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元カノ。

No.10 15/09/14 22:27
匿名 ( ♀ )
あ+あ-

社員食堂に着き食券を買う。

何気に木田の横顔を見ると浮かない顔をしている。

仕事でトラブルがあっても根性のある木田は激しくは落ち込まない。


やがて社食が乗ったトレーをお互い運び窓際の席に座る。

俺は生姜焼き定食、木田は掛け蕎麦だ。


「おいおい、木田。掛け蕎麦で持つか?」

食欲も落ちているのだろうと察しながらも心配そうに声をかける俺。


「…食欲なくてさ。受注ミスもあって凹んで。ダメだな」

それだけじゃないだろう?

柔らかな切れ長の目に程よく高いスマートな鼻。健康的に焼けた肌の木田はいわゆるイケメンだ。

身長も高くやや細身。

恵まれた容姿の木田は活力がなくても、それはそれで色気に感じる。

俺はキャベツのせん切りを口にしながら木田に悪意に近い眼差しを向けていたかもしれない。

そこは切り替えて木田に偽りの励ましをする。


「失敗は大事だよ。仕事は失敗してなんぼだ。元気出せ」

「…ありがとう。それにな」

「ん?」

「バレンタインにさ亜由子からチョコレートが届いたんだ」

「おお!」


「手紙も添えてあって今度ご飯でもいこうって。…より戻したいのかと思った」

「うん…会ったのか?」

俺は少しばかり緊張していた。


「ああ。焼鳥食いたいって言うから食いに行ったよ」

「良かったじゃん」

「最初は浮かれてた。でもよ。俺のことは友達としか見れないんだと」

「はっ?それなのに誘って来たのか?」


「ああ。今度はドライブに行く約束をした」

俺はその言葉を聞いて少し顔が熱くなった。

聞いてないな。亜由子から。

俺は動揺を隠しまた偽りの会話を続ける。



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