お嬢とヤクザたち　第6話

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藤堂あかね（ 10代 ♀ j0Xbob ）
2023/02/11 18:14(更新日時)

海での楽しい時間を過ごしたあとはそれぞれ着替えを済まして食堂に集合した。
空：楽しかった〜！
識：まだ日はありますから思いっきり遊びましょう。
司：いつまで使っていいんだっけ？
識：今日から6日間です。
葵：ねぇ、提案なんだけど。明日は、2,3人１組で行動するの。
玲：へぇ〜。面白そうじゃん！やってみようよ。
２日目
葵と識、玲と空と司の２組に分かれて島を探検することにした。
葵：この島は自然豊かでいいわね。空気が美味しい。
識：ありがとうございます。こちらも、週に１回くらいのペースでこちらに手入れしに来ているので。その苦労が報われます。
葵：でも、ずっと森の中にいると少し熱くなってくるわね。
識：じゃあ、その薄手の上着脱いだらどうですか。
葵：それはできないっ！
つい私は強めの口調で必死になって言ってしまった。識くんはそんな私に驚いていた。
葵：あ、えっと…その…ごめんね。
識：少し驚いただけなので。ですが、こんなに必死になるくらい上着を脱ぎたくないのはなにか訳でもあるのですか？
葵：っ…
私は何も答えられなかった。そのあと識くんは話をそらしてくれたが、おそらく感づかれてしまっただろう。玲になんて言おう…。
宿に戻ってみんながワイワイ話している中で私は玲を呼び出した。
玲：葵、どうしたの？
葵：ごめん玲。識くんに感づかれたかも。
玲：何があったの？
葵：それは…
私はあの時のことを包み隠さず全て話した。
玲：なるほどね。大体わかったわ。
葵：本当にごめん。失敗は許されないって私が言ったのに。私が、私が…
玲：そんなに思いつめなくてもいいと思うわ。それに、私たちはもう…
葵：うん。それも、そうね…。
玲：やっぱり葵、あの子たちと出会って変わったんじゃない？
葵：えっ？
玲：例の話になると少し寂しそうな顔してる。
葵：そんなことないよ。もし私が暗い顔をしてるなら、それは今回の失態のことだから。
玲：本当は、あの子たちとの別れが惜しいんじゃない？
葵：絶対違う。人との別れは何度も経験してる。今更惜しむなんてことあるわけないわ。
玲：そう。でも、何かあったら、１人で抱え込まずに私に相談してね。
葵：ありがとう、玲。
そんな事があったが、葵たち５人は６日間の夏旅行を楽しんだ。
そして、葵と玲は次の準備を始めた。
つづく…