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正解なき罪にまみれて…

No.4 18/03/29 19:07
名無し0 ( ♂ )
あ+あ-

彼女の過去の痛ましい経験を聞くにつれ

次第に自分の奥底に秘めていた感情がこみあげてきて

「彼女をまもってあげたい」

と幼心に思ったのは今でも鮮明に記憶している。



以下、続き
==================================


宿泊学習の季節、

班行動と決まっていたがその転校生とは

誰もグループを組みたがらなかった。

僕は先生にも頼まれたがその前に彼女とグループを組もうと

決めていた。

周りからは怪訝な目で見られた。

今思えばかわいい話だがその年頃の男女は

異性と行動を共にするのはまるで「恥」かのような考えを持っていた。


宿泊学習で彼女と行動を共にするのはどこか自分が認められている気がして

すごくうれしくもあり、むずがゆかった。

彼女はほかの誰にも向けない笑顔を僕には向けてくれた。

宿泊場所であるロッジでは二段ベッドの上に彼女、

下に僕が寝ることになり

彼女はとても無邪気に上から何度も僕のベッドをのぞき込んでは

楽しそうに笑った。

僕はそんな彼女の笑顔をずっと見ていたいと思った。


あの時僕は初めて「恋」をしたんだと思う。


宿泊学習も終わり様々な行事が過ぎてゆき

4年最後の終業式を終え、

春から始まる新学期が来るのが待ち遠しかった。

彼女に早く会いたかった。

そのころの僕はまだ幼く「恋愛」というものがどういうことかも

わからぬままに突っ走っていた。


春休みのある夜とても嫌な夢を見た。

あんなに笑顔を振り向いてくれた彼女が夢の中では

一言の別れの言葉もないままに転校してしまう夢だった。

ある朝学校に行ったら彼女がいない。

それ以外は何事もなく進んでいく時間に恐怖をおぼえ

意を決して先生に聞いたら先生が一言

「あー、〇〇さんは昨日付で転校したんだよ。親御さんの都合だそうだ」

というだけだった。

その言葉を聞いた瞬間に彼女の後姿とはにかんだ笑顔が浮かび、

振り返った彼女が手を振った。

僕は必死にそのか細い手首をつかもうとしたのだが次の瞬間には

僕の手の中には何も握られていなかった。


朝、僕は止まらぬ涙と共に目を覚ました。



つづく・・・

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