みちのくの旅日記

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旅人さん
2020/11/21 01:26(更新日時)

米沢上杉を訪ねて。

上杉鷹山公の小説をよんで、鷹山公の開拓したという米沢に長いこと思いを馳せていた。
鷹山公が生け垣にもなりかつ食することもできるということで奨励したというウコギの木とはどんなものなのか。目で見て食してみたいとも思っていた。

その願いが叶う日がくるとは正直思ってもみなかった。

なぜならば、私は出不精でめんどくさがり。
さらには…。
運転も下手、高速道路で高速走行が怖くてハンドルから汗が滴るほど。
公共の手段では方向音痴で、都会の駅では迷子になって列車にすら乗れない。

それを、東北の旅を叶えてくれたのは夫であった。

夫は中学の同級生。
頭の良い、おとなしいタイプで、運動は苦手だがサボることなく自分なりに頑張る人だった。
一方の私ときたら一言で言えば変人。まぁ中学生だから、変な子、くらいにしておこうか。本を読むことが好きなおとなしい子…と言えればよかったのだが、どちらかというと賑やかなヤツだし、どこか目立つ、でも何で目立っているのかわからない、そんな変などこにでもいそうでいない変な中学生だった。

そんな二人が結婚する、世にも奇妙な物語はなんと三十年綴られ続けている。
勤続三十年＝結婚三十年。
会社からリバティ休暇とかいうありがた〜い休暇がもらえる、らしい。

普段は自分のことにはあまり主張もせずに本を読んでは過ごすような人である夫が、言った。
「旅行に行きたい」

もちろん私は多少ためらったものの、すぐに答えた。
「どうぞ。楽しんできてね」
「…おまえも一緒にだ。決まってるだろ」Σ('◉⌓◉’)