『視線の先』

レス1 HIT数 1358 あ+ あ-


2012/06/24 16:34(更新日時)

女の子同士の恋愛小説です(*^^*)
内容はきまってるので気ままに書き進めていきます♪ヽ(´▽`)/

No.1811736 (スレ作成日時)

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No.1

キーンコーンカーンコーン
校内に、下校のチャイムが響き渡る中、小さな少女が背伸びをして必死に腕を上げている。
「ぐ…っ」
黒板の文字を消そうと、細い体がぐらつくたび、二つに結った細いテールがゆらゆら揺れた。
「くそ」
吐き捨てるように出た言葉。すると、ふいに隣に大きな影を感じた。
「お手伝いしましょうか?由香ちゃん」
「え…」
その大きな影の少女は、スッと由香の手から黒板消しを奪い、由香が必死になっても届かなかった高い文字を鮮やかに消した。
「…お前誰?」
由香はその容姿に似合わない低めの声と、男らしい口調で隣の美人を睨んだ。
「桐花」
短く答え、少女はにっこりと微笑んだ。
「いつも見てました由香ちゃん」
「は…?」
「好きです、由香ちゃんがずっと」
由香が、はぁ!?と、今にも声がもれそうな程口を開けた瞬間、ガラリと教室の扉が開いた。
「由香ー、帰るよ」
「うん?友達?」
そこには、友人の静と朱音がいた。
二人は仲良く寄り添い、由香と桐花を見比べた。その二人の姿を見た時、由香は胸にキリリと何かが刺さった気がして眉を寄せた。
こんなの、いつもの事じゃないか。
「…帰るよ!!」
由香は自分の机から鞄を剥ぎ取り、ズカズカと扉の方へ歩いていった。
「…あ、由香ちゃん…」
何か言いた気な桐花を振り切る。
「じゃあな」
低く放った言葉は、夕日の教室に沈んでいった。


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