注目の話題
慰謝料請求の取り下げ、励ましください( ; ; )
ディズニーランドは何歳から一人だけで行ったの?
不倫相手を忘れらず、家庭に向き合えません

続・彷徨う罪

No.4 12/11/17 18:43
ゆい ( vYuRnb )
あ+あ-


ーー…

多摩川駅には、不自然な気配が漂っていた。

街は封鎖され、代わりに通行人を装った私服警官達が俳優気取りで辺りを警戒しながら闊歩している。

「さすが高瀬さん。
高瀬さんの鶴の一声で、街が完全封鎖されましたね。」

「冷やかすな。
住人を危険に曝す訳にはいかねーだろ。」

冷やかしなんて、とんでもない。
寧ろ、尊敬してる。

もちろん、そんな事は口が裂けても言わない。

殺伐とした駅前から、河川沿いを目指す。

「岩屋、お前ならどこで零を始末する?」

高瀬の背中から、重たい声がした。

俺なら…

「教会の跡地かな。
いや、俺が修也なら…って意味でね。
そこが、あの2人のルーツだから。」

「そうか…。
だが、俺が澤田なら…」

?高瀬は言葉を摘むぐ。

「あんたが修也なら?」

「俺が澤田なら、場所は13年前の現場だ。」

「え?」

生まれ育った場所ではなく、監禁犯行現場だと?
あそこは、2人にとって、忌まわしい場所でしかない。

神聖さを重んじる修也が、その場所で零を殺すはずがない。

「その可能性は低いぞ?
あそこで零を殺害する意味なんて無い。」

「…そうか?
澤田の真の目的が、お前に分かるのかよ。」

カチンときた。

「高瀬さんには分かるんですか?」

「俺の勘が当たっていれば…だがな。」

また、意味深な。
だいたい、勘って…女みてぇな言い方しやがって。

「どの道、迷ってるヒマ無いっすよ。
どっちに行きます?」

「俺の意見に合わせろ。」

なら、最初から俺の意見なんか聞くなよ。アホ。

「ハイハイ、分かりました。教会は、他の奴に行かせますよ。
俺は、あんたに付いて行くしかなさそうだし。」

13年前の犯行現場…

あそこは元々、大型の貸し倉庫だった。

事件の後、オーナーは売り手も付かなくなった倉庫を放置している。

廃墟となり、今では風化した噂と共にちょっとした心霊スポット扱いだ。



4レス目(159レス中)
このスレに返信する

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧