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続・ブルームーンストーン

No.142 19/08/29 12:44
自由人
あ+あ-

それは手帳を無造作に破り取ったらしき紙片で、
「ごめん急ぐからまた連絡して。」

とやや乱暴に殴り書きされたその文の下に、

山田勇人

090-✖✖✖✖-〇〇〇〇

と記してあった。


山田…勇人?

……あ

そういえばユータンの名前って
山田勇人だったっけ。

今更ながらユータンの名前を思い出す。

「ユート君🎵久しぶりだね。」

紙片に向かって小声で呟くと何だか妙に笑いが込み上げてくる。

あっダメだ、ダメだ。
周りから見たら1人呟いたりニヤニヤしたり、私完全に怪しい人だ。

慌てて笑いを引っ込めると
バイクに乗り店に戻った。

「お疲れ様!そしてお帰りなさい!」

事務所のドアを開けるとそこに立っていた大ちゃんとユッキーが一斉に振り向き、ユッキーがニコニコしながらそう声をかけてくれた。

ユッキー…

今さっきユータンに会ったんだよ。

携帯の番号も教えてもらったよ。

ユッキーにそう言って良いものか一瞬悩む。

ユッキーとユータンはかつて恋人同士だったが別れてしまった。

互いに冷めてや嫌いになってというよりもユータンのお母さんの事など色々と複雑な事情が原因ではあるらしかったが、逆に余計な気を使ってしまう。

ユータンと別れた後、ユッキーは取り引き先の営業の人と電撃結婚をしたが、程なくして電撃離婚をした。

敢えて理由は書かないがユッキーもかなり苦悩した末の事で、その事については気の毒としか言い様がない。

その頃、ユッキーから少しタイミングが遅れてユータンの結婚離婚の話を共通の知人から聞いた時、単なる偶然なのか?それとも…
と私は密かにある勝手な推測を立てたが、あくまでもそれは推測であり、人を傷つけかねない内容でもあるため、誰にも話さず1人そのまま胸の奥にしまった。

ユータンは離婚した後、稀にだが唯一連絡を取っていた知人とも音信不通になり消息が全く掴めなくなっていて心配していたので、今日の偶然の再会は私にとってはとても喜ぶべき事ではあったのだけれど…

「どうしたの?」

ずっと押し黙っている私を心配してかユッキーが少し伺う様に聞いてくる。

「………」

私はメモをギュッと握りしめたままユッキーの顔を見つめた。

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