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怪婆の執

No.1 15/11/13 00:20
ライター0 ( ♂ )
あ+あ-

日曜日、せっかくの日だというのに、あいにく空はどんより曇っており、朝から小雨が降っていた。
そろそろ美智子を迎えに行こうと準備をしていた時、ふと、岡田は母の姿がない事に気が付いた。
ついさっきまで台所で何かしていたようだったが、母の寝室に行ってみた。

「お母さん、いらっしゃるんですか?」と、襖の前で声を掛けたが返事はない。
おかしいなと思い、部屋に入ってみると、母は床に伏していた。
「お母さん、寝てるんですか?僕、そろそろ美智子さんを迎えに行って来ます」
岡田が静かに声を掛けると、母は布団から顔を出し、「ちょっと胃が痛いもんで、横になってるんですよ」と言った。
母の顔はしんどそうであった。
「え?胃が痛いんですか?大丈夫ですか?」
岡田は心配そうに母の顔を覗き込んだ。
「急にキリキリと痛くなってしまってね、たいした事はないと思うんだけど、ちょっと今日は…」
「薬は飲みましたか?」
「えぇ、先ほど飲みましたよ」
「そうですか…。じゃあ、今日は美智子さんと会うのを止めておきますか?」
「悪いけど、そうしてもらえるかしらね?」
「分かりました。では美智子さんにはそのように伝えます」
「ごめんなさいね。あなたから美智子さんにはよく謝っておいて頂戴」

岡田は迎えを待っているであろう美智子にすぐに電話をした。
「あ、良介さん?どうなさったの?」
「美智子さん、大変申し訳ないんだが、急に母の具合が悪くなってしまって、今日は中止にしてもらいたいのだ」
「まぁ、お母様の具合が?それは大変ですわね。分かりましたわ」
「本当に申し訳ない。また日を改めよう。じゃ…」
そう言って岡田は受話器を置き、再び母の寝室に向かった。

「お母さん、美智子さんには今、連絡を入れました」
「申し訳ない事をしてしまいましたねぇ。よくよく美智子さんに謝ってくれましたか?」
「はい。美智子さんもお母さんの体を心配していましたよ」
「そう…本当にごめんなさいね」
「いえ、気になさらないで下さい。それよりお母さん、本当に大丈夫ですか?」
「えぇ、大丈夫ですよ。さっきより痛みは落ち着いてきたし、少し横になっていれば治るわ」
そう言って母は眠りに就いた。

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