夢は悪夢だった
結婚して、家庭を持つときどんな夢をふくらませるでしょうか
わたしは“幸せ”な家庭を夢みて、ささやかな期待に心踊らせました
馬鹿だった………
甘かった………
見る目がなかったわたしの甘い人生………
最愛の子供にトラウマを持たせてしまったわたしの責任………
いままだ囚われているわたしの情けない依存……
…前を向きたい!
…自分を取り戻したい! …そんな思いを込めて…
ミクルで様々な小説に出会い、様々な方の人生に触れ、自分を振り返る勇気が持てたことに感謝します
※注意※ 文中に、暴力、暴言、卑猥…等 不快な表現が含まれることがあります
⚠未成年者、精神的に絶えがたい方はどうかご覧になることをお控えください⚠
また、幼い頃より作文が苦手な作者です😭小説を書くことも初めてな故、稚拙な文章、誤字脱字もあるやも…“作者の過去を旅する回顧録”と目をつむって頂き、どうぞ温く見守って頂ければ幸いです
新しいレスの受付は終了しました
- 投稿制限
- ハンドル名必須
人生最良の日
今日わたしは、あなたと共に幸せに向かって…
健やかな日も悩める時も
二人で手を取り合って
運命を伴にすることを誓います
あなたをどんなときも支えることを誓います
わたしは誓いどおり、本当にどんなときにも支えることになる…
でも…わたしだけ…
あなたは…なぜわたしと手を取り合おうと誓いましたか?
わたしには…いまだにわかりません
あなたとわたしが暮らす城に決めたのは 1DKのかわいらしい部屋 まだ子供はいないし、二人で住むだけなら、贅沢はしないで、浮いた分は貯金しよう! 小さな城だが、住み心地はよかった 不動産屋さんは、あまりうるさいことはいわず、かといって細かなことでもすぐ対応してくれるいい人だった お隣りさんご近所には、同じくらいの若い夫婦も住んでいてすぐ親しくなれた
なにより部屋の狭さが心地よかった わたしはすこし変わっていて、小さなときから広い部屋が苦手だった 自分の目が届く範囲の部屋の狭さに安心感を持ってしまう 広い部屋や目が届かない部屋があると、泥棒がはいってくる という恐怖感に囚われる これは幼い頃に実際に体験したことから、いまだに恐怖のイメージが残っているのだとおもう 泥棒と鉢合わせ…友人の家だったが恐怖でフリーズして叫び声すらあげれなかった記憶 そんなことから、住む家は狭い部屋、階は2階以上でベランダがないところ 夫が居れど、一人の時もある我が家 マーガレットハウス でこれより1年幸せに暮らすことになる 1年後の悪夢に遭うまでは、作り上げられた幸せに騙されてるとはつゆ知らず、自分はなんて幸せだろうと浮かれていた 悪夢が訪れるまで… あと330日
- << 6 順調に新婚生活を満喫していたある日 妊娠がわかった わたしは当時、営業職をしていてバリバリ働き、 夫より収入もよかった 仕事も順調で楽しくて仕方なかったので、 家族計画はもうすこし後で…しばらくは二人の生活を大切にしたいと話しあっていた わたしは夫とセックスの相性が抜群に良かったので、 付き合ってた頃から毎日愛しあっていた しかし同時に夫との子供が授かる相性も良かったので、きちんと避妊もしていた
>> 6
夫とは結婚前に、たった1度の中出しで妊娠したことがあった
そのときはまだまだ若かったが、授かった子供が愛しくて産む決意をしていたが…当時ある病気でわたしは手術をしていて、妊娠以前から続けて強い薬を飲んでいたせいか妊娠と同時に命は育つことなく、流産でした…妊娠しないだろうと安易な行為で妊娠…そして気付かずに命を守ってあげることができずに、ただ自分を責めるしかできなかった
そんな経緯もあり、夫との相性がいいことは知っていたので
次は必ず育って産んであげたいから、計画的にと思ってたのにあまりに突然授かった
もちろんとてもうれしいことには変わりないが
…なぜ???…だった
夫に聞いた
>> 7
トゥルルルルⅠピッ
「もしもし?あのね、わたし妊娠したみたい」
『まぢ?!どーする?』
「???どーする?って授かったのはうれしいし、わたしは産みたいけど…あなたはうれしくないの?」
『や、うれしーよ~!ぢゃそうして!オレ先輩にゆってくるわ!ぢゃあとでね~』
ガチャ…ツーツーツーツー…
………えっ……?
しばらく呆然とする
夫の喜ぶ声にわたしもうれしいにはうれしい
でも全然腑に落ちない
大体、妊娠になんの疑問も感じてない会話から、わたしはフツフツと不安なおもいがでてきた
とりあえず帰ろ
疲れた
会社にはちょっと体調不良で病院に寄るとしか伝えてなかったので、
直帰する電話をした
トゥルルルル…
>> 8
「あ、七士(ななし)ですが、お疲れ様です!課長すみませんが、体調がすぐれないので直帰しますんで…○○社長の方には次回アポもとってきてますんで…」
『な~に~?直帰なんて聞いてないぞ!帰ってこい』
「え~っ!炅鬼ぃ~!」
『じょーだんだ(笑)了解!○○社長にアポとってきただけでも収穫だ!明日打ち合わせするからな!』
「はい溿ありがとうございます!」
『ところで体は大丈夫か?妊娠ではないだろ~な~(笑)まだまだ働いてもらわなきゃ困るから、養生しろよ』
ガチャ…
…はぁ~…
妙に勘鋭い課長の言葉に冷や汗をかいた
妊娠はおめでたいことだが、やっぱり 所詮は女だから とか思われてしまうのだろうか…
報告することを考えると気が重い
わたしは今の仕事も職場も上司も大好きだった
今の居心地がよい環境に、思わず妊娠のことを煩う自分がいた
悪夢が訪れるまで…
あと320日
>> 9
その夜…わたしは夫を待ってた
いつもならわたしも仕事で疲れてるのもあり、ご飯はチンできる様ラップをして手紙を添えたりをして、先に寝てる…
22時……
23時………
“じゃ、あとでね!”と電話で言っておいて、なかなか帰ってこない夫…
イライライラ…
早く夫と話をして不安をとり払いたいわたし…
たぶん今日電話したときにゆってた先輩の家にでもいるのだろう
はぁ~…
先輩って…ツカサさんだよね~きっと…
ツカサさん家は私達の家から歩いて5分くらいにある
夫の上司でもあるし以前からよく遊びに行ってたが、マーガレットハウスに越して来てからは近所な為、毎日のように夫は入り浸っている
もぉ待てない!
行ってみるか…
はぁ~…やだな…
>> 10
ピンポ~ンⅥ兊
《は~い戓どなたですかぁ~》
…う゛ッ…この声は……
「…こんばんわ昉夜分にすみません!七士蓮(れん)の家内です。こちらにお邪魔してるかと思いましてお伺いしました~」
ガチャっ…
《こんばんわ~坥シズクちゃん戓レンちゃん来てるよぉ~戓どおぞ~入って~戓》
お前の家ぢゃないだろ…瀅
やたら猫なで声戓だすな…
キモいわ…昤
「おじゃましま~す瀅」
はぁ~…コイツいたのか~来なきゃよかったな…一気にテンションが下がる…
“コイツ”こと、戓だらけのブリっ娘ちゃんは、あゆという名前の1歳年下の女のコで頻繁にツカサさん家に遊びに来ている
ツカサさん家で何度か会ってるが、本名は知らない
というか別に知る必要もない
嫌いだから…(笑)
なぜ嫌ってるかはこれから見る光景でわかるだろう
>> 11
「お邪魔します昉夜分遅くにすみません昉うちの夫がご迷惑おかけしてるんではないかと心配で渹」
ツカサさんはいつもどおり頬を赤らめながら笑顔で
【お~いらっしゃい溿シスグちゃん兊気にすんな~レンが迷惑かけてんのはいつものことだから(笑)ま~座んなさい~ほれッ勛】
ほれ勛ッて…瀅わたしが妊娠したの知ってるはずなのに…酔っ払いは困るな(汗)
「あのッ、わたし妊娠してるので勛はごめんなさい昉また飲めるようになったらお付き合いしますね溿…あとこれよかったら食べてください~お夕飯作りすぎたんで昉」
【そうだった!おめでただもんな!悪い悪い坥それなに~?いつも悪ぃね~溿おっ!シズクちゃんお手製コロッケだ兊ノボが喜ぶわ!ありがとな!】
ノボとは…ツカサさんの後輩であり夫の上司である人で、ノボルさんという。30代前半。ちなみにツカサさんは40代突入のイイ大人
ノボさんはお決まりの定位置テーブルの下でビール瓶片手にのびていた(笑)
下戸のくせにビール大好きノボさん(笑)愉快な人です
>> 13
……なにすんだよっ昤…
コソコソちちくりあおうと狙ってるトコ悪いけど溿
バタンっ昤
「レン~ねてるの~?昤あれっ、あゆちゃんこんなとこでなにしてんの~?昤」
死ねっ
《シズクちゃ~ん戓レンくんね~爆睡だょ~戓さっきまでは元気イッパイだったんだょ~あゆ起こしたんだけど起きないや~焏》
退けっ
「ありがと~あゆちゃん淏も~いいよ~あと、わたしがついてるから戓」
《…そおだね~戓それぢゃぁ、あとお願いね~戓あゆ、飲み足りないからツカたんとこ行って来るね淼シズクちゃんもレンちゃん起きたら来てね戓》
パタパタパタ……ツカたぁ~ん飲みなおそッ戓
遠くで聞こえるあゆの声
ホント嫌なヤツ
小悪魔とおりこして悪女だよ
人の物を欲しがる女
とんだハゲタカに狙われたもんだ……疲れる…
「……レン……起きなよ……迎えきたよ…帰ろ…?」
レンは確かに爆睡していた…
どんだけ飲んだんだ…
レンの肩をゆする…
…レン…起きて…
『……んっ~…ムニャムニャ』
だめだこりゃ淏
>> 14
結局、わたしはレンをツカサさんにお願いして家に帰った
あゆはあの後アッシー君が迎えに来て、
《ツカたん戓また来るねぇ~戓シズクちゃんも、妊婦さんなんだから寝不足はダメだょ~淼レンちゃんはしっかりあゆが見張ってるから心配しないでね戓》
と悪女宣言をして去っていった…
おまえが一番心配のもとだよっ淏
塩まいてやるっ…昉昉
【シズクちゃん、レンは明日こっから真直ぐ仕事行かせるから心配せずに帰りなさい溿送ってやりたいけど、おじさんフラフラだから悪いね!腹冷やすなよ~!】
「ありがとうございます溿いつもすいません昉夫のことおねがいします」
……せっかく迎えに来たのに無駄足だったか~…
しかも、あゆに会うし…
ホント今日は疲れたな…
明日は朝から打ち合わせあるし…
今日午後から休んだ分の仕事もたまってるんだろな~
はぁ~…報告のことも考えなきゃなんないし…
頭痛い…竑
寝よっ…
>> 15
翌日の午後、レンから着信Ⅰ
「……もしもし瀅」
『ごめん!シズク昉昨日オレ、お祝いだ~とかつって調子のって飲み過ぎた猤シズク迎えにきてたなんて知らなくて!』
「レンはお祝いじゃなくてもいつも飲み過ぎじゃない淸もういいよ!今日話したいけど、帰ってくる?」
『うん溿帰るよ!』
「わかった!それぢゃ仕事頑張ってね!ツカサさんによくお礼言っておいてね」
レン今日は帰ってくるかな~
夫はいつもあの適当な調子なので、普段から期待度を低く設定しておく必要がある
信用しすぎると痛い目にあうのだ
かといって、付き合いも長く、ましてや新婚なわたしは舞い上がっていたので、すでに痛い目にどっぷり漬かっていたが…
この時のあたしは知る由もない
>> 16
今日はレンの好きなカレーライスにした
レンはお子様なので(笑)好きな食べ物は大抵子供の好物
カレーにハンバーグにミートにオムライス!前に一度お子様ランチみたいにつまようじに旗をつけたのをだしたことがある(笑)
普通に喜んでた溿
ホントわたしは馬鹿だけど、レンのそんな無邪気なところが好きだったりする
そうこうするうちに、我が家の長男坊が帰って来た
『ただいま~溿…クンクン戓…やった~!今日カレーだ!あ~腹減った~!』
匂いかぎ カレーライスだ戓 尻尾振る
…ん~淸川柳は難しいね!センスなさすぎなわたし。
くだらないのはさみ失礼しました珵
朝が近付いてきて変なテンションが文にでてしまいます お許しください澈
>> 19
「え~湜?!なんで?なんで?なんで~?避妊してたよね!って同意したじゃん!いったいいつっ…?」
パニックだった
『まぁ~落ち着こ!シズク煜』
「…昤」
いやいやいや猪今の状況で笑顔のあなたが意味不明だよ
『う~んと…ほらっ!1ヶ月くらいまえにツカサ先輩ん家でシズクも来て一緒に飲んでたよね!そんとき、なんかお前やたらヤケ酒して酔いつぶれたでしょ煜?』
…あぁ。あゆがあなたにキスをやたら迫ってた日ね!
そうそう!王様ゲーム~戓とかいって、あゆは絶対王様なゲームだからね~とかいって 指名した番号がレンのときに、きましたぁ~戓みたいな顔して 3番(レン)は王様にチュ~をしなければダメ~戓とかわけわからんことやってた日のことね昤
思い出したらムカついてきた…昤
あの魔性の女の図太い神経みてみたいわっ
まぁレンはわかってるんだか、わかってないんだか、お前にチュ~はヤダな~煜とかって交わしてたけど…
あれ?その後どうした?
>> 20
『シズクさ~酒強くないのにグイグイ飲んでさ~しまいには日本酒いったでしょ煜あのあと大変だったよね~急に吐いて~しかも便器抱えて寝ちゃってなかなか離れないしさ~(笑)』
「え~~湜知らないわたし!全然記憶ないよ!なんで次の日教えてくれなかったの?恥ずかしくてツカサさんに顔向けできないよ」
『いやいや猪ツカサさん達もシズクがグイグイ酒ついで潰したでしょ(笑)皆酔い潰れてたしオレしか知らんよ!ちゃ~んと便器も掃除したしね煜オールOKよ玽』
……湜絶句…
「…ごめん…焏」
『べつにいいよ~煜猪オレそのあとシズクのおしっこ姿に興奮しちゃってトイレでしちゃって戓シズクいつも中出しダメっていうから久々に最後まで生でやって~中出しして~きもちかったし~戓でも1回で子供できるとはな~おもわね~よな~まぁ別にどうでもいっか~』
………はっ('◇')ゞ?
…またトイレプレイやりたいな~……
レンの声が遠ざかる…
- << 23 ……正直ビックリした …あなたってそんな人だったんだ 別にどうでもいいか なんて言葉があなたの口から出るとは思いもしなかった たった一度の中出しで妊娠…流産…あなたと一度経験してるのに…忘れたの? 気にしてなかったの?子供の命をどういう感覚でみているの? …ショックだった わたしは今までこの人のことをしっかり見つめてたはずなのに…なんにも見てなかったのかも…5年も付き合っていたのに… (淏今ならよくわかる。本当にわたしは見る目がなかった…) しばらく呆然としていたが…急に怒りがこみあげてきて思いをぶつけた 「できると思わなかったとか…どうでもいいとか…過去の罪を忘れずに、きちんと計画して子供は作ろうって何度も話してたのに…レンはなに考えてんの?!なんの意味もない話し合いをわたし達はしてたの?!」 するとレンは更に驚く言葉を口にする
>> 21
『シズクさ~酒強くないのにグイグイ飲んでさ~しまいには日本酒いったでしょ煜あのあと大変だったよね~急に吐いて~しかも便器抱えて寝ちゃってな…
……正直ビックリした
…あなたってそんな人だったんだ 別にどうでもいいか なんて言葉があなたの口から出るとは思いもしなかった
たった一度の中出しで妊娠…流産…あなたと一度経験してるのに…忘れたの?
気にしてなかったの?子供の命をどういう感覚でみているの?
…ショックだった
わたしは今までこの人のことをしっかり見つめてたはずなのに…なんにも見てなかったのかも…5年も付き合っていたのに…
(淏今ならよくわかる。本当にわたしは見る目がなかった…)
しばらく呆然としていたが…急に怒りがこみあげてきて思いをぶつけた
「できると思わなかったとか…どうでもいいとか…過去の罪を忘れずに、きちんと計画して子供は作ろうって何度も話してたのに…レンはなに考えてんの?!なんの意味もない話し合いをわたし達はしてたの?!」
するとレンは更に驚く言葉を口にする
『べつに~なんにも考えてないよ~シズクがそうしたいならそうすれば?って感じだし。てか罪とかウケる!そんな大したことじゃないぢゃん?今回も産みたくなければ中絶すればいいんぢゃない?どっちでもいいよ~まっとにかくオレ疲れたから寝るわ~』
とレンは携帯をピコピコいじりながら、たわいもない話しをしてるかのように軽い口調で話し寝室に消えた
開いた口がふさがらないとはこんなことだろうか
すべての作られた幸せの形がガラガラと音をたてながら崩れて行く
そんな想像が頭をよぎった
わたしは基本おだやかな気性でケンカも悪口もウソも嫌いだ
正直 真面目 誠実…それに反した行為が嫌いだった
精神年齢が低い夫だけど、わたしのそういう考えにはいつも同意してくれて、わたし達は嘘偽りのない家庭を築いていこうと いつも言ってくれていた……
だけど…それこそが嘘偽りだった…ただ彼はわたしの言った言葉を真似するオウムにすぎなかったということだ
彼は自分を持ってる人ではなかった
彼は人に流されてしか生きて行けないクラゲでした
彼の本性は ここから少しずつ現れはじめる
悪夢が訪れるまで…
急激に加速する
それからのわたしは
あの日最愛の夫から吐かれた言葉を忘れることにして、蒸し返すことなくいつもどおりの生活に戻った
授かった命がうれしかったのは事実。
順調に育っていく赤ちゃんのことを思い平和な気持ちでいた
ずっと信用していたレンの本質に少し触れたことで、
この時からすでにわたしの“信頼”という心は離れはじめていたが、“好き”という気持ちが勝っていたので、レン対して芽生えた懐疑心に蓋をして、子供が産まれたらきっと今まで以上の幸せが来るだろうと安易な考えでいた
真面目すぎたわたしは悪意のある人間がどういうものかわからなかった
この時に、夫と見切りをつけて子供と二人の人生を選択してたらどんな人生だっただろうか…
少し考えすぎる所があるわたしには答がでない最難題の過去問だ
当時若干22歳
まだまだ懐疑心は芽がでて、膨らんで、、そのうち蓋は閉まらなくなる…
それまで馬鹿みたいに騙されていくのである
わたしが妊娠してからは、レンはそれまで以上に飲みにでてたし(ツカサさん家だが)帰りも遅く、休日も寝てばかりで結婚前はアウトドアだったのに、本当はインドアな人だったとわかった。わたしはなんだか一人暮らしのようで孤独を感じていた
ツカサさんやノボルさんは嫌いではないし、気さくで面白くて人としては好きな部類だが、なんせ二人共バツイチ…一度失敗してる人達から教わるコトはレンにとって良いことか悪いことか…
上司なので仕方ないが…
時々イラッとすることがあった。あゆが入り浸っていることもあり、胎教に悪いので、自然とわたしが一緒に行くことは少なくなった
そんな中ケンカすることなく、穏やかに暮らせてたのは、マーガレットハウスに越してきて仲良くなった隣りの奥さん“レミ”ちゃんに思った以上に助けられたおかげと、気持ちの逃げ場として職場に癒されてたからだとおもう
レミちゃんには本当に感謝している
今でも親友だ溿
レミちゃん家には子供はいなかった。できずらく、不妊治療をしていた。でもわたしの妊娠をわがことのように喜んでくれ姉のような存在だ。レミちゃんの旦那サンは仕事で平日は帰りが深夜なので、わたしは毎日レミちゃん家にいた。あるときレミちゃんからこんなことを言われた
『シズクさ、旦那のこと自由にしすぎじゃない?その、あゆって女気をつけたほうがいいよ~!シズク妊娠してるから今はレスでしょ?レン君絶対コロッとやっちゃうよ?』
う~ん…わたしもそれは思ってた!てか今までのあの家での様子みた人なら思わない人はいないとおもう!あゆはいつも誘惑全開だし、レンは基本クラゲだし(笑)
「でもさ~ツカサさん家行って見張るのもめんどいし、大体あゆに会いたくないし(笑) セックスはレスだけど口でしてあげてるよ~?レンは性欲強いわけでもないし…」それでもわたしは信じてた。いくらクラゲのレンでもあゆの海にプカプカ浮かぶことはない!と…
レミちゃんは笑った
『ホント、シズクは人がいいってゆうかなんてゆうか(笑)まぁ、シズクがいいってゆうならいいんだけどね!』
「も~渹レミちゃん馬鹿にしてるでしょ~わたしだって野放しなわけぢゃないんだから~」
強がってたが実際、野放し状態だった
わたしはレンを束縛したり責めてまたショックな言葉を聞くのを怖がっていた
それなら、けん制球くらい送ればいいものを、それすらやり方がわからなかった
レンとわたしの距離は、多少のわたしの攻撃はあれど、こんな感じで数年間続くのである
レンにとっては都合のいいことばかりだったとおもう
そんなわたしの強がりを知っててレミちゃんは言う
『シズクが信じてるのはよくわかるけど、どおだかな~!レン君は手なずけるタイプだからな~シズクならうまく手綱にぎれると思うけど…心配だな!(笑)まっ!噛まれそうになったらレミちゃんに任せなさい淲』
「うん溿レンはレミちゃんはど迫力だねって怖がってるし(笑)なに言っても効果ありだわ(笑)お姉様よろしく~凞」
『なによ~瀅人を化け物かなんかのように(笑)まぁシズクもわたしの鬼嫁ぶりを勉強しなさい(笑)旦那なんて嫁にリードされないとな~んにもできないんだから煜手の平で転がすくらいがちょうどいいの凞頑張れⅦ』
レミちゃんと一緒にいるとホントに楽で、自分がどんなに辛いときでも穏やかにいられた
レミちゃんとのガールズトークは夜遅くまではずみ、わたしは夜12時を回った頃おいとました
自宅に入ると…あれっ?靴ある…レン今日はもう帰ってきたんだ~
やばっ昉お風呂ためとくの忘れてた~
なんて思いながらリビングのドアを開けると…
誰かと電話で話してるレンの声が聞こえてきた
……ボソボソ…
内容までは聞こえない。寝室で電話してるのかな?
気にせずリビングに入り、お風呂の用意をした…
お風呂の用意が終わって、レンに声を掛けに寝室の戸を開けた「レン~お風呂たまってるよ~」
ビクっ瀨『えっ?!あ~昉』……Ⅰぢゃっぢゃあ、そういうことでな~!
わたしの顔をみて、レンは急いで電話を切った
あきらかに怪しい…淏
『シズク急に声かけるからビックリしただろ~昉』
「ごめんね~?お風呂たまったから声かけただけだよ~別に電話切らなくてもいいのに昉」
『あぁ!今直哉と電話してたんだけど、直のヤツなんか女にフラれたみたいで、今度飲み行こうって~話してただけだから~!』
……電話の相手なんて聞いてないのにペラペラと話すレン
「…へぇ~直君フラれたんだ~かわいそうだね!今度連れておいでよ煜残念会しよって(笑)」
『おっ…お~!直に言っとくわ昉』
ぢゃ風呂入るかな~とか言ってモソモソ脱衣場に行くレン
布団の上に無造作に置かれたケイタイ…
ダメだよね…と思いつつ手を伸ばしてしまった
ドキドキ…
人のケータイ見るのなんて最低渹過去にレンに何度も言った言葉…レンは悪気もなくわたしのケータイを勝手に見る
わたしはレンだけなのに、その度疑いをかけられてるようで気分が悪かった…
それなのに…
わたしも今同じことをしようとしてる…
しかもレンと違ってコソコソと…
でもレンは見せてと言っても絶対見せてくれたことはない…
やるなら今だ!
人に疑いを持つ人はきっと自分もやましいことをしてるか、そういう人を見知ってるからだ
レンは後者であってほしい…
きっと誰か友達が浮気してるの聞いたりするから わたしのケータイも見たりするんだ と自分に言い聞かせてた
今のチャンスはそれを確かめるためのもの
罪悪感を押し殺して…
ケータイを開いた…
フッと気になり後ろを振り向いた…
シャワーの音が聞こえ始めた…大丈夫…レンは長風呂だ…
よし!と気合いを入れてケータイの着信ボタンを押した…
……えっ?!
…待受画面から暗証番号入力画面に変わった…
ロックかけてる?!…
なんで?!…
ますます不安になってきた…
せっかく気合いを入れたのに…なんだか虚しい…
目の前の餌をおあずけされてる気分だ… はぁ…
……あ!!
意気消沈してたのも束の間、フッとある番号を思い付いた!
レンの通帳の番号でもある数字を4桁 恐る恐る入力してみた…
まるで間違ったら爆発でもするかのように慎重に…
ピッピッピッピ…決定!!
…ビンゴ嵂
秘密の扉はあっけなく開かれた…
しかし直後わたしの手は硬直した…目だけが画面を凝視した
着信画面はズラっと同じ名前が並んでいた…
《小泉 歩》が画面にいっぱいだった…
……小泉… 歩…??
誰だろう…?
あゆ?
いや、ちがう…
着信の下をスクロールしていくと、《あゆ》とでてきた
レンはあゆを本名で登録してないのだろう
レンの職場の人も友達もほとんど知ってるわたしでも聞いたことのない名前だ…
第一…中性的な名前で男か女かわからん…
まぁいいや…
知らない人の詮索はできない…
とはいいつつも、小泉歩からメールも来てるかも!と思い、メール画面を開いた…
ところが…またロックだ…ロックだらけのケータイ…なんだか一気にレンを疑い出した
先ほどと同じ番号を押す…
ピッピッピッピッ 決定!
嵂またもや簡単に解除
ロックかける割りには安易に予想できる番号だ
多分、レンはわたしがケータイを勝手に見るとは思っていなかったのだろう
もちろん、わたしも見るつもりはなかったが淼しかし、思わぬ好奇心が疑惑に変わり、少し後悔した…
っと、いけない。そうこうしてるうちに結構時間が経ってしまった…画面に目を戻す
一番最新メールは《小泉歩》だ!!
わたしの罪悪感はどこへやら…(笑)迷わずメールを開いた
《26、どうする?》
26…?
給料日後に小泉 歩となにか予定してるってことか…
どうする?だから…これから時間とか場所とか決めるってことかなぁ!それであんなに電話きてたの??
気分は探偵で推理してみたが、よくはわからん!
さっきのレンの慌てようからして、小泉 歩は女のような気がするが…歩のメルアドはケータイ購入時初期のアドレスっぽいし、他のメールは残ってない為探りようがなかった…
小泉 歩ばかり気にしてたので他のメールにはあまり気に止めてなかったことに気付いて、下へスクロールしていった
ふと目が止まったのは義母のメールだった…今ケータイを覗いてる理由には全く関係ないが淏
どんなメールを送ってるか見て見たい衝動に駆られた
ここまでやるとは…わたし性格悪いんだな~渹なんて当時のわたしはお人好しにも思っていた
まさかこの後衝撃過ぎて、本当に見なければ良かった澈と落ち込むとは思わず…ここまできてしまった好奇心には勝てずに♪マークが飛んでそうなわたしの目は一瞬にして!マークに変わった……
わたしと姑はこの先バトルを重ねることになるが、思えばわたしの幕開けはここから始まったのだろう…
義母のメールはまた後ほど…
それはそれは詳しくお話しすることになるので、お楽しみに(笑)
今は置いておきます淼
小泉歩のメールを見たわたしは、小泉歩を知る手掛かりを探して、他のメールも遠慮なしにみはじめた澈今まで我慢してたせいか…暴走した淏
あゆからはウザいメールが来てたが、関係ないようだった…他も同じく…
…なんか虚しい…
《小泉歩》への疑惑は残ったが…
義母への複雑な気持ち…
レンへの不信感ばかりが心を占めてた…
抑えられなかった自分の行動に落ち込み…
義母のメールにショックを受け…
その夜は布団の中でメソメソしながら寝た
歩のことは一旦忘れて…
ケータイを見られたことも
わたしが泣いてたことも
レンは気付かずに…お気楽にいびきをかいている
お腹の赤ちゃんはわたしの涙に反応し子宮から応える
あなたに悲しみを伝えてしまって…ダメなママでごめんね…
明日からは泣かないよ…
次に涙を流すのはあなたに会えた時と決めてるの…
だから今夜はもう少し…
もう少しだけ泣かせてね…
悪夢が訪れるまで…
あと300日
主様😢
更新されてませんがお体大丈夫ですか?
ゆっくりでよいので😫続きまだかなと😅毎日覗いてしまってます😍👍
楽しみにしてる皆様😢このスレでガッカリさせてしまった事😲申し訳ございませんでした⤵✋
>> 37
こんにちわ溿
スレ主の
雫(シズク)です。
ミクルでスレをたててから、気付けば季節が変わるほど長い期間、更新を途絶えてたこと、お詫び申し上げます珵
私の今現在の環境は…、一時期は自身を保てない程不安定な毎日でしたが、今は子供を守るために気力を取り戻し、子供と私の将来の為、悪夢を終わらせる戦いの真っ最中ですしかしながら、それなりに子供と楽しく生活しており幸せです淲戓勝手ではありますが、時間がかかっても完結したいので 続きを書かせて頂きたく思います珵心が不安定な時もあり、更新頻度は遅いかと思いますが、私の駄文にお付き合い頂けましたらとても嬉しいです淲兊
尚、急な機種変の為、このスレのIDが不明なので
同名で新たにスレを立てるかと思います。その際は再度こちらに書き込みさせて頂きます。
お立ち寄り頂きました方には、ここまで目を通して頂き感謝致します溿昀
雫(シズク)
新しいレスの受付は終了しました
お知らせ
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
- レス新
- 人気
- スレ新
- レス少
- 閲覧専用のスレを見る
-
-
束の間の現実逃避 無意味な文字の羅列 幸せへの片道切符4レス 70HIT 小説好きさん
-
わたしはあなたたちがきらい7レス 190HIT 瑠璃姫 (10代 ♀)
-
勉強する皆、すとぷり、アイドリッシュセブン、嵐0レス 40HIT 小説好きさん
-
満員電車とアタシとイケメン痴漢60レス 1899HIT 修行中さん
-
君は私のマイキー、君は俺のアイドル9レス 198HIT ライターさん
-
神社仏閣珍道中・改
(続き) そのあとこの文を現代文としたものがあり、ようやくわかっ…(旅人さん0)
366レス 12465HIT 旅人さん -
満員電車とアタシとイケメン痴漢
ん~… 大きな企業のくせにいい加減だな… 無し! な…(修行中さん0)
60レス 1899HIT 修行中さん -
私の煌めきに魅せられて
「大体さ、こんな可愛いのに苦手なお酒なんか呑んじゃダメでしょ」 ん?…(瑠璃姫)
93レス 1158HIT 瑠璃姫 -
束の間の現実逃避 無意味な文字の羅列 幸せへの片道切符
綺麗な文章。すこ。(匿名さん4)
4レス 70HIT 小説好きさん -
仮名 轟新吾へ(これは小説です)
お互いに「Win-Winの関係」じゃないとね! 女性の行きたい所…(匿名さん72)
212レス 3158HIT 恋愛博士さん (50代 ♀)
-
-
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②4レス 151HIT 小説好きさん
-
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?11レス 170HIT 永遠の3歳
-
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令1レス 204HIT 小説家さん
-
閲覧専用
また貴方と逢えるのなら16レス 489HIT 読者さん
-
閲覧専用
今を生きる意味78レス 539HIT 旅人さん
-
閲覧専用
また貴方と逢えるのなら
『貴方はなぜ私の中に入ったの?』 『君が寂しそうだったから。』 『…(読者さん0)
16レス 489HIT 読者さん -
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②
母鯨とともに… 北から南に旅をつづけながら… …(小説好きさん0)
4レス 151HIT 小説好きさん -
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 170HIT 永遠の3歳 -
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 204HIT 小説家さん -
閲覧専用
おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1432HIT 檄❗王道劇場です
-
閲覧専用