繰り返した不倫
なぜあんなん人と、不倫をしたのか・・・・・・・
結婚していて、顔は悪く、背も低い、性格も悪く、嘘つき。
若い時の過ち。
今でも、胸が苦しく吐き気がする。
二人の男。
思い出しながら、ゆっくり書いて行きたいと思います。
- 投稿制限
- スレ作成ユーザーのみ投稿可
鈴木さん達とも別れ自分の車に乗った。
電話しようか携帯を持ちながら迷っていたその時、
プププ~
携帯が鳴った。
桑原さんだ!
急いで出た。
「もしもし、良かった!出てくれた!
さっきは、ごめん。言い過ぎた。怒ってるよね?」
「えっ?私が?怒ってないよ。ただ・・・ちょっと傷付いたかな。」
「ごめん。心にもない事言った。何かムカついて・・・アイツ、澤田ちゃんに馴れ馴れしいから腹立って・・・」
先生に?腹が立った?
人として許せない?苦手なタイプ?
まさか・・・・・・・・・・・・・・・
ないよね。
「私、番号教えてないし・・・軽いとか言われたら嫌だよ。」
「軽いなんて、思ってないから。自分でも何であんな事言ったのか・・・ただ、イライラして、マジでごめんな。」
「わかってくれてれば、いいよ。」
最低最悪の気分から、スッキリして最高の気分で、鼻歌を歌いながら運転した。
こんなに、気持ちが浮き沈みするなんて変。
寒い冬も終わり春が来た。
あの日以来、桑原さんから奥さんの愚痴を聞く事はなくなった。
仕事は相変わらず忙しく、店の売り上げはどんどん増えていき、支店が出来る事になった
。
この先、一年で仕事、恋が大きく変化する事になる。
支店は、本店より大きな店構え。
オープンに向けて、人員増加のため新入社員が、次々と入社した。
もうすぐオープンという日。
急に社長に呼ばれた。
「ギリギリまで迷ったが、澤田さん、支店へ移動してください。」
「私がですか?」
「澤田さんは、よく頑張ってくれている。信頼しているから、支店でみんなをまとめてくれ。期待してるぞ。」
嬉しかった。
やっと、社長が澤田さんと呼んでくれた。努力してきて良かった。
そして、オープン一週間前。
支店へ移動するメンバーが発表された。
営業は、5人。山下さんは店長になった。
サービス3人。桑原さんが工場長。
桑原さんと同じでホッとした。
何かあっても助けてもらえる安心感。
オープンに向けて、毎日支店へ行きお店のレイアウトしたり、掃除したり、バタバタとしていた。
大量に出血していた。
ヤバい!
急いで病院へ行かなくては。
駐車場を歩くが、激痛で何回も座り込み治まると歩きを繰り返しながら何とかあるく。
「どうした!大丈夫か?」
桑原さんが走ってきた。
「お腹痛くて・・・・・・」
「すげぇ痛そうだけど、病院行くなら送ってくよ」
「いや・・・・いいよ・・・・痛い~!!」
「送るから、待ってろ!」
「ダメ・・・だって産婦人科だし、自分の車で行きたい。」
「わかった。カギ貸して!」
桑原さんは、私の車で病院まで送ってくれた。激痛で痛い~しか言ってなかったと思う
産婦人科に着くと桑原さんに支えてもらいながら、診察券を出す。
待っている間、何回も大丈夫?と気遣ってくれた。
名前を呼ばれ、緊張しながら一人で診察室へ入った。
診察の結果、子宮が炎症をしていた。
炎症の腫れで、大きなデキモノ?が出来ていて手術で切ればすぐ治るけど、薬で治すなら時間がかかると言われたが、迷わず薬を選んだ。
子宮内洗浄をしたり、何かいろいろ処置してもらった。
先生に無理をしていないか?
ストレスはないか?
疲れが溜まってないか?
聞かれた。
それらが、原因らしい。
すべて思い当たった。
待合室に戻ると、桑原さんがいた。
すごくホッとする。
「長い時間待たせてごめんね。」
「先生、何て?」
一通り診察結果を話した。
「やっぱり澤田ちゃん、シンドイよな。今の状態じゃぁ、負担が大きすぎるよ。俺が何とかするから。
明日は、休みな。社長には言っておくから」
「ありがとう」
「家まで、送ってくわ。」
「でも、桑原さんの車会社だよ。」
「大丈夫。明日は、別の車で行って明後日、
俺が澤田ちゃんの車で迎えに行けばいいだろ」
なるほど~と感心しながら、明後日の朝、桑原さんと出勤出来る事がちょっと嬉しい。
家まで送ってもらい、桑原さんは私の車で帰って行った。
痛みは、薬で引いてきたが病院の処置した時の痛みがありお腹に違和感がある。
すぐにシャワーを浴び、ベッドに横になると携帯が鳴った。
時間通りに迎えに来てくれた。
不思議な気分。
会社に桑原さんと一緒に行くなんて、変な感じ。
「調子はどう?」
「今は、お腹痛くないよ。さすがに一日じゃ治らないけど、今日も仕事頑張る!」
「無理すんなよ。これから、少しづつ会社変わってくと思うから」
「えっ?社長に何か言ってくれたの?」
「あ~、言ったよ。状況話して、人を増やして欲しいってね。社長が、叶えてくれるかはわからんけどな。」
「ありがとう。人が増えてくれたら嬉しいなっ。」
本店から、支店に移動になってから通勤に1時間くらいかかるようになった。
今日は、あっという間に会社に着いた。
何事もなかったように、いつも通り朝の掃除を始めた。
すると、珍しく社長が朝から支店へ来た。
社長が朝礼で話しをした。
本店から、新人が一通り仕事を覚えたら支店に営業2人、事務の女の子1人を増やしてくれる。
平日も営業2人をショールームに待機させる事にする。と発表された。
桑原さんが、話しをしてくれたからだ!!
これで少し楽になれると思ったが・・・・・
支店に来る前に、本店の仕事が出来ずクビになったり、すぐ辞めてしまう新人ばかりだった。
何とか、支店に来ても問題ばかりで、益々疲れていった。
今日は、新しい社員が移動してくる日。
営業48歳 梅村さん
営業経験者で、社長の友達。エロおやじ
事務20歳 神田さん
可愛くて甘えん坊
自分仕事プラス、新人指導にしばらくはバタバタした。
梅村さんは、始めは紳士的で真面目に仕事をしていたが、だんだんボロが出てきた。
店長の山下さんとペアーでショールームにいる事が多かったが、年上だしベテランの営業なので、敬語を使い気を使っている感じだった。
私には、セクハラがすごかった。
ショールームに居る日は、必ず食事に誘われ
断っても断っても何度も。
仕事を教えている最中に、手を握ってきたり腰に手を回して来たり、かなり気持ち悪い存在。
社長と友達だと言う事で、黙っていたが段々みんなも変な人だと少しずつ気付いていた。
ある日、神田さんが事務所から泣きながら出てきた。
「どうしたの?」
「梅村さんに手を触られました。気もち悪い。もう、一緒に仕事するの嫌です。」
周りは、神田さんの鳴き声を聞いて営業さんや桑原さんまで様子を見に来ていた。
私は、心の中で『それだけで?泣く?』と思ったけど、若いし汚れてないんだから仕方ないと思う事にした。
結局、店長が社長に言って梅村さんは、注意を受けた。
神田さんは、みんなから同情され手を触られたショックで、本店へ移動になった。
凄すぎ!
私は、また、女一人になった。
夏になった。
大騒ぎになったにも関わらず、セクハラを辞めない梅村さん。
誰かに相談したかったけど、どのレベルで言ったらいいのか・・・・・・
当時27歳の私が、手や腰を触られたくらいで騒ぐのもおかしい?
食事に毎日誘われたからって、断ってるし大した事ではない。
ずっと、我慢した。
店長が、お客さんに呼ばれ外出してしまいショールームには梅村さんと二人になってしまった。
桑原さん達がいる工場は、ショールームの隣にあるが、お互いの様子は全くわからない。
私は、事務所にショールームに置くカタログを持ちにいった。
すると、梅村さんが入って来た。
「澤田ちゃん、ここに居たんだぁ。
一回くらい食事してよ。僕、寂しいなぁ。」
鳥肌がたつほど気持ち悪い。
仕事だから、表には出さないけど嫌いだ。
「無理ですよぉ。」
いつも通りサラッと断りカタログを揃えていると
ガザッ!!!
何?
自分の胸の下辺りに、黒く日焼けしていて決して若いとは言えないハリのない腕。
右肩の上には、顔。
背中には、体がピッタリくっ付いている。
梅村さんに後ろから抱きつかれていた。
首には、鼻息の荒い息がかかる。
「ちょっと!!!!」
振り払おうとするが、なかなか離れない。
「いいじゃん、減る物じゃないし!」
気持ち悪い~!!気が狂いそうだった。
「離せって!」
思い切り振り払った。
「何?駄目なの?」
もう限界だった。
確かに、20歳の子に比べたら私なんかセクハラされたって大した事ないかもしれない。
けど、私だって女なんだよ!!!
「ふざけるな!この前セクハラで注意されたのに、同じ事繰り返すな。
ここでは、私はアンタの先輩なのよ!二度セクハラすんな!」
スッキリした。
「ハハハハハハハハ」
梅村さんは、笑っていた。
凄くバカにした顔で。
何笑ってるの?
悔しいよ。
梅村さんは、笑いながら再び抱き締めようと近付いてきた。
「今度セクハラしたら、社長に言うよ!」
「そんなん、神田さんじゃあるまいし止めてよ。彼女、手触ったくらいで騒いで。」
笑いながら触ろうとしてきた。
急いで工場の方へ逃げた。
整備士の人達は、15時の休憩中。
どうしよう・・・・・・・
桑原さん・・・・・・・・
怖かったよ。本当は、めちゃくちゃ怖いんだよ。
どうして、強がってなくちゃいけないの?
気付いてよ。助けてよ。
工場の入り口で、どうしたらいいのか分からずウロウロしていた。
ショールームへ戻れば梅村さんが居る。
もう嫌だ。
すると、桑原さんが私がウロウロしている事に気が付いた。
「澤田ちゃん、何してるの?」
あんな事があって、パニックになりウロウロしている私は、かなり違和感があったと思う
今日は、久しぶりに綾さんとシュンくんのお店へ行く予定なのに、残業で遅くなりそうだし、気分は最悪。
ショールームでは、営業さん達が外回りから帰ってきて賑やかになった。
すると
「何やってんだよ!」
店長が、梅村さんに怒鳴っている。
お客さんに出来もしない約束をして、クレームが来たらしい。
本当に、いい加減な人。
梅村さんは、ニヤニヤしながら言い訳ばかり
「ふざけんなって!」
店長の怒鳴り声に気が付いて桑原さんもショールームに入って来た。
「スミマセン。でもねぇ・・・・・・・」
何度言っても言い訳ばかり。
店長は、頭にきて梅村さんの胸ぐらを掴み殴りそうになった時
桑原さんが止めに入った。
何なのこれ!梅村さん来てから店の中がグチャグチャ。いい加減にしてほしい。
梅村さんは、ケロッとして外へ出て行った。
店長は、私の隣に座り
店長:「澤田ちゃん、ごめんね。怖かった?」
「ううん、梅村さんの態度、私も有り得ないと思う。」
店長:「俺も耐えられなかった。桑原さん居なかったらマジで殴ってたよ。」
「でも、暴力は止めて。」
店長:「わかったよ。ごめん。」
桑原さん:「アイツは、駄目だな。ただ、年取ってるだけだな。車もろくに売れないし」
セクハラの事言いたい。
けど、大した事ないじゃんって思われたら嫌だし、どうしたらいいの?
綾さんとシュンくんに相談してみよう。
最悪な一日が終わり、やっと家に帰る事が出来た。
いつものように、宝来の閉店間際に行き3人で話していた。
私は、梅村さんのセクハラの事を相談した。
綾さん:「有り得ないてしょ、早く誰かに言いなよ。」
シュンくん:「迷う事ないって。完全にセクハラだよ。抱きつくって有り得ないだろ、俺の結衣ちゃんに何すんだよ!殴りに行きてぇ~!」
「この年で、セクハラで騒ぐなんて恥ずかしいよ。」
綾さん:「年なんて関係ない!おっさん調子に乗り過ぎ!店長に言ったら?一緒にボード行ったり仲良しだから言いやすいでしょ?」
「まぁねっ。何だかこうゆう事って相談しづらいんだよね。」
シュンくん:「みんな結衣ちゃんの見方になってくれるって!」
「そうかなぁ・・・・・・・」
悩んだけど、綾さんとシュンくんの説得で明日店長に話す事にした。
会社へ出勤すると、朝からバタバタしていて
店長と話せる状況ではなかったから、夕方話す事にした。
一日、何て言おうか?考えながらソワソワしていた。
夕方になり、営業さん達が外回りから帰り始めた。店長はまだ帰らない。
いつも夕方になると、社長が来る。私が帰った後、ショールームで店番をする為に。
社長には、話しを聞かれたくないから店長早く帰って!と祈ったが・・・・・・・
「ご苦労様。」
社長だ・・・・・・・・・・・・・・・・・
仕事も終わりタイムカードを押し店長を待つ事にした。
すると、社長に呼び止められ事務所に来るようにと言われた。
何だろ?
全く分からないまま事務所に入ると、社長の前に座るように言われた。
「澤田さん、梅村の事どうゆうつもりだ?」
「はぃ???」
何だろ?セクハラの事かな?
「とぼけるな!何の事か分かるだろ!」
様子がおかしい、社長、怒ってる。
「何の事ですか?分かりません。」
「本当に分からないのか!じゃぁ、聞くけど
梅村に酷い事しているのか?」
「いいえ、していませんが。」
「梅村が昨日、私に相談してきたぞ!
澤田さんが、他の営業と話している態度に比べ冷たい。自分の客が来店しても、接客してくれないし、コーヒーも出してくれないと。
仕事を澤田さんに聞いても、素っ気なくして教えてくれない。仕事がやりずらいそうだ」
社長を誰の事言ってるの?
私が???
全く身に覚えがない。かなり混乱した。
「私が、梅村さんにですか?」
「そうだ!梅村が言っていた。これは、
かなり低レベルなイジメだぞ。
澤田さん、お前、頑張ってると思っていたのにイジメなんてして。ガッカリした。」
「社長、私、イジメなんてしていません。」
「じゃぁ、梅村が嘘言っているのか!そんなハズはないだろ!」
「でも、私は、そんな事してません。」
「梅村が、イジメられてると思うくらい冷たい態度しているんじゃないか?」
たしかに、梅村さんは嫌いだよ。最低な人だから。
けど、私も大人。仕事だと割り切って付き合ってきたし、梅村さんのお客さんにまで冷たくする訳ない。
「そんな態度した覚えもありません。」
「お前!まだ、嘘付くのか!そんな奴、この会社に必要ないぞ!!!」
「社長・・・・・・・・・・・・・・」
「もういい!」
バタン!!!!!!
社長は、怒って出て行ってしまった。
放心状態だった。
社長が言っている意味が、全く分からない。
手と足が震えてくる。
どのくらい放心状態だったのか分からないが、しばらくすると、自分に何が起きているのか少しづつ理解してきた。
理解するにつれて、涙が溢れてくる。
必要ない。必要ない。必要ない。必要ない。
何度も何度も頭の中で必要ない。がグルグルとまわる。
必要ない。とは・・・・クビだ!
どうして?
会社に必要とされたくて、必死で頑張って来た。入社した頃は、寝る間も惜しんで勉強した。毎日の残業で、遊べなくても一日も早く一人前になりたくて頑張ったのに。
なのに・・・・必要ない?なぜ?
梅村さんが、嘘を付いたの?
この前、セクハラで怒ったから?
そんな嘘まで付く人なの?
気付けば、声を出してワンワン泣いていた。
社長は、私ではなく梅村さんを信じたって事だよね。
信用されてると思っていたのに。
梅村さんの嘘で、私の努力を台無しにされた
セクハラなんて、バカな事して挙げ句の果てに嘘なんて・・・・・・最低。
少し冷静になり、真っ先に桑原さんの顔か゛浮かんだ。
助けて・・・・・・・・・・・・・・・」
泣いて、化粧は崩れ顔はグチャグチャだったと思うが、気にしてられない。
桑原さんを探して工場を歩いていた。
居た!!!
お客さんの新車の用品を取り付けていた。
「桑原さん~・・・・・・・」
桑原さんは、振り返ると同時にビックリした顔になり
「どっ、どっ、どうした?」
「私、社長に・・・・必要ないって。クビみたい・・・・・どうしよう・・・・・」
「何で!!!必要ない?どうゆう事?」
桑原さんは、私を支えるように歩きだし、事務所に入った。
私達は、隣同士で座り泣いている私の肩を抱きながら、頭をヨシヨシしてくれた。
「話せる?」
とても優しい口調。
「うん。」
社長に言われた事、梅村さんの嘘、セクハラ
、今日店長にセクハラの相談をしようと思っていた事を話した。
「アイツ、最低だな!どうして、すぐ言ってくれなかったんだ?」
「だって・・・・恥ずかしいし、いい年してセクハラってね・・・・・」
「バカ!!何言ってる!澤田ちゃんにセクハラなんて、許せねぇ!」
ちょっと待ってて。
桑原さんは、ショールームへと事務所を出て行った。
私は、ポカ~ンとしていた。
桑原さんの温もりが、肩に残っている。
ドキドキ・・・・・・・・・・・・・
桑原さんは、すぐ戻って来た。
「社長、本店に戻ったらしい。梅村も居ないし、山下に話せる?」
「店長に?うん、大丈夫。」
すぐに、店長が来てすべてを話した。
店長:「許せないな。セクハラも嘘も。」
桑原さん:「アイツの言う事信じて澤田ちゃんを必要ないってのも、許せねぇ!」
店長:「社長は、梅村の事何も分かってないな。」
桑原さん:「今から社長に文句言いに行ってくる。」
店長:「俺も行くよ。あと、鈴木さんにも報告しよう。一番怒りそうだな。澤田さんの事を一人前に仕込んだ人だからな。
言ってもいいか?」
「はい、私はどうすれば?」
桑原さん:「俺達に任せて帰りな。」
「えっ・・・・でも・・・・・・」
店長:「泣きはらした顔で、店をウロウロ出来ないだろ?大丈夫だから、安心して帰りな
」
どんな話しをするか気になったが、たしかに、この顔でお客さんに会ってしまったら大変だから、裏口からそっと帰る事にした。
帰りも、自分はクビになるのか不安でいっばいだった。
そして家に帰ったが、気になって何もする気になれない。
桑原さん達が、本店に向かってから2時間ほど
経っていた。
どうなっているんだろう・・・・・・・・
すると、携帯がなった。
本店の電話番号だ。
誰だろう?
恐る恐る出る。
「もしもし…」
「あ、私だけど・・・」
この声は、社長!!
「はい、お疲れ様です。」
「梅村の事だが、すまなかった。私の誤解だったみたいだな・・・・」
「あっ、はい。」
「梅村に問いただしたら、嘘を付いたと言われた。アイツ、セクハラをまだしてたのか!
そうゆう事は、報告してくれ!」
「はい・・・・・・・」
「梅村は、今月いっぱいで辞めてもらうから
、それまでに同じような事があったら、言って下さい。」
「はい。」
社長が、私に謝るなんてビックリして、返事しか出来ない。
「お前は、先輩から大事にされてるな。」
「はい。」
「山下には、梅村について詳しく聞いた。日頃の澤田さんの努力もなっ。」
「そうですか・・・・・・」
「桑原と鈴木には、怒られたよ。
澤田さんの何を見てるのかってな。澤田より梅村を信じるなんて、おかしいって。
鈴木なんて、澤田さんに謝れって言われたよ」
先輩達の優しさが、嬉しくて涙が出て来た。
私を見ててくれる人が居るなんて、すごく幸せ。
そして、社長の話しはまだ続いた。
「桑原には、必要ないってどう言う事だ?努力して頑張ってる澤田さんの事をクビにするのはおかしい。そんな社長の下では働けない
。クビにするなら自分も辞める、なんて言われちゃったよ。」
「桑原さんが、そんな事を?・・・・」
「これからも、頑張って下さい。」
「はい。」
「あっ、それと本当にクビにするつもりはなかったから。」
社長との電話を切った。
携帯を握り締めたまま、動けない。
ドキドキする・・・・・・・・・・・・・
今までは、自分の気持ちに嘘をつく余裕があった。
違う、違う、と否定出来た。
けど・・・・・・・・・・・・・・・・・
社長の話しを聞いてハッキリわかった。
私・・・・・・・・・・・・・・・・・・
桑原さんが、
好きだ。
ただ、頼りになって落ち着くだけじゃない。
この胸のドキドキ感
桑原さんの事を考えるだけで、泣けてきそう
会いたい
私、どうにもならないくらい好き。
暑い夏も終わり、季節は秋になった。
相変わらず、桑原さんの事をコッソリ好きで
、話すだけで幸せだった。
桑原さんも、私に恋愛感情はないけど、後輩として助けてくれたり、優しくしてくれていた。
出会った頃の怖さなんて、全く感じない。
毎日、会えるだけで嬉しかったのに・・・・
本店の工場が物凄く忙しくなり、本店の工場長では手に負えないと、桑原さんと入れ替わる事になってしまった。
支店にいる私は、本店に用事がない限り行く事はない。
週に1、2回、ほんの数分だけ。
寂しすぎる・・・・・・・・・・・・・
新しい工場長が来てから支店もしばらくはグチャグチャになってしまい、桑原さんがどれだけ凄い整備士だったのか、思い知らされ更に好きになってしまう。
心にポッカリ穴が空いてしまった。
「今日、仕事終わったら時間ある?」
「えっ?うん。」
「鈴木とか山下と久しぶりに家来るんだけど
、澤田ちゃんも来る?」
「そうなの?」
もちろん行きたいよ。けど・・・奥さんと子供も居るし・・・耐えられるか不安。
逆に仲良しな所を見れば諦められるかもしれない。
「ちょっと、みんなに話したい事もあるしさぁ、おいでよ」
「わかった。帰りに行くね。」
嬉しいのに怖いよ。
片思いの人の家に行って家族と会うなんて。
でも、行かなきゃ!
行って、自分が好きになってはいけない人を好きなんだって、実感してこなくちゃ駄目だよね。
複雑な気持ちで仕事を終え、緊張しながら桑原さんの家へむかった。
恐る恐るチャイムを鳴らすと、桑原さんが出て来た。
みんなは、既に飲み始めていた。
机の上には、買ってきたつまみが沢山並べてある。
あれ?奥さんは?
不思議に思いながら、席に座っていると
「澤田ちゃんは、飲まないかな?」
桑原さん、私がお酒苦手って覚えててくれたんだ。
「何飲む?」
「お茶で。」
久しぶりにゆっくり会えたのに、妙に意識してしまい、あまり話せない。
みんなが、少し酔いが回り始めた頃
桑原さんが、深刻そうな顔で話し始めた。
「ちょっと、話しあるんだけど、いいか?」
さっき言っていた話しだ。
桑原さん:「実はさぁ、2カ月くらい前に子供連れてカミさん実家に出て行ってさ・・・」
鈴木さん:「えっ、嘘?全然知らなかった」
またかぁ・・・・・・・・・・・・
どうして奥さん出て行くんだろう?
しっかり、旦那を捕まえて置いてよ。せっかく奥さんに会って忘れようと覚悟したのに。
居ないんじゃ、忘れられないよ。
桑原さん:「何年か前から、仲悪くて喧嘩ばかりしてたんだ。」
山下さん:「あ~、この前も喧嘩して車のガラス割られたって言ってたよな。」
鈴木さん:「マジ?まぁ、外ではいい顔してるって、バレバレだったから有り得るかぁ」
「えっ?見た目凄く優しそうなのに。鈴木さん良く見抜いね。」
鈴木さん:「わかるよ。ちょっと、わざとらしい所あるもん、澤田は、すぐ騙されるタイプだよね。」
たしかに・・・・騙されやすいかも・・・・
桑原さん:「そこが、澤田ちゃんのいい所だよ。」
桑原さん・・・・・・・・
桑原さん:「毎日喧嘩してて、子供にまで当たり散らして、アイツも限界だったんだろうな。俺も疲れた・・・・・」
鈴木さん:「出て行ってから連絡は?」
桑原さん:「全くなかった。けど・・・昨日急に夜来たんだよ・・・・・・・・別れようって・・・・・・・・・・・・」
えっ?えっ?えっ?
別れる???
嘘?
嘘だ。騒ぐ夫婦に限って別れない。
騒ぐくせに、ちゃっかり仲直りとかして、離婚しないんだ。
そんなに嫌いならさっさと別れればいいのに、別居したりして。
小久保さんの時の思いがよみがえり、イライラしてきた。
奥さん!!!
意地張ってると奪っちゃうぞ!!!
そして、持ってきた紙を机の上に広げた。
何だろう?
良く見ると・・・・・・・・・・・・・・
これは!!!
離婚届!!!
桑原さんの名前の隣に奥さんの名前が書いてあった。
生まれて初めて見る離婚届。
紙切れ一枚なのに、もの凄い重みを感じた。
しばらく、みんな無言で離婚届を見つめていた。
桑原さん:「昨日、アイツが自分の名前書いて持ってきたんだ。
別れたいとずっと思ってたけど、実際コレ見た時は、凹んだよ。
名前書くときなんか、手が震えた。」
鈴木さん:「コレ、いつ出すの?」
桑原さん:「明後日、アイツが取りに来て出すって言ってた。」
山下さん:「マジでかぁ・・・・」
桑原さん:「離婚してスッキリするかと思ったけど、なんだか気が重いよ。
コレ出した瞬間から、他人だからなぁ。」
山下さん:「たしかに・・・今までの生活ってなんだったのかって思いそうだな。
こんな紙切れ一枚で、すべてが終わるんだもんな。」
鈴木さん:「子供は?」
桑原さん:「アイツが連れて行くよ。養育費は、払う。前から、離婚の話しはちょくちょく出てて、子供とは絶対離れないって言ってたから・・・・・・・子育て出来るか不安だけど、実家にいるから大丈夫だと思う。」
私は、何も言えなかった。
桑原さんに片思いしていた自分が恥ずかしくてこの場から逃げ出してしまいたい。
私の知らない桑原さんの世界がここにあった
奥さんと子供との沢山の思い出がこの家に。
桑原さんに片思いしてる最中もずっと。
会社に居る間の彼しか、私は知らない。
桑原さんが、凄く遠く感じた、
明後日、離婚する事を会社の人にはしばらく言わないつもりらしい。
桑原さんが、離婚・・・・・・・・・・
私は、桑原さんを好き・・・・・・・・
でも、離婚する事が嬉しくない。
いつもの強くて頼れる桑原さんと違って、疲れ切っていて小さく見えた。
奥さんと子供の存在が、とても大きかったんだ。気落ちして、小さく見えるほど大切なものを失おうとしてる。
離婚したからって、気持ちを伝える事なんて出来ない。
もう、忘れないといけない。
桑原さんにとって私は後輩。それだけ・・・
みんなは、結婚とは!で話しが盛り上がり明るい空気に変わっていた。
私は、全く話しが耳に入らず夢でも見ているような感覚で、ボヤ~としていた。
帰りたい。
桑原さんを見ると辛い。
私は、みんなより先に帰る事にした。
玄関で、ブーツを履いていると
「車まで、送ってくわぁ」
桑原さん。
車は、歩いて3分ほど離れた所に止めてあった
。ほんの少しだけど2人で歩ける。
最後、後3分、好きでいさせて下さい。
私達は、ゆっくり歩き始めた。
「ごめんな。ビックリさせて。」
「ううん。」
「離婚って、本当に大変だわ。2人だけの問題じゃないからな・・・・・・・」
そうかぁ、離婚すると親とか親戚、会社、友達も巻き込むんだ。
「桑原さんは、奥さんと別れて寂しくないの?」
「寂しくはない。マジで限界だったから。」
そうなの?奥さんとの離婚で、昔を思い出したりして寂しくならないの?
「寒くなったぁ・・・・・・・」
そう言うと、コートを脱いで私の肩にそっとかけてくれた。
ドキドキする。
桑原さんの温もり・・・・必死で気持ちを押し殺そうとしているのに、溢れてくる。
どうして、こんなに好きになってしまったの
?
私の正義の味方みたいな人。
ゆっくり歩いているのに、目の前には車。
嫌!!!
もっと、好きでいたいよ。
見ていたい。
「仕事はどう?」
「えっ?」
最後に仕事の話しかぁ・・・・
ただの後輩だもんね。
「新しい工場長と、上手くやってる?」
「う・・ん、始めは大変だったよ。工場長、
愛想ないし、職人さんって感じで段取りとか考えてくれないし。
でもね、段々扱い方がわかってきたの。最近じゃぁ、仲良しだよ。」
「そっかぁ・・・俺も澤田ちゃんに上手く扱ってもらってたからやりやすかったよ。本店は、大変だぁ。鈴木はあんな感じだしな」
気付けば、車の隣で立ち話しをしていた。
「澤田ちゃんと一緒に仕事していたかったよ
ぉ。ツー、カー、の仲だったもんな。」
桑原さんも感じていてくれたんだ。
朝、桑原さんを見ただけで、体調や気分がわかる。あれやこれで、だいたい何が言いたいのかわかる。
毎日、朝から晩まで一緒に仕事して家族みたいだった。
「うん、凄く安心して仕事出来たよ。」
「今の工場長とも、そうなるんだろうなぁ・
・・・・・・・」
なれないよ・・・・・・・・・・・
桑原さんが、好きだから、いっぱい見てるから、言葉が少なくても何を考えていたのかわかったんだよ。
「どうかなぁ・・・・・」
もっと一緒に居たいよ。
けど、そろそろ帰らないと桑原さん迷惑だよ
「じゃぁ、そろそろ行くね。コートありがとう。」
「気をつけて帰れよ。」
「うん。」
帰りたくない。
しばらく会えない。
車のドアを開けて乗り込もうとした時
「離婚したら、電話していい?」
「えっ?いいけど・・・・・・・・・・・」
「電話するよ。じゃぁな。」
私は、車に乗り走り出した。
離婚したら、電話?どうして離婚したら??
何でだろう?
どんな内容でも、電話をかけてくれるなんて嬉しい。
次の日も、本店へ行く事はなく、1日桑原さんが心配で胸が痛かった。
夕方になり、店長が帰って来た。
誰も居ないすきに、桑原さんの事を聞いてみた。
「桑原さんと会った?」
「あの事だよな。俺も気になってて本店行った時、桑原探したけど、ちょうど出掛けてて会えなかったんだよ。」
「そうなんだ、昨日、奥さん来たのかなぁ」
「どうなったのか・・・・・・・・・」
話してる途中で、他の営業が帰って来てしまい途中で終わってしまった。
仕事も終わり、今日も会いたい気持ちを抑えて家に帰った。
気になって何も手に付かない。
今日も携帯から離れられずに桑原さんからの電話を待っている。
鳴らない
離婚したら、連絡するって言っていたけど・・・・・ないって事は、離婚していないって事だよな?
私、何やってるんだろう・・・・・・・・
鳴らない携帯ばかり見つめて馬鹿みたい。
勝手に好きになって、片思いして、心配して
、電話を待って・・・一人で何やってるんだろう。
携帯ばかり気にしている自分が嫌になり、携帯を置いてコンビニでも行く事にした。
買いたい物がある訳でもなく、飲み物だけ買いドライブをした。
考えない!考えない!
言い聞かせながら、車を走らせる。
一時間ほど走り帰ってきた。
本当は、真っ先に着信を確認したい所だがぐっと我慢しお風呂に入る。
《私、気にしてません!》のふりをしながら
ゆっくりお風呂に入る。
そろそろ携帯を見てみようと、手にすると着信ありの点滅が・・・・・・・・・・
誰だろう?まさか!!!!
恐る恐る確認する。
《桑原さん》
と出ている。
嘘???????????
連絡くれたんだ。こんな時に限って、手元になかった。
あれだけ待っていたのに、諦めたら電話があるなんて、神様って意地悪。
ソファーに座り、気持ちを落ち着かせてから電話をかけ直した。
プルルルル、プルルルル、プルルルル
「もしもしっ。」
出たっ!!!
「あっ、さっき電話した?ごめん、出られなくて・・・・・」
「うん、話しあってさ・・・昨日、アイツ朝来て離婚届け持って行った。午前中に出しに行ったから、俺バツイチになった。」
「うん・・・大丈夫?」
「あ~・・・実感湧かないわぁ。アイツ、離婚届け渡したら、すげぇムスッと受け取って何も言わずに出て行った。
アイツにとって俺は、最低な旦那だったんだろうな・・・・・人として自信なくしたよ。
俺って、嫌な人間なんだな・・・・・」
「そんな事ないよ。桑原さんは、優しい人だよ。」
「嘘でも、ありがとう。」
「嘘なんかじゃない!」
「嬉しいなぁ・・・・何年も、アイツと喧嘩ばっかで疲れたよ。澤田ちゃんに癒やしてもらいたいな・・・・・」
えっ?
どうゆう事だろう?
「うん!!!元気あげるよ!!!」
冗談ぽく返してみた。
「おう!いいねぇ~。」
しばらく、明るく冗談を言い合ったりしていた。
本当は、ドキドキしているのに。
好きな気持ちを再確認してしまっているのに・・・・・・・
離婚の話しを聞いて電話を切った。
私は、桑原さんを好きでいてもいいの?
離婚したんだし、無理して忘れなくても片思いしていてもいいの?
思いもしなかった突然の離婚で、戸惑っていた。既婚者を好きになってしまいバレてしまわないように隠しソッと見てきた。
でも、忘れないといけないと常に思いながら片思いしていた。
これから、どうすればいいのか分からない。
電話で話してからは、一度も話しをする事なく一週間ほど過ぎた。
突然、桑原さんから電話があった。
「今から気晴らしにドライブ行くんだけど、
一緒に行かない?」
正直少し戸惑った。
きっと、離婚して寂しいから私を誘っている
。もちろん、私の気持ちなんて知らないだろう。
友達や後輩のように接しないといけない。もう、隠す理由はなくなったのに、今更好きなんて態度をする訳にはいかないし・・・・・
けど、会いたい。
今まで通りの態度で行こうと決めた。
家の前まで迎えに来てくれた。
前に乗ったスポーツカーだ。ミッション車でエンジンとマフラーの音が凄い。
乗っているだけで楽しい。
隣には桑原さん。
不思議な気分だった。まさか、2人でドライブするなんて夢にも思わなかった。
こんなに近くにいるのに、手が届かない。
気持ちを伝えるチャンスは、いくらでもあるのに言えない。
今好きなんて言ったら、結婚している時から好きだったとバレてしまう。
絶対引かれる・・・・・・・・・・・・・・
車は、細い坂道をどんどん上がっていく。
エンジンをふかす音がたまらない。
頂上へ着くと凄く綺麗な夜景が広がっていた
こんなに綺麗だと、現実離れしてしまい気持ちがどんどん盛り上がっちゃうよ。
2人で外へ出て無言で、眺めていた。
寒い・・・・・・・・・・・・・
腕をさすっていると、ソッと着ていたコートを肩に掛けてくれた。
優しくしないでよ・・・・・今までも、沢山助けてくれたし優しくしてくれた。
優しくされればされる程、苦しいよ。
好きって、抱きついてしまいたい。
出来る勇気は、ないけど・・・・・・・・
特別なにかあった訳でもなく、ただ優しくしてくれる桑原さん。
私の事をどう思っているかなんて、さっぱり分からない。ただ、大事にしてくれている事は、伝わっているが離婚した寂しさを埋めるために一緒にいるのは、複雑な気持ちになってしまう。
ゆっくり夜景を観て、家まで送ってくれた。
「澤田ちゃん、また、誘ってもいいかな?」
「うん、いいよ。」
部屋に入り溜め息をついた。
桑原さんと会えるのは、嬉しいけど・・・私の気持ちを知ったら、きっと誘われなくなってしまう。
離婚したばかりの桑原さんには、私の気持ちは重いはず。
このまま隠して会わないといけない。
辛いなぁ・・・・・・・・・・・・・・・
モヤモヤした気持ちのまま、桑原さんからのドライブの誘いに何回か付き合った。
離婚から1ヶ月ほど過ぎた。
2月も終わり頃。もうすぐ春がくるのに私の心は、切なくて痛い・・・・これ以上、気持ちを隠して友達のふりをするのは辛い。
手を伸ばせばすぐに届いてしまう所に居るのに、すごく近いのに、もう隠せない。
気持ちを伝えるか?
距離を置いて、会わないか?
迷っていた。
もうすぐ3月。
3月は、毎年めちゃくちゃ忙しくなる。その前にご飯でも食べてゆっくりドライブしようと誘われた。
嬉しいし、会いたいけど怖い。
もうこれ以上は無理だけど、気持ちを伝えるか距離を置くか決められないまま約束の日が来てしまった。
オシャレなイタリアンレストランで食事をして、ドライブをした。
チラッ、チラッと桑原さんを見てしまう。ギアチェンジする筋肉が引き締まった腕。
大きな目に高い鼻。彫りの深い横顔にドキドキしてしまう。
こんなに好きで、忘れられるの?
どうしたらいいのよ!!!
大声で叫びたい。桑原さんが大好き!!!
モヤモヤしている事にたえられず、車を運転させてもらう事にした。
思っていた以上に、面白い。
遊園地の乗り物でも乗っているかのようにはしゃいでいた。
今日の目的地は海。
1時間ほど運転して到着した。
2人で、暗い浜辺を歩いたり走ったりしながら遊んでいた。
その後は、浜辺に座りボ~と海を眺め波の音だけが聞こえてくる。
このまま時が止まればいいのに。
ずっと一緒に居たいよ。
暗闇の静かな浜辺に2人っきりで、気持ちを抑える事なんて出来るわけなかった。
伝えよう
そう決め緊張しながらタイミングを見計らっていたその時
桑原さんがソッと手を繋いできた。
ドキッ!
ヤバい。ドキドキが手に伝わってしまいそう
「なぁ・・・・聞いてもいいかな?」
「うん?何?」
「俺さぁ・・・・・・・・・・・・」
「何?」
「ちょっと待って!恥ずかしいな・・・・」
「どうしたの?」
「あの・・・澤田ちゃんの事・・・好きなんだ・・・・・・」
嘘???今、なんて言ったの?
聞き間違え?だよね。
「えっ?」
「そうだよな、ビックリするよな。離婚したばっかだからな・・・・けど、ずっと前から思ってたんだよな・・・・・・・」
ぽか~んとして、言葉が出ない。
何も考えられない状態で、しばらく無言で固まっていた。
「澤田ちゃんは、俺の事・・・どう思ってるかなぁ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「どうって・・・・・・・・・・・・・・」
あまりに突然で、言葉に詰まってしまう。
「今までいっぱい助けてくれて・・・私にとっての救世主って言うか・・・・・・雪山でも助けてくれたし、調子悪かった時も病院まで連れて行ってくれて・・・・梅村さんの時も・・・・とにかく頼ってばかりで・・」
「いや、俺が澤田ちゃんの事ほっておけないんだよ。
危なかっしいしさぁ、強がってるけど弱い所あるし、体壊すまでがんばっちゃうし、心配で目が離せなかった・・・気付いたら大好きになってた・・・・・」
「私、そんなに危なかっしいかなぁ・・・」
「あ~、心配だよ。変な男寄ってくるし・・スノボー教室のアイツ!かなりムカついた。
嫉妬したんだ・・・・・梅村もなっ。」゜
「そうだったの・・・・・・・・・・」
「ずっと好きだったんだ。離婚するまで言える訳ないもんなっ。
離婚したばっかだし、会社の一部のヤツしか知らないから、まだ早いかもって悩んだけど
、我慢出来なかった。ごめんな、ビックリさせて。」
「ううん・・・ビックリしたけど嬉しいよ。
だって・・・・私も好きだから・・・・」
桑原さんは、目をまん丸にして驚いた顔をした。
「マシで?やった~!!!」
そう言うと、私を強く抱き締めた。
夢みたい。こんなに好きな桑原さんに抱き締められている。
手の届かない人だと思っていたのに、私の所に居る。信じられない気持ちと、片思いしていたつもりが、両思いだった嬉しさに涙がこぼれ落ちた。
「結衣・・・・好きだよ。」
優しく涙を拭いてくれた。
「桑原さん・・・好き。」
再び、抱き付いた。
「付き合ってくれる?」
「うん」
私達は、付き合う事になった。
会社の人達には、内緒で、鈴木さんと山下さんにだけ、報告した。
2人は、やっぱりねって感じのリアクションだった事にビックリ。いつの間に、私達の気持ちに気付いていたのか・・・・・・・
会社では、澤田ちゃん、桑原さんと呼び合い2人っきりになれば、結衣とコウジと呼んだ
なんともくすぐったいような、恥ずかしいような・・・幸せだった。
この後、天国から地獄へと突き落とされる。
綾さんと、シュンくんにも報告するため宝来に集まってもらった。
今まで片思いしていた事、コウジに沢山助けてもらった事、すべて話した。
もちろん離婚してまだ1カ月しかたっていない事も。
綾さん:「離婚したばかりだよね・・・ちょっと心配はあるけど・・・彼は、結衣を大事にしてくれてるみたいだし・・・よかったね。」
シュンくん:「今度こそ、幸せになってほしい・・・これで、結衣ちゃんを諦めれるかもなっ・・・」
「うん?シュンくん?」
シュンくん:「綾さんは、知ってるけど、まだ好きだったんだよなぁ。結衣ちゃんの事」
「ごめん・・・知らなかった・・・・」
と言いながら、知っていたかも・・・・
シュンくんは、いつも側にいてくれて甘えさせてくれる。辛い時は、手を差し伸べてくれて、大切な人だ。
一度、シュンくんの気持ちに答える事が出来なかったから、今更・・・好きになってはいけない人に自然となってしまった。
「結衣ちゃんが、幸せになるなら応援するよ
友達だからなっ!!!」
「ありがとう・・・・・・・・・・・」
コウジが、どんな人か沢山話して盛り上がった。
一年で一番忙しい3月になった。
毎日の残業で、疲れていたが付き合い始めでラブラブな私達は、どんなに遅くなってもデートをした。
何回会っても夢のような気持ちで、毎日が幸せでいっぱい。
いつもコウジに守られている安心感。絶対離れたくないと思った。
3月中旬
相変わらず忙しく9時頃まで残業をし、今日もコウジが家に来た。
コウジの家の敷地内には、実家があるため離婚したばかりで彼女?と思われないように行く事を避けていた。
2人でくつろいでいると実家の母から電話があった。
車のタイヤがパンクしたらしい。父は出掛けてしまっていて、どうしようとの相談だった
話しの内容を聞いていたコウジが、
「俺、交換してあげるよ。」
「えっ?実家だよ。」
ビックリした。
コウジが、母に会うなんて・・・いいの?
今から行くと伝え電話を切った。
「実家だけど・・・大丈夫?」
「もちろんだよ。お母さん困ってるんだろ?
」
「だけど・・・・・・・・・・」
「俺は、結衣に本気だから、お母さんに会いたいし!」
「ありがとう!よろしくね。」
コウジが、母に会ってくれるなんて嬉しかった。小久保さんが親に会うなんて有り得ない事だったから・・・・・・・・・
彼の車で、実家へ向かった。
車の中で、コウジが真剣な顔で話し始めた。
「俺さぁ、いつも思ってたんだ。結衣と結婚したら楽しいだろうなって。
一緒に居ると落ち着くし、安らぐんだよ。」
「嬉しいなっ。私もコウジと居ると楽しいよ」
「結衣との事、真剣だから。」
「うん。」
心が満たされ幸せ。
何が起きても、コウジが居てくれたら乗り越えられる。仕事が大変でも頑張れる。愛の力は凄い!
あっという間に実家に着いた。
母が出てきた。
「わざわざすみません。」
「始めまして、桑原です。」
「遅くにごめんなさいね。あら!会社の人?
」
コウジは、会社帰りに寄ったから会社の名前がバッチリ入ったつなぎを着ていた。
社内恋愛が、一目でバレた。
「はい、そうです。」
コウジは、早速、タイヤ交換を始めた。
パンクしたタイヤは、修理出来るらしく持って帰り修理したら又持ってきてスペアと交換する事になった。
又、2人で来るのか。
照れくさくて胸がくすぐったい。
「ありがとう、助かったわ。又、ご飯でもゆっくり食べに来てね。」
「はい、又来ます。」
ほんの数十分で、母とコウジは仲良くなった
好きな人と親が仲良くするって、凄く嬉しかった。
もうすぐ3月も終わる。
会社帰り、休みなど毎日のように会って幸せを感じた。
実家にも修理したタイヤを持って行き、母の手作り料理を2人で食べた。
今日も仕事帰りにコウジが家へ来て私の作った簡単な料理を一緒に食べマッタリとしていると携帯が鳴った。
誰だろう?
「えっ?杉田くん?」
「杉田?」
杉田くんからの電話なんて、どの位ぶりだろう?
ボードの件以来、パッタリ連絡が無くなったし、私が支店に行ってからほとんど話す事もなかった。
「もしもし・・・・・・・・・・」
「あっ、もしもし・・・久しぶりだね。今、
大丈夫?」
「う、うん。」
「ずっと連絡したかったんだけど、ボード以来ちょっと出来なくて・・・結衣ちゃん怒ってるよな・・・と思って・・・・」
突然、どうしたんだろう。
一人暮らしの杉田くんは、すごく甘えん坊で寂しがり屋。昔から、寂しくて意味もなく連絡があった。
今は、コウジと付き合っているから、私には寂しさを埋めてあげる事は出来ない。
杉田くんを好きになった事で、私には甘えさせてあげだけより、甘えたり甘えられたりする人。頼りになって安心出来る人がいいと分かった。
「ボードの事、全く怒ってないよ。」
「本当?良かった・・・・・・・・」
「また、寂しくなっちゃったの?」
「まぁねぇ・・・ごめんね。結衣ちゃんの声聞いて元気が出たよ。」
コウジは、テレビを観て話しの内容を聞かないようにしている感じだった。
今までのように、杉田くんと中途半端な関係にはなれない。
ずっとハッキリしてくれなかったのに、なぜ今頃電話なんなして、どうゆうつもり?
「寂しいって・・・何かあったの?」
「いや・・・別に・・・ただ、結衣ちゃんに会いたくて・・・」
「どうして?ずっと連絡なかったの・・・いつも曖昧だし・・・・」
「ごめん・・・そうだよな・・・結衣ちゃんの事が頭に浮かんで・・・つい・・・」
「寂しいからって、電話されても・・・私、
彼氏出来たし・・・・・」
「えっ?そうなの?・・・・・・・・・」
「うん」
「俺、バカだよな。
これからも連絡しちゃ駄目か?友達としてでもいいから!」
「それは無理だよ。」
「そんな寂しい事言うなよ。寂しいなぁ」
「今まで曖昧にしてきたのに、どうして今更彼氏出来た私に連絡するとか変だよ?」
「やっと勇気出して電話したんだぜ。彼氏いてもいいからさぁ・・・・・・」
「無理だよ。」
だんだんイライラしてきた。
寂しいからって、電話は無理って言ってるのにしつこいし、今までも振り回して、これからも寂しい時だけ連絡して、バカにされている気分だった。
「どうしても駄目かな?」
「だからさぁ」
続きを話そうとした時、コウジの手が私の携帯に。
「結衣、俺が話す!」
私から携帯を取り上げた。
ちょっと!!!!!!!!!!!
「あのさぁ、結衣に寂しいからって電話するの止めてくれないか!」
杉田くんの声は、聞こえないけどコウジの話している内容で大体わかった。
『桑原さん?』とビックリしていたと思う。
「そうだけど、俺達付き合ってるからさぁ」
『知らなくて・・・すみません・・・・』
謝ったんだと思う。
「知らなかったにしても、彼氏居る子に・・
・・どうかと思うけどな。」
『はい、すみません』
「結衣にかわるよ」
携帯がかえってきた。
「もしもし。」
「ごめんね。知らなくて、桑原さんと付き合ってたんだね。
じぁ、もう諦めないとな・・・・どうしてもっと早く告白しなかったのか・・・今更、
後悔しても遅いよな。」
「杉田くん・・・・・・・・・・」
何って用事もなく、電話を切った。
「杉田からよく連絡あったの?」
「ううん、ボードの件以来なかったんだけど
・・・・・」
「ボードって、吹雪の日に取り残された時の
事か?」
「そうそう!あの日、コウジに助けてもらったんだよね。」
「あの日かぁ、すっげー心配したんだぞ。結衣が居ないって知って無意識にリフト乗って探したんだよなぁ。
あの時から、好きだったんだよ。」
「滑ってる姿、かっこよかったね。めちゃくちゃホッとしたんだから。」
「ってか、もう杉田の電話でるなよ。」
「うん。」
私達は、抱き合った。
私には、コウジしかいない。
ずっと、すっと、一緒にいられますように。
そう祈った。
そして、忙しい3月も終わり4月になった。
残業も少なくなり、仕事の後、ご飯を食べに行ったり映画を観たり、沢山デートを楽しんでいた。
早く仕事が終わった方が、電話を毎日して、大体その日に何をするか決めていた。
4月中旬
少し残業で遅くなり、コウジからの着信を確認したが、まだなく、残業しているようだった。
仕事も終わり、いつものように電話をしてみるが出ない。
忙しいか、お客さんと話しているんだろうなと、とりあえず家に帰った。
家に帰りしばらくして時計を見ると、すでに9時を過ぎていた。
まだ、連絡はない。
どうしたんだろう???
付き合い初めてから、連絡がとれない事なんてなかった。
毎日、電話で話している。
仕事で何かトラブルがあったのでは?と心配した。
結局、電話はなく次の日になった。
朝、電話してみたが出ない。
支度に忙しいのかなぁ・・・・・・・・・
本店に行く用事もなく、モヤモヤしたまま1日仕事をした。
帰りに、電話してみたが出ない
10時頃まで、電話したが出ないし、かかって来ない。
どうしたの?
だんだんと不安になってきたが、一昨日まで普通だった。
家で、ラブラブだった。
昨日から、気持ちが冷めたとは思えない。
事故とかなら、すぐに会社でわかる。
じゃぁ、何?
2日も連絡ないなんて・・・おかしい。
コウジ・・・何だか怖いよ。
会いたい。
連絡がとれなくなってから3日目
待っても待っても鳴らない携帯。
絶対、何かあった。けど、何なのか想像もつかない。
コウジが会社に出勤しているかどうか鈴木さんに聞いてみる事にした。
妙に緊張する。
鈴木さんから、もしかしたらショックな話しを聞いてしまうかもしれない。
勇気を出してかけてみた。
「もしもし、澤田です。ちょっと聞きたい事があって・・・・・・・」
「どうしたの?」
「あの・・・桑原さんって会社に来てる?」
「えっ?来てるよ。」
「1日もお休みしてない?」
「うん、休んでないよ。どうして?」
「3日間、連絡とれなくて・・・何か変わった事とかない?」
「ないよぁ。あっ、そう言えば、最近機嫌がめちゃくちゃ悪いよ。喧嘩とかした?」
「してないよ。なのに、急に連絡とれなくて
・・・いきなり嫌いになったのかなぁ・・」
「それはないでしょ。どうしたんだろうねぇ
・・・明日、聞いてみようか?」
「うん・・・・」
明日、鈴木さんがコウジに聞いて連絡してくれる事になった。
3日前までの、コウジは普通だった。何回も好きって言ってくれたし優しかった。
嫌われた訳じゃないと信じてる。
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
- レス新
- 人気
- スレ新
- レス少
- 閲覧専用のスレを見る
-
-
ハルビン
4レス 43HIT 旅人さん -
『愛することには理由がある』
0レス 77HIT 自由なパンダさん -
神様の折り紙
2レス 106HIT たかさき (60代 ♂) -
呟きです(読んでもらえるだけで結構です)
2レス 100HIT 匿名さん -
フーリーヘイド 本編
20レス 171HIT saizou_2nd (40代 ♂)
-
モーニングアフター モーリンマクガバン
紅茶や珈琲とアイスクリームを食べて 夜のビーチに出て砂浜に座った…(作家さん0)
363レス 2421HIT 作家さん -
ハルビン
母の手の様々な表情を私は思い出す。やがて母は病気になり、右の手の自由を…(旅人さん0)
4レス 43HIT 旅人さん -
ニコニコワイン
ランチ 沖縄すば ジューシー 作りました でーじまーさ…(旅人さん0)
427レス 16597HIT 旅人さん (20代 ♀) -
神様の折り紙
その声聞いた神様は、たくさんの紙を、大勢の動物さんがおられる村に配りま…(たかさき)
2レス 106HIT たかさき (60代 ♂) -
20世紀少年
アポロ11号 月面着陸したアポロ11号 テレビで毎日夢中にな…(コラムニストさん0)
32レス 791HIT コラムニストさん
-
-
-
閲覧専用
20世紀少年
2レス 112HIT コラムニストさん -
閲覧専用
フーリーヘイド ~読む前の注意書きと自己紹介~
500レス 5753HIT saizou_2nd (40代 ♂) -
閲覧専用
おとといきやがれ
9レス 284HIT 関柚衣 -
閲覧専用
ウーマンニーズラブ
500レス 3232HIT 作家さん -
閲覧専用
やさしい木漏れ日
84レス 3697HIT 苺レモンミルク
-
閲覧専用
20世紀少年
1961 生まれは 東京葛飾 駅でいうと金町 親父が働いて…(コラムニストさん0)
2レス 112HIT コラムニストさん -
閲覧専用
ウーマンニーズラブ
聖子の旦那が有能な家政婦さんを雇ったおかげで聖子不在だった機能不全の家…(作家さん0)
500レス 3232HIT 作家さん -
閲覧専用
フーリーヘイド ~読む前の注意書きと自己紹介~
やはり女性は私に気が付いている様である。 とりあえず今は、 …(saizou_2nd)
500レス 5753HIT saizou_2nd (40代 ♂) -
閲覧専用
今日もくもり
たまにふと思う。 俺が生きていたら何をしていたんだろうって。 …(旅人さん0)
41レス 1328HIT 旅人さん -
閲覧専用
おとといきやがれ
次から老人が書いてる小説の内容です。(関柚衣)
9レス 284HIT 関柚衣
-
閲覧専用
サブ掲示板
注目の話題
-
店員とフレンドリー過ぎる女
最近、友達になった女性とふたりで遊んだのですが、 店員に話しかけまくってそちら2人や他の店員巻き込…
18レス 359HIT おしゃべり好きさん -
彼氏がマッチングアプリ
40代女性、彼と付き合って5年になります。軽い気持ちでマッチングアプリを始めたら、彼を見つけてしまい…
12レス 271HIT 通りすがりさん -
女狐(めぎつね)
知り合いの女性(Aとします)は子無し専業主婦で、ご主人は会社経営をしている裕福な人なのですが、ご主人…
21レス 458HIT 主婦さん ( 女性 ) -
老後がチラついてるのに離婚だと言う
もう老後がチラついているのに離婚話が出ています。 子供が自立し、莫大な教育費を使い込んだ分を取…
7レス 241HIT 結婚の話題好きさん (40代 女性 ) -
婚活で苦戦してます、バツイチ
見た目は普通なのに 低収入のモラハラ男としか 縁がないのは なぜですか 婚活をしていて そ…
26レス 442HIT アドバイザーさん -
彼氏の女友達が怪しい?
初めて彼氏の女友達に会いました。 私と出会ってからは関わりがなくなっていたようで、久しぶりの対面で…
11レス 217HIT 匿名さん ( 女性 ) - もっと見る