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ともだち

No.1 15/03/02 16:34
てん ( zEsN )
あ+あ-

「次いつ会える?」

洗面台の前で髪を結び終えたゆりの後ろで男が言う。

「………わかんない」

ゆりは平らな調子で答えながら、ポーチから化粧品を取り出した。

目の前の大きな鏡では、目元の細かい化粧がよく見えないので、ポーチから手鏡も出した。
セックスに視力は必要ないと思うので、両目視力が0.3しかないのに、ゆりはコンタクトレンズもメガネも持ってきていない。

手鏡の中に映るゆりの目は、綺麗な二重と上手に引いたアイラインで縁取られていた。

『新しい化粧品、優秀』

ウォータープルーフの二重用の化粧品、アイライナー、マスカラ。
家に帰って化粧を落せば、いつもの華やかさのかけらもない一重の目元に戻る。

だけどゆりの背後にいる男は、そんなことは知らない。

いまゆりが鏡で見ているこの顔を、男はゆりのいつもの顔だと思っているのだろう。

目元の化粧は手直しせずに済んだが、ファンデーションと口紅はサッと直した。

鏡越しにソファーに座る男が見える。

そのソファーで1回、鏡には映っていないベッドで1回。

ゆりは男とセックスをした。

『この男は、そろそろやめよう』

ゆりは男とのセックスを思い返しながら、声に出さずにつぶやいた。

気持ちよかった。

それだけだ。

体の関係を持つようになって3ヶ月。
男の手にも動きにも、「馴れ」が見えていた。

ゆりにはさっきの男の言葉の裏に「お前は俺の女だ」と言いたげな匂いを感じていた。

ゆりにとっては、いつものことだ。

潮時を読み違えてはいけない。

手順を誤ってはいけない。

「寂しいけど、帰ろう?」

化粧で整えた顔を男に向け、首を傾げてみせると、男はゆりを抱き寄せた。

ゆりも男の首に手を巻きつけ、自分から男と唇を軽く重ねた。

『ちょろい』

ゆりは男に見えないように、舌を出した。

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