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宇宙からの贈り物

No.3 20/12/17 22:14
小説好きさん0
あ+あ-

 それを聞いて、地球の人々は沸きに沸いた。地球外の高度な文明を持つ星からの贈り物とはなんだろうか。わからないが、その贈り物を分析することによって、地球の科学力はさらに向上するだろう。いつの日か、地球人たちも、地球外の惑星へ出かけることができるようになるのではないか。そんな夢のような話に世界中の人々が胸を踊らせていた。
 朝や昼のワイドショウでは、そんな話題で盛り上がっていたし、各国政府も、地球外の惑星の生命体と友好的な交流が実現出来ることとなり、安堵するとともに、未来への期待感をよりいっそう膨らませていた。

 しばらくすると数え切れないぐらい多くの巨大なコンテナが宇宙船から降ろされはじめた。
「何が入っているんだろう。食べ物かな。高度な技術力で作られた何かの機械かな」
 それらは世界中のテレビで生放送されており、ひとびとは固唾を呑んで見守った。
「どうぞ受け取ってください」

 そう言うやいなや、コンテナは続々と開き始め、無数の触手を持った、巨大で、目を覆わんばかりの不気味さの虫のようなものがうじゃうじゃと現れた。
 そして、その虫のようなものは、次々と人間を捕食し始めた。
 虫たちは、人間を食べれば食べる程大きくなり、またすぐに産卵し、数を増やしていった。

 油断していた人類は、一度引き上げさせていた軍隊を再度集結し、その虫のようなものへ攻撃を加えたが、どのような攻撃も何ら効果を発揮することは出来ず、地球の人々は、逃げ惑うばかりとなった。
 虫たちはその勢いで、世界各地へ広がり、同じように人間を捕食し続けた。

「うん、いいじゃないか。この星には害獣が存在し、多くの生命を危険に晒すどころか、この星自体の寿命も縮めていたようだった。実際に訪れてみて、現状を調査するとまさにその通りだったというわけだ。わたしたちが放った害獣駆除用に研究開発した虫によって、人間とかいう害獣が駆逐されれば、この星は、改めて生命に溢れた楽園に生まれ変わるだろう。この星の人びとも喜んでくれるだろう」

 人間はほとんど絶滅危惧種扱いとなり、地球に存在する人間以外の生命体は、この異星からやってきた宇宙船に感謝の念を送った。そして、その後長い繁栄の時代を迎えることとなる。

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