来ない、旦那はいない、仕事をしなければ収入はなく、貯金も50万を切っている。
失踪後一年は母子家庭の手当てはなく、子供達にはパパがいない現実をあじあわせ、不幸の塊としか言いようがない生活を送っていかなければ。。。
そう思っていた。
でも、少し未来が見えてきた。
私が今するべき事は目の前の現実と常に向き合っていく事。
私は義母の家に離婚届を取りに行った。
義母は離婚届を広げ待っていた。
初めて見る離婚届。
確かに旦那のサインがあった。
どんな思いで書いたのだろう。。
「蜜ちゃん、もう息子の事はいいから。三人抱えて大変だろうけど頑張ってやっていって。本当にもうあの子は病気だから、何でこんななるまで。。」
義母は半泣き状態だった。
無言の私。
何も答えられない。
また連絡しますと言い残し、わずか数十分で家を後にした。
もう義母は他人の気がしてならなかった。
家に帰り離婚届を作成した。
淡々と。
思い残す事は何もない。
作成が終わり後は出すのみ。
婚姻関係のうちにやり残した事はないか。
他人になる旦那。
他人になる前に家族のうちにしか出来ない事はないか慎重に考えた。
感情の問題ではない。
事務的な問題。
手続き的な問題しか考える事は出来ない。
怒りも悲しみも、昔の楽しかった思い出も
もう私には必要ない。
下の子供を連れ、市役所へ向かった。
ほんの数日前に来たここで、前にも後ろにも進めない感情になった。
でも今は違う。
これで・・前に進める。
私は手続きへと向かった。
役所の人は私の顔を覚えていた。
「あ、その後どうなりましたか?」
私は離婚届を差し出した。
「幸か不幸かきちんと形にする事が出来ました」
義母が離婚届を持っていた事や、旦那がサインしていた事を話した。
「こんな言い方はなんなんですが・・良かった・・と言っていいのでしょうか・・」
私は素直に笑顔で返事をした。
役所の人は離婚届に目を通した。
不備はなく、正式に受理された。
旦那は旦那ではなくなった。
もう、家族ではない。
家族は4人になった。
これから、子供の親権や手当ての手続きなど思っていた以上の事が待ち構えている。
役所の人から説明をされ、こんなにも大変なものなのかと呆気にとられていた。
でも、もう、後戻りは出来ない。
とにかく動く。
考えている暇はない。
いつか、この事を笑って話せる日が来る。
必ず。
まずは、子供の親権を私に移す手続きをしなければならない。
元旦那はもういない為、必然的に親権は私。
その為の必要な書類や戸籍関係を集めなければならない。
離婚で苗字も旧姓に戻さない事にした。
子供の為。
その手続きをしなければ母子手当ての申請は出来ない。
とにかく一刻も早く、最低限の手続きをしなければならなかった。
そしてこの日、私は初めて幼稚園を通じて友達になったママに離婚の事実を話した。
幼稚園にも話をした。
元旦那の失踪から離婚まで。
一番上の子は年長、後4ヶ月で卒園を迎えようとしていた。
何とかここで卒園させてあげたい。
保育料の関係もあり、園には全てを話した。
子供を振り回す事は絶対にしたくない。
大人の事情で子供の心を傷つける訳にはいかない。
友達はびっくりしていた。
当たり前だ・・
でも、時々元旦那の愚痴をこぼしていた為、ついに・・と言う反応だった。
私はこれからの手続きの事を話し、幼稚園のお迎えをお願い出来ないか話をした。
「全然大丈夫!」
友達は快く了承してくれた。
幼稚園の方もかなりびっくりして言葉がなかった。
心配だったのは保育料だった。
すぐに仕事が見つかるはずはない。
今ある貯金で何とか暫くやっていかないといけない。
園は私のように突然の家族の形態が変わった世帯に対して補助がないか色々と調べてくれた。
私も沢山調べた。この時期は役所では教えてくれない事をとにかく調べ、インターネットのありがたみを感じていた。
まずは裁判所へ行き、親権の移動、元旦那の本籍地で子供の戸籍謄本を取り、裁判所へ行き、役所へ行き、また裁判所へ行き、と手続きに明け暮れていた。
この時期、引っ越しも同時にした。
実家近くの不動産屋を毎日回り、部屋を探した。
実家に入る事は考えなかった。
母も苦労している。今迄父をたたせる為に一生懸命やってきた。
母には、まだまだこれから自分の人生を楽しんでほしい。
私の勝手な事情で実家に入る事は、私自身嫌だった。
子供が小さい為、病気の時や仕事が休めない時などは確かに迷惑をかけるかもしれない。
でも、出来るだけ、甘える事なく私1人でやっていこうと決めていた。
部屋を探すと同時に保育園の下見。
働く時間を考えると保育園は避けられない。
私自身も幼稚園だったし、長男も当たり前のように幼稚園に入れた。
保育園は幼稚園よりも少し幼い印象があり、抵抗があった。
でも、実際はとても温かく、家庭生活の延長のような感じがあり、見学する保育園全てが幼稚園とは違った家庭的な良さを出していた。
長女は転園となり、次男は1歳から保育園に通う事になる。
長く通う保育園、家もなるべく近い所を探し、保育園の手続きも教えてもらった。
同時進行で色んな手続きをしていた。
一つの事に時間をかけてはいられない。
子供の親権は無事私になり、母子手当ての手続きもする事ができるようになった。
まさか私が、母子家庭になるとは思っていなかった。
世間から向けられる母子家庭に対しての目は、まだ私の心を揺れさせていた。
離婚。
シングルマザー。
自分からこんな話が誰かに出来る時は来るのだろうか。
本当に笑い話として自分の中で割り切れる日は来るのだろうか。
この先この現実がずっとつきまとう。
この決断が正しかったのかはまだ解らない。
私が何年もこだわっていた家族の形が壊れた今、子供に申し訳ない。
「何でうちにはパパがいないの?パパは帰ってこないの?」
必ず言われる日が来る。
私はなんて答えたらいいんだろう。。。
私にとっては最低な二度と顔も見たくない相手。
その感情を子供に押し付けてはいけないんだろうな。
「パパはちょっと遠い所にいるからね、なかなか帰って来れないんだよ」
これが精一杯の言葉なのかもしれない。
部屋も無事に決まった。
契約者は私にはなれない。無職で収入もない為、父に契約をしてもらった。
自分の無力さを感じていた。
誰かを頼らなければ認めて貰えない自分の存在。
私は今、1人では何も認めてもらえない。
それが現実だった。
その夜、少しつづ片付いてきた手続きの整理をしていた。
携帯電話が鳴る。。。
時間は夜10時。
画面には公衆電話の表示が出ている。
「もしもし・・・」
電話の相手は元旦那だった。
「何してんの?何電話かけてきてんの?どこにいるの?」
否定の言葉はこれ以上出てこないと言う程元旦那を責めた。
私の一方的な感情をぶつけている所で電話はすぐに切れた。
私から発信する事は出来ない。
今どこにいるのか。何をしているのか。
大事な事を聞きそびれた。
数分後。。。
家のドアを叩く音。
ドアの向こうで立っていたのは元旦那だった。
今更、何故帰って来た?!
死ぬ事も出来ず、ノコノコと帰ってきた元旦那。
怒りでどうにかなりそうなはずなのに、元旦那のどうしようもない姿に同情してしまった。
そんな自分が嫌だった。
私が旦那ではなく、元旦那になってから初めて会い、初めて向けた言葉。
「離婚届出したから」
元旦那は驚いていた。
「え?!嘘?!出しちゃったの?!待っててくれると思ったのに!」
マジかよーと言うような口調で言った。
この人は自分のした事の重大さが解っていないのだろうか。
心の中では怒りで一杯になりながらも、目の前にいる元旦那の汚い身なりを見て少し悲しくなってしまった。
ほんの少し前まで一緒に生活していたとは思えない程別人の元旦那。
今迄何処で何をしていたか聞くと、ホームレスとして生きていたと答えた。
あてもなく歩き続け、思い出に浸り、空き缶を集めそれがお金になる事を教えてもらい、自動販売機の釣り銭をあさり、店から出た廃棄物の残飯をあさる。
私は残っていた味噌汁を温めて元旦那に渡した。
「こんな温かいもの食べたの何日ぶりだろう・・」
元旦那は泣きながら食べていた。
食べながら少しづつ話しはじめた。
「俺って本当にバカだよな・・。最低の人間だよ。。。でも・・蜜ちゃんは待っていてくれると思ってた・・」
その言葉を聞いて一気に同情が私の中からなくなった。
もう、私の心の支えになってくれた旦那はここにはいない。
風俗のドロドロした世界から救ってくれた旦那は二度と帰ってこない。
元旦那が悲劇のヒロインぶっているようで言う事全てが台本通りのセリフに聞こえた。
感情に浸っている場合ではない。
これからどうするのか、携帯もなく所持金もない。
この先、何かしらの手続きで本人が必要になるかもしれない。
このまままた放浪させる訳にはいかない。
でも、家に入れる事はもう出来ない。
あれこれ考えているうちに元旦那は
「じゃあ、行くわ」
と行ってしまった。
私は・・・・
引き止める事が出来なかった・・・
次の日警察に電話をし、本人が出て来た事を伝え失踪届けを取り下げた。
会社にも連絡をした。
離婚届を出した事、本人が見つかった事を話した。
会社は私の為に凄く動いてくれていた。
退職金が出る事、退職金とは別に会社側が援助してくれる事を伝えられた。
手続きには本人が労働組合らしき所へ行かなくてはならない。
またすぐに帰ってくるはず。。
根拠のない確信がまた私の中で芽生えていた。
そして会社から驚愕の事実も知らされた。
元旦那は会社のお金も着服していた。
領収書の書き換え、偽りの申請、警察に訴えれば犯罪になる行為。
しかし会社は残された私達の事を考え、警察には言わないと言ってくれた。
私だけではなく、会社までも騙していた元旦那。
ギャンブルの恐ろしさを改めて実感させられた。
元旦那は思った通り3日後にはまた戻って来た。
戻れば優しくしてもらえる。
そんな感情があったのかもしれない。
私は心から優しくなんて出来なかった。
それでも、全ての事が片付くまで、私達の事を捨てたこの人を何とか繋ぎとめておかなければならない。
その日、元旦那を家に泊めた。
次の日一緒に退職金の手続きをしに行く為だった。
久しぶりの家。
元旦那をとりあえずお風呂に入れ、身なりをきちんとしてもらった。
着ていた服は全てゴミ袋にいれて捨てなければならない程汚れていた。
家にあった元旦那の私物はほとんど捨ててしまった為に私の大きめの服を着させた。
「何で捨てちゃったの?」
そう言う元旦那に
「必要ないから。」
冷たく答えた。
子供の顔を見ては涙ぐみ、ご飯を出してあげれば涙ぐみ、布団で寝られる幸せを感じては涙ぐみ、当たり前だった日常の幸せをようやく実感していたのか。。
もう遅いよ。
全てを失って初めて気づく小さな幸せ。
当たり前すぎて幸せを感じる事も忘れていた元旦那。
この小さな幸せは今の元旦那にとってかけがえのない大きな幸せになっているんだろう。
やっと気がついたこの幸せは明日で終わる。
もっと早く気がついていれば、何年も感じられる事が出来たはずなのに。
失う前にその幸せを感じて欲しかった。
家族の形だけではない、心の繋がりを私に感じさせて欲しかった。
もう二度と戻らない家族の形。家族の絆。
私だけではなく、元旦那もその時感じていたのかもしれない。
次の日、子供と久しぶりに対面した元旦那。
子供は無邪気にパパと呼ぶ。
今日で最後のパパ。
朝ご飯を済ませ幼稚園の支度をする。
「パパ、いってくるね!」
また会える事が当たり前のような子供の言葉に、元旦那は涙ぐみ言った。
「ママの事助けてやるんだぞ」
この言葉を最後に子供と別れた。
外に出て、子供の姿が見えなくなる迄手をふっていた。
元旦那は何を思っていたのだろう。
「パパ、泣いてたよ?なんで?」
子供が言った。
「何でだろうね?もっと大きくなったら何で泣いてたか解るかもね。」
「ふーん。。オレ、はやくおとなになりたいなぁ。」
この子は絶対に私が守っていく。
改めて心に誓った。
帰宅すると旦那は座って泣いていた。
声を出して泣いていた。
。。。私は同情はしない
「時間かかるかもしれないから、もう出るよ」
感傷的になっている元旦那に、業務的に言った。
もうここには戻れない元旦那、後から必要な物があると言われても困るからと、少ない私物を持たせた。
「引っ越しするからもうここに来ても誰もいないから」
準備をしながら感情なく言った。
「えーー?!嘘でしょ?!」
涙も止まる程驚いた元旦那。
また来る気だったのか。。。
本当にどこまで図々しいと言うか何と言うか。
怒りも悔しさも何にも感情はない。
そんな感情もう忘れた気がする。
私が思う感情は、
信じれば裏切られる。
もう誰も信じない。
それだけ。。。
感情がないながらも、頑張って頑張って、最後に子供の幼稚園での姿を見せた。
「勝手に子供に会おうとか考えないでよ、ここももう辞めるから。貴方のせいでね」
本当は卒園までいさせる。
少しでも子供から遠ざける為、居場所を特定されない為の言葉。
子供を守る為なら嘘だってつける。
幼稚園を通り過ぎ、涙ぐむ元旦那の感情を無視し、手続きの場所へ向かった。
手続きは意外と簡単だった。
本人ではなくては出来ない手続きを目の当たりにすると、本当に帰って来てくれて良かったと感じた。
手続きだけの感情。
これで退職金と会社の有難い支援金は口座に振り込まれる。
口座も元旦那の口座に振り込まれる為、カードは私が管理した。
私の口座に振り込まれたらカードは実家へ送る。
元旦那はしばらく実家に帰る事になっていた。
嫌々ながらも元旦那の母親がしばらく監視する事を引き受けていた。
携帯の解約もした。
保険の解約も。
これでもう必要ない人になった。
「じゃあ元気で。あ、会社のお金も使ってたんだって?会社側は訴えないってさ。良かったね。」
最後に浴びせた言葉は多分、元旦那を更にドン底迄落としたと思う。
もっと後悔して、もっと悲しんで、今迄の自分を否定すればいい。
どうせ、そんな感情はないだろうけど。
最後に元旦那は言った。
「じゃあ、体に気をつけて無理しないようにね。。」
今迄何度も聞いて来た。
その度に、心にもない事をと思った。
当たり前のように励ます、優しい言葉と言ってる方は感じてる。
でも、こんなにも、こんなにも、怒りが込み上げた事はなかった。
【無理しないでね】
誰のせいで無理しないといけないの?!
私はこんなにもやってきたのに!!!!
私は何も言わず元旦那と反対の方向へ歩いて行った。
無理しないとやっていけないんだよ。
本当はすごく大変だって誰かに言いたい。
でも言ってしまったら。。
私はきっと崩れてしまう。
そんな弱い自分には、人の後ろをついて歩く自分にはもうなりたくない。
この時、私は自分の感情しか考えていなかった。
相手の感情を考えられる程余裕がなかった。
その後、この時の感情を自分で反省する事ができる時が来る。
数年かけて、感情の変化が私におきてくる。
別れと出会いの繰り返しで私は成長していく。
法的な手続きはほぼ終わり、後は細かい手続きが待っている。
まずは良く使う車の名義変更。
そう言えば。。。
元旦那は車を担保にお金を借りていた。
以前から車の調子が悪いと言っては細々したお金を私に請求していた。
領収書も見せてもらった。
確かに車屋だった為疑いもしなかった。
しかしこうなった今、疑わざるをえない。
私はネットで領収書の会社の名前を調べた。
闇金?。。。車屋?。。。
よくわからない会社。
深い溜め息が出た。
このままでは車が取られてしまうのも時間の問題。
かと言って私が立ち向かった所で、借りてる以上のお金を請求されるかもしれない。
どうしたらいいのか。。。
私に支払い義務はない事など相手には関係ない。
払えないのなら車が。。。
どうにもならない。
私は初めて父親を頼った。
父親は小さい頃から私を可愛がってくれた。
末っ子の私は待望の女の子だったせいもあり父親からは怒られた記憶はあまりない。
その愛情は、子供としてではなく、1人の人として向けられていた気がする。
ご飯粒を絶対に残してはいけなかったし、パパママと呼ぶ事も駄目だった。
自分の事を名前で呼ぶのは幼稚園の頃から注意され、いい事と悪い事の区別をしっかり教えてくれていた。
そんな父に甘えた記憶はあまりない。。
人としての愛情を受けていた私は、甘え方がよく解らなかった。
相談する事もなく、何となく父親と言う感じではなくなっていたのに気づいたのは高校生の頃だった。
好きとか嫌いではなく、父親と言う形の1人の人間。
そんな父に話をした。
「全く。。最後まで迷惑かける奴だなぁ。お父さんが電話するから。」
そう言って車屋に電話をしてくれた。
夜の世界を知っていた父は闇金などたいした事はなかった。
私が夜の街で働いていた事は知らない。。
私は父親の中では、いつまでも可愛い子供のままでいたい。
父は私の目の前で電話をしてくれた。
「私はこういう者ですが。。」
と、あくまでも丁寧な言葉使いで話を始めた。
こちら側はこんな事になっていて状況がよくわからないと言った話をしていた。
相手側の言っている事にも共感しているような素振り。
借りたもんは返す。
父と相手の気持ちは同じだった。
「うちも困ってるんですよねぇ。。全く何考えてるんだか。でもオタクが話が解る相手で良かったよ」
父は話をまとめたようだった。
怒らせず、共感し、どんな時でも冷静に。
父の姿。
幼い時の気持ちを思い出す。
休みの日にはお父さんはいない。
周りの家族はお父さんと遊べていいな。。
何でご飯粒残ってるだけでそんなに言うの?
何か。。何話せばいいんだろう。。
上手く。。甘えられない。。
でも父は、いつだって私の事を見守ってくれていた。
どんな時も正しい事を教えてくれていた。
甘える事が出来なかった私が、父の、父親としての甘えさせ方を制限させてしまっていたのかもしれない。
自分がやりたいことは突っ走ってやる。
父親に相談なんてした事ない。
だけど、もっと早くに色んな事を話していれば。。。
甘える事が出来ていれば。。。
甘える事を知らずに生きてきた。
お父さん、ごめんね。
ありがとう。。
結果的に元本は払わなくてはならなくなった。
借りたのは事実。
70000円で車が安心して乗れるのなら。。
相手の指定した口座にお金を振り込み、受取書も送ってくれた。
車検証も戻ってきた。
「ほんと。。ありがとございます。。」
父に面と向かって言うのは恥ずかしかった。
「まぁ。。いい勉強だと思えばねぇ」
父は目を合わさず軽く言った。
何だか心がとても軽くなった気がした。
そんなほっとしたのもつかの間、時々の督促の電話が私を悩ます。
「おたくのご主人の~、、、」
「うちにご主人はいませんけど?!」
そんなやりとりが続いた。
借金はあくまでも本人のもの。私が払う義務はない。
ましてやもう旦那ではない。
色々情報を集めたお陰で強気に出る事が出来た。
言葉では強くいないと、女だからとなめられる。
辛いけど、毎日ドキドキだけど、これ以上誰にも迷惑をかけたくない。
引っ越しまでもうすぐ。
幼稚園は正直悩んだ。
離婚の事実を知ってるのはわずか。
自分から堂々と公表する勇気もない。
変な噂が広まっても困る。
引っ越しと同時に変わるか、後三ヶ月通うか悩んだ。
先生や園長は卒園迄出来るだけの協力をすると言ってくれた。
通うとなれば車で片道30分。
それでも一生のうちのたった三ヶ月。
きっと後でその苦労が笑えるようになる。
私は最後まで幼稚園に通わせる事にした。
引っ越しの日に備え片付けの日々、子供は何故引っ越しをするのかわからないようだった。
「ママ、なんでここのおうちからちがうとこにいくの?」
「もっと綺麗な学校見つけたんだよ、幼稚園は最後まで行くからね!」
私は笑顔で言った。
これからもっと楽しい事が待ってるよ。
新しいお友達と新しい環境。
そこにパパはいないけど、ママも頑張るからね。
そんな気持ちを込めていた。
引っ越し当日、とても快晴だった。
近所の人は引っ越す事にびっくりしていた。
「旦那が出張で長く留守にするんです、だから何かあった時実家の助けが必要で。。」
嘘をついた。
まだ幼稚園で会うお母さんもいる。
まだ本当のことを話す訳にはいかない。
引越し先はとても良い場所だった。
ようやく元旦那関係から解放される。。
郵便物の転送は元旦那の分だけは手続きしなかった。
もう、新しい家に元旦那の影を一切持ち込みたくない。
引っ越しは無事に終わり、アパートの挨拶回りも終わった。
明日から片付けと幼稚園の送り迎え、その合間に様々な住所変更の手続き、まだ残っている離婚後の手続きの日々が続く。
まだまだ仕事を見つける余裕はない。
貯金は減っていくばかり。
仕事を見つける余裕が出る迄、とにかく動き続ける。
今はそれしかない。
引っ越して初めての朝。
いつもより早く子供を起こし、園へ向かう。
初めは大変だと思っていた送り迎えも日が経つに連れ楽しくなってきた。
途中に見える大きな富士山や、雪が降った時の景色、子供と会話をしながらプチドライブを楽しめるようになっていた。
慣れる迄は送った後家に帰らず、そのまま手続きへ向かう事が多かった。
卒園に向けての係りも引き受け、毎日、アルバムの作成のデザインなどを他のお母さんと決めたりしていた。
自分の中で少しずつ普通の生活に戻れている事を幸せに思えていた。
それでも、電話が鳴る度にあの頃の恐怖を思い出す。
もう、かかってこないと解っていても恐怖感は取れなかった。
生活に慣れた頃、一通の手紙が届く。
元旦那宛の手紙。
届くはずのない手紙が届いた。
墨で書かれた威圧感たっぷりの宛名。
中を見ると、借金の督促から始まり、脅し、私への批判の言葉などが同じく墨で書かれていた。
私はすぐに郵便局へ行き抗議した。
「何で手続きしていない人の郵便物が届くんですか?!」
郵便局の人からは謝られ、再度、二度と届かないようにしてもらった。
私はその手紙を二度と見る事はなく、ゴミ箱へ捨てた。
引っ越して一ヶ月後、インターネットも繋がった。
久しぶりにパソコンへ向かう。
登録していたサイトを開くとメールがきていた。
裕。。。
離婚をして、何の障害もない恋愛が出来る。
でも、もう恋愛をする気はなかった。
あの時、すぐに離婚をしていたら、裕とはどうなっていたのだろうか。
今はもう好きでも嫌いでもない。
昔には戻れない。
感情はない、だから私は返信をした。
その夜、久しぶりにチャットをする事になった。
「久しぶりー。」
そんな会話から始まった。
私は離婚した事を伝えた。
裕は自分にも責任があると言った。
裕は全く関係ない。
夫婦関係はその後きちんと立て直した。
お互い反省し、一から始める決意をした。
そこで裕との事は元旦那も区切りをつけた。
だから裕は関係ない。
話をしていても、裕には恋愛感情は全く出ない。
時の流れの感じた。
でも、こうやって繋がっている。
裕とだけはどんな感情があろうと時間が経とうと繋がっていた。
初めて出会ってから二年が経とうとしていた。
保育園も無事に決まった。
家から近い所で、母子家庭は優先して入れてくれる所だった。
次男は一歳でここに入り、長女は転園。
最後迄卒園させてあげたかった。。
子供が幼稚園の合間に保育園で準備する物などを用意した。
仕事はオープン迄約一週間の研修があり、次男を母に見てもらっていた。
約七年ぶりの仕事。
覚える事は沢山で、研修中に辞めたいとさえ思った。
それでも生活の為、絶対に続ける。
自分一人でいる時間は何年ぶりだろう。
また、仕事をするとは思っていなかった。
時が経つのが一段と早く感じた。
そして、長男、卒園。
やっと、区切りがつく。
嵐のように過ぎて行った四ヶ月。。
人の温かさを感じた。
でも、大切な心を失った。
私はこれからもっと強くなりたい。
無理しないでとはもう言わせない。
無理なんてしてない。
無理するのが私だから。
そうしていた方が楽だから。
もっともっと無理をして、心なんてなくなった方が楽なんだから。
>> 47
まりもさん\(^o^)/
読んで頂いていてありがとうございます\(^o^)/
すっごく嬉しいです\(^o^)/\(^o^)/
自分と向き合うってとっても難しい事ですよね!
相手と向き合う事よりも難しい事で、いつも後回しにしがちです(T_T)
受け入れたくない。
解ってるけどみて見ぬふり。
ましてや向き合う事が辛い時は特に向き合えません(T_T)
でも、今の自分を受け入れる。
辛くても向き合う事で、辛い感情もポジティブな感情も全部私なんだって思うようにしています(^-^)
今の自分を認めてあげる!
それが自分にとって自分にしか出来ない愛情なのではないでしょうか?(^^;;
なんて偉そうに言いましたが、自分を受け入れる事で相手も受け入れる事が出来るのかなって(^-^)
大丈夫!
私はここにいるよ!
何があっても自分を受け入れて見失わない!
これからも是非読んで頂けるとすごく嬉しいです(^-^)
まりもさんの温かいお言葉受け止めました(^-^)/
本当にありがとうございます\(^o^)/
オープンの日はすごい渋滞、雑誌などでも特集され注目されていただけあって、普段行く時間の倍はかかった。
オープニングセレモニーの後、久しぶりに接客をし、私の心も華やいだ。
外ではお客さんの整理をしてくれているスタッフがいる。
そのスタッフはさんは笑顔で会釈をしてくれた。
かっこいいー。
好きとかじゃなく、その仕事ぶりに素直にかっこよさを感じた。
オープンから数ヶ月、かなりの混み具合で、私達だけではお客さんを整理しきれない。
そんな時はいつもそのスタッフさんは手伝ってくれた。
「お疲れ様です!」
私は声をかけた。
「お疲れ様です!」
初めて声を聞いた。
少しドキドキした。
朝、準備が間に合わない時は見回りついでに手伝ってくれた。
話したいな。
素直にそんな感情が出た。
信じないとか人を好きにはならないとかそんな事は考える事もなく、挨拶だけでもしたい。
沢山の従業員がいる中でも挨拶するのは仲間内だけ、でも私は少しでもここで繋がれればもっと楽しくなれると思っていた。
「おはようございます。いつもありがとうございます!」
スタッフさんは笑顔で答えてくれた。
「いつも混んでて大変ですよね、でも頑張りましょうね」
そのやりとりだけで心が温かくなった。
深い感情になる事はない、異性に対して温かくなれる気持ちが嬉しかった。
好きになる余裕など私にはない。
でも、少しでも温かい感情になれる事が心の傷を回復してくれる。
人との触れ合いが存分に出来るこの場所できっと私は成長できると思った。
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