雨が降っていた

No.96 17/04/08 08:57
パンダっ子 ( UUqVnb )
あ+あ-

「どうして私に連絡してくれなかったの?」 
友香の声が震えている。それ程怒っているのかと思って恐る恐る顔を見ると、友香は涙目になっていた。
「ごめんなさい。あなたを信じていると言いながら、あなたを試した。何も知らないままあなたが美咲をはねつけてくれたら、私はもう二度と美咲の影に怯えずに済むと思った。」

「私が琴乃よりも先生を選んだと、本気で思った?嘘をついているのがあの人だとは思わなかったの?」
「私、何故かあの人を疑わなかった。あの人が私の番号を友香から聞いたとか、友香が私の所にある私物を処分するように言っていたとか、それらしい事を言われて簡単に騙されてしまった。あなたを欺いていた人なのに・・・もっと警戒すべきだった。反省してる。」

「反省してる?それで済むと思ってるの?何をされたか分からないのよ。賭けの代償だとか、そんなのどうでもいいよ!無視していれば良かったのに。」
「本当にどうかしてたわ。泣かないで。私が馬鹿だった。私、あなたに事実確認をするのが怖くてすぐに連絡出来なかった。これで終わり、もう会わないなんてあなたの口から聞きたくなくて・・・・。それに、もしかしたら・・・本当に最後だったら・・・もう一度だけあなたに抱かれたくて、その前に美咲と済ませておきたかったの。思い出にするなら、あなたとがいいと思ったの。」

こんな事、友香の目を見て言えない。私は視線を逸らして、少しだけ開いたカ一テンの隙間から外を見ていた。
「私、美咲の話が嘘で本当に良かったと思った。嘘をつかれた事よりも、あなたが私を選んでくれた事が嬉しくて嬉しくて、あなたが来てくれて美咲と何も起こらずに済んだ事が奇跡みたいで、こんな時なのに今凄く幸せなの。」

「何も無かった訳じゃないよ!琴乃、泣いてたじゃない。胸元も見えていたし、全然間に合ってないよ!」
友香は乱暴に立ち上がって私の腕を掴んだ。
「来て。」
友香はベッドの上に私を押し倒した。
「何をされたの?どんな風に触られた?」
友香が私のブラウスのボタンを、あの時と同じ位置まで外した。

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