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No.45 12/02/14 14:32
みゆき ( ♀ XqDgi )
あ+あ-

洋裁工場を辞めて、ホステスをしていた時も住まいは下宿のままだったため、太田さんとは付き合いがあった。


太田さんは母親がホステスになってからも、変わらず仲良くしてくれた。


休みの日に太田さんと一緒にご飯を食べに出掛けた。


すると突然太田さんが苦しみ出してその場に倒れた。


持病の喘息が酷くなり、息が出来なくなったのだ。


仕事も良くなかった。


布を切った時に出る細かいカスを知らず知らずのうちに吸い込んでいた。


病名は「喘息重積発作」


息を吸う事も吐く事も出来なくなり、喘息の発作で一番重篤な状態。


太田さんは人工呼吸器をつけて懸命に治療が続けられたが、1週間後に息を引き取った。


母親は何でも話せる無二の親友を亡くしたショックで仕事を休んだ。


太田さんはいつも笑顔だったという。


義父に性的暴行を加えられ心身共に参っているはずなのに、母親の心配をしてくれて親身になって話しも聞いてくれた。


今度休みが合った時は、一緒に映画でも見たいねって話していたばかりだった。


一緒に銭湯に行って背中を洗いっこしたり、どっちが長く湯船につかれるか競争して母親がのぼせてしまい太田さんが慌てていた事。


ラーメンは好きだけどメンマが嫌いな太田さん。


母親のラーメンにメンマを乗せたついでに、チャーシューをつまみそのまま食べてしまった太田さん。


チャーシューを楽しみにしていた母親だったが、余りの早業に声が出なかった事。


洋裁工場時代は夜遅くまで話をし、2人して寝坊してこっぴどく怒られた事。


色んな事を思い出し、母親は太田さんの死を追悼した。


身体中の水分が全て涙になって流れたと思う程泣いて泣いて…。


それからは太田さんの分も頑張って生きていこう。


心に決めて、ホステスという仕事ではあったが休む事なく頑張った。


太田さんの月命日には必ず花を添えて手を合わせる。


今でも手を合わせる母親を見る。


きっと今でも母親の中には太田さんがいるんだろう。


それから母親は友人を作らなくなった。


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