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No.66 19/01/06 14:47
名無し3
あ+あ-

≫65

僕がクローン

僕がクローン

僕が…

クロー…ン?

頭を重い鈍器で殴られた様な衝撃が続く。

クラクラと意識が遠のきそうな僕の耳に突然鮮明に高橋君の声が響いてきた。

えっ?

なに?

今、なんて言った?

高橋君のその言葉はどんな気付け薬よりも強い効果を発揮し、遠ざかりかけていた僕の意識は一瞬で覚醒した。

ちょっと待て。

今まで信じ切っていた家族の図が根本から覆されて…いる…?



阿藤博士--母さん →僕

高橋父--河村さん →高橋君

研究所(クローン作成)
→1号
→2号
→足原





高橋父の相手は研究所閉鎖後に足原を引き取り育ててくれた河村多江子
さんだ。

僕の脳内図が静かにグチャグチャに壊れていく。

僕が唯一残ったクローンで、高橋君と足原が双子の兄弟?
しかも…
常軌を逸した存在…

常軌を逸した存在…

それは…僕も同じだ…

高橋君の言うことが本当に真実なら、
僕は…一体誰の「部品」になるために生み出されたのだろう…

「高橋君、今の話は本当なのか?!
君と足原は…」

足原の顔が苦痛に歪んだのを見た僕は慌てて口を閉ざし、

「僕は、僕は、一体誰のクローンなんだ?知っているなら教えてくれ!」

と、もう1つの疑問を高橋君にぶつけた。

我ながら勇気のいる質問だ。

でも正直な話、まだ僕は自分がクローンだということを信じきれてはいなかった。

聞かされた時には衝撃を受けたものの、時間が経つにつれ、いや、高橋君と足原の秘密を知った衝撃で僕自身の話はどことなく他人事の様に薄らぎつつあった。

僕の質問に高橋君は少し考え込む様な素振りで黙り込んでいる。

「僕は、僕は君のクローンなんだろう?
君を完全体にするための部品なんだろう?」

この後に及んでハッキリしない高橋君の態度に業を煮やし叫ぶ僕に、高橋君はゆっくりかぶりを振ると淡々と無機質な声で答えた。



「君の、オリジナルは、足原だ。」

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