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No.143 10/05/29 00:00
tie ( ♀ GXo9h )
あ+あ-

ソファーに身を沈めてテレビを観る一臣は、紛れもなく結子のよく知る一臣だ。


わざとダイニングの方から一臣を見ているのは、結子なりの検証をしているからだった。


本当は検証なんてするまでもないことだと、わかっているのだが。


「…ねえ、今日さ…」


結子は意を決して口を開いた。


「カズ、今日…どこか出かけた?」


「えー?別に…コンビニくらいかな」


一臣はテレビから視線を離さず答えた。


結子は思わず目を瞑った。


脳裏に先刻の光景が浮かぶ。


結子が駅に向かう途中の交差点で見たのは、信号待ちの車の列だった。


先頭の車は中年女性が乗った軽自動車だった。


2台目の車が視界に入った瞬間、結子は酷く驚いた。


車に疎い結子だが、その車のことはよく知っていた。


ダークブルーのレガシィ。


「コンビニは、歩いて行ったの?」


「は?そうだけど、なんで?」


結子は動悸を抑えるように冷えたコーヒーを一口啜った。


「だって、車のキーが…ソファーに投げてあったから、車使ったのかなーって思って…」


そう言うと、結子は恐る恐る一臣を見た。

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