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ネクストバッターズサークル

レス344 HIT数 6478 あ+ あ-

チキン( 30代 ♂ jqzpye )
23/02/22 17:43(更新日時)

小学校の頃に入っていた野球クラブ。



自分の打席が近づいてくると
ヘルメットを被ってバットを持って



次の番になるとベンチの前の小さな円が描かれたネクストバッターズサークルに入っていく。



片膝をつき地面にバットを突き立て
じっと目の前のなりゆきに目を向ける。



相手ピッチャーが投げるスピードにバットを振るタイミングを何度もイメージする。



ベンチで見てるよりも相手ピッチャーが大きく見えて、
ベンチで見てるよりも放たれたボールがキャッチャーミットに収まる音が激しくて、
ベンチで見てるよりも
緊張がかけあがってくる、

もうすぐ自分の番…



やる前から勝負は決まっていたのかもしれない、
そこには信念なんてなくて、
気持ちの準備なんてしてなくて、
言われたことをやってきただけで
そこには自分の気持ちの強さなんてなくて、
自分の順番がまわってくるから
ただ来た球に当てればいいって。

そんな感じだったあの頃





ネクストバッターズサークル。


小さな円の中で
今何思う───────




















22/05/19 18:20 追記
偶然って何だろうな~

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No.2898853 19/08/14 01:37(スレ作成日時)

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No.51 20/02/26 12:07
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

マスクがない…… 入荷未定…


お店の医療品コーナーの棚の一角だけ
何も置かれていないスペースができあがっている。
『お一人様一点限り』と書かれた張り紙がただむなしく残っているだけ。
お店によっちゃあ入り口の自動ドアにさえ貼られていたりする。

しかしそれを指し示すものはない…


閑古鳥が鳴いてるとはまさにこの有り様なわけで
その空白のスペースを目の当たりにして確かに頭の中でカア゛~
という鳴き声が聞こえた。


屈んで棚入れしてる従業員さんの背中に「マスクってどこも生産間に合ってないですよね~」
とヘラヘラと取り繕った笑みを浮かべその内面は消化しきれない嘆きの思いを混じえ一人ごとのように思わず吐き出すと、
「そうですね~」と同じテンションで返される始末。

お店を何軒かまわるがそれは無駄足になるだろうことは始めからわかっていた。
なんとか諦め踏ん切りをつけることで自分を落ち着かせる。


コロナの存在がどれだけ脅威なのかは
目の前の空いた棚を見ればうかがい知ることができる。
マスクが世の中から消えた瞬間だ。
流行り病が持っていった。


そういえば坂本龍馬が主人公の小説でコロリが大流行したという出来事があったが、
コロナも語感から似たようなものに感じてくる。
いつの時代でも新たな病は出てくるものだ。
そして東京オリンピックという開国
日本の夜明けは近い… のか?


というかそもそも自分の目的はコロナ対策ではなく花粉症対策なのであり、
いつ襲ってくるかわからない脅威よりもすでに襲われてる脅威であり、
その脅威にもがき苦しむ真っ只中であり、
willではなくnowな現在進行形なのだ。


10枚──
残り10枚ほどで手元にあるものが尽きる。
なんとか家の中から埃被った状態で発見したもので、
誰にも見向きもされないまま調度品の一部と化していたまま何年と月日が経過していた代物である。
それが陽の目を見ることとなった。


これが尽きる前に生産が追い付かなければ、
追い付かなければ、洗ってもう一度使うか、
とまで最悪の事態には備えてはいる。
口先を縛ったコンビニのSサイズの袋の中には使用した数枚のマスクが重なり一日一枚ずつ増えていくことだろう。


もはや自分にとってマスクは生活必需品
無いと不安になるもの

と化している───。




No.52 20/02/26 18:34
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

「どこ行くの~?」



すれ違いざまおばあちゃんに声をかけられた。

午前の住宅街。
十字路ならぬT字路にて。
まあ十字路ちゃあ十字路かもしれない。
Tの上部分はバイパスを眼下に急勾配の下りの階段がそびえているから。
俺はなんとなく胸元で十字路を切った。


急に親しげに声をかけられ(さも知り合いのように)虚をつかれたように返答するが出遅れてるところへおばあちゃんは次の言葉を紡いでくる。

「これ。」


片方の手に握られた白い3本の花束──
おもわず魅入ってしまうような光を蓄えた白さに周りのピントはぼやけてしまいそうだ。
頭を垂れたように咲いてるいでたちから詳しくはないがユリの花だろうかと推測する。

白ユリ──


それってユリの花ですか?とおばあちゃんに確めようと試みるのだが
おばあちゃんは自分のペースで言いたいように喋るばかりだ。


シチュエーション的にはおばあちゃんのことが魔女に見えなくもない。

白みがかった毛髪は細い縮れた針金のように広がり着古した衣服を身にまとい手には色彩めいたものを携えている。

そして十字路…


俺は今一度胸元で十字を切る。


特にこれといった具体的な中身のない会話が続く。
俺の役目は受け答えするだけのものだ。


おばあちゃんは気が済んだのか
話に区切りをつけじゃあと踵をかえした。続けて俺も踵をかえす。

互いに背を向けた形で
その場から遠ざかっていく。


白雪姫は魔女から紅い鮮やかなリンゴをもらい受けるが
俺は魔女からなにももらい受けれなかった。
どうやら悲劇の主人公には選ばれなかったようだ。
概ね魔女が白雪姫の元へ訪ねる途中で森で出会った通行人Aといったところだろうか。


十字路で色鮮やかなものを手に携えたおばあちゃんに出会ったのなら、
それはもしかすると魔女なのかもしれない──。




No.53 20/02/27 18:49
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

「今年も参りましたよ」───



春の風が縦横無尽に舞う高台のこの場所には
やわらかな日差しが射している。

鼻が若干むずがゆいのは植物たちが芽吹く準備をしているからだと
自分に言い聞かせこの不快感をやり過ごしている。


右手には透き通るように真っ白に色づいた贈り花3本。

とくにその数に意味はないが
なんとなく3本というのがバランスよく感じるから。

No.54 20/02/27 18:51
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ひとまず花は傍らに置き
手提げ袋から2リットル要領の水のペットボトルとたわしを取り出す。
石鉱物なのでとくに汚れている風には見えないが
磨くことで水分を与えることで
それが生き生きと見えてくるから
大切な所作だ。

でも
その下に埋まってるのは生き生きとは反するものと考えると
不謹慎ながらもおかしみがこみあげてくる。


手にとったペットボトルを上から傾け
屈んでたわしで岩肌を磨いてゆく。

ごつごつと堅い質感から無数の水滴が飛び散り服にかかるが特に気にもとめずたわしを動かし続けた。

乾いてきたら水をかけ磨きまた乾いてきたら磨き──


この作業をしてる最中にふと石の性質に不思議さを抱くことがある。
どれだけ水を与えても石は見る間に吸収しあっという間に乾いてしまう。
吸収の限界はないのかしらと。


一旦手を止めまじまじと見るその姿は
貫禄、威厳に充ちている。
石の上にも三年というが
石には忍耐とか我慢とか強い意志の象徴といった意味合いが含まれているのがわかる。

でもそういうあなたはもう石の下に18年ね。と
揚げ足をとってみて含んだ笑みをその方へと向けてみた。


ひとしきり磨いたところで
仕上げの水で洗い落としひと息をつくことができた。
石が輝きを取り戻したようで視界が広がるのを感じる。


献花台に花を添える。
真っ白な花が日に解けて美しく映えている。
今年もこの花を届けることができて嬉しい。
思い出の花──。


懐かしむように見つめる石の表面には
映写機から射し込まれた思い出が写し出されている。

横風が渇いた髪を揺らす。
なんだか語りかけてるように感じた。




クシュン、


「また春がやってきますよ」
わたしはくしゃみを拍子にそんな言葉を紡いでいた。
始まりの季節に
あなたに会いにきます──


風がつかの間に静んだのを見計らって
わたしは腰をあげる。
そして辺りをゆっくりと見晴らし
ここが素敵な場所だと再確認できた。



「また来年参ります」



風が後ろの方から吹いて髪を撫でてきた。


献花台の花びらが小さく瞬いている。



日差しがかった石の表情が
なんだか柔らかく見えた…

No.55 20/02/28 08:58
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

うろたんは今日もねぼすけ。




昨日夜ふかししたのかな?




ぽっくりまぶたで目があいていない




おっと、イスの角に足をぶつけたぞ




でもだいじょうぶそうだ




よかったね、小指じゃなくて




いたいんだよね。あれ。




うろたんのふらふら歩く後ろすがたはスキだらけだ




うしろからカンチョーしたら怒るかな?




うん、まちがいない。怒るに決まってる




わたしだってイヤだもん、




ねおきでカンチョーされるの。




きっとガラガラ声でまくしたてると思う




のどにわるそうだ。



うろたん




朝食のじゅんびできてるよ




はやく歯をみがいておいで。




かみボサボサのあなたと向かいあってたべてるすがたをながめながら




コーヒーをすすってる時間がなによりも好き。




今日は目玉焼きうまくやけたよ。

No.56 20/02/28 23:13
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

こんな夜は早く寝よう──


締め切った窓の向こうから
ベランダのスチールの床からポツポツ跳ね音が入ってくる

嫌な音じゃない
むしろ心が静まってくるぐらいだ


仕切り一枚隔てた向こう
音が緩和され心地よく耳に届く


風の音も聞こえる
風が動いてる音が聞こえる
うねる空間


窓が重なり合った微かな隙間から変な音が漏れてくる
ビィ~ィィィ~

そうだ、
強いていえば葉笛の音のような、
あと前田敦子の声のような、
あとインドのヘビ呼び出す時の笛の音のような、
そんな
音だ

あまり心地よい音ではない
語弊があったようだが前田敦子は嫌いではない


窓を横に引くと一気に風に乗った雨が部屋に入りこんでくる
風に押された雨が軒下をかいくぐり距離を伸ばしてくる
勢いにのった雨は脅威だ
ベランダに出るのがためらわれる
窓を開け放った時点で一気に気持ちが閉ざされてゆく


こんな夜は
無理をしない
こんな夜は
静かに過ごす
こんな夜は早く寝よう。


明日の朝からいい日にしよう
またあした───。















No.57 20/03/05 22:58
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

負け戦───


日々負け戦。

勝てない前提
勝つ気のない前提

自分は勝てない人間だと知った。
勝ってもうまくいかない人間だと痛いほどわかった。

勝ちにはこだわらないが
負けないことにはこだわってきた。

低くみられたくないと。
下に見られたくないと。

だからプライドが邪魔をする。
だから意地が邪魔をした。
だから恥をかくことが怖くなった。
だから動揺を隠すようになった。
窮屈になった。
隠すほど自分を出せなくなっていった。
そして失くすものが増えていった
自分がどんどん欠けていった
欠けて欠けてクッキーのように欠けていった
苦ッ気ーだった。
ポケットの中に入ったクッキーだった…

諦めた
いや、
諦めきれなかった、
諦めきれなさでさらに欠けた、
ほんとはサクサクでちょうどいい甘さなのにと自分を評価してた、
そしてクッキーは湿気っていった
カビが生えていった
渇いていったといえるかもしれない。

甘くてサクサク…
甘くてなめらか…
あまくて…





No.58 20/03/05 22:59
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

やめることにした。
クッキーじゃないことにした。
乾パンにしようと思った。
非常食でいいやと思った。
おいしくなくてもしょうがない
いつ食べれられるなんてわからない
それでいい
それでいい。
ただ備えられたもので


諦めた
と、未練がましい気持ちも残ってるけど
持たないようにしようと決めた
そう簡単に決まらないけど意識してきた。

負けることを挑んだ
でも
"どうせ負けるから"という卑屈に負けるのはしなかったしたくなかった。
負けることで素直になればいいって
負けることで自分を出せるようになれればいいって
取り繕って勝つよりも
きっとそれは充実感がはずだって。

初めから俺は手を挙げる
初めから俺はおとなしく手を挙げる
何も持ってない
何も持つ気はない
何も射つ気はない
ただ挑むものは持っている
負けることで挑むものはもっと強くなっていった
それは空気砲のようなものかもしれない
それはエアーピストルのようなものなのかもしれない
見えないだろ
そもそも見えない時点で見向きもしないだろ
それでいい
それで。


負け戦───

負け戦でもひとつ、
ポリシーがある。


それは

気持ち良いものにする
という想い。




No.59 20/03/06 11:55
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ちょうどタイミングよく花屋があった。

正確には生花店なのだが…


普段花屋なんて縁遠く
どこにあるのかなんて意識からは外れている。
個人店以外には…デパートとかといったイメージ
でもこの日が近づいてくるとどこにあるかと意識は向いていた。
全ての店舗ではないがセブンイレブンにも置いてあることを知った。
値段も400円ぐらいだ。
へぇー、花ってけっこう安いんだな、

自分の勝手なイメージでは
なんかマンガかアニメかの一コマで
これください、って買いにいって
○○円です。
えっ!?そんなにするんだ、
…じゃあ一輪だけ…

ってインプットされてたから
ある程度見越して行ったんだけど
ああこのぐらいで買えるんだって
構えなくても手頃に買えるんだって。

あれか、
もしかするとお彼岸だから花置いてたんかな、セブン…
なんかお彼岸の日に見るような感じのやつといえばそういう風に見えた。
だからそういうこともふまえてそれっぽくない花を選ぼうとしていた。


花屋も格式といったものがあるのだろう、
駅前の花屋はなんというか
並列してとなりがスーパーだったからか
お買い得シール
なんて貼ってあったりして、
そうか、
こういう花屋は格式が高くないところなんだなと理解した。


No.60 20/03/06 11:55
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

店内は"回"という字のような配置で種類ごとに固められていて
一通り見て二通り見て
三通り、… 決めれない…、
なんかこれだ!といえるものがなく、
ずっと見てると女性下着が連想されてくる始末で…
なんかエネルギーに満ちてないなぁ、と感覚的には感じるわけで…


う~ん、どうしようか…、

悩みすぎて息がつまってくる、
キュゥっと、
この状況に切迫感がこみ上げてくる、
決断できない、

、やめとくか、?
やめてスイーツにでもするか、?
なんて
店を後にしようと半ば揺らいでいたところで、なんとなく目についた花にピントが絞られた、
大ぶりなシンプルな形のユリの花に。

選択するなら健康的なオレンジ色の花がイイ…、これだ、この花にしよう──

「これください、」
「枝短くしますか?」
たしかに長いな…
「ハイ」──


まるで大きなクラッカーを抱えてるような
それでも祝う気持ちは同じだ。
大切なものは両手で抱えるものなんだな。



「誕生日おめでとう」

そっけない口ぶりになったかもしれない

「ほぉお、

買うの恥ずかしかったやろ?」

「べつに。」

そっけない口ぶりになってた

ありがとうと言われたどうかは覚えていない



その日はきり良く70回目だった


そして花を贈るのは1回目だった。



No.61 20/03/06 23:43
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

昨日の寒さとはうって換わった陽気だった。
陽に照らされるとポカポカ暖かく
体の芯まで暖めてくれる。
気持ちがイイ…

そんな犬の散歩に出た午前。
ゆったりとした時間。
犬の足取りもゆったりと。
気持ちもゆったりとしてるように見える。


近所の軒家の通りを通り
勾配な下り坂を下りているところ
向かいから同じく犬を伴ったおばちゃんがやってきた。
人によっちゃあ近づくのを避けてルートを変更されたりするが
おばちゃんは待ち構えてるように
こちら側が下ってくるのに備えてる模様。
犬同士のふれあいとなる予感。

おはようございますとおばちゃんが挨拶してきた。
「おはようございます」
そして互いに嗅ぎ合う二頭。
オスのようだ。
首に巻かれた水色のスカーフでなんとなく判断した。
うちの犬よりひとまわり大きい。
茶金髪といったドックフードのモデルになりそうな犬種だ。

おばちゃんはうちの犬との面識があるのを気づいたらしく
もしかして○○ちゃん?と訪ねてくる。
どうやら母が連れてる時に
面識を持ったみたいだ。
犬もこれといった警戒を見せない。

「お母さんは元気?」
そうですね、と応対する。
おばちゃんとは初対面なので
簡単に年齢やら既婚者かやらを訪ねられる。
それを皮切りにおばちゃんは自分の身の上を話しだした。

No.62 20/03/07 00:08
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

顔を見ながら話してるので
つい目が注いでしまうのが
おばちゃんが笑った時に上の歯がないことに向いてしまう。
それでもおばちゃんはやわらかい笑顔を向けてくる。

うちにも息子がいる。
動物が好きでねぇ。
でも今病気になってるの。
何も考えずにこの時期に照らし合わせて「花粉症ですか?」とすっとんきょうな答えをだしてしまう。
もしかしてコロナかな?なんて
今の情報に流されすぎだ。

鬱病なの。

ああそうなんだ、
まあそうだよね、おばあちゃんの口ぶりからはそんな感じだったよね、
そうなんだ…、

おばちゃんの口からは
そういった話が出てぽつぽつと出てくる。
自分はただ黙って聞くだけだ。

──この子を一日に6回も散歩に連れてゆき──

そうなんだ…ん?

──この子の──

「え、一日6回も散歩するんですか?」

多いな、
連れてくおばちゃんもすごいな、

「──足は丈夫だから───」

「そうですよね!、
すごいですよ、(だいたい一日2回行けばいいようには思うけど…
それだけ愛情深いということなのかな…)」

「──バケットボールを6年間やってたの──」

「へぇ~(だから強いのか…)」

「──アキレス腱切っちゃったんだけど──」

切ったのかよ!、
でもそれでも足腰が強いんだな、
ふむふむ、

「──わたしはあと1年だからねェ──」

「乳ガンなんよ──」

No.63 20/03/07 00:30
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

「…」
1年…

「─医者からは5キロ以上のものを持ったらいけんといわれとるんよ──ここが──」

「負担がかかるからですね、」

「そう」

なんとも言えないどう反応していいのわからない
ただおばちゃんの表情をうかがうだけだ。
おばちゃんの表情には話の内容に反してやわらかな笑みが浮かぶだけ。
ただ黙って話を聞いた。

視点を換えてうちの犬に話かけるおばちゃん。

若干名前が違う。

それじゃあシルベスタ・スタローンの有名なボクシング映画の名前だ。

最初から間違ってたけど
それでも訂正して教えることはしなかった。

「じゃあね○○ちゃん
こっちおいで、」

違う方を見ていた犬にホラ、と手綱を引くと
意が伝わったかのようにおばちゃんに触れ合いにいった。
よくできたね。

「じゃあ失礼します」

散歩の続きを始める──────


No.64 20/03/07 20:59
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

足りないものを補って
気づかないものを背中で見せる
満ちたところは輝き欠けたところは影に染まる
それは丸
丸く存在する
きみも丸でわたしも丸
今日も欠けたところを誰かに教えてもらう___

No.65 20/03/07 21:28
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ズぅ、あちッ!


こんな寒い日に府に届く温かいみそ汁。

餅が汁の中に熔けとろみをかける


ああああ~。


いつもより熱い。それがいい。


ああああ~。


こんな寒い日にはとろみをきかせて。


この冷えた体に行き渡るメロデイ。


ああああ~。


府が熱くなっている。


ふやけそうだ。


ああああ~。


ありがたい。



こんな日にはとろみをきかせて

この冷えた体に行き届くメロデイ──

No.66 20/03/20 18:22
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ペー。

ぺー。

ぺー。

リズムよくカゴからカゴへ移ってゆく。
目の前に立たされた自分はただただその成り行きを見守る。数字がどんどん上がってゆくのを見守る。

ぺー。

ぺー。

だいたいの結果は予想できている。
千円札一枚でこと足りるだろう。
しかしこんな疲れた日こんなに買うことはないだろうと自虐的に思う。
しかし習慣的に使ってる生活用品がきれかけている為ついでに買っとこうと思った次第で、
そろそろ合計が出そうだ
やはり見積り通り千円──

「よんせんさんびゃく」
「違いますよねぇ、!
そこまでいかないですよねぇ、」
即座に反応した、
声が大きくなってしまった、
言い切る前に被さったくらいだ、

「あっすいません、
私もなんかおかしいなと思ったんですよ、
このまま通しそうだったアハ、」
「そうですよぉ、
びっくりしましたよぉ、へへ」
レジの画面表示を見ると
レーズンサンドが32個になっている。
108円のレーズンサンド3個が。

「最後の方なんかおかしかったですもん、」
「そうですよねぇ、
すいません」

訂正後の金額は予想通りの千円札一枚で事足り
マスクの下でほくそ笑みながら会計を済ませた。

疲れが少しばかり引いたようだ────。

No.67 20/03/22 00:02
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

Mr.Childrenのシーソーゲーム──。


この曲を聞くと
反射的に中学校の運動会
クラス対抗バトンリレーを思い出す。
熱戦を繰り広げる中代わる代わる当時のヒット曲が流れ気持ちを掻き立てていた。
スピッツやらなんかやらなんかやら
流れていたと思うが
ハッキリと残ってたのはシーソーゲームだった。
曲全体というより、出だしの伴奏でグッと気持ちが高ぶってきていた。


『赤組がんばってください』
『白組がんばってください』
中央部テント下の本部から両組への応援のアナウンスが流れる。
クラス一丸となって追い抜け追い越せと意気立った。
アンカーの競い合いは一番の見せ場。
必然と最も早い足の持ち主達がその勝敗の決め手となった。
また足が遅い子を何番目にするかというのも鍵となった。

そんな中のシーソーゲーム。
頭の中にはミュージックビデオの映像よりも熱がこもった運動場の風景の方が自分の中のイメージとして強く浮かんでくる。

あの頃は曲調のノリにしか感心がいってなかったが
今は歌詞の方に意識が向く。
作り手の気持ちの方に。

そのシーソーゲームの歌詞の中に
"劣等感を逆手にとって"
というフレーズがある。
前後の繋がりは省いてその短いフレーズがなんだか気に入っている。
中学の時なんかはまったく気にもとめなかった言葉だ。

今の自分は競争することに意義は持っていない。
早さよりも───

No.68 20/03/27 09:58
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

朝から雨々している。

昨日はそこまで降ってなくて降ったり止んだりで
日付け変わって目覚めてみるやけっこうな雨。
けっこうなどしゃ。
福岡は大雨でございます。

走る車の側面からざぶんと水しぶきがあがるほど。
通り道が川のように溢れている。
なるべく溜まってないところを選ぶも
靴からみるみる染みてきて靴下びっちょりだ
つま先から冷えてくる。

雨が弱くなったところを見計らって駅へと向かう。
電車の車内の窓は曇っている。
窓ガラスには"バカ"と書かれていた。
そのバカと書かれていたのを手で消して
"がんばれよ"
と書いてみた。
がんばれなんて相手の勝手な言い分であまり使いたくない言葉だけれど
なんとなく書いてみた。

外を歩く時は水溜まりと車の水しぶきに気をつけてね。

No.69 20/03/30 22:15
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

あの頃遊び場といったら
家からけっこう離れた本屋にいつも行っていた。
本屋といってもゲームコーナーもあったしCDもあったしUFOキャッチャーや100円で遊ぶゲームなどあった。

ページワン。

それが本屋の店名だった。
町で唯一栄えてる場所だった。
学校の近くにあったので帰りに寄るにはもってこいの場所だった。
並びにスーパー、ホームセンター、飲食店などがあり
小さなショッピングセンターという感じだった。

その飲食店の主力のうどん屋さんには家族でよく行っていた。
行った際にはまずなはおでんをカウンターでとってきてそれから注文をするっていうのがお決まりのパターンだった。
店独自のねりがらしをつけて食べる。
そこで大根の美味しさを知った。
分厚くてダシがしっかり染みててハフハフしながらかぶりついた。
かぶりつきがいのある大根だった。
親が牛すじを美味しそうに食べてるのを見て
次来た時は牛すじを頼んでみようと次回の計画を決めたり
山かけうどんが美味しそうに見えたからよし次回はこれだと。
カレー鍋うどん
よし。

でも結局は自分の中での一番はカツ丼だった。
あのふたを空けた瞬間の感じが
輝いて見えた感じが
かきこんで食うという感じが
好きだった。

夕食を充分堪能したあとは
ページワンに寄ってUFOキャッチャーをするっていうのがお決まりのパターンだった。

No.70 20/03/30 22:59
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

初めてUFOキャッチャーでぬいぐるみをゲットしたのはこのページワンだ。

うどん屋さんに家族で食べにきた何回目かに鉄腕アトムのぬいぐるみをゲットしたんだ。

1回で捕れたと思う確か。
だってそこまでゲームにお金をつぎ込むことに寛容な親ではなかったからだ。

100円ゲームもあったが、自分自身どうせやるなら物として残るゲームをやろうという考えの子供であった。
その100円ゲームは一度もやらなかった。やろうとも思わなかった。

ただその100円ゲームは一際際立っていた。
ゲーム機からの音声が何よりも際立っていた。
耳からその存在感が強く入ってきた。


『ケンちゃんル~レットッ!!

☆☆☆☆☆☆☆☆~

だいじょぅぶだ~ ♪♪♪

だいじょぅぶだ~ ♪♪♪

だいじょぅぶだ~ ♪♪♪

だ い じょ ぅ ぶ だ ~ ♪ ♪ ♪

だ い じょ ぅ ぶ だ ~

☆~☆~☆~☆~』


お金を入れてなくてもゲーム機から音声が出ていて
それはうっとうしささえ感じるものだった。
CDを見ていても何列かの棚挟んだ向こう側で志村けんが喋ってるんだもん。
それが鮮明に耳に残っている。
当時いろいろとあったよケンちゃんグッズ。

8時からのだいじょぅぶだ~。

思い起こせば

見ていたな~。

しょうゆ~ラー油~アイラブユー~
だっけ?

笑…


偉大な人が旅立って行ったな……★

No.71 20/03/31 00:13
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

いつも私のわがままを聞いてくれてありがとう


あなたはたくさんの人が行き交う中でも
私の名前を叫んでくれる人でした


たくさんの人が行き交う中でも
私の手を引っ張り出してくれる人でした


雨に濡れたい私と
一緒になって濡れてくれる人でした


楽しかったです
激しい雨の中二人ともレインコートを着て歩いたこと


おもいきって水溜まりの中に飛び込んだこと


互いに水溜まりを足で蹴りあって掛け合ったこと
びしょびしょになるまでふざけ合ったこと


あなたはケチャップ
わたしはマヨネーズ
掛け合いましたね
後片付けがとても大変でしたね
でもすごく楽しかったです


きっとあなた以外にこんな変わりものの私に付き合ってくれる人なんていないと思います
そんなあなたも変わりものの一人なのかもしれません


いつも私のあるがままを聞いてくれてありがとう。

No.72 20/04/03 16:00
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

歩道を歩いてるとなんとなく横切る車の運転手に焦点が定まる時がある。
見ようとして見るわけでもなくたまたま目に入ったといった風に。
しかし一瞬の出来事なので特に記憶に残るわけでもなく取り留めもない場合がほとんどだ。

さきほど一台の車が道行く自分の脇を通過していった。
たまたまその車内に目がいった。
それはまるで野球でいうところの投げられた球をよく見てバットに当てたような感じかもしれない。
動体視力による動体記録。

運転手は女性だった。
片方の手は当然のごとくハンドルを握りもう片方の手ではパピコを口に運んでいた。
そして助手席には男性がいて
手には同じくパピコが握られていた。
容器の中は茶白い色でカフェオレ味と思われた。
正確にはコーヒー味かもしれない。
それは定かではない。
だってパピコなんてしばらく口にしてないし。
パピコに執着したことないし。

しかしこの時は視点が執着した。
興味がそそる光景だった。
パピコシェアしてるよ、
いいなァって思った。
それは食いしん坊目線では全くなく
カップルでパピコシェアって
いいなァって思ったんだ。
うまく説明できないけど、
半分コする光景が素敵に見えたのかもしれない。

No.73 20/04/03 16:31
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

正確にはカップルじゃないのかもしれない。
ただの仲の良い男女友達かはたまた姉弟か。
でもパピコシェアするって絶対浅い関係ではしないでしょ!?
ねぇアイス食べたくない?
そうだね、今日はすごく天気が良いから車内の中も暑いしね。
でしょ!?だったら次コンビニあったらそこで買お?──
うん。でも今あまりお金持ってないんだ、──
そっかあっいけない、私もそういえば昨日払いものでほとんど失くなっちゃたんだっけ──
じゃあ今日のところは諦めるとしよ──待って!いくらある?
いくらって…えっと70円ぐらいしかないけど、──
私は…ちょっとハンドル握ってて。
えーっと…私も70円ぐらい──
どっちもどっちだね。ハハッ
お互い70円ってっ!
どんな似たものカップルだよっ──
フフッ、ウケる。
でもこれで諦めずに済んだわ。
──ひとつのアイスを分けあうの?
──そう。
でもひとつのアイスを分けあうんじゃなくてひとつのアイスをふたつにするの。
──ん?どういうこと?
ひとつのアイスをふたつにする?
なにかトリックがある物言いだな。──
パキッよ。パキッ。
──パキッねぇ…
ちょっと思い当たらないなぁ。
──じゃあパピって云えばわかるかしら?
──パピ…パピッかぁ!なるほど!

No.74 20/04/03 16:55
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

右の頬をぶたれたなら左の頬を差し出しなさい──

これは新約聖書内マタイによる福音書第5章に登場する、有名なイエスの言葉である。 同じく新約聖書内ルカによる福音書に登場する「汝の敵を愛せ」という言葉同様、敵を許し仕返しをするな、という教えに相違ない。


右のパピコを取ったなら左のパピコを差し出しなさい──

この行為には特に教えなど含まれていない。
この場合、ただの金欠の末の行動にすぎない。
しかし教えはなくとも意味はある。
ひとつのものを二人で共有し合うという共有関係が芽生えてくるのである。
共感を求め合う昨今のご時世
共有というのも似たようなものがあるのではなかろうか。


──シェアしとる、いいなァ…

楽しそうに会話しながらパピコシェア。
なんだかその光景がとてもうらやしく思えた。
それは廻し飲み廻し食いなんかよりも
あれ?これって間接キスじゃね、!?
なんて今のタイムリーなご時世では憚られる行為で、
別段うらやましさなんて感じなかったにちがいない。
なんというのか、爽やかな光景も相まって素敵に映ったように思われる。
そんなシェアならいいじゃない。
そんなシェアなら自粛しなくていいじゃない。
いつかなにかのタイミングで自分も…

そう心に刻みいつやって来るのかはたまた永遠にやってこないのかのいつかに
思いを馳せるのであった……

No.75 20/04/04 22:06
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

らーめんつけめんぼくいけめん

らーめんつけめんぼくいけめん


近所の子どもが口ずさみながら歩いてる。
行進曲さながらに。
語感のリズムがいいな


自分の行進曲はあるだろか
どんなリズムで行進してるだろう
歌を歌いながら歩くことはあるけれど
それは行進曲とまではいかない。
ただ気分が良い時になんとなく頭に浮かんだ歌を口にしてるだけ。

赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ
赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ

これを行進曲にしてみようか
口がもつれちゃうと足も連られてもつれちゃいそうだ。

もつれるで思いだしたけど、中学生の時祭りの神輿を担いで
全員の足並みを揃えるために
ヨイトサー、ヨイトサーとかけ声を出しながら行進してたけど
よく足がもつれてたなぁ。
ちょっとしたトラウマだ(笑、)
頻繁に足袋の留め金が外れて。


うーム、らーめんつけめんぼくいけめんのリズム以上のもの浮かばない。
子どもって感覚的なもの見つけるの上手いね。

らーめんつけめんぼくいけめん

らーめんつけめんぼくいけめん

自分も近所の子どもにあやかってこれを行進曲にしてみるかなぁ。
行進曲を口ずさんで前に進むってのも童心に帰って良いかもね




No.76 20/04/10 00:51
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

『応答願います───


応答願います── 』




繋がらない


今日も駄目みたいだ


2ヶ月…


左手に握った無線機を見つめる。
スピーカーが内臓されたこの小さな穴からの反応が返ってくることを願うばかり。
しかし今だ願いは叶わない──



流れ星が消える前に3回願い事を唱えることができれば願いが叶う──
流れ星に願い事して願いが叶ったんですよ!
なんて言ってる人間をみたことはない。


流れ星って一瞬で消えるので
その間に3回なんて土台無理な話だ。
早口で捲し立てても短いフレーズでも。

心の準備さえできてないところにいきなり出現するわけだし。
気持ちつくって唱えだしたところで
すでに消えてるのがオチだ。

そもそも夢を見させるだけ見させて無理難題を吹っ掛けてるにすぎないんじゃないのだろうか。
無理だからこそ夢というもので綺麗にまとめられてるように思ってしまう。
無理だから無限大なんだ、
不可能だからこそ夢になるんだ、


しかし。願いは今だ叶わねど
願い事を納めることは、できた。
しっかりと3回唱え言い終えることは、できた。
別段早口で唱えたわけでもなし
短く区切って唱えたわけでもない。

ただ。
流れ星が思った以上に流れるからだ。
想像以上に流れ落ちないからだ。
もはや流れ星という儚い存在ではないからだ。
想像を越えたの場所にいる。


ここは宇宙────

No.77 20/04/10 02:49
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

手で触れる
故郷──


シャボン玉でも掴むかのように加減し
壊れでもするかのように優しく掴んだ。

そのものに触れたいと

手のひらで包んだ。



あたたかい…


気がした。

手のひらにぬくもりが伝わってきた、


気がした。


遠く離れた物の温度なんて感じれるわけでもないのに
遠く離れた者に温度なんて届くわけもないのに

それでも感じたかった


近づきたかった



遠近法もいいところ、

これをカメラで撮ってインスタグラムにでも投稿すれば高評価が得られること請け合いだろう

自慢できそうだ。

帰ったら自慢できるぞ、


いつか自慢しよう、

いつかに…


さっそくやってみる。
陰る前にやってみる。
面倒くさいことなんてない。
やることなんてない。
だから面倒くさいことがない。
楽しむしかない。
楽しまないことが怖い…


スマホを手にとってポーズをとってみた。
今地球は自分の手の平だ。
いくらでも手の上でもてあそぶことができるゾ。
まるで西遊記の孫悟空をもてあそぶお釈迦様のようだナ。
ということは今自分は神様的立ち位置にいるわけか。

「ワタシが神だ」

とある芸人のコントの言い回しで言ってみた。

口に出したことで可笑しさがこみ上げてきた。


でも
一人でやる神様はとても淋しいものだとわかった。



神様でなくていいと願った───



No.78 20/04/11 12:21
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ONE PIECEの新巻が出ていたので近所のローソンで立ち読みをする。
冒頭から光月おでんの回想かァ、
ロジャーも出てるし白ひげも、
…………


『マスクあるゥヴ?』
『なぃです』
『マスクあるゥ゙?』
『───、』
『ないの?いつ入ってくんのォ゙?』
『わからないです』
『どごにも売ってないねェ゙』
『───』
『───────────────』


なんかやかましいジイさん入ってきたなぁ、声出けぇよ…
店内にジイさんの馬鹿デカイ声が響き渡っている。
隣の立ち読みしてる人も何事かと振り返る。
俺は振り返らない。
後ろは振り返らない。

ジイさんの声は気にしないようにして
目の前のことに集中しようと努める。
破天荒な光月おでんの魅力に今引き込まれている最中だ。
ジジイの破天荒な態度とは別格だ。

ジイさんはひとしきり自分の言いたいことだけいって店から出ていったようだ。
これで集中できるゾ


光月おでんの行動に呆れ返る民衆、
しかしその裏側には光月おでんなりの国への想いが…
視界がぼやけてきた、
まぶたの中一杯温いものが溢れてきて
瞬いて流れ落ちないようにと努める、
今光月おでんの生き様に魅せられている…

『これ~~ないィ゛?
~~~~~~~~やろァ゛!?』


ジイさんまた入ってきたァァ、

No.79 20/04/11 12:21
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

『オレマスクないよォ゛?どうすればいいん゛』

……、

『この中にコロナ持っとるヤツおるんかァ゛?
~~~~~~゛』

───、

『おネエちゃん゛
あんたどう思うね゛?』

…なんかカラミだしてる、

『死ぬと思うゥ゛?んん゛?
~~~~~~~~~゛
~~~~~~~~゛』

…迷惑になってんなぁ…、
ジイさんの声に気をとられて前のページ頭に入ってなかった、どうなってたっけ…

『わかったわかった゛
~ありがとァ゛
~~~』

ジイさん出ていったな、
でもまだ扉の外から声が聞こえてる…、


光月おでんの男っぷり、そして最期の筋を通した死に様、
それを慕う者たち、涙するもの達、
民衆の気持ちが再びひとつに、
最期のページはバンッ!、
『海のことは俺たち海賊に任せろ!』

~~~っ!


やっぱりONE PIECEって面白いね~!

No.80 20/04/11 14:15
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ずいぶん昔の話だが
スポーツ観戦に熱狂したのは 2002年日韓ワールドカップだ。
あれ以上の熱の入りようは今後自分の中ではありえないことだろう。

とにかく役者が際立っていた
タレント揃いだった
中田英寿を筆頭に中村俊介、鈴木隆之、稲本、小野、高原、
宮本、中澤、川口…

ベッカムヘアーが流行ったのはその時期。
さほどサッカーに興味のなかった私でも日本の勝利に一喜一憂し
チューハイを飲みながら観戦するのが当時の楽しみとなっていた。
なにより自国開催ということもあり
日本国内が沸きに沸いた時だろう。

各国チームのスター選手の顔と名前も自ずと覚え
攻撃スタイルだったり歴戦の結果だったり
にわか仕込みに勝敗を予想しあったりして結果待ち遠しく思ったものだ。

まるで関ケ原の合戦のオールスターな武将たちの顔ぶれに魅了され
これだけのメンツが揃っているということだけで興奮できた。
とにかくなにもかもが華々しかった。
なにもかもがドラマチックだった。

鈴木隆之のスライディングシュート。
そこから何かが始まった
そこから何かが加速していった。
泥臭いシュートだった。
しかしそれは大いなる第一歩の瞬間だった。
待ちに待った待望の瞬間が訪れたんだ。

ニッポン!!!
ニッポン!!!

轟くような声援、地鳴る打拍、
それはひとつの和音と化していた。
またあの感動を
2021年に───。

No.81 20/04/16 12:29
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

何処からともなく小さな真っ白い羽が一枚舞い落ちてきた

微かな風にのって膝元へととまる

小指大の羽根…

いや、ただの寝具に入ってる羽毛が飛んできただけだろ、
なんて現実的な答え合わせなど今はしたくない。
これは白い小鳥の羽根だ、
きっと滅多にお目見えできない小鳥が
気紛れにこの地にやってきたんだ、
その小鳥を見た者には幸福が訪れるという言い伝えがあり、
目撃することはなかったが小さな羽根を一枚残していった、
この羽根はきっと幸せのカケラだ、
この羽根は!

手にとってマジマジと見てみる。
ティッシュのカケラだった…
きっと何かの拍子に裂けたのだろう。
箱ティッシュのさぁ最初の開けて取り出す時ってスッととれないじゃん?その時に余計に枚数取れたり変に裂けたりするじゃん?そういう時に出来そうじゃん?
だからさぁあの最初のシュッて入り枚数にカウントしないでほしいよね。100枚入り+2とかにして欲しいね。
※本製品は開封後のご使用に際してご不便な点がございますのでお客様のお気持ちを考慮して余分な枚数を入れております。
なんて書いていてほしいよね。
…。

手元にある箱ティッシュを一枚引き抜き上空に投げてみる。
はらりはらりとティッシュが舞い落ちる。
足元に舞い落ちた。
幸せは舞い降りてくるものじゃない、
自分で掴んでいくものなんだ、

そう自分に強く言い聞かせることにした───。

No.82 20/04/17 16:31
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

財布を買い替えた。

一度は買うのを諦めていたのだが、
なんとなくこれいいなと思えるものがあったのでおもいきって買ってみた。

おもいきってといっても別に高いものでは決してない。
消耗品ならなんなくレジへ持っていくのだが、
それが身につけるもの装飾品ともなればすごく悩んでしまう。
見た目がよくても機能がどうとか作りがちゃちいとか難癖まがいの理由で
そのもの元に収まってる場所へ戻すのがオチだ。
サイフの紐が堅いのだ。
おっと、この意味は買ったサイフの紐が柔らかったから買ったってわけじゃないぜ。
てか今時のサイフに紐なんてついてないのは誰もが承知だ。
時代的にもう死語だろ?
いわずも最上もがだ。

一度買うのを諦めた、
それは買おうと思っていたサイフが一夜明けると無かったからだ。
立て掛けの透明なアクリルがただぽつんとあるだけだった、
そこに意中のものがすでにないことを物語っていた。

えっ!?昨日の今日だぜ、?
嘘だろオイオイ、と呆然したもんだ。
キツネに摘ままれたような気分だったぜ(死語)。
神隠しにでも合った気分だったぜ(死語)。
錯乱気味にその辺りを探したよ
もしかしたら置いてある位置が変わってるとか、?
なんて往生際が悪く他の棚を見てまわったもんだ(笑)
だってそこに有る確定で売り場に出向いたもんだから、気持ちが退くに退けない感じで現実を理解したくなかったんだもの。


No.83 20/04/17 17:04
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

おかしいな~♭、なんて
今日は調子が悪いのかな~♭、なんて
誤魔化して自分を落ち着かせることに努めた。
その日はそれで諦めた。
サイフを買い替えるのはまた気が向いた時でいいかぁ、って。
この経験から本当に欲しいものは欲しい時に買わないとダメだなって学んだよ。

それから何日か経ってそのお店の近くを通ったものだからなんとな~く店内に入ってみた
特に買う意思ももたないで。
これといって置かれてる商品のラインナップは変わってない
数日前に見た光景と何ひとつなくだ。

ところであの自分が買おうとして買えなかったところにはどんなものが置かれてるんだろうと思った。
さすがに数日経ってるんだ
売れた跡のままということはしないだろうと。

棚の上段からツツツと視線を下げてゆく。
自分が欲しかったものは腰あたりの三段目ぐらいにあったはずだ、
透明のアクリルの立て掛けは目に入らない、
左右の品からここだったということを確認する。
そこには以前と違う商品。

ふ~ん…
アンタか?
今度新しく転校してきたっていう奴は。
アタイのクラスでも噂は持ち切りだよ。ひどくイケスケナイ野郎が入ってきたってね。
自己紹介がてら放課後屋上へ来な
来ないと
また転校する羽目になっちゃうかもよ!

番長気分でその品を値踏み開始──





No.84 20/04/17 17:36
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

…見た目はけっこういいじゃん

…牛革ってところがいいねェ

…余分な装飾もしてないし

他の品と比べてみる。
牛皮じゃないぶん皮がパフパフしてる。ちゃちく感じる。
他と比べて同じ値段、
これはもう買いでしょ!今でしょ!
自分を説得させる
説得できる理由を並べたてた
説得の役満だ
ツモ!

上がり調子でレジへと向かう。
ご時世がら机のデスクマットみたいな仕切りを挟んで会計へと進む。
「袋いりません」
「タグ切ってください」
「中の型付けみたいなのもいりません」
「ありがとうございます」

会計を済ませ近くのベンチに座り早々古いサイフの中身を引っ張りだした。
おニューのサイフは牛皮のせいか生地が堅い。
しかしその新しさがまばゆく
前途明るいお金の遣い方ができそうな気分になった。
新しいものっていいなと思った。
古いサイフはちゃんと家で供養するとしよう。

そのサイフにはある人に付けてもらったシールが付いている。
もうかれこれ10年ぐらいは経つんじゃないか?
その人と出会ったのは10年ぐらい前だろうから。
役目を終えた時に気づいた
ここにシールが貼ってあったことを。
どれだけ年月が経っていたことに気づいた。


新しいものを使う度にワクワクする。
そう思える物を買えた。
見る度に嬉しい。
これからよろしく。






No.85 20/04/18 12:19
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

「あんた歴史小説もたんね?」
母から訪ねられた。

現在NHK大河の麒麟がゆく(?)
に関連し知人から明智光秀の小説を借り読破した母は歴史の面白さにどハマりしているようだ。

自分も一時期火が点いたように司馬遼太郎にハマった時期があり
文庫なら持っていた。
今は全く興味は向かず鎮火している。

「あるよ。
何時代のがいい?
やっぱり戦国時代?
織田信長とかあるけど」

「うん、織田がいい!」

食い気味に答える母。

「わかった」

「本を読まないとストレスが溜まるのよね。」

「まあ今図書館開いてないもんね」

母は本を読むといえばもっぱら図書館から借りて読んでいる。
買わない。
それが今ご時世の問題でできない状態だ。

昔の人特有なのだろうか
それともある程度歳をとってゆくと読書家になってくるのだろうか
もしくは本を読むのが好きな性格なのだろうか
母の毎日の習慣の中には本を読むことが組み込まれている。
新聞だって読んでいるし。
よく読むものだ。
ちなみに携帯電話は持っていない。
インターネットもしない。
情報はほぼ打刻された活字からだ。

そんな母からの本を貸しての一言。
親子間で趣味的なものの貸し借りなんてほとんどしたことない。
思い浮かばない。
それがご時世の事情で
風向きが変わった。
風見鶏が別の方へとくるっと。
同じ方へくるっとなのかもしれない。










No.86 20/04/18 12:19
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

"国盗り物語"──
全4巻で構成された戦国時代が舞台の話だ。
1、2巻は斎藤道三編。
3、4巻はその娘婿の織田信長編。
それに明智光秀のストーリーも組み込まれている。

その4冊を母の部屋の机の上に置いた。


「机の上に置いといたから」

「誰のやつ?」

「斎藤道三」

「斎藤かよ~」

名字呼ばわり!?

笑みを浮かべながら残念そうに言う母。
もちろんお目当ての織田信長の話も後半にしっかりとある。しかし説明するのも面倒くさかったので補足しなかった。

「ありがとう
じっくり読ませてもらうよ。」

いつぶりだろうか
人にものを貸すのって。
まるで自分のセンスを試されてる気分になる。
変な緊張感。
面白かったていわれると嬉しいな。
自分が書いたわけでもないのに(笑)

こういう時だからこそ
良いことも生まれることだってあるんだなあと思う出来事だった──



No.87 20/04/19 11:59
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

風呂場でヒゲを剃る。
ヒゲを剃るタイミングは風呂に入った時のついでだ。

ムースをジュ~とアゴに吹きかけ
泡状のものをアゴと鼻の下にぐりぐりと馴染ませる。
お湯に浸してあった使い捨てのヒゲソリを取り出しアゴから剃ってゆく。
アゴの骨格に沿って反ってゆく。

アゴは適当に剃っていてもつるっと剃れる。
問題は鼻の下だ。
鼻の下は骨が浮き出てないぶん剃りっらいのだ
脇だってそうじゃないだろうか女性の方々。

まず右側から。

右利きなので利き側は剃りやすいんだ。
毛の流れの角度も調整しやすい。
しかし問題は左側…

ジョリジョリと沿ってゆくのだが
どうにもジョリジョリ感がなかなか消えないのだ。
ジョリジョリ往復してると徐々にジョリジョリ感が弱まってくるのだが、
左側に限ってはジョリジョリジョリジョリしてても一向にジョリジョリ感が弱まる気配がない。
ヒリヒリしてくる。
ただ単になぞってるだけになってるのだ。
何故だろう、といろいろやり方を試すのだがどうにもこうにも上手くいかない。
鏡を見ると右側は薄くなってるのだが左側はまだ濃さが残っている。
ヒゲのアシンメトリーだ。
清水アキラがものまねでやる片半身が女性で片半身が男性の画が浮かんでくる。

毛根が強すぎるのか?
かといって電気カミソリはなんとなく使いたくないし。
アマゾンで昔ながらのホンマもんのカミソリを買おうかと検討中…

No.88 20/04/20 17:28
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

博多に来ると毎回不便さを感じる。

人が多い、都会、
それにしてはトイレがない…
都会ほどクリーンアップ運動が進んでいる。

公園にトイレがないところが多い、
コンビニにもトイレがないところが多い、
灰皿を置いてる所が少ない、
なので朝の公園は喫煙者でいっぱいだ。

わざわざ探しに行かなくてはいけないのだ、
手当たり次第、
コンビニの数は多いからこっちは無いか…、じゃああっちに行ってみるか…、
人が多いし通りも広いから探してるだけで疲れる、
博多~ッ!!、不便だぞ~ッ!!、
って叫びたくなる。

朝公園の近くのファミマには灰皿があったんだけど、昼時になると柵の向こうに直してた。
人がそこにたむろすると歩行の邪魔になるっていうのがあるんだろうな、
隣の公園なんて運動場ぐらいの広さでそれを囲うようにコンクリートブロックに人々が座ってた
2m間隔ぐらいで。
そんな中でタバコに火を点けるのもマナーとして気が引けるので、どこか入り口前に灰皿が置かれてるお店探して…
不便だなぁって。

地元に帰ってくると、
ああ落ちつく~。って
地元の良さを感じる。

都会は苦手だ──


No.89 20/04/21 10:14
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

時計が苦手だ。

予定がある時は見ないといけないが
ゆっくりしたい時は目に入れたくない。
目覚まし時計は背中を向けている。

しかしほとんど家電製品には現在の時間をディスプレイで表示されるし
携帯電話を見る度に時刻が表示される。
設定で表示されないようにしたいのだがそれはできないようだ。
便利便利と追及されているが
自分にとっちゃあ不便だ
見たくない時に見せられるのは。

最近イチローの名言集の文庫本を読んだがそこには
捨てることの方が大切的な文章が書かれてあった。
新しいものを増やすよりも余計なものを減らすことに重きを置くみたいな。
断捨離ズム。
断捨離ズムオフィシャル髭男爵だ(?)
キミはキレイだと言われたい。


なんだろう、青年期に時計に対してトラウマを抱いたのだろうか、
ぜんまい仕掛けのアナログ時計
カチカチと秒針を刻む音
寝ないと、と焦ってる時ほど暗黙の中で耳を刺す時計の音
そして起床を告げる怒ったようにが鳴り始める時計の鐘の音。

☆★#%※▼♂¥〓!!Χ゛─────


ビクッ!!、と
一気に現実に引き戻されてしまう問答無用の打鐘。
モーターの回転速度で激しく刻むように。
そのせいで心臓が弱くなったのもあるかもしれない。
眠れなくてそれでも眠ようとしてでももうすぐ鐘が鳴るかも、あいつがやって来るかも、と思うと意識が張り巡ってきてしまう。
それからだろうか──

No.90 20/04/21 10:45
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

時計はアナログより絶対デジタル!
自分の中で確立された決まりごと。

確かに腕時計ならアナログの方が断然カッコイイとは思う。
最近ふらっと時計屋さんに立ち寄った時にかっきーって思った。
銀河をデザインしたようなものがあって
なんか時間は永遠的な
何億光年的な
そこまで遡られそうなデザインだった。

カッコイイ…だがしかしと。
だが断る!と。
感覚的に考えると除外です非対称で非対称ですと
身につけることは拒まれた。
指針恐怖症というのか、
時計の針をずっと見てると目が回ってきそうだ。
時を刻むという表現はカッコよいのだが…


でデジタルに的を絞るのだが、
なかなか自分のお目金に叶うものが見つからない。
Gショック…ゴチいなぁ、と
文字盤が液晶色で背景が黒がいいなぁ、と
こだわりと欲がで出すと決めることはできなかった
結局ダイソーの100円商品に収まることと相なった。


今まで腕時計になんて興味はなかった
身に付けることすら躊躇われた
携帯電話をみれば時刻なんてすぐに確認できる
時間を知るのに不便さはなかった
しかし腕時計は必要だなとわかった。
何かを達成する為に自分に課した決め事を達成する為に必要だと感じた。





No.91 20/04/21 11:17
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

毎日の習慣の継続する為には必要だなと。
毎日ランニングを続けようと決めたにしても調子良い時はいいとして
悪い時は早めに切り上げたり今日はやめとこうとやらなかったり
どうしても感覚的なもので判断してしまう節があった。
そしてだいぶ日にちが空き…


日記の投稿だって書けない時は書けないもので
やっぱ都合のいい時だけやろうとしてもそれはすごくエネルギーを必要とするなとわかった
体が勝手に動き出さないから
体に染み付いていないから
手動すぎるからだ。
そこで毎日やることにしようと決めた。
30分集中する時間を持つようにした。
そのスイッチとなるのが腕時計──
腕時計をはめた瞬間それはもう拘束されてるに等しい。
西遊記の孫悟空が頭にはめられている輪っかを連想してしまう。

『その体に覆い尽くされた大きな岩山をどかしてさしあげましょう。
その換わりこの輪っかを頭にはめることが条件です。
この輪はあなたが悪い行いをすると締まりだし痛みに悶え苦しむことになるであろう──』

「そんなのお安いご用でさ!

へへ~んざまあみろ~
おしりぺんぺんぷ~っだ。
う゛ッ!、
いて、! イテテテテテッッ、
イデェェェええ!」

自分にとって腕時計は目的達成の拘束具だ。


じゃあ始めてみるかな…

のらりくらりと思い立つ。
チャチな腕時計だが立派に役割は果たす。

今から30分後の時間を頭に入れ──

No.92 20/04/22 13:13
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

部屋の扉をバンッ!と音をたてて閉めるとよく怒られていた。

当時住んでいた部屋の扉は横にガラガラと開閉するタイプのもので
だいぶ年期の入って滑りも悪くある程度力を入れないと開け閉めできなかったのだ。
なので力任せに閉めると勢い余って縁木に激しくぶつかって音が響いてしまう。
力加減を調節することが要求された。

しかし親と衝突して感情的になるとその扉を感情任せにバンッ!と閉める。
悔しさを腹立たしさをぶつける。
物に当たり音を当てる。
反論する言葉のレパートリーが少ない分理屈で返すことができない分
どうしても相手の勢いにのまれて丸めこまれて消化不良の感情が爆発してしまう。
報われない感情を音で表していた
そうすることでしか消化できなかった
そんな子供時代。

今でこそそういったことはしないが。

そのやり方では報われないし反論の仕方も対応の仕方も考え方も歳を重ねるにつれ学んできたから。
もう音無だから。
調節はできるようになったんだ。
勢いは弱くなったかもしれないがね──












No.93 20/04/23 15:03
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

以前から一度行ってみたいと気になるお店があった
カツ丼大将。

大将と名のつく店で不味いはずがない。
裸の大将だってあれだけ心に残る作品だったんだ、
うまいに決まっている。

カツ丼好きの自分としてはかなりの期待値であった
ここのカツ丼を食べたならかなりの経験値を得れるに違いない、
一気2つぐらいレベルアップするに違いない、
飛び級する並の期待値であった。

幼い頃に食べた出店の焼き鳥"大将"。
とり天弁当がめっちゃ美味しかった"からあげ大将"。
そして極めつけのカツ丼大将。
三種の神器の残りのあとひとつぐらい存在だった。

たまたまその近くにいて
入り口前に灰皿を設置してあるお店を探してるところにあったのがカツ丼大将の入り口前。
昼食は準備してたので中に入るつもりはなかったが入り口がガラス張りだったので中の様子は伺えた。
どんな感じかな~なんてガラス戸の中を覗いたところで中は静まりかえっている。
まだ開店前だから?もしくは休みかな~なんて思ってると貼り紙に"◯月◯日をもって閉店しました"って、
え?、閉店したんだ…
と不意を突かれた。

そうなんだなァ…
ボクはカツ丼を食べてみたかったんだなァ、
って感じ。
しかしまあしょうがないか、とあっさりしたものでそこまでひきずる気もない。
なぜなら食べてみたいなぁ~よりも
なるべくお金使いたくないなぁーの方が勝っているからだ──



No.94 20/04/24 15:20
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

通り沿いに不二家のケーキ屋さんがある。

入り口前にはペコちゃん人形が出迎えてくれている。
水色とワイン色の花柄が印刷されたご存知のミルキーの包み紙
ペコちゃんのスカートもその包み紙の柄そのものだった。

そして口元にはマスク。
包み紙柄のマスクがかけられていた。

となるとケンタッキーでは
入り口前のカーネルサンダースにも
マスクがかけられているのではなかろうか。
お地蔵さんにもマスクがかけられ
薬局前のケロヨンにも
いや、今はオレンジの像だっけか?
とにかくマスク推奨姿勢が見受けられている。

国から支給されるというマスク
現物を見る前にヒカキンの動画でそのもの知った。
給食マスクだ、
ちょっとサイズの大きな給食マスク。
アゴのラインまでは隠れない
小顔の人は良いだろうが自分のように顔が大きな人間にはちとカッコ悪くみえる。
あ、これ付けないだろうなと思った。
もちっと考えてデザインしてほしい、
いや、もっと万人受けするように考えろよと思った正直。
洗うと絶対シワシワになるよね?
縮むよね?しぼむよね?
使わない人多いんじゃないかなコレ、
税金の無駄遣いになんじゃねえの、
そう思う。
衛生面はしっかりしてるけど使う人のことを考えてないと思ってしまうな。

ロシアでは顔まで覆うガスマスクをつけて買い物してる写真を雑誌で見た。
そこまでやらんでもと思うが
身近に手に入るんだろうな

No.95 20/04/24 16:46
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

ファミリーマートに行ったらこれを買うというのがある。
たっぷりクリームデニッシュ──
菓子パンだ。

カスタードクリームの入ったデニッシュ生地のパン。
アップルパイの方じゃなくカスタード。
93円税込ちょうど100円つまりワンコインに設定してるところがなんとも憎い。

元々デニッシュ生地というのが好きで特にカスタードクリーム好きというわけではなかった。
ことの始まりはつぶあんデニッシュからだ。これもウマイ。
今日もつぶあんデニッシュを買おうと乗り込んだが棚になかった時があった。
マジ~、と思いながら妥協案で買ったのが最初だ。
そもそもクリームパンであまり好んでなかった。
なんともネチョーとして甘ったるくて。
そんなイメージだった。
期待も低めにカブリついた。
ウメェ、
うまいよコレ!、
ネッチョリしてない口溶け、
ボソボソしたクリーム、
まるでプリンだ
寒天状のタイプじゃなく容量少なめのボソボソタイプのやつ、
ボソボソはもはや褒め言葉だ、
ボソボソと何て言ってるのかわからなくないボソボソが舌のイチゴみたいな粒々した表面に一粒一粒に附着するのだ、
ワタシコレスキヨ!
ワタシコレスキ!
しかも名前通りたっぷりクリームが入っている、
嘘偽りなく、
どこかの片方半分にしか入ってないものとはわけが違う、
たっぷりとカスタードを堪能できる、
これはもはや
たっぷりカスタードプリンデニッシュだ

No.96 20/04/25 17:40
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

電車の車内──

クーラーが効いてる。
今日は気温が高いみたいだな、
たしかに昼間は暑かった気がする

快適だだけど息苦しい、
マスクがどうも窮屈だ、
移動時間が1時間なのでなにかお菓子でも食べたいものだ。
スナック菓子でもポリポリと
塩っ気のものを。


車内はかなり空いている
常時は座れず立って席が空くのを待ってる状態だろうに
今日はス──だ。
ぐったり気味なので助かる…

陽避けをあげてみる。
下げきってるとどうも気分が下がるみたいでカチャッと
ひとつふたつ目に爪をかける
まだ陽は射してるが夕陽に向けて落ちついてきている。
まぶしい、

太陽も低い位置にあるので
ひとつ目にした方がよさそうだ、
カチャッと。
うんちょうどいい

風景が吸い込まれてゆく
ように見えなくもない
風景を見ているようでいてまったく記憶に残っていない
風景には何の感情も芽生えないからだろうか。
田園風景が目に入ると少し興味を示すがあとは何事もなく流れてゆく。
全てが風景として見えればなんて楽だろうか
いちいち感情的にならずに済むだろうにな
なんて。


そうこうしてる間にあと3駅だ
その手前の駅間が異様に長いが。
それでも地元に帰ってきた感が湧いて
肩の力がホッと抜ける。

最近駅構内も工事してるとこ多いんだよな、しかしこの分岐駅はまだ改札を出て向こうの乗り場に行かないといけないのか、!?───


No.97 20/04/25 19:09
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

満身創痍の状態で我が家の方角へとまだかまだかと歩を進める道中、
駅近くのスーパーの2階のテナントに入ってる店名のまん中に☆が入ってる100円ショップにて柿ピーを二袋買い、
一袋は切れ目から半分だけ空けて
ダイレクトに口にザザーっと流し
ポリポリといやバリバリと歯と歯の溝に貼り付くのも意に返さずに歩き食べをする、
行儀が悪いことを意に返さずに歩を進めてる道中、
バリバリと咀嚼しているところ
目に止まったのは
家の入り口横に掛けられた古びた黒いランドセルがあった。

その中央部には太い白字で『〒』のマーク。
デンマークか!と突っ込みたくなった。
いや何も引っ掛かってない、
その皮がボロボロの黒のランドセルには郵便マークが書かれてあった。
つまりそれが家主の郵便ポスト。
郵便局員はビ~ンッとスーパーカブでやって来て「郵便で~す」と名乗り、
そのランドセルの中に家主宛の封筒なり手紙なりを入れるのだ。
たまに連絡帳が入ってるかもしれない
たまに食パンが一枚入っているかもしれない
その光景を見て自分は思う
何故赤のランドセルにしなかったのだと。
赤のランドセルならなおのこと郵便ポストに見えるではないか、

いや、実際はそこまで突っ込んでいない、実際は
なんかいいな~と思った。
使わなくなったものを有効活用してしかもランドセルってのがまたいい。

No.98 20/04/25 19:27
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

成長の思い出が詰まったものに
思いが入ってるものが入る
郵便局員さんも届けがいがあるというものだ。
宛名を見てあコレはランドセルのお宅だな、って。
もしかしたらそのランドセルの中に葉書を入れてる最中に自分の小学生時代のことを思い出すかもしれない。

そういえば…あんなことあったな~
って。
そうそう◯◯のやつが◯◯して先生にこっぴどく叱られたっけ~
ハハ、馬鹿だったなアイツ…。

ランドセルは誰しもが共通の思い出だ。
その姿形を見るだけで何だか懐かしくなる。

ここの家主はご老人夫妻だ。
何故知ってるかというと
道の通りから中の様子が丸見えになっているからだ
玄関口兼居間といった感じで大きなガラス窓の向こうでご夫婦が丸テーブルを囲んでいる姿がはっきりと見える。

あのランドセルは果たして孫のものだろうか
もしくは息子さんのものだろうか。
とにかくそのポストには思い出があることには変わりない
思い入れであることに
変わりはないのだ──



No.99 20/04/26 15:02
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

なかなか気持ちだけで行動を起こすのは難しいものがある。

あれをやらなきゃ、と思ってはみるものの
まだ気持ちにエンジンかかってないからもう少しYouTube観てよぉー
行動を起こすのに時間がかかってしまう。
そこには使命感もなければ義務感もない確固たる強い意思なんてない備わってないただやったらやったで満足感があるだけで。

感情でブレーキがかかってしまう
体調の良し悪しでやるかやらないか判断してしまうなかなか始めることができない
やっとこさ重い腰を上げてやっりきるもすでにこんな時間だ、
もう日が暮れかけてるよ…、
今日が、終わ、っ、た…
Kimini、mu、cyu、uu…


なかなか時間をコントロールするのは難しいものだ。
いや行動をコントロールするともいうべきか。
今ままのでの時間の使い方はよろしくない…
どうにか改善しないと……

習慣ということを考えることにした。
習慣を変えようと。
早寝早起き、
実にシンプルだが変えるならこれに尽きるだろう、
まずこれが基盤になるだろう。
碁盤みたいなものだ
将棋盤みたいなものだ
まずは基盤から…

だいぶ身に付いてきた。
休日前たとえ寝るのが遅くなっても
朝7時には自然と目が覚めるようになった。
朝の空気がとても気持ち良いものだと感じることができた。
体内リズムが安定してきたんだ
体内リズムが太古のものに近づいてきたんだ。

No.100 20/04/26 15:36
チキン ( 30代 ♂ jqzpye )

最近30分ルールを自分に課すことにした。
30分ルールを開始する時には必ず腕時計を付けている。
腕時計はSEIKO、
うそ。
DAISOだ。
時間にはブランドなんてないさ、


ランニング時間を30分まで続けることにする。
本を30分読むことにする。
近頃活字を目で追うのがしんどく感じて読書離れが続いていたが、
30分ならやってみるかと。

日記を書くのも30分。
書けない時もままある、
そんな時こそ書けなくても30分は粘るようにしている。
それを毎日続けていれば
体が勝手に動くようになるだろうことを理想にしている。

30分。
アニメを一話観終わるぐらいの時間だ。
子供の頃からこの30分刻み体内時計は根付いていることだろう。
27分ぐらいで次回の予告まで終わって
3分ぐらい気が緩む時間があって
そして次のアニメ。
ドラえもんのあとクレヨンしんちゃんみたいなものだ。

30分が長く感じる時もあるし考えてる間にもう30分経ったよと思う時もある。
やはり苦手なものは30分でも長く感じる。
それでも30分だけはしっかり集中する!と自分に言い含めてやっている。
たかが30分されど30分だ。


腕時計を見てあと2分だけ我慢してみよう、とか
あと3分以内に行動を起こそう!とか
あと3分後以内に機嫌を治すことを心がけよう、とか。
感情と行動を体に食い込んだ拘束具に約束してみる。

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