向井理が女系家族に“ムコ入り”!?遺産相続を通じて家族を描くホームドラマ『遺産争族』

目次

向井理が女系大家族にムコ入り

2014年、国仲涼子さんと結婚、第一子妊娠の吉報をとどろかせたばかりの向井理さんがテレビ朝日の連ドラ初主演を飾る本作品では、10億もの資産を持つ大豪邸にムコという形で入るという異例のキャラクターを演じます。そして彼が演じる主人公佐藤育生は出世や金に興味が全くない無欲な医師。将来の夢は無医村へ赴く事というまるっきり「善」の人物。

榮倉奈々演じる河村楓はそんな素朴な人柄に惚れ込んで結婚を決める。しかし「父の死=相続問題」をかかえるドロドロの家族問題に飛びこんでいく事になって…。

人は10億という大金の前でも、無欲のままでいられるのか

無欲な主人公と大金が絡むドロドロの相続問題という対極的な素材をかけあわせる事で、物語はどのようなメッセージ性を持つのでしょうか。育生の「闘わない」姿勢が、ドロドロになってしまった家族の心にどのように響くのでしょうか。

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キャスト

佐藤育生…向井理

河村楓…榮倉奈々

河村龍太郎…伊東四朗

河村恒三…岸部一徳

河村陽子…余貴美子

矢幡月子…室井滋

河村凛子…板谷由貴

矢幡正春…鈴木浩介

佐藤華子…岸本加世子

吉澤貴志…渡辺いっけい

亀山まるみ…堀内敬子

金沢利子…高飛聖

南リエ…堀田茜

スタッフ

脚本…井上由美子

音楽…沢田完

演出…松田秀知・常廣丈太

ゼネラルプロデューサー…内山聖子

プロデューサー…服部宣之・蜂鳥あゆみ・霜田一寿・池田禎子

テレビ朝日・毎週木曜・21:00〜21:54

国仲涼子さんと結婚を果たし、父となる向井理さんと榮倉奈々さんが新しい切り口で「遺産相続」という問題を演じます。ドロドロした争いしか思い浮かばないこの闇をあえて「闘わない」と決めた夫婦はどのように乗り越えていくのでしょうか。

【ネタバレ】第1話

「お金の問題で親族が骨肉の争いを繰り広げるそれが遺産争族」。大手企業の会長である河村龍太郎が危篤!? それにより、河村家は「遺産相続」がどうなるのか気になりはじめるのでした。

河村家の家系図ですが、まず5年前に他界した龍太郎の妻とカワムラメモリアルの会長であるカワムラ龍太郎の元に、3人の娘がいます。長女・陽子、次女・月子、三女・凛子。そして長女陽子には恒三という夫がいて、婿養子になっています。その恒三が今回の物語のヒロインである楓。バツイチの29歳です。ちなみに次女の月子には正春という息子が居て、凛子は独身となっているようです。

龍太郎が逝去すれば5人に遺産が舞い込むという計算になりますね。

さて、育生は海外の医師の少ない地域へ派遣、海外協力できる医師という事を夢に頑張る31歳。年収は300万ちょっと、プラス手当。一方楓は大手有名企業「カワムラメモリアル」の一人娘。

二人が結婚を申し込みに恒三を尋ねました。

貧乏暮らしをした事がない楓を養っていけるのか、父恒三は不安を感じつつも育生の「僕は争いません」という言葉になぜかあっさり二人の結婚を許します。「お母さんを交えて会食をしましょう」そう誘う恒三にホッとする二人。

龍太郎が逝去すると10億の遺産が舞い込む事がわかりました

ひとり頭2億。それを計算した姉妹は歓喜に打ち震えます。それなら育生が家族になると遺産の分け前が減る計算に…。

後日、高級レストランで両家顔合わせをする河村家と佐藤家。しかしこれは恒三の策略。相手を撃退し結婚を諦めさせるための作戦でした。

結婚をする条件として「楓と結婚するためには河村家に入って欲しい。医師を辞めて葬儀屋を継いで欲しい」

婿養子になり、医師を辞めて葬儀屋を継いで欲しいと話す恒三。しかも相手の母を侮辱するというひどい行いをします。激昂して店を飛び出す母を追って育生は店を出て行きます。

結婚をやめるようにという両家の親

しかし、辞めないと言う楓と育生。結婚をするためには自分の夢を捨てなければいけないという選択をせまられる育生。そして育生は恒三に「婿養子になります。しかし医師を辞める事はお許しください」と申し出ました。

予期せぬ答えに驚きを隠せない恒三。相続人が増えるという結果に…

そして二人の結婚式当日。離婚した父親が祝儀だけを渡しに来ます。育生には会わず、母だけに電話をかけるのです。「どうして知ってるの?」と問い詰める母に「教えてくれる人がいる」とだけ告げ、電話を切る父。不穏な気配が立ちこめます。

とにかくナレーションが事あるごとに「ご愁傷様です」と言うのが気になります。果たしてどのような悲惨な展開が待ち受けているのか、楽しみな初回でした。

【ネタバレ】第2話

育生の目的が明らかになる今回。彼はなぜ母子家庭の母を残して養子縁組をしたのでしょうか。やはり狙いは遺産!?

莫大な遺産の持ち主である龍太郎が、育生の診察を受けにきます。そして「遺産を全て相続したい」と告げ、それを家族の前でも発表してしまうのです。ザワつく家族達。遺産が減るのも嫌なのに、遺産の全てを育生にもっていかれるとあっては、ザワつかずにいられません。

妻の楓は、育生が「今回の結婚にはちゃんと俺なりの目的がある」と実の母と話している声を、偶然聞いてしまうのでした。

やっぱり私みたいなバツイチの女のところに、養子縁組で来てくれるなんておかしいと思っていた…。そんな事を考える楓でしたが、育生の行動は不審なところばかり。なぜか急に始めたマラソンで朝早く家を出て行ったり、龍太郎と会っていたのに会っていないと言ったり。早くも夫婦の危機を迎えてしまいます。

一方龍太郎は育生に遺産を確実に相続させる為、弁護士に相談していました。「自分が汗水たらして働いた金を無駄遣いして欲しくない」そう話す龍太郎。子供達にわけないのはきっと何の感謝もなくただ贅沢するために使ってしまうであろう事が目に見えていたからだと話します。

龍太郎の決意が本物だと知った次女と三女は、二人で結束する事を誓うのでした。そして育生と楓のために焼かせたピザを、育生の分だけ省くという嫌がらせに出ます。育生の分のピザを「仏壇にそなえなきゃ」という次女に呆れた長女は、「じゃあ私の分を」と自分のピザを生男に差し出しますが、次女に制されます。「自分のもんは手放しちゃダメ」。

それを聞いた育生は笑い出します。「結局金持ちは、人が近寄ると自分のお金を取られると思うんだ」とお金持ちを馬鹿にする発言をします。「出て行きなさい!!」とヒステリックに怒鳴る次女に、「出て行きません!!」と強く言い切る育生。「僕は楓さんを幸せにするという目的があります」

育生の目的はただひとつ、「楓を幸せにする事」だけだった!?

それを聞いた楓の不安は払拭されました。よく聞くと朝に何処かへ出かけていたのも、朝食のパンを買っていたから。「作ってもらうの悪くて…」と婿養子である事を少し気にいていた発言をするのでした。

ますます育生に惚れる楓ですが、惚れたのは楓だけではありません。龍太郎も育生の人柄を見てご満悦。もう一刻も早く遺産相続手続きをして安心したいとノリノリですが、一番確実な方法は育生を息子にしてしまう事だと言われて…。

どこまでもクリアな育生のキャラクターが、なんだか怪しい展開でしたね。育生の目的は本当に楓を幸せにする事なのでしょうか?

【ネタバレ】3話

前回育生の目的はどのようなものなのかという点が争点になった遺産争族。

龍太郎が「育生を養子に迎える」と宣言した事で、これまで遠巻きに様子を見ていた家族がジワジワと育生を蹴落とそうとにじり寄ってきました。遺産を持って行かれてなるものかという気持ちを抱えた家族達は、育生にネチネチ文句を言いに行ったり、お酒を飲ませて潰し、本音を聞き出そうと頑張ったりとやりたい放題。

楓の父である恒三に至っては育生と楓の結婚届をまだ役所に出していないというとんでもない暴挙にでていました。

その結婚届を見つけた楓の母である陽子は、その結婚届を弾みで破いてしまいます。隠していたそれが露見した途端、ついに育生は切れて「実家に帰らせていただきます」と宣言し、深夜に市役所へ行き、破れた結婚届を提出。

実家へ帰る前にはらごなし…と行きつけの居酒屋へ寄ると、そこには会社の同僚にお酒をおごる育生の母の姿が。

「息子が金持ちの社長令嬢の元へ養子にいった」「家を建ててもらったら遊びに来て」そう豪語しながらブランドバッグを撫でています。そしてそこに集まる同僚の顔はとてもいやらしく歪んでいてその醜さに気づかない母は気分良くお酒を振舞っていました。

立ち尽くす育生と苦笑いを浮かべる楓に気づく母。母も金の亡者になってしまったようです…。

かなりかわいそうな育生です。次回、ついに醜いドロドロの戦いが幕を開けそうな予感。育生は「戦わない」ポリシーを貫き続ける事ができるのでしょうか。

ホームページではうちだって「争族」ですというページが掲載されていますよ。リアルな遺産争族の姿を覗いてみては…。

【ネタバレ】第4話

母華子のひどい姿を見てしまった育生と楓。実家で3人気まずい様子から物語は始まりました。「酔ってたのよ」という母に、あきれ返る育生。しかし、育生達が家を出た事を話すと形成は一気に逆転。「貧乏をする覚悟があるのか」と楓を責めたりと手強い姑に大変貌しました。

楓はお嬢様育ちなので、華子のパジャマを借りた時に足の丈が短い事を無邪気に笑い、もちろん家事もうまくできません。そこを華子に突っ込まれて「嫌な嫁」とばかりに敵対心を持たれてしまった様子。貧乏暇なしのしっかり者には楓の様子が羨ましくもあるのでしょうね。

育生と楓は2LDK・7万円代の家を借りようとします。しかし恒三はおもしろくありません。そんな中、3姉妹が龍太郎に「生前贈与」を迫り、恒三を交えた子供達の遺産争いの幕が上がりました。それを逆手にとって子供達を自由に動かそうと策略した龍太郎でしたが、姉妹の怒鳴り合いを目の当たりにし、ヒートアップした彼女達から暴言を吐かれ、頭に血が上り再び心臓の発作を起こし、倒れてしまいました。

次回、龍太郎はどうなってしまうのでしょうか。一応龍太郎は遺言状を金庫の中に入れていますが、それが発表されるという予告が打たれていたので、その内容も気になるところですね。

【ネタバレ】第5話

倒れてしまった龍太郎。どうやら一命をとりとめたようですが、もう長くはないようです。龍太郎は「危急時遺言」の作成に乗り出しました。その遺言作成の際は親族は立ち会えません。内容を知るためにあくせくする姉妹を尻目に、「誰も争わないですむような遺言にしてください」と頼んだ育生。龍太郎は彼の望み通り、「誰も争わない内容」にしてくれた様子で、家族は胸をなでおろします。

これでまた姉妹仲良く楽しく暮らせるわねと話す月子達ですが、正春がとんでもない事を口走りました。「おじいちゃんの遺言書作成の時、僕は盗聴器をしかけていて、そこから全てを聞く事ができた」と言うのです。遺言の中身を知っていると話す正春を問い詰める姉妹達。そして正春が明かした遺言の内容とは「私に何かあった場合、川村家の財産を海外で医療を行う医師に全額託す。ただしどの団体へ託すのかは育生が決める」というものでした。

つまり姉妹に渡らないどころか、家そのものも全て残らず、丸ごと寄付という選択肢をたどるのです…。

それに驚いた家族達。さらに正春は「僕は今までバカなふりをしてきただけだ!」と叫び、家を飛び出してしまうのでした。

一体どうなってしまうのでしょう。ちなみにこの遺言書の効力は「遺言書作成時から6ヶ月」であり、作成主が6ヶ月以上生き延びると効力を無くすそうです。家族はどのような方向へ打って出るのか、怖いような楽しみなような…ですね。

【ネタバレ】第6話

ついに龍太郎の遺産の内容が公開された前回。「すべての遺産は寄付し、その管理を育生に任せる」という遺産内容に、ざわめき立つ家族。育生は遺産が欲しくはありません。しかし龍太郎の意思は曲がらず、遺言書の書き直しはしないと告げました。

そして長女陽子と三女凜子の仲も次第に悪くなっていきます。どうしても遺産を譲らないと豪語する龍太郎にしびれを切らした凜子は「母の形見」に手をつけます。指輪や時計、和服までも大きなトランクに入れて玄関まで運ぶ凛子。

「お姉ちゃんとけんかしたくない」としばらく旅行へ行く旨を伝える凛子に、陽子は嬉し涙を流して抱き合います。美しい姉妹の図もつかの間、陽子は凜子のトランクからナフタリンの匂いを嗅ぎつけてつめ込まれた形見の数々を見つけてしまいました

凛子と陽子は殴り合いのけんかに。「姉妹の縁を切る!」と白熱します。

また、本当の父親から連絡がきたと母華子から知らされた育生。「あの人またお金に困っているだろうから、話なんか聞いちゃダメよ」そう言う母の忠告を聞き、会わないようにしていた育生ですが、楓の元へ父が訪ねてきてしまいます。

父を家に招く楓。豪華な家にはしゃぐ父に、少し引き気味の育生。寿司を囲んで楓の父と、育生の父恒三と楓、育生の4人で話しをします。父は今、田舎で学習塾をしていると近況を語りました。小さな塾だけど育夫の育をとった看板を上げて楽しくやっていると言うのです。

そこへ、二階で喧嘩していた陽子と凛子が降りてきて、育生の父に「龍太郎が育生に全ての財産を預けるという遺言を残して迷惑している」と伝えてしまいました。

すると父は「今日は東京へ金策へ来たのですが、なかなかどこも貸してくれませんでした」と世間話をはじめました。それを聞いた育生は「みっともない真似はしないでください!」と怒ります。すると父は「金を持ったら周りの人も皆お金をせびりに来たようにみえるんだな。哀しいことだ」と言い捨てて帰ってしまいます。

あわてて後を追う育生。居酒屋で財布の中の全財産を渡します。父はそれを育生に返し、「本当はお前に遺産として学習塾を譲りたかったんだ」と語りました。父は本当に育生に会いに来ただけだったのです。自分の心がいつの間にか汚れてしまっていた事に気づいた育生。その足で龍太郎の病室へ行きます。

「おじいちゃん、遺言書を書きなおしてよ。遺産を全部僕にちょうだい」そう話す育生。彼の心に何が起きてしまったのでしょうか。

育生なりの考えがあっての事なのでしょうが、なんだか残念な気もしてしまいました。今回の育生の父は本当に育生の事を思って会いに来たのに、「お金をせびりに来た」と思われてしまって少し気の毒に感じましたね。育夫の父が去って行く時、育生の母華子のブランド物のバッグが対照的に映されていて皮肉を感じます。次回の展開が楽しみですね。

【ネタバレ】第7話

育生が龍太郎に「遺産の全てを育生に譲る」と、遺言書の内容を書き換えさせました。「遺産はいらないと言っていたじゃないか」と、育生の変貌ぶりにおののく龍太郎に、「そんなの演技ですよ。ほしいに決まっているじゃないですか」と告げる育生。書きなおしてと迫ります。龍太郎は「印鑑がない」と言い出し、育生に遺言書を託し、家で判子をついてくるように頼みました。

キーポイント①:遺言書は本人の署名捺印したものでなければ効力を発揮しません。それを知っている龍太郎。彼は変貌した育生に驚き、遺産をゆずるという決意をまたもやぐらつかせたのでした

その後、人が変わったように冷淡になる育生。病院も「辞める」と宣言してしまいます。楓も「育生の考えている事がわからない!」と激怒。しかし彼は何の釈明もしません。

そうこうしているうちに「育生に全財産が渡る遺言書」の存在に気づいた3姉妹と恒三は、育生が遺産相続に相応しくないとする証拠を集めたり、根拠もない嫌がらせのメールを病院に送ったり、はたまた育生の母に文句を言いにいったりと思い思いの方法で悪あがきを始めますが何の成果も得られませんでした。

キーポイント②恒三だけは「遺言書が第三者の捺印によって書かれたもの=効力を発揮しない」という事を知っていて、余裕シャクシャクです

そして隆太あろうの退院の日。龍太郎を家族総出で出迎えた川村家一家は、龍太郎に遺言の件を訪ねます。龍太郎は「育生君にゆずる」の一点張り。そこで恒三は「遺言書の捺印に関する問題点」を指摘し、その遺言書は無効であると告げます。

「つまりお父さんは、急に眼の色を変えた育生くんに恐れをなして、本当に財産を与える気がなくなったのでしょう」と断言しました。それを聞いた龍太郎は図星をさされたような表情。龍太郎も第三者の捺印では遺言書の効力を発揮しないと知っていたのでしょう。

しかしここで育生が口を開きます。「遺言書は効力を持っています。遺言書を書いた人物が病床の上であった場合、第三者が捺印を押しても同等の効力を発揮すると認められており、裁判でも有効となる判例はいくつもあるのです。おじいちゃんもそれを知っててしたんですよね」

動揺が走る川村家。その中には龍太郎もふくまれていました。結局状況は何も変わっていない事に気づいた月子が「別れなさい!」と楓に迫りますが、楓もなにか吹っ切れたような表情でそれを断ります。「どうせだったら育生と贅沢をして暮らしたいわ」と不敵に微笑んだのです…。

ついにお金が2人の人格を蝕んだかに見られた今回ですが、育生が口にした医者を辞める理由が気にかかります。「全力でいかないと、川村家は守れない」その一言を聞いて楓の態度も変わったようだったので、2人には何か考えがあるのかもしれませんね。

さてさて、次回はついに最終回! 遺産問題はどのような結末を迎えるのか。固唾を呑んで見守りましょう。

そういえば今年(2015)の年末ジャンボ宝くじは10億円だとか! 川村家の遺産と同額ですね。

【ネタバレ】第8話

すっかり冷血になってしまった育生に、育生の母は悲しみ、楓につめよります。「どうにか元の育生に戻して!」しかし楓は「私はどんな育生さんでもついていきます」と告げます。楓はどんな育生でも受け入れていく覚悟のようです。

育生に嫌がらせをする三姉妹ですが、軽くあしらわれてしまいます。育生の決意は変わらないようで、恒三と一緒に葬儀会社を視察した時も、「お義父さんのやりかたは利益を生まない」とバッサリ切ります。それにはさすがの恒三もたじたじ。育生は何を考えているのでしょう。

またもや遺産のやりどころに困った龍太郎は弁護士に相談に行きます。すると資産が想定してた額よりも少ない事が判明しました。実は株や会員権が予想を下回る金額に下がってしまっていたようでした。そこで弁護士が「あなたで使ってしまわれてはいかがですか」と告げました。それに納得する龍太郎。「夢を叶える」とタンス貯金「2億円」をコソコソと持ち出します。

偶然、仏間に隠している金庫を凛子が偶然見つけますが、番号がわからないので開けることができません…。

その後、恒三の提案で弁護士を交えて龍太郎に意義申し立てをしました。「娘として悲しい」という気持ちを吐露する姉妹たちに、龍太郎も心を動かされます。「本当は、さみしかったんだ。金をチラつかせれば皆こっちを向いてくれると思って」と今回の遺産騒動の動機を話します。

「この遺言書は書き直す」そう告げて龍太郎は遺言書をビリビリと破りました。

この事態に笑い出したのは恒三です。「育生くんは恨まれ役を買って出たんだね」と満足気です。どうやら「育生は自分が敵になる事で家族の絆を結び直そうと寡企んだのだ」と思ったようです。しかしその言葉に「違います」と真っ向から否定する育生。

その時、部屋に黒煙がただよってきました。どうやら龍太郎が2億を隠している金庫がある部屋「仏間」が燃えているようで…。

誤解も全て解け、家族愛が戻ったように見えた所でまさかの家事。姉妹は龍太郎が隠している金庫の事を知っています。さて、次回「家族の絆かお金か」各キャラクター達はどのような選択をするのでしょうか。最終回、見逃せません。

【ネタバレ】第9話・最終回

ついに龍太郎の金庫が燃えてしまいました。金庫にすがりつく龍太郎。彼が金庫を開けたことで、酸素と二酸化炭素が結合し、大爆発を起こします。お金はもちろんススとなってしまいました。これに呆然とする川村家。

株券やクラブの会員券、遺産の大部分が金庫にしまってあったのです…。

この家は残るけど、遺産にかかる税金などを換算すると、「負債が出る」と冷静に分析する弁護士。冷静すぎます。冷静すぎてこの場には似つかわしくありませんが、それがなおさら現実の厳しさを知らしめている良い演出…。それを聞いて半狂乱になる姉妹たち。恒三は冷静に事態を見守ります。

しかし、「すまなかった」と頭を下げる龍太郎に「もういいわよ」と告げる姉妹たち。「お父さんのお金だもん」と、なんだか憑物がおちたようになっていました。

「本当は、あのお金は皆に分配しようと封筒に入れて分けておいたんだ」と語る龍太郎。「このお金は母さんがお前たちを見てくれて、お前たちも学校へ行ったり毎日を過ごしてくれて、平和に暮らしてくれたからこそ出来たお金だ。それをワシ一人の物だなんて傲慢だった」と龍太郎は皆に再び頭をさげました。

「お金が無くなって家族の絆を手に入れた」「お金がある時に気づけたらよかったけどね」と皮肉を交えつつ、仲良くなる川村家。これも全て育生が悪役を引き受けてくれたおかげだと話す恒三ですが、当の育生は浮かない顔です。

落ち込んでいる育生に声をかける楓。育生と一緒に病院の屋上で話しをします。「おじいちゃんの稼いだお金が燃えてしまった…。そもそも俺があんな嘘をついて引っ掻き回さなければ家族はバラバラにならなくて良かったんじゃないか…」育生は責任を感じ、自分を責めていたのでした。

いつまでもウジウジと悩む育生に、「皆感謝しているよ」と始めは優しい言葉をかけていた楓ですが、次第にイライラしてしまい、叱咤激励を飛ばします。すると話の流れで痴話喧嘩に発展し、育生は「さよなら」と楓に別れを告げてしまうのでした。

全てまるく収まり、再び仲睦まじい家族の姿を取り戻した川村家でしたが、育生が戻らないという事を楓から聞き、うろたえます。そして今度は自分たちの番とばかりに「いがみ合う姿」で一芝居打つことにしました。

育生の母もその芝居に一枚噛み、育生に「川村家が喧嘩して大変。一家離散状態だ」とけしかけます。あわてて川村家に走った育生が目にしたのは、「遺産がないと分かって喧嘩をし、家を出てバラバラになる家族の姿」

しかし、それが芝居だと気づいた育生は激怒します。「人の気持ちをなんだと思っているんだ!」と叫び、泣いてしまいました。

「あんな芝居をしてまで手に入れたかったのはこんな家族か!」と打ちひしがれてしまう育生に、恒三が静かに言います。「君は金にむらがる僕らを欲深いと笑ったけれど、君の方こそ欲深いんだよ」「家族の絆はお金以上に贅沢なものさ」

その言葉に悟りを開いたかのように落ち着いた育生。数日後、川村家に帰ってきていました。

そして、わきあいあいと過ごす家族に一つの事件が。龍太郎が金庫から命からがら救い出した缶の中に鍵がはいっていたのです。

またも漂うお金の匂い。

しかしその鍵穴の事は未来永劫わからずじまいとなりそうです。当の龍太郎は鍵をめぐる詮索をしている家族の声を聞きながら永眠してしまったのですから…。

最終回は「お金とは」という哲学的な解説と、まるで世にも奇妙な物語のようなシュールな結末で幕を閉じましたね。事態は何一つうまく行っておらず、むしろお金があった時よりも不幸なはずなのに、皆ニコニコしています。

しかし結末は、お金の匂いを漂わせながらの終劇。再び醜い争いが始まる予感を残していてニヤリとさせられますね。

視聴率

なんとか10%台をキープしているようですね。遺産相続という人を惹きつけるタイトルと、「お金にまつわる醜い争い」というテーマ。そしてテンポよく展開されるストーリーが面白かったという意見が多数でした。

第1話…「カネは家族を変える入りムコvs強欲一家!!10億巡る骨肉の争い」… 14.2%

第2話…「金は一円もいりません!…無欲なムコの正体」…10.5%

第3話…「ムコいびり逆襲…実家に帰らせて頂きます!!」…10.5%

第4話…「家族が壊れていく…嫁VS姑戦争勃発!!遺産10億円の行方は…!?」…10.1%

第5話…「10億残しておじいちゃん死す!?ついに明かされる衝撃遺言!」…9.3%

第6話…「目的は金?生き別れの父親現る!婿いびりも頂点に…ついに婿が動く!」…9.9%

第7話…「ムコ大逆転!遺言状のトリック!?」…10.6%

第8話…「最終決戦!ムコ、争族の頂点へ」…9.2%

第9話…「欲の果て家とカネが燃える…!?10億争い衝撃の結末」…11.7%

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