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続・ブルームーンストーン

No.52 18/12/03 18:38
自由人
あ+あ-

「おはようございます。」

遅番の出勤時間よりかなり早く大ちゃんが出勤してきた。

「おはようございます。早いんですね!」

そう挨拶を返す私に、

「今日は中番が居ないからずっと1人だったろ?ちゃんとやれてたのか?」

大ちゃんが探る様に聞き返してくる。

うっっ

「あ~すみません。実は…」

かくかくしかじか、大ちゃんに説明する。

神田君への教育がほとんど出来てないから怒られるかな?
と秘かに怯えていたが、

「あっそ。松木さんは午後からもフリーだっけ?」

意外にも大ちゃんはアッサリそう言うと自分でスタッフの作業予定表を見に行った。

「フリーだね。神田君には午後一でレジを教えてから引き続き松木さんを付けて売り場メンテでもさせて。」

「分かりました。」


元々、松木さんはパートさん達の中でも断トツにシフトが入っており、レジにはほとんど入らずにフリーの立場も多い事から、こういう時に実に頼りになる。
この日から「神田君のフォロー役は松木さん」という図式が何となく出来上がった。

秘かに心配していた沖さんの事も、
沖さん自身が「頼るのは良いが頼られるのは嫌い。」というスタンスだったため、むしろ面倒臭い事を松木さんがやってくれるとばかりに喜んでいた。

他のパートさんも特に異論を唱える人もおらず、当初は何もかも上手く進んでいく様に見えた。


ある日、

「カンちゃんがお菓子を買ってくれたんですよ。」

松木さんが嬉しそうに私の目の前でチョコレートを軽く持ち上げてみせた。

松木さんは神田君に少しずつ甘える様になり、お菓子やジュース等をたまに買ってもらったりしていた。

「またオネダリ?綾ちゃんもお返ししてあげなきゃダメだよ。」

少し笑いながらたしなめる。

休憩時間等にはみんな少し気を抜いてお互いに愛称などで呼び合い、
神田君はカンちゃん、松木さんは綾ちゃんと呼ばれていた。

「大丈夫ですよ!今度休憩が一緒になった時はマクドナルドに行って奢ってあげるね!って約束してますから。」

「そうなんだ。」

「はい!私達もうすっかり友達なんですよ!」

松木さんが嬉しそうな笑顔を見せる。

仲良しの友達か。
いいな。

私もつられて笑顔になる。

異性の友達か、いいね。
カンちゃん優しいし羨ましいな。

私はそんな2人を微笑ましいと心の底から思っていた。


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