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リアルと妄想の狭間で…
フィクションとノンフィクションの織り混ざった不思議な世界のストーリー…どこにでもいるような平凡な中年男の、ほんわかとするようで少しだけ胸が切なくなるような…そんな淡い恋の物語。とりあえず始まります。m(__)m
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その日は昼前から台風と呼んでも良い程に強い南東の風が吹き荒れていた。
その強風に乗って真横から降ってくる大粒な雨の前では傘をさしても意味が無く…私は閉じた傘を片手に風に逆らうように重心を前に傾けながら駅への道を急いでいた。
駅前のスクランブル交差点では歩行者用の信号がまるで冷たい仕打ちかと思えるように赤のランプで光っている。
その時後ろから女性のヒールの駆け足の音がカッカッカッ…と私に近付いてきた。
振り返ると…私よりも10歳ほど若いと思われる彼女は傘をさしてはいたけれど、薄い白色のブラウスが雨で濡れて肌にピタッと張り付き、恥ずかしげに私の真後ろに立ち止まった。
私は黒い皮の鞄の中から少し大きめなスポーツタオルを取り出して彼女に『良かったら肩か掛けて下さい。』と彼女に手渡した…。
彼女は一瞬驚いたような表情を見せたものの『でも…あなたがびしょ濡れなのに…』と言いながら私の顔ををジッと見つめながら言った。
『あぁ私ならジムへ行くためにもう1つタオルがありますから大丈夫ですよ。』
と…そっと彼女の肩にタオルを掛けた。
『この格好で大きな声で“元気ですか!”と言えばアントキノ猪木みたいだけど…』
っとつまらないことを言った途端、ピッポピッポと信号が青に変わった。
では!っと一声掛けて私は駅へと走って行った。
何か彼女が私に言いかけたような気がしたけど、私は振り向くことなく足を進めた。
ちょうどその日は今度中学三年になる娘の誕生日で、午後六時半に近所の少し洒落たイタリアンのレストランでかみさんと息子と四人で食事をすることになっていた。
私は家に帰って着替えていては遅くなると思い、そのままレストランへ向かうことにした。
『アルデンテ』というイタリアンレストランには有りがちな名前の店で、尚且つ誕生日には小さな花火のついたケーキをプレゼントしてくれるという…やはり有りがちなサービスがいまだに嬉しいらしく、娘が七歳の頃からいきつけているお店だ。
『ごめんごめん…待たせてしまったね。』
『お父さん…慌てて来なくても家で着替えてから来ても良かったのに…。』と娘が言う。
『まぁな…でも腹を空かした子供達を待たせてはいけないと思って直接やって来たんだよ。おかげで髪はグチャグチャで日曜日の俺だけどな…』
そう言うと…
『えっ…日曜日のお父さんはもっと凄い格好してるから…膝の笑ったスウェットパンツに色褪せたポロシャツ…それがお父さんの日曜日の定番ファッションだから…』
と娘が間髪入れずにツッコミを入れる。
えっ…と俺は一瞬声を詰まらせた。
日曜日の俺はそんなにみすぼらしい格好をしているのか!?
俺的にはカジュアルな格好で家の中でくつろぐには十分過ぎるほどのラフな格好で…それでも一応…上下の色使いなどには気をつけていたつもりだったが…
まぁ家にいる時は暇さえあればかみさんのピアノに合わせて俺がギターを弾き一緒に歌を口ずさむだけなのだが…
そこへ店員さんが『お待たせしました。全員揃われたようなのでバースデーケーキをお持ちしました。真美ちゃん15歳の誕生日おめでとうございます。』
と言いながら可愛く花火がシュウっと火花の散ったケーキをテーブルの上に置いた。
娘の真美は薄暗い店内の照明の中、花火の光りに照らされながら少しはにかみ…
『ありがとうございます。』とお礼を言った。
横でかみさんの純子は携帯をバッグから取り出して陰影のはっきりとした真美の横顔をカメラで写していた。
昔…かみさんの実家で見せて貰った純子の学生時代の写真にうりふたつの娘が、今私の目の前で口をすぼめてケーキのろうそくの炎を吹き消していた。
『再来月は…和樹の誕生日だね。』
真美はそう言いながらまたこのお店でケーキを食べられるのは楽しみだなぁ…と…
勝手に弟の誕生日もここアルデンテで祝うと決め付けていた。
今更ではあるが…
ここで私の簡単な自己紹介を…
私…岸上良介。39歳
ひとつ年下の妻の純子と長女真美、長女長男和樹との四人家族。
極々普通でどこにでもあるような…まるで絵に描いたような平凡な家庭を持ち、そしてまた…平凡な人生を家族と共に歩んでいた。
家庭内はいつも笑い声が絶えることなく、自分で言うのもおこがましいが、多分…近所の方々も幸せそうな家族だと羨んでいると思う…いや…違いない。(笑)
私は元来楽天家で『なんとかなるさ!人生は悪い冗談の連続だから!』を信条とする単純な男で、妻の純子は少し心配症ではあるが明るく気配りの出来るとても素敵な女性で…俺には勿体ない位の奥さんである。(誰かが読むといけないのでMAX持ち上げておくことにする…)
この辺で話を元に戻そう…
私は半乾きでボサボサになったままの頭をポリポリと掻きながらすくすくと成長した娘を改めて眺めていた。
娘がまだ小さかった頃のことが頭の中のスクリーンに映し出され…熱いものがグッと込み上げてきそうになり、話題を変えて娘の成長を祝った。
かみさんはニコニコと優しく微笑みながら娘の話に相槌をうち、明るく話していた。
思春期真っ只中の娘も…男親の私に何でも明るく話をしてくれる。
そんな姉を見ているためか息子の和樹も学校であったこと、先生に怒られたことなどを全て包み隠すことなく話してくれる。
まさに私の理想とする家族像がそこにはあった…
たしかに………。
かみさんの純子と私は基本的に価値観が似ていて、人生はいかに毎日を楽しむか…言い換えれば…
一度っきりの人生ならば他人を羨み自らの暮らしをを嘆いて一生を終えるよりも、他人や世間の価値観に振り回されることなく自分の人生をエンジョイする方がいかに有意義な一生であるか…この点で一致していた。
つまり…毎日は贅沢することなく慎ましく生活をするが、二年に一度は必ず夫婦で海外バカンスに出掛けて7~10日間の命の洗濯をし、気分をリフレッシュする。
そう決めていた。
バカンスから帰るとまた次のバカンスのために毎日を必死になって頑張れたものだ。
私達夫婦は結婚してからずっとこうして互いの頭の中の経験という引き出しを一緒に増やしながら歩んできたし、多分これからもそれは変わることは無いだろう。
月日は流れ…ある暑い夏の日…
いつも通勤で通る駅前のスクランブル交差点で額の汗をハンカチで拭きながら信号待ちをしていると、向かい側の歩道から私に向かって手を振る女性の姿に気付いた。
えっ…俺に向かって微笑みかけている訳じゃないよな…そう思いながらもジッと彼女の方を見てみたが…逆光でよく見えない。
夏の強い日差しを少しでも避けようと目を細めて凝視するが…ショートカットで華奢な体と白く眩しい口許の歯は見えるが顔の表情が見えない。
たとえ人違いだとしても、珍しくと言うか独身時代のように久し振りに妙に心臓の鼓動が高まり…
彼女の顔をしっかりと確かめてみたくなった。
信号が青に変わり、交差点の真ん中当たりに差し掛かった頃…後ろの駅ビルに太陽が遮られて彼女の顔をはっきりと見ることが出来た。
何処かで見たことがあるような…
でも名前すら思い出せない…
しばらく交差点の真ん中辺りで互いに足を止めて見つめ合っていると突然…
目の前が真っ暗になり…
私は全身の力が抜け落ちてガクッと前に倒れ込んだ…。
夢の中にいるのか…それともここは現実の世界なのか…
そんな区別さえ出来ない状態で私はベッドの上に横たわっているみたいだ。
目は閉じたままなので真っ暗な世界のままだが…
誰かの…女性の鼻歌が聴こえてくる…
まだ全身に力が入らず寝返りさえままならない。
ただ…柔らかなベッドに淡い花の香りの漂う…
若い女性の部屋にいるみたいだ。
目を開けてみた…ぼやけていた部屋の景色が次第に焦点が合い、霧が晴れたようにはっきりと天井の白いクロスが見えてきた。
『あら…気が付いたみたいですね…良かった。うふふ…』
その女性はコップに冷たいオレンジジュースを注ぎ、私に差し出した。
『気分はどうですか?』その女性は私に聞いた。
『こ…ここは?あなたの部屋?』
私はまだぼんやりとした意識の中でそう尋ねるのが精一杯だ。
手渡された冷たいオレンジジュースをゴクゴクと飲んで体の隅々までシャキッとしてくるのがわかった。
『私のこと全然覚えてない?良介さん…』
少しずつ記憶が蘇ってきた。
駅前の交差点で…私に向かい手を振る女性…
信号が青に変わり交差点を渡り始め…
突然視界が真っ暗にになり…その後の記憶は…無い…
『あなたが私を介抱してくれたのですか?
失礼だけど、あなたのことを何処かで見かけたような気がするけど全く思い出せないのです。
何故私の名前をご存知なのですか?』
私がそう問い掛けると
『うふふ…私のことを思い出せないのも当然かもしれません。私と良介さんの会話はほんの一言だけですから…。』
私はますます混乱してきた。
話してもなかなか良介さんには理解出来ないかもしれませんが簡単に説明しますね。
私は村上理香36歳。良介さんの住む世界の五年先の世界…
つまり近未来の世界から来ました…。
私は良介さんの人生をより良くするための…人生の“道先案内人”なのです。
…と言ってもいわゆる神様とは違い、私も生身の人間…一人のか弱い女なのですが…
私自身まだよく解らないことが多いのですが、私の世界での私の休日に…一人で淡い初恋物語の映画を観に行き、主人公の少年と少女がキスをするシーンを観ていた時に…
突然意識を失い…
気付いた時にはもうそのシーンは終わっていて…スクリーンには映画のエンドロールが流れていたの…
で…私…勿体ないことをしちゃったなって思い、そのままコーラとポップコーンを買いに行き再び初めから見直そうと思ったの。でも…
私が観ていた映画がどのスクリーンにも上映されてなくて…
係員の人に尋ねてもちんぷんかんぷんな受け答えしかしてくれなくて…
壁に掛かったポスターを何度も何度も眺めてみたんだけど、やはり私の観ていた映画は上映してないの…
そこで…『2005年夏…あなたは一人で最後まで観ることが出来るか…』
というキャッチコピーが目に入り、この世界の存在が分かったの。
と言うか…私の世界とは別の時間軸のずれたこの世界に入ってしまったことに気付かされたってこと…。
この理香という女性は…彼女なりに優しく噛み砕いて私に説明してくれたのだと思うけど…
まだうっすらと霧のかかったような状態の頭でいる私にはいまいち理解が出来なかった。
昔観た…マイケル・J・フォックスの出演した『BACK TO THE FUTURE』のように遠い未来の世界からタイムスリップして私の住む世界にやって来たということか????
いや…まてよ…五年先の世界とか言ってたよな…
ってことは…理香は…2010年の世界から来たというのか…
ぼんやりではあるが絡まった思考が少しずつ解れてきて…頭の中の霧もはれてきたようだ。
『理香さん…一つ教えて下さい。2010年には北朝鮮の金成日はまだ君臨していますか?また…我が国の政権与党はまだ自民党が握り、腐敗した政治家が利権を貪り続けているのでしょうか?』
とりあえず…理香の言うことがまだ信じられない私は身近な政治問題について理香に尋ねてみた。
理香は『北朝鮮はまだ金成日が実権を握ってはいるけど、後継者に三男の…なんとかって言う名前の子供を指名したとかなんとか…ニュースで言ってたような気がする。
日本は自民党から民主党へと政権が移り国民は変革を夢見ていたけど、選挙のために飴玉マニフェストを作り支持を集めたものの…何一つ実現化することさえ出来ないようなお粗末な状態で…五年先の日本人も未来に対して希望の光を見出だすことは出来ないと…残念だけどね。
どう?これで少しは私の言っていることを信用してくれるかな?』
理香はいたずらな微笑みを私に投げかけていた。
『では…あの時…どうして駅前のスクランブル交差点で私に向かい手を振ったんだい?今から五年の間に私はどこかで理香と出会い…恋でもするのかな?』
私も少しリラックスしてきたのか…ほんの少しジョークを交えて問い掛けてみた。
『うふふ…恋かぁ…。良介に可愛い奥さんと二人の子供さんのいること、そして…家族思いで優しく、奥さん以外の女性に好かれることはあっても上手に断り奥様一人を愛し続けている…そのことは私も十分過ぎるほど知っているの。だって…あなたの人生の道先の案内人だって言ったでしょ?』
と…理香は言った。
『話しは変わるけど…じゃあ良介は台風のような荒れた天気の日に駅前のスクランブル交差点でずぶ濡れの女性の肩にタオルを掛けてあげたことを覚えてる?』
と少しはにかむような表情で私に尋ねてきた。
私は…記憶を遡り…その時の光景を思い出そうとした。
駅前…交差点…台風…そしてタオル…
ヒントになるような単語を頭の中で繰り返しているうちに映像が浮かび上がって来た。
白いブラウスの華奢な女性が雨に濡れて…ブラウスが肌にピタッと張り付き下着のラインが浮かび…
恥ずかしいだろうとタオルを掛けてあげたこと…娘の誕生日を祝うために急いで駅へ駆けて行ったこと…
そんなことを思い出した。
『あっ!あの時の…女性が…理香…さん…?』
理香は…心なしか頬を染めながら微笑み…
『ビンゴ!!』と言った。
時間軸のズレた二つの世界が同時進行しているので、良介の世界の人には同じ時間に同じ場所に立っていたとしても、私の姿は良介には見えない筈なのに…あの日…良介はずぶ濡れの私を見つけてタオルを肩に掛けてくれた…。
そんなことは初めての体験だったから…
私は良介に恋をしてしまったのかもしれない…
こう見えても私も私の世界では結婚していて主人も子供も一人いるんだけどね。
と理香は言った。
ちょうど同時にお互いに見える筈の無い相手の存在を確認し、一言だけだけど直接会話を交わした…
それがとても新鮮で私を非日常の世界へと誘い込んだの…。
私が良介の人生の道先案内人と言ったのは…良介の知らないほんの僅か…五年先のことを知ってるから…
でも、良介は私に五年先の未来のことを聞かないし、私も多分良介は聞かないだろうと…漠然と思っているの。
自分の未来を知ればこれから先に起こりうるトラブルを避けて通ることも出来るし、株取引や商品相場を仕掛けて莫大なあぶく銭をゲットすることも出来る…。
でも多分良介はそんなことに興味を示すことなく、将来起こりうるトラブルをも全て受け入れて乗り越えて行く…
そんな人だと思ったの…。
まっ…そんな良介に惹かれてしまったのは事実だけど…
理香は恥ずかしがりながらそう言った。
私は一人の大人の女性である理香の言う『惹かれる…』という言葉の意味は一応理解はしていた。
しかし…それは私にとっても彼女にとっても夢物語の世界のことのように現実感を伴っていなかった。
時間軸のズレた世界の存在さえまだ完全に信じることは出来ないし、理香のいう話もどこか雲を掴むようで…。
ただ…ただ…自分の脳内で遠い昔に感じた…初恋にも似たような…不思議な胸の高鳴りだけは不思議と感じていた。
『さっき…理香は俺の人生の道先案内人って言ってたけど、それって…俺の知らない未来のトラブルを未然に防ぐために俺の行動を監視して良い方向へ導くということかい?』
と聞いてみた。
『う~ん…それはちょっと違うかな。人の運命は誰にも変えることは出来ないの。ただ…神様にしか…。でも、私達のような五年先の世界に生きる者は、その運命がたとえ非情で酷なものであったとしても…それを正面から受け止めてその場その場で最適だと思われる判断が出来るように…手助けすることが出来る。そんな感じかな。だから道先案内人という言い方は正しくないかもしれないね。』
理香はそう答えた。
また『私の世界の人は全員が良介の世界の人々にそれを教えるという訳でもないの。私の世界の人もこの地球上に五年後の世界があることを知らない人も沢山いるし…。偶然がいくつも重なり合って、そのことに気付かされた人だけが五年後の世界の人と接触をすることが出来るみたい…。実は私自身もまだ全てを理解している訳ではないしね。』
理香はそう言って小さく舌を出した。
そうなのか…じゃあまだ俺も理香もお互いにこの不思議な出会いを手探りで確かめている段階なのか……
おっといけない!!
今何時になる?
俺大切な用事があったんだ。
心配しなくても良いよ。今まで…良介が気付いてから私と話していた今までの時間の経過はあなたの世界の時間にするとほんの2~3秒のことだから。
私と一緒に過ごしている時間はたとえ24時間だとしても、あなたの世界の10秒にも満たないの…
これが何を意味するのか…
良介も深く考えてみて貰えないかな…。
理香は少しはにかみながら俺に言った。
あっ!そうそう!これからは毎週木曜日の午後6時に駅前のスクランブル交差点で待ち合わせしない?
金曜日以降の週末は慌ただしいだろうから…
少しずつ私と時間軸のズレや互いのことをより深く知るために沢山会話したいから…。
と理香は言った。
いいよ。では来週の木曜日にスクランブル交差点で会おう。
俺はそう言うと…ニコッと理香は微笑み
次の瞬間…
俺は交差点の真ん中辺りを向こう側へと歩いていた。
さっき青になったばかりの歩行者用の信号はパカパカと点滅を始めていた…。
私は幾つものキーワードを頭の中で並列に並べてみた…
スクランブル交差点…時間軸…道先案内人…五年先の世界…
そして…純粋な少女のようにはにかんだ微笑みを浮かべて俺を見る理香…
愛する妻や二人の子供達に対するほんの少しの後ろめたさを抱きながらも…
足取りも軽く私は家への道を歩いた。
午後6時を過ぎるとほんの僅かではあるが秋の気配を運んで来る…乾いた少し涼しい風が私の背中をそっと押しているような…
そんな気がした。
私はいわゆる世間で言うところの『不倫』とは…
こんな偶然の悪戯が重なって始まるのかな…
などと考えていた。
まだ何もした訳ではないし、今のところ何もするつもりもないけど…
自然に頬の緩む自分に少しばかりの驚きと、そんな自分自身に呆れてしまう冷静な自分の存在を…
私はその時改めて再認識した。
しかし、家に帰ると不思議に自分が饒舌になり、普段にも増して妻の純子や子供達に優しく接していることを…
その時は気付いていなかった…。
私は…理香に会って以来、自分の人生や家族の将来について漠然と考えることが多くなったこと、また夕暮れ時の風を肌で感じながら季節の移ろいを思ったり、普段は気にもとめなかったお店の中から歩道にまで溢れてくるBGMに耳を傾けていること、その曲の流行していた時期に純子と二人で行った南の島のことなどを思い出すことも…確実に増えていた。
妻の純子に対する不満は今も何一つ無いし、これからもずっと無いであろう。
私が純子を愛し続けていくことに何ら変わりは無い。
そして…そのことを私に再認識させるために理香が突然私の目の前に現れたのかもしれない…
そんな風にも思っていた。
私はとりあえず不思議な世界の扉を開き、一歩その世界に足を踏み入れてみようと…決めていた。
ありきたりの毎日にほんの少しの刺激的なスパイスを求めていたのかもしれないが…。
その週の木曜日…
六時半に私は理香と約束した駅前のスクランブル交差点に立っていた。
私の周りには沢山の疲れた顔をしたサラリーマンやOL、大きな声で笑う女子高生がいた。
皆…いつもと変わらぬ一日を終え家路を急いでいるかのように見える。
信号が変わり…向こう側に歩き出すと…
涼しげな膝上丈のフレアスカートにノースリーブの淡いピンクのブラウスに身を包んだ理香の姿が現れた。
良介…私との約束をちゃんと守ってくれたんだね!
その言葉を聞いた途端…私の意識は少し薄らいでゆき…
気が付いた時には間接照明に照らされたお洒落なBARのカウンターで二人でカクテルを飲んでいた。
心配しないで…ここは私が何もかも忘れて独りきりで寛ぎたい時に来るお店なの。
友達にも教えてない秘密の隠れ家だから…
理香はそう言うとほんの少しだけ大人びて見える仕草で髪をかき上げて白く綺麗な耳に髪をかけた…。
私は今日の理香はどことなく妖艶な香りを漂わせているように思えた。
店内には会話するのに邪魔にならない程度に…絶妙に音量を調整されたBGMが流れていた。
隠れ家…理香がそう呼ぶにはぴったりのお店だ…
良介はいつもの水割りにする?
私は…カシスオレンジを貰おうかな…
理香は俺の飲み慣れているアルコールを知っていた。
一週間ぶりの再開を祝して…
乾杯!
俺達はグラスをかるくカチンと合わせてそれぞれ一口ずつ飲んだ。
店内にはレイ・チャールズの歌うスロウなブルースが流れていた…
少しかすれた声とピアノの音がウッドベースのブルージィなリズムに合わせて切なく響く…
他の客の声など全く気にならない…
まるで貸し切りの店内にいる…そんな気さえしていた。
俺はアルコールはあまり強い方ではないのに、その日はいつもより早いペースで三杯目のグラスを空にしていた。
一方…理香は…
もうこれ以上飲むと私…乱れそう…
そんなことを口にしながらチビリチビリと舐めるようにカクテルを口に運んでいる…
じゃあ…乱れてごらんよ。俺の前で…
理香の乱れるところを見てみたい…
俺も酔っているからか…そんなことを照れもせずに口にしていた。
ただし…その時は…乱れる…その意味を少し勘違いしていたけど…。
アルコールを飲んで女性が乱れるというのは大声で話したり笑ったり、泣き上戸の人が涙を浮かべながら話したり…俺は理香からはそんな印象しか持っていなかった…。
理香は…やっぱり良介は優しいんだ。と言いながら俺の肩に顔を預けてきた。
私…大人でいて、しかも紳士的な良介のことがとても気になっていたの。
私の肩にタオルを掛けてくれた時も名前も何も聞こうともしないし、私の世界では私も結婚しているって言ったのに、それ以上のことを聞こうともしない所とか…
私は今まで浮気とか不倫なんて…そんな経験は一度も無いし、今の主人と結婚してからは私に“男”を意識させる男性には一度もお目に掛かったこともないの。
だから…もう…私には女としての魅力が無くなってしまったのかなとか、女である前に妻であり母であるから…女の魅力なんてことは全部封じ込めてこれから先の人生を子供と主人のために捧げなきゃいけないのかな…なんて考えていたところなの…。
えっ…そんなこと無いと思うよ。
理香は俺から見れば十分過ぎる程に魅力的だと思うけど…
男と女の感じ方の違いなのかな…
現にこうして今、俺は理香の横顔と会話を肴に酒を酌み交わしながら楽しいひと時をすごしているからね。
でも…俺も始めに言っておくね…
俺は…多分…約束は出来ないけど、今までの経験から言えば純子という妻がいながら他の女性と関係を持つ…そんなことは想像の世界では出来ても、実際に…となると多分出来ないと思うんだ。
特に…大切な人だと思えば思う程にね。
だから…
えへっ…やっぱり良介は私の思った通りの人で安心した。
今までの他の男性ならば私がそんなそぶりを少しでも見せようものなら…直ぐにキスをしようとしてきたり、次の店に行かないかと…ホテルへ誘ってきたり…
殆ど全ての男性が紳士なそぶりだけはしているものの…下心丸出しであわよくばこの目の前にいる女を抱きたい!って鼻の下をデレッと伸ばして長々と口説いてきたの…
私は…そんなことを求めている訳ではなく、何でも話せて価値観もよく似ていて安心して心の底から信じることの出来る男性と二人でゆっくり色んなことを話しながら互いを少しでも高められればと…思っているの。
ごめんなさいね…良介を試すようなことをしてしまって…
と…真顔に戻って理香は俺に言った。
そんな…いきなり真顔に戻って言われても…
俺だって偉そうに言ったけど、一人の男だから…いつ何時理性を失い一匹の狼に変わるか分からないよ。
ただ…互いのことを全然知らないままに行きずりの恋のように一夜限りの本能に任せた夜は過ごしたくないだけで…ね。
約束は出来ないって言っただろ?さっき…
と言うと
あぁそうだ!話しを聞いている時にその一言が気になっていたんだった。
…と…理香は笑った。
私も約束は出来ないけど…
色んなことを話し合って互いのことを十分理解し合えて…それでも惹かれ合うことが出来れば…
私の方から良介を求めてしまうかもしれないよ…
その時は私に恥をかかせないでね。
理香は笑いながらそう言った。
いやいや…もしその時が来たらどうかお手柔らかにお願いします。
そう答えながら俺達は二人靜かなカウンターで笑った。
何だか不思議に思わないかい?
まだ理香に会って間もないのにこうして話していると久し振りに昔の級友に会って話しているような…そんな錯覚に陥るよ。
俺…この年齢だから今でこそ表面上は初対面の人とも気軽に話せるけど、いつも内心はドギマギしながら話題が途切れたらどうしようとか考えてしまうんだ。
でも理香とこうして話している時は自然に言葉が出てくるし、いっさい肩に力が入らなくてすむ…
新たな自分の一面を発見した…理香はそんな気分にさせてくれるよ。
その言葉に嘘は無かった。
俺はどちらかと言えば口先で説得するよりも自分の行動で示す…そんなタイプだと自分で分析していた。
いや…こうして理香と二人きりで会い、長時間楽しく話しをしていても、俺のいる世界では僅か2~3秒しか経ってない…
このことが俺の気持ちを解き放ち、のびのびとさせているのだろう。
人目も時間も…何もかも気にせずに済む…
そんな不思議で快適な世界に俺を招待してくれた理香…
その日は…難しい話は一切無しでお互いの考え方や気持ちを素直に話し、理解を深めた…
また…俺の中に…経験したことの無いと言うか、無意識に押さえ込んでいた感情がまるで発芽したばかりの朝顔の芽のように…顔を出したことに気付かされた…
女としての魅力…
理香はそんなことを言っていたけど、それは…
男の俺にも十分過ぎるほど当てはまっていた。
街中で通りすぎる女性を目で追いながら…
おっ…綺麗じゃん!とか、スタイル良いねぇ…なんて思うことはいつものことだけど、この年齢になって再び女性に対して胸をときめかせるなんて…考えたこともなかった。
もしも現実の世界しか知らなければ…
多分…いや絶対に息を引き取るその瞬間までこんな感情は遠い昔の記憶の中に埋もれてしまっていただろう…。
ここから先は私の『現実の世界』と『時間軸のズレた理香との世界』を交互に行き来しながら記していきたいと…
思う。
《リアルライフ》
現実の世界においては私の生活は何らいつもと変わらずに…
慌ただしいながらも子供達と妻純子の明るい笑い声に包まれながら平々凡々と過ぎていった。
家族を含め会社の同僚も上司も…そして私の友人達も…私の中に起きているまさに革命的と言って良い程の変化には誰一人として気付いてな。
当たり前だ…
仮に理香と腕を組んで街を歩いていても…
誰にも俺達の姿は見えないのだから…。
その日、企画会議のためにいつもよりも1時間早く出社した。
ちょうど娘と一緒に家を出て駅までの約5分…娘の学校のこと、好きな男の子がいるのか?告白されたことがあるのか?などなど…僅かな時間の間に結構沢山の話しをした。
突然娘が私に…もしも私が彼氏に会って欲しいって言ったら父さんはどうする?と聞いてきた。
その時はその時で考えるよ。でも今はまだ考えたく無いな。今でもお前は俺の宝物だからね。
そう言うと娘は嬉しそうに…でも彼氏が出来た時は隠さずにお父さんに言うからね。
内緒でコソコソとしたくないからさ。
じゃあ仕事がんばってね!
娘は大きく手を振り私とは逆方向のホームへと歩いて行った。
娘は無邪気な笑顔を振りまいて学校へと向かった。
私は今でも時々子供達に対しどれ程までに強く望まれてこの世に生をうけたのか…産まれた瞬間、その産声を廊下で一人待っていた時に初めて聞いた時の…まるで天まで飛び上がってしまいそうな程に嬉しかったことを話すようにしている。
それは…そのことを聞いている時の子供達の目がキラキラと眩しいばかりに輝いているからだ。
多分…子供達は自分が両親の愛情を一身に受けて産まれてきたことを再認識すると同時に、ほんの少しだけ…大袈裟に喜ぶ私の姿を思い浮かべ…思わず笑ってしまうのが好きなのだろう。
そのためか我が家の子供達は難しい思春期の真っ只中においても、沢山の会話があり、いつも笑い声が絶えなかった…。
ちょうど少女から~一人の女へ…少しずつだが確実に成長する娘の後ろ姿を見送り、私も職場へと満員電車の中に押し込まれていった。
少しずつ朝の陽射しが強くなり、もう額にうっすらと汗が滲む。
すでに駅前のスクランブル交差点にはこれから会社へ向かうサラリーマンやOLで賑わいだしている。
過ぎ行く夏を惜しむように精一杯の力で鳴き声をあげるクマゼミの声が…その日はやけに気持ち良かった。
岸上さん!今日は早出ですか?
唐突に後ろから声を掛けられ振り向くと、部下の木下さんがニコッと爽やかな笑みで話かけてきた。
最近何か良いことでもありましたか?
と聞かれ…少し戸惑ってしまった。
そんな風に見えるかい?
別にいつもと変わらないけど…
と答えると…
何って訳じゃないけど、何となくそんな気がしていたんだ。最近岸上さんの声に張りがあるし、笑顔も弾けて見えるから…。
と…木下さんは言った。
私はそうかな…本当に特別なことは無いけど…と言葉を濁した。
あっ!そう言えば…こうして少し早い時間に出社して、まだ若い木下さんの弾けるように眩しい笑顔が見れたことが良いことだけどね。
と言うと
さすがは大人の男性ですね。サラっと気の利いた言葉が出て来る。いつも少し近寄りがたい雰囲気だから今日はなんだか違う一面を見たようで…
と…少し照れながら木下さんは言った。
そりゃ私は大人だよ。
木下さんよりも君の父親と似たような年齢なんだからね。
…と少し大袈裟に言った。
えへへ…そう言えばそうですね。
でも父親とは違ってまだまだ岸上さんは魅力的です。
私から見ても輝いて見えます。
またまたぁ…いくら褒めてくれても何もプレゼント出来ないからな。俺には愛する妻がいるから…
と笑い木下さんの肩をポンと叩き俺は会社に入って行った。
たとえ些細なことでも女性から褒められるのは気分の良いことで…
私はその日は一日中気持ちも明るく気分良く過ごすことが出来た。
偶然とは重なることもあるようで…
その日の…仕事を終え駅に向かう途中の本屋に足を運ぶと…
文庫本のコーナーで熱心に本を手に取り、どれにしようかと…思案している木下さんの姿が見えた。
もうすでに二冊は決まっているようで、その本を足元の本が積まれた上にすぐに分かるように横向きに置いたまま…
最後の一冊を決めかねている…そんな感じに見えた。
何気なく後ろから二冊の本のタイトルを見ると…
一冊は作家…幸田真音の描く外資系のマネーファンドを舞台にした内容の小説だった。
女性らしい細やかな描写と文章にテンポがあり、すらすらと読むことが出来るので私も好きな作家の一人だった。
よっ!奇遇だね!
私は木下さんに後ろから声を掛けた。
ドキッとしたように後ろを振り返った木下さん…
手には…少し…と言うか…
かなり⁉
エロチックな官能小説のようなタイトルの文庫本を持っていて…
恥ずかしさからか顔を真っ赤に染めている。
私はそっとその本と二冊の本を手に取り、レジへと向かった。
あっ…あのう…
戸惑う木下さんに構うことなくレジで支払いを済ませ、私達は本屋を後にした。
金曜日の夜だからもし予定が無ければ少し居酒屋にでも寄って話さないか?
今朝俺のことを褒めてくれたお礼に一杯にいかがかな?
って言うよりも、木下さんを理由に単に一杯冷えたビールを飲みたいだけだけど…
と言うと
では…ご馳走になろうかな…
と、さっきの照れた顔は影を潜めて、いつもの明るい木下さんに戻っていた。
そうと決まれば…さぁ行こう。
あまり綺麗なお店じゃないけど、何故か落ち着く店なんだ。
おかみさんが作る煮物料理を肴に冷えたビールをグビグビッと飲めば疲れなんて一気に吹き飛ぶはずだからさ…
私はさっきの本のことには一切触れずに木下さんと並んで歩き、大通りから一本入ったところにある〔居酒屋ききょう〕に入って行った。
ききょうはテーブルや座敷などなく、せいぜい10名ほどしか座れないカウンターがあるだけの小さなお店で、おかみさんが忙しい時はセルフサービスでジョッキにビールを注ぐ…そんなお店だった。
あら…良ちゃん!今日は珍しく綺麗な娘一緒になのね?彼女かな?と…笑い掛けてきた。
いや…会社の部下だよ。
と言っても、いつも一人でフラッと飲みに来るけど、誰かを連れて来るなんて初めてじゃない?
ねぇ…彼女!良ちゃんは奥さんがいるんだから程々にしておきなよっ!
と言った。
えっ…そんな…あのぅ…違います…本当に上司と部下なんです…。
と…頬を染めながら言った。
木下さん…まともに答えなくても良いんだよ。おかみさんは女性の客にはちょっぴり厳しい人だから…
でもね、仲良くなればこんなに気さくで頼りがいのある人はなかなかいないよ。
こんな俺が何かと相談に乗ってもらうくらいだからさ。
と…言うと
そうなんだぁ岸上さんでも人に相談したりするのですね。全部自分で解決して前に前に突き進む…そんなイメージしかありませんでした。
と…笑った。
おかみさん!とりあえず生ビールの大を二つと、枝豆、そして…と言ったところで木下さんが…
おかみさんのお勧めの煮物料理を!
と…言った。
私…一人暮らしで長い母親間煮物料理を食べてないの。本当は自分で作らなきゃいけないのになかなか出来なくて…。
ここで味を覚えて自分でも頑張って作るようにしてみます。
それそれっ!それなんだよ。
実は私がこの店に連れてきた女性は木下さんが二人目なんだ。
一人目が私のかみさん。
かみさんもこのお店で色んな料理を覚えて…おかげで今では子供達はおかぁさんの料理は天下一品‼なんて言ってるくらいだよ。
やはり…美味しい家庭料理を食べたければそれを作る女性に食べさせなきゃねっ。
えっ⁉岸上さんは私に作って貰いたいの?と意地悪そうに聞く木下さん…。
あははっ。作ってくれればそりゃ嬉しいかもしれないけど、早くそんな手作り料理を作ってあげれる彼氏を木下さんには見つけて欲しくてねっ。
と言った。
何となくだけど、きみの醸し出す雰囲気が私の初恋の女性に似ているから少し気になっていたんだよ。
あっ…でも誤解しないでくれよ。君を口説いているつもりは無いから。どちらかと言うと放っておけない娘みたいなかんじだから…と言った。
じゃあ…私のことを放って置かないで下さいね。約束ですよ。
木下さんはそこでジョッキの中に残ったビールを一気に飲み干した。
居酒屋ききょうのカウンターで2時間位…話しただろうか…
二人ともほろ酔い気分になっていた。
そろそろ帰ろうか。
はい…美味しい料理を食べさせて貰って嬉しかったです。
私ももう少し手軽な材料で美味しい料理を作れるように頑張らなきゃ!
木下さんはそう言うとおかみさんに向かって…ご馳走様でした。本当に美味しかったです。時々私一人でもお邪魔しようと思うので料理のコツを教えて下さい。
と挨拶をした。
おかみさんも…良ちゃんみたいに素敵な男性を早く見つけなさいね。私が沢山美味しい料理を教えてあげるから。しかも…私の料理は冷蔵庫に入っている材料を使って適当に作ることの出来るものばかりだから安くて済むしね。
とウィンクして木下さんに笑いかけた。
あっ…タクシーが来たわよ!
良ちゃん!きちんと家まで送らなきゃ駄目よ。途中でキラキラ眩しいお部屋に寄らないように!
あいよっ。真っすぐ送り届けて帰宅するから…
そう言って二人タクシーに乗り込んだ。
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