香里奈4年振りに連ドラ主演。スキャンダルから返り咲きなるか!? 『結婚式の前日に』

目次

結婚式の前日に

結婚式の前日にという題名から、「マリッジブルーの話かな」と思いきや。なんと、結婚が決まった直後に香里奈演じるひとみに、脳腫瘍との診断が下りるという話なのです。幸せな結婚生活を夢見ていたひとみに、試練が訪れます。突然の宣告に、動揺する彼女の前に、28年前に死んだはずの母・加奈子が現れ…勝気で自由奔放な母との衝突も彼女を混乱に陥れます。

果たして親子の絆は再び結ばれる事となるのでしょうか。そしてひとみは病気を乗り越え、幸せを手にする事ができるのか。家族の絆をテーマに繰り広げられる人間ドラマ。目が離せません。

キャスト

芹沢ひとみ…香里奈

柏田加奈子…原田美枝子

園田悠一…鈴木亮平

前原翔太…山本裕典

広瀬真菜…真野恵里菜

北野聡美…藤田弓子

前原源太…螢雪次朗

鈴木清彦…矢柴俊博

小倉信也…中野裕太

島崎耕平…犬飼貴丈

南山千夏…池田沙絵美

芹沢早紀…美保純

寺本真理子…戸田菜穂

園田響子…江波杏子

芹沢健介…遠藤憲一

公式ホームページはコチラ

TBSにて毎週火曜日pm10:00〜pm10:54

このドラマの見どころは母と娘の大バトルだそう。女同士の方が男同士よりも難しいとはよく言いますが、病気で心身ともに落ち込んでいる娘を、母が「病気なんかにまけるんじゃない!」 と叱咤します。しかしこの母、28年前に死んだと言われていたわけです。「急に目の前に現れて、偉そうに説教される筋合いはない!」 とばかりに娘は反発します。家族はどのようにして病気を乗り越え、幸せを手にするのでしょうか。

【ネタバレ】第1話

スキャンダルにてしばらくテレビに露出していなかった香里奈さん、無事、起死回生を図る事ができるのでしょうか。彼女の今後にもかかっているこの作品は注目をあつめているようですよ。

ひとみにはリカちゃんというメル友がいる。10年も前からテキストのみでコミュニケーションをしていたりかちゃん。3歳の頃から父と二人家族だったひとみには、なんでも話せる唯一無二の友人。彼女には何でも報告し、相談できた大切な存在だった。結婚式の衣装合わせの写真も、りかちゃんに報告する程の仲のよさ。「顔を見たことはないけれど大切な友達なんだ」と婚約者悠一に自慢するひとみ。

しかし、翌日、人間ドックの結果を聞きに病院へ行った際、医師から「脳腫瘍ができている」という判断を受けてしまう。メスを入れられない場所にできた脳腫瘍。しかも悪性…。ひとみは突然の宣告に頭が真っ白になる。

つまり、最悪のガンができたけど、手術できない場所にある。ということ。

増殖するガンを取り除く事ができないので放射線治療と投薬しか治療の選択肢がないのです。

3ヶ月後に結婚式…と伝えると、医者が難色を示す。「結婚式できますよね?」「…今はなんとも言えません」

遠回しに「長くない」と宣告したような医師の発言に、ショックを隠せないひとみ。焼肉をやけ食いしてみるも、泣く事もできない。

現実を受け入れられず、「りかちゃん」だけに脳腫瘍であることを伝えるひとみ

りかちゃんにメールを送るものの、返信は来ず。すると突然28年前に出て行った母親が突如現れる。死んだと聞かされていた母が突然現れ、混乱するひとみ。自分の病気の事でもいっぱいいっぱいになっているのに…。苦悩したひとみは、はじめてりかちゃんに会いに行く。

りかちゃん=お母さんだった

なんと、現れたのは母親。長年連絡を取っていた唯一無二の親友は母だった。

わがままな母親と悩みが深い娘

ふたりは衝突します。「なぜ3歳の私を置いて出て行ったの?」と問いかけるひとみに、「好きな人ができたから!」と平然と告げるりかちゃん、もとい母親。自分勝手な理由で自分を捨てた母親に幻滅するひとみ。

なかなか婚約者に病気のことを言えない…

婚約者の悠一になかなか病気の事を言えないひとみ。医者の息子で本人も医者である悠一の母は昔ながらの「ザ・姑」といった感じの厳しい人。結婚を許してもらうのも一苦労だったのです。そして男手一つで育ててくれた父にも、なかなか言う事ができません。

発見が早かった為か脳腫瘍の症状が出ていないひとみは、まだ自分でも現実を受け入れていないのかもしれません。

しかし、はじめて手の違和感に気付く日がやってきました。脳腫瘍の進行がはじまり、成長した腫瘍が脳の他の機能部分を圧迫した事で、手に痺れや震えが現れだしたのです。

彼にはじめてプロポーズされた場所へ行き、やっと現実を理解するひとみ。「もう過去には戻れない」あなたを幸せにすると、強い瞳で誓ってくれた悠一を幸せにする為には、自分は別れを選ぶしかないと感じるのでした。

なんで私なの?なんで今なの?

悠一に事実を話すひとみ。悠一も町医者ですから、脳腫瘍と聞いて色々と症状を聞いてきます。「悪性じゃないかもしれないし」という言葉に、医師から「悪性です」と宣言されていたひとみは胸がしめつけられるような思いを感じます。

両家の結婚披露の場で「子供」や「結婚式」の言葉に耐え切れず、婚約破棄を宣言しようと口をひらくひとみ。しかし、寸前で母親がのりこみ、「私は浮気をして娘を捨てました」と宣言。母親は死んだと伝えられていた悠一の家族は同様。特に義母は興奮して倒れてしまいました。

脳腫瘍になったら結婚できないの!?

とりあえず解散となった会場から帰る道すがら発した母の言葉。

「だけど私と結婚するって事は私を看取るって事だよ!」と涙を流すひとみ。もう死ぬんだと泣くひとみを見かねて、母は欄干によじ登ります。そして眼下に広がる川にダイブ! 慌てて助けるひとみに「ほら、死ななかったでしょ」と笑う母。

携帯を水没させてしまったけれど、ひとみからもらったメールを暗記していた母

写真は消えてしまったけれど、母はひとみからもらったメールを全て暗記していました。ひとみがどんなに辛い思いをして仕事をしてきたか。そして認められた時の嬉しかった気持ち。はじめて人の死に触れた時の事。悠一と出会った時の事、そして、悠一が必死の思いで努力して、ついに義母に結婚を認めてもらった時の事…。

「ありがとう。私、絶対幸せになる!」

りかちゃんに送っていたこの一言で、過去の自分が輝いていた事。どんな時も諦めなかった事などを思い出せたひとみ。前向きに頑張ろうと思った矢先、ついに手に明らかな痺れが出ます。それにより、脳腫瘍の症状が本格的に現れてきた事を自覚せざるをえなくなったひとみ。病気との戦いを予感させるカットでした。

母との確執や自分の気持ちとどのように向き合うのか、期待が高まる第1話でしたね。

【ネタバレ】第2話

ひとみは日常生活も仕事もうまくいきません。病気の事や死の恐怖がつきまとい、常にイライラしてしまい、ミスを連発。部下に当たってしまい、上司に怒られます。

みかねた悠一は、自分の先輩である医師にセカンドオピニオンを依頼します。しかし願いむなしく、精密検査の結果は「脳腫瘍は悪性で間違いない」と言われてしまいました。「手術はできないので放射線治療と化学治療を行う」と今後の治療を説明されます。ひとみはおそるおそる生存率を尋ねました。

5年生存率は…約20パーセント

ガン細胞は生きている限り増殖を繰り返すため、取り除く事ができないという事実は致命的なようでした。

「ひとみさんと結婚するなら、覚悟をもたなくてはならない」

医師から悠一に告げられた言葉は、彼女と結婚すると彼女の看病、そして確実に死を看取るであろう事を示唆していました。その事実に苦しむひとみ。5年生存率が20パーセントという事は、5年生きられるかわからないという事…。自分に残された時間と、悠一との結婚。悠一を幸せにするには別れた方がいいという考えにとらわれます。

競艇場で券が当たる

加奈子はひとみを元気づけようと競艇場に連れて行きます。賭け事はだいたいが勝率が低いもの。しかし信じていれば必ず叶うという事を説明し、事実、彼女たちの持っていた券は大当たり! ひとみは数字はおおまかな試算であり、現実はわからないんだという事を思い知り、信じていれば必ず叶うんだ、頑張れば叶う場合もあるんだと前向きに捉えられるようになりました。

「本音を明かさないで猫かぶってたんじゃないの?」

加奈子はひとみを思いっきり楽しませたいと、1日を計画します。そしてしめくくりに屋形船から花火を見ます。携帯が水没してしまってもうメールは見られないけれど、ひとみからのリカちゃんにあてたメールは全て記憶している加奈子。その中で、悠一さんに対して猫かぶってばかりで本心を言えていなかったのではないかと詰め寄ります。カッコばかりつけてたってしかたない。人生は楽しむためにあるんだからとひとみに伝える加奈子。

ひとみは悠一が「痛いなら痛いって言える仲になりたい」と言っていたのを思い出し、悠一に会いに行きます。

「私はあなたに負担をかけたくないから結婚をやめるって言ったけど、それは本心ではありませんでした」と告白するひとみ。「この状況で、あなたを幸せにするなんて言えないけれど、あなたが側にいてくれたら私は頑張れる。だからあなたと結婚したいです」と伝えるひとみ。

対する悠一も、医師だからこそひとみの病気の事、自分が支えられるかという事など不安に感じていたと告白します。本当は結婚もしないほうが良いかもと考えた事も…。「情けないけれどこれが本当の僕なんです。…だけど、そんな僕でいいって言ってくれるなら、僕も頑張るから、生きてください」と再度プロポーズします。

二人は本当の意味で絆を結びました。しかし義母は悠一の机の中からひとみのCT画像を見つけてしまい…

次回、悠一の母にバレてしまいます。二人はどのように困難を乗り越えるのか、涙が止まらない展開となりそうです。

【ネタバレ】第3話

ひとみは医師から11月19日から入院し、放射線治療を始めようと言われます。しかし翌日の20日にはひとみが初めて自分の企画が通ったマンションのモデルルームオープンの日。医師にお願いしてモデルルームオープンに立ち会えるようにしてもらいました。

次はご家族と一緒に来てくださいと言葉をかける医師に、複雑な表情をうかべるひとみ。彼女は孫を楽しみにしている父にまだ病気の事を伝えていませんでした。

一方悠一の母はひとみのCTを見てしまい、脳腫瘍の状態を含め全てを知ってしまいます。店にやってきた義母は、ひとみの父に脳腫瘍の事を伝えてしまいます。

帰って来て父から事情を聞かれるひとみ。つい「治るよ。大した事ないよ」と言ってしまったひとみは、ますます真実を言えなくなりました。

しかし父はひとみの嘘に気づき、悠一に真実を聞きに行きます。「昔から無理して笑う子だった」とひとみの事を語る父。悠一から真実を聞き、なんとかお金をつくり海外の有名医師にひとみを治してもらおうとするものの、お金が足りず、店を売る決心をかためてしまいます。

一方ひとみの仕事にもトラブルが発生しました。モデルルームの照明を発注していた会社が潰れていたのです。代替品でと進める上司に強い口調で「次はないの!」と反論するひとみ。休憩室で薬を飲んでいるとそこに同僚があらわれます。微妙な雰囲気になっているのに、頑固に自分の理想にこだわるひとみを、同僚が責めます。「次があるかなんて誰にもわからないじゃん」と去っていったひとみは、自分が飲んでいた薬のゴミを落としてしまうのでした。それを拾った同僚が調べ、ひとみが病気を患っているという事実をつきとめてしまいます。

家に帰ったひとみを待っていたのは父が店を売る決心をつけたという事実でした。「私の病気のせいで店を売るんでしょう」というひとみに「そんなんじゃない」と父は言いますが、誰がどう見ても理由は明白。

家を出るひとみを追った幼馴染の翔太に、「まわりに気を使われるたびに惨めになるよ」と泣き崩れるひとみ。

父はタンスから小さい頃にひとみにもらった手紙や写真をひっぱりだしてきます。そしてそれを眺めているうちに、「お父さんのお寿司は世界一」と言ってくれたひとみの思いを思い出し、店を売るのをやめる事にしました。

翌日、父は義母の所へ二人を結婚させてやってくれと頼み込みにいきました。

「今のあの子の最後の希望は、悠一くんと結婚することなんです」と土下座をする父に、「もういいよ」とすがりつくひとみ。病院を経営している悠一の家には、後ろ盾となる代議士の娘からの縁談がきており、悠一は、家の為にひとみではなくその娘と結婚をすすめられるという状況に追い込まれていたのでした。

父と店に帰り、「やっぱり死ぬのが怖い」と告白するひとみ。はじめて自分の中の恐怖を口に出し、運命を受け入れた瞬間でした。もう余命いくばくかのひとみに、「大丈夫、5年後も10年後もこの店で俺の寿司を食べさせてやるから」と優しく告げる父なのでした。

次回予告に、「父が本当の父親ではないかもしれない」という描写が差し込まれていましたね。頭部に怪我を追ったひとみが救急搬送されるシーンもありましたよ。次週、衝撃の事実が明かされそうです。

【ネタバレ】第4話

結婚式を延期しよう。そう決意したひとみ。悠一の母にも反対されている今、「幸せな家族」を夢見ていたひとみはどうしても自分勝手に結婚式をあげる気にはなりませんでした。しかし、ひとみの母加奈子は勝手に招待状を送ってしまいます。自分が働いている養護施設「ひだまり園」での挙式。それが原因でますますこじれてしまうひとみと悠一の母。

加奈子は悠一の母の元へいき、「どうか結婚を許してやってください」と頭を下げました。「あの子はこれから暗闇の中を手探りで進んでいかなくてはならない。カレンダーは放射線治療や投薬の予定で埋め尽くされる。そんな中、結婚式という予定があれば、ひとみは頑張れるかもしれない。苦しい治療が楽しくなるかもしれない」そう話したのです。

それを聞いた悠一の母は重い口を開きます。「あなた方はそれで良いでしょうか。遺された悠一はどうなるのです。この子は病院の院長になる身の上。自分が医療従事者であるにもかかわらず、手が及ばなかった、死なせてしまったと、ひとみさんが亡くなった後自責の念にかられるのは目に見えています」。そう語ります。

悠一の母もひとみの母も、自分の子供の事を一番に想っていた。

そんな時、マンションの式典に出席したひとみは、とある事件に巻き込まれ、テントの下敷きとなってしまい、頭をケガしてしまった。ひとみの身を案じた加奈子が駆けつけるなり「私の血を輸血してください。バケツいっぱい取ってください!」と言います。ひとみは RH-AB型という特殊な血液の持ち主で、以前貧血になった時、加奈子の血を輸血した過去がある様子。

その叫びを聞いたひとみは、母の思いの深さを知り、そして悠一の励ましによって「やっぱり結婚式をあきらめない」と決意するのでした。

立場の違う母の思いが描かれた回でしたね。ひとみの症状の進行も早く、入院が目前に控えています。暗闇の中でどのようにひとみが光を見つけるのか、楽しみなような怖いような気がしますね。

【ネタバレ】第5話

自分の最後の仕事としてやりとげたい、マンションプロジェクト。そのモデルルームの竣工まであと2週間。なんとしてでも最高のものを! と張り切るひとみは、ついつい熱が入り、ギリギリなのに変更などを押し通してしまいます。案の定モデルルーム竣工を延期する事態に…。

全体会議でその報告を受けたひとみは「なんとしてでも最高の形で仕上げたい!」とゆずりません。「しかし、このままでは現場の作業員に無理をさせる事になる。怪我をさせてもいいのか」という言葉にも「怪我なんてさせません! 私ができる事はなんでもやります!」と啖呵を切り、上司から「いい加減位にしろ! お前は自分の気持ちを持ち込みすぎだ。その意見は100パーセントプロジェクトの為だと言えるのか、私情を仕事に持ち込むな!」と正論で怒鳴られてしまいます。

上司はひとみが脳腫瘍になってしまっている事を知っており、ひとみが「最後の仕事」と自分の理想を盛り込んでしまっている事を知っていたのです。

いつしか自分の理想を叶える事に夢中になっていた事に気付き、社会人として、プロジェクトリーダーとして失格だと落ち込むひとみ。そして仕事を辞める決意をします。

しかし仕事を辞めると決めた途端、病状は悪化。病は気からということでしょうか、糸が切れてしまったかのように、頭痛やめまいがひどくなり、どんどん元気がなくなっていきました。

そこで知らされる、悠一のボストン行きの話。ボストンへ留学し最先端医療を学ぶというまたとないチャンスが悠一に舞い込んできたのです。しかし悠一はそれを断るとひとみに話しました。「今はひとみの側にいたい」そう微笑む悠一ですが、これは彼の夢でもありました。ひとみは葛藤します。

そんな中、母加奈子はひとみと悠一を養護施設ひだまり園に呼び「このお姉ちゃんは大きな家を作っているんだよ」と子供達に紹介します。「どうして家をつくる仕事をしてるの?」という子供の言葉に、ひとみは自分がどんなにこの仕事が好きだったかという事を思い出しました。

会社の会議の日、ひとみは初めて自分から仲間に自分の「脳腫瘍」の事を話しました。もうリーダーをやっていけないと発表しました。

「だけど、どんな形でもここにいさせてください。どんな事でもしますからお願いします」と頭をさげるひとみ。自分の好きな仕事に携われるのなら、どんな形でもかまわないと気づいたのです。

沸き起こる拍手に支えられ、ひとみはまた仕事に戻る事ができました。

一方、悠一の母が高血圧で倒れてしまいました。もともと血圧が高かったので結婚の事やボストンの事など心労がたたったのかもしれません。次回、ひとみはどのような決断をするでしょうか。

【ネタバレ】第6話

とうとうひとみが倒れてしまいました。モデルルーム完成まであと3日。無理をしすぎてしまったようです。めまいがひどくこのまま入院、放射線治療の開始が決まりました。「モデルルームの立会いはできない」その事を会社へ連絡するも「お前がいなくても全部順調にすすんでいるから」と言われてしまいます。

相手も悪気はなく、安心してほしいと思って言った言葉でしたが、ひとみには「おまえなんていてもいなくても一緒」と言われたように聞こえ落ち込んでしまいます。

そんな時、加奈子とひとみの父健介が話をしている所を偶然立ち聞きしてしまいます。「本当の父親じゃないのに」その一言を聞いたひとみは二人を問い詰めます。

「あなたのお父さんは別の人。失踪して健介が自分とひとみをひきとってくれた。だけどお父さんが戻ってきて、私はひとみと健介を捨ててお父さんの側へ行ったの」

その事実を知り加奈子の頬を張り倒すひとみ。「最低」声を絞り出すように告げました。

ひとみに会いに行けなくなった加奈子は、裏で動きひとみをモデルルームへ招待するべく尽力します。その願い叶って主治医の同行つきでひとみはモデルルームへ行く事ができました。

その夜、父が重い口を開きます。「本当は…ひとみの父はガンだったんだ。失踪後ガンになって戻ってきたのを知った加奈子はお前をつれてあいつの所へ戻りたいと言ってきた。余命三ヶ月と宣告されたあいつをひとりぼっちで逝かせられないと言ってな。…でも俺は許さなかった。行くならひとみを置いていけと言った。あいつに気持ちが残っている加奈子の事を許せなかったんだ。何度も土下座をして頼んできたけど、俺は許さなかったんだ…悪かったひとみ」

そういって謝りました。「ただ、お前の事が大好きっていう加奈子の気持ちはわかってやってくれ」という健介。ひとみはりかちゃん宛にメールを送ります。

「リカちゃん、今日はありがとう」メールを受信した加奈子は喜びます。いろいろなものでゴチャゴチャしていた親子の絆が少し見やすく整理された回でした。次回からひとみの態度は変わるのでしょうか。母として受け入れる気持ちが育てばいいなと感じます。

【ネタバレ】第7話

ひとみの退院日に花束を持って駆けつける加奈子。多少ぎこちないものの、徐々に距離が近づいてくる母娘。そして悠一は母響子が勝手に決めていたボストン行きを正式に断りました。

響子は「許さない」と悠一に詰め寄りますが悠一の気持ちは変わりません。悠一に想いを寄せている真菜は「あの人はもう死んじゃうじゃない! それなら私でいいじゃない」と言いますが、却って悠一のひとみに対する愛の深さを思い知らされる結果となり、だんだん追いつめられていきます…。

そんな中、響子はひとみを呼び出し、「あんたに会ったから私達が積み上げてきたものが壊れたんだ」という言葉を投げつけます。その場面を悠一に聞かれてしまう響子。ひとみは響子に「申し訳ありませんでした」と頭を下げ、家を後にします。

追いかけてきた悠一に「乗り越えられないよ!」と指輪を返そうとするひとみ。その時、はじめて悠一が怒りました。「僕の気持ちは君にこの指輪を渡した時から変わってはいない!」

悠一に怒られた事を加奈子に打ち明けるひとみ。そして「私の本当のお父さんを看取った時、辛かった?」と聞きます。しかし加奈子は「幸せだったよ」と答えます。一緒に入られて幸せだったというのです。ひとみはその言葉に心が動かされます。

そして悠一が病院で子供達の為に本を読むボランティアに参加します。その時、自分の生い立ちを含め、「命には必ず意味がある。僕は医者だから色んな死に立ち会うけれど、どの命も周りの人に沢山のものを与えて生きていたのがわかる。僕も今一人の命と向き合っていて、彼女から抱えきれないほど沢山のものをもらっている」と伝えます。

その言葉を聞くひとみと響子。響子はひとみに「今までごめんなさい。悠一をよろしくお願いしますね」と頭を下げました。

ひとみに訪れた幸せに喜ぶ暇もなく、現実は確実に彼女の時間を奪っていました。放射線治療の効果が出ていないばかりか、副作用で脳に浮腫が出ており、この腫れがひどくなれば最悪の事態も覚悟しなければならないと、医師から正式に説明があったのです。その説明を受けた悠一は、ひとみと同棲を始めることを決意しましたが…。

やっと響子の理解を受けたと思ったら、またひとみに試練が訪れました。ハイスピードで進んでいくひとみの病状にせつなさも加速しますね。

【ネタバレ】第8話

悠一の母に認められ、悠一と一緒に暮らすことができ、ひとみにはしばしの幸せが訪れます。一足先の新婚生活。「この時間がずっと続けばいいのに」そんな事を願うひとみでしたが、彼女の命の期限はだんだん近づいて来ています…。

ひとみを抜いた関係者に明かされた「現状のひとみの病状とこれからについて」。それは放射線治療も効かず、投薬も思うように進まない為、「病変をなくす治療」ではなく、「延命治療」に切り替えられたという事実でした。

「せっかく上手く回りだしたのに」幸せを堪能するひとみにそんな辛い宣言なんてできないと、誰しもが口をつぐみます。しかし、ひとみの父健介は意を決してひとみに「延命治療に切り替えられた」という事実を告げるのでした。

自分の命が秒読みになったと気づくひとみ。しばらく呆然とした日々を送ります。また婚約者の悠一もその姿を見て涙をにじませ耐えています

そんな中、悠一に想いを寄せる真菜はどうしても悠一がひとみと結婚するという事実を受け止めることができません。新居に何度もおしかけて「別れてくれ」とひとみに頼んだりと、次第にその行動は常軌を逸したものに。

そしてついに、加奈子につれられ、ひとみが自分の本当の父の墓参りに行った時、そこまで追ってきた真菜が「あんたなんてどうせ死ぬんでしょ。それなら今死んでよ!」と叫びました。もみ合った時にひとみが階段から落ちそうになってしまい、それをかばった加奈子が逆に転落する羽目に。何針か縫う大怪我を負ってしまいました。

ひとみは母の家で自分と同じ「ガン」で死んだ父親の話を聞きます。「彼はあきらめなかったわ」とはなす加奈子に、「私もあきらめないよ」と宣言するのでした。

翌日、病院へ行くと、いつも話していた同じ病名で同じような境遇だった男性の死に直面します。「自分の未来」を間接的に見てしまったひとみ。呆然と立ち尽くし…。

最終回へ向けてだんだん「死」が間近に描写されるようになってきましたね。自分の死を悟った時、残された時間をどう過ごすのか…。考えさせられます。

【ネタバレ】第9話

ひとみは同じ病で亡くなった人を目の当たりにして、急に死への実感が強まってしまったようでした。日常の何気ない一コマや、風景、一瞬一瞬を写真に納め、「今日」をストックする毎日。自分の命が短い事、そして結婚式まで持つかわからないという不安から、結婚式の2週間前に急遽「家族旅行」を計画します。

彼女にとって最初で最後の家族旅行。両家の親と、加奈子も招待し、旅行のプランを立てるのでした。

どうしても加奈子を「あの人」としか呼べないひとみ。今は恨んでいないけれど、やはりこころの底には遺恨が残っていて、それが彼女を苦しめていました。おかあさんと呼びたいけど、まだ許せない気持ちがあって呼べない。なんとなく、しこりがあって、相手に甘える事ができない。

そんなもどかしい思いを引きずっているひとみ。そして旅行当日、ひとみがまた例の如く写真を撮りまくっているのを見て、加奈子が怒ります。加奈子には、ひとみが「過去」を保存するために写真をとっている事がお見通しだったのです。

「どうして今を生きないの? 未来をみないの!?」そうやって怒る加奈子に「未来を見ている」と主張するひとみ。「好きに写真とって何が悪いの!?」最悪の親子喧嘩です。

そして夕飯の際に、ひとみは集まってくれた一人ひとりに用意していたひとみとのツーショット写真つきの手紙を渡しますが、加奈子には「何もかけなかった」と白紙の手紙を渡しました。

どのように接したらいいのかわからないと本音を吐露するひとみ。「でも、あなたと家族になりたい」そう思いを告げるのでした。

その時、ひとみが倒れます。加奈子との思いが通じあった瞬間襲ってきた悲劇。救急搬送されますが、病院告げられた事実は深刻なものでした。

「脳腫瘍から出血している。すぐに緊急手術が必要。この手術はとても危険で、無事終わっても意識が戻らなくなる可能性がある」と辛い現実が提示されます。

ひとみの手術が始まりました。加奈子は神社でお百度を踏みます。それぞれの思いが交錯するなか、次回最終回へとつづくようです。

ひとみは次々にひどい目にあってしまっていますね。「病気は人生の上で何かに気づかせるためにやってくる」という言葉があります。辛い闘病生活で家族のぬくもりを再確認したり、自分の夢を見つけたり。病気は必ずしもマイナスな面ばかりではないという事なのでしょうが、ひとみの場合、何を見つける事ができるのでしょうか。

「病気は私に生きる事の尊さを教えてくれた。ありがとう」というモノローグが予告に入っていましたが、果たして、結婚式を迎えることができるのか、気になりますね。

【ネタバレ】第10話・最終回

ついに倒れてしまったひとみ。絶体絶命でしたが難しい手術が成功し、かろうじて命をつなぎ留めました。彼女は多少麻痺が残ったものの、また毎日を生きることができます。

入院が2週間伸び、結婚式場もキャンセルになってしまいました。しかし「結婚式がしたい」と強く願うひとみに、加奈子が駆けまわり、結婚式ができる倉庫を見つけます。そこは全てがセルフサービス。彼女は必死にひとみの為に結婚式の準備に励むのでした。

しかし、結婚式を前日に控えた日、ひとみは激しい頭痛に倒れてしまいます。自宅で安静にしていたら少し楽になったのですが、「明日は結婚式をやめて自宅でゆっくり安静にしていて」と悠一に言われてしまいます。

「結婚式がしたい」と言い続けるひとみ。「結婚式をして、皆に幸せですって言って、ありがとうって伝えたい」と話すひとみに、悠一は結婚式の決行を決めました。

しかし結婚式の当日、母加奈子が来ません。彼女はなんと「海外でやり残した仕事がある」と言って、当日空港に向かってしまったのです。

加奈子はひとみと悠一の写真を切り貼りし、2人の似顔絵を大きなキャンバスに作って出て行っていました。それを見たひとみは、結婚式はせずにすぐに空港へ向かいます。

「どうして逃げるの」と問い詰めるひとみ。「あなたを捨てた過去は変わらない」と答える加奈子。どうしても子供を捨てたという事実が変わらず、自責の念と自分がそばにいてはいけないのではないかと怖くなってしまったようです。

しかしひとみはあんなにやりたかった結婚式を蹴ってまで、加奈子に会いに来ています。「また私を捨てるの? 側にいてよ、お母さん!」と、はじめて瞳は加奈子を「お母さん」と呼びました。

実はひとみはずっと加奈子の事を「お母さん」と呼びたかったのです。しかし、意地や過去の苦しみから呼べずに居ました。「お母さん! そばに居てよ、お母さん!」と叫ぶひとみは、まるで小さいころにそう言って叫んでいた頃のようです。加奈子はすぐにひとみの側に駆けつけ、今度こそその身体を抱きしめました。

「ごめん、ごめんね」と涙をながす加奈子とひとみ。これで2人は本当の母子に戻れたようでした。

そしてエピローグでは芝生に座る加奈子と、青空を見つめるひとみの姿がありました。ひとみは加奈子の膝に頭をもたせかけ、本当に小さい頃に戻ったようです。そして母に頭を撫でられながら、そっと微笑み、目を閉じるシーンで終わりました。

きっと最期はこんな穏やかなものではなかったのでしょうけれど、彼女にとっては他ならぬ母との確執が溶け、初めて子供に戻れたのではないでしょうか。病気は様々な「人生の意味」を悟らせるという考え方がありますが、ひとみの場合、「母親に抱きしめてもらい、自分の子供時代を取り戻す」という意味があったのかもしれませんね。

視聴率

香里奈さんの復帰作でしたが、視聴率は残念なものでした。死を取り扱うものは難しいと言われていますが、母子の絆を描いた作品もまたそうだったのかもしれませんね。同時刻には『サイレーン』がやっていたので視聴率がそちらにもっていかれてしまったのかもしれません。

第1話…『娘と母の奇跡の100日間』…7.7%

第2話…『婚約解消!? 5年生存率には負けない!』…4.6%

第3話…『俺より長く生きろ! 父が娘に出来る事…』…6.1%

第4話…『不器用すぎる母の愛、結婚を諦めないで!』…5.7%

第5話…『折れそうな心…彼の夢を奪いたくない!』…5.4%

第6話…『衝撃の告白!! 28年間隠された父母の秘密』…5.6%

第7話…『人生で絶対に手放せないものを見つけた!』…5.1%

第8話…『やっと辿り着いた…幸せに忍び寄る狂気』…4.5%

第9話…『最後の旅行…本当の家族になりたいの』…5.2%

第10話…『涙の最終回! あなたに会えて良かった…』…5.8%

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