あの時、違う道を選んでいたら…

レス440 HIT数 106755 あ+ あ-


2014/04/06 07:56(更新日時)


高校を卒業して20年…

久しぶりの同窓会

『変わらないね~‼』
『キレイになったね‼』

キャーキャーワイワイ大騒ぎ

そう、高校を卒業して何十年たっても…

一瞬で当時にタイムスリップしたかのような同級生達

高校は女子校だった

20年もたつと、ほぼ結婚していた

と言うか、、
30代後半で独身の女子の同窓会参加は女子校ではないのかもしれない…

それでもクラスの半数以上は参加していた

もちろん卒業してから疎遠になってた仲良しグループだった仲間は連絡取り合い全員参加していた

卒業して数年は連絡も取り合い、年に何回かは集まっていたが…

結婚して、子供が生まれた頃からは段々と集まる機会もなくなり、いつしか年賀状のやりとりだけしかする事もなくなっていった…


No.2040514 (スレ作成日時)

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No.151


ミツルに電話を掛けた

☎『もしもし…』

☎『もしもし、、俺』
ミツルが電話に出た

ミツルが迎えに来てくれる事になった


シャワーを浴びて
薄く化粧をした

その頃には、一通りの化粧道具も揃えていたが、ミツルがあまり化粧を好まかったので、いつもわからない程度の薄化粧だった



No.152


ミツルと合流

車に乗り込んだ

『どこ行く⁉』

『水着持ってきたよ。』

『・・・』
『そろそろクラゲが出てくるべ⁉』

ミツルは泳ぎに行きたがらない…
前に泳げないって言ってたから⁉
やっぱり背中のキズがあるからか⁉

『まぁいっか…』
『じゃ、行くか⁉』

ミツルの地元に車を走らせた

途中でミツルの海パンを購入した


ミツルの駐車場に車を置き、先輩の居る海の家まで歩いて行った

1日だけアルバイトした
唯の居る海の家だ


『オゥッ、ミツル‼』

『ちわ~っス』

『浮き輪借りていいっスか⁉』

『ギャハハハ、持ってけ~‼』


No.153


そんなやり取りをしている間

更衣室を借りて着替えた

あまり大胆ではない
フリルの着いたワンピースの水着だった

ビキニにしたい気持ちもあったが、、、思いきれずにワンピースを選んだのだった


『おっ、可愛いじゃん💕』

ちょっと恥ずかしい

二人で手を繋ぎ海へと向かった

『リンゴは、泳げるの⁉』

『うん、スイミング通ってたから(笑)』

ミツルが浮き輪をかぶり
私が浮き輪につかまる形になった

沖へと向かって泳いでいった


『気持ちいいね。』

『こっち入れば⁉』

浮き輪は二人でも入れるくらいの大きさだった

No.154


二人で一つの浮き輪に入っていた

素肌と素肌が触れ合う

ミツルが後ろから首筋にキスをした


密着した身体がくねる


今度は後ろに回り
後ろからミツルに抱きついた…



夏のギラギラした太陽が
大胆にさせた


No.155


『Tシャツ脱げば⁉』

『いや、いいんだ…』

ミツルはTシャツを着たまま海に入っていた…

きっと、背中のキズは
ミツルのトラウマなんだろうな、、、
そう感じた


二人でユラユラ波に揺られながら、ただただ漂っていた

『ちょっと、あがろうか⁉』

『そうだね』

浜にあがり、寝転んだ

オイルを塗ってもらった

ミツルの手が
肩から背中と、丁寧にオイルを塗ってくれた


少し休んで

『海入るか⁉』

『うん…』

二人で手を繋ぎ
また海へと入っていった

『あれっ⁉浮き輪は⁉』

『いらないよ(笑)』


No.156


ミツルに手をひかれ
海へと入って行った

『泳げるじゃん‼』

『まぁちょっとはね…』

そんな事はない
私をおんぶして泳いでいるんだから…

ミツルの背中につかまっていた

細いと思っていた
ミツルの背中は
意外と大きく筋肉質だった


No.157


『そろそろ戻るか⁉』

『うん…』

浮き輪を返し
シャワーを借りて
着替えた

先輩が、焼きそばとジュースを出してくれた

今日は唯はいないみたいだった

ミツルが着替えに行った

『リンゴちゃん、アイツのことヨロシクな‼いいヤツだから‼』

『はいっ‼』

『先輩~、口説いちゃダメっスよ~‼』
着替えから戻ったミツル言った

『バ~カ、、』(笑)




No.158


『ど~する⁉』
『俺んちにくるか⁉』

『えっ…⁉』

『誰もいね~から…』

そのままミツルの家に行く事になった

まだ新しい家だった

玄関を入り
リビングに入ったら


ミカン畑の先に海が見えた

凄い…
ミツルは毎日こんな風景を見てるんだ

『スゴいね…』

『親父とお袋が意地で頑張って手に入れた家だよ。
この家は幸(妹)のもんだ…俺の家じゃない…』


『麦茶でいいか⁉』

『ありがと。』
『あ~冷たくて、美味しい⤴』

『俺、シャワー浴びてくるわっ、頭から砂が出てくる(笑)』

ミツルが翌日へと入っていった

No.159


※主です

前ページ 【訂正】
最後の文章

翌日→浴室

誤字・脱字多くてすいません。



No.160


『リンゴもシャワー浴びて来いよ‼』
『誰も来ないから、遠慮すんなって‼』

『うん…』
髪の毛もバサバサだったし…
オイルもついてたから、シャワーを借りた

『ありがとう、さっぱりした。ちょっとヒリヒリしたよ~。』

二人でソファに寄り添いながらウトウトしてた

鳥の声しか聞こえない
静かな時間だった



ミツルが唇を重ねてきた



No.161


『いいのか⁉』

『うん…』


『俺の部屋行こう。』
ミツルに手をひかれ
部屋へ行った

部屋にはベッドとテレビしかなかった

クローゼットが作りつけだったから、すっきりとした部屋だった


『意外、キレイにしてるんだ…』

『何もないだけだよ。』
『おいで…』
ベッドに誘われた


唇を優しくそっと重ねた

ギュッと抱きしめられた


『いいのか⁉』
もう一度聞かれた

『ミツルがいい…』


No.162


ミツルがカーテンを引いた
遮光カーテンが太陽を遮り部屋が暗くなる



ドキドキ、ドキドキ
ドキドキ、ドキドキ


ゆっくりと唇を重ね

ミツルの手が
キャミソールをたくしあげ脱がした


ゆっくりと唇から首筋へと吸い付くように
キスされていく



そして…
包み込むように触っていた胸の敏感な部分に

ミツルの唇が
触れてきた…



恥ずかしい…



『大丈夫だよ…』
ミツルが囁いた


No.163


緊張で身体が固くなる

『大丈夫だから、力を抜いて…』



『うん…』




ミツルの膝が
足の間を割って入ってきた


真っ直ぐに伸ばしていた
私の膝を立たせた…


そして、ゆっくりと力を込めた……



『痛いっ…』



『ゴメン、止めようか⁉』
『大丈夫……』


ゆっくりとゆっくりと…



No.164


『力を抜いて…』



やがてミツルと一つになった



愛しむように
ミツルが頭を撫でていた

何度も唇を重ね



『絶対、幸せにするから…』
ミツルが囁いた


『うん…』


やっとミツルと結ばれた



No.165



ミツルが重なった身体を離し、、



腕枕して
抱きしめられた


『大丈夫か⁉』

『うん…』

痛みよりも
ミツルと一つになれた嬉しさでいっぱいだった


ミツルの胸に抱かれ
このままずっと一緒にいたいと思った


幸せな時間だった…





No.166



『一緒になろうなっ』
『俺、頑張るからさっ』


『うん…』


ミツルと結婚するんだって信じてた


ミツル以外の男の人は
目に入らなかった




No.167



『お袋がそろそろ帰ってくるから…下行こうか⁉』


服を着てリビングへ
下りていった

ソファに並んで座り
テレビを見ていると


『ただいま~‼』

お母さんが幸ちゃんを連れて帰ってきた


『ただいま~‼』
元気な幸ちゃんの声


『お邪魔してます。』

『あらっ、、いらっしゃい‼』

『こないだは、いっぱい頂きまして、どうもありがとうございました。』

『いいのよ~…またこっち来たら、遠慮しないで寄ってね。あんなもんしかないけど…』


ミツルが幸ちゃんとふざけて遊んでる

幸ちゃんの事が可愛くて、可愛くてしかたないようだ…

ミツルからは、想像出来ない一面を見たような気がした

No.168


『ご飯食べてってね。たいしたものはないけれど。』

『そうしろよ。』
ミツルが言った

『はいっ。すいません。』

決して豪華ではなかったが、手料理が並べられた。

『いただきます。』

ミツル、おばさん、幸ちゃん、私の4人で食卓を囲んでいた。

『遠慮しないで食べてね。』

私『美味し~い。』
どれも、これもが美味しかった。

ミツルが甲斐甲斐しく、幸ちゃんの世話を焼いている。
微笑ましい光景だった。


もし、ミツルと一緒になったら、こんな家庭になるんだろうな…
なんて夢を描いていた。

No.169


食事も終わり
後片付けを手伝った。

その間、ミツルは幸ちゃんを膝に抱えてアニメを見ていた。


『倫子ちゃん、ありがとうね。』

『いえ、こちらこそ図々しく、ごちそうさまでした。』

『あの子、最近すごく明るくなったのよ。あなたのおかげね。』

『いえ、そんなこと…』
ちょっと嬉しかった。

『また、いつでもいらしてね。』


No.170


『お邪魔しました。ごちそうさまでした。』

『安全運転でね。ちゃんと送るのよ。』

おばさんと幸ちゃんに見送られ、ミツルの家を後にした

『いいお母さんだね。』
『お料理上手だし。』

『料理はな~、ずっとドライブインとか、食堂とかの賄い調理してたからなぁ~。』



No.171

車中

『大丈夫か⁉』

『えっ…⁉』

『身体…』

『うん、大丈夫。』

『後悔してない⁉』

『ミツルで良かった…』

『俺達…絶対一緒になろうなっ。』

『うん…』

いつものように、家の近くまで送ってもらった



No.172


夏休みも残り少なくなり、お婆ちゃんも暫くは入院するものの落ち着いて、母親も3日程で帰ってきていた。

夏期講習漬けの日常が戻ってきていた。


『真智子✋』

『もうちょいで終わるから、待ってて‼』
いつものフードコートで待っていた

『お待たせ~‼』

『夏休み、後少しだね~』

『ね~終わっちゃうね~…』

真智子には、ミツルとあった事を話した

『そっか、良かったじゃん。幸せいっぱいだね。』

『うん⤴』


No.173



『真智子ちゃんバイト終わり⁉お疲れさま~』

『あっはいっ、お疲れさま』

真智子のバイト先の先輩だった

『あっ、友達の倫子、』

『こんにちは‼』
ペコリと頭を下げた

『こんにちは、、

杉山辰巳です、ヨロシク。』
『真智子ちゃん、これから友達とカラオケ行くんだけど、一緒にどう⁉』

『リンゴも行こうよ‼』


『うん…』


明るくノリのいい真智子に誘われて一緒について行くことにした。
途中で杉山さんの友達と合流してカラオケ店へ




No.174


もう一人は
矢部 豊と挨拶した

二人共、大学生だった

大学生ってこんな感じなんだな…
年はミツルと同じなのに
子供っぽく見えた

やはり社会人と学生って
違うんだな
って思った

ミツルに逢いたいなって思ったけど…
ミツルは今日は日勤だ



No.175


真智子と辰巳先輩は
デュエットしたり
結構、仲いい感じだった

真智子がトイレに立った
後を追うように私もトイレに行った


『真智子‼』

『何⁉』

『辰巳さんと仲いいんだね⁉林君は大丈夫なの⁉』

『・・・』
『辰巳先輩と付き合ってる』

『林君は⁉』

『もう、林とはダメだと思う』

『えっ⁉・・・』



真智子の話によると
バイト先に林君のクラスメートだと言う女の子が訪ねて来て(林君は共学)

別れてくれって懇願されたと言う。

『なんか、林のことなんかど~でもいいやって思っちゃったんだよね~。
真っ直ぐに林への思いを私にぶつける目に負けたって思ったんだよね~…』

『林君は⁉』

『最近、会ってもないし、連絡も取ってない
音信不通、、、自然消滅的な……』

『高校が別々になって、なんとなく距離を感じてたし…そんな時に辰巳先輩に声掛けられて…』


No.176


『そんなんでいいの⁉』
『林君の気持ちを確かめた方がいいよ。』

『うん…』

『でも、もう無理だと思う。向こうはさ、学校で毎日会えるんだよ。
なんか嫉妬しちゃうんだ。』

そう言うと、トイレから出て行った


そんな簡単に別れちゃっていいのかな⁉
あんなに仲良かったのに…

複雑な気持ちになった…

No.177


ミツルとは、相変わらずの日々を送っていた

ミツルの休みと、夜勤明けの日はデートしてたし

充実していた


高2の夏休みも終わった…

No.178


夏休み明け
久々の登校に
クラスメートは盛り上がっていた

バイトに明け暮れた子

彼氏が出来た子

そして
高2の夏休み
初体験をした子

それぞれ夏休みの思い出を報告して
キャーキャー
盛り上がっていた



No.179


帰りのホームルームが終わって、、唯から話たい事があるからと声を掛けられた

『ねぇ、ミツルと上手くいってる⁉』

『うん、普通だよ。』

『おネェから聞いた事なんだけどね…』と話始めた

『ミツルの背中キズあるよね⁉』

『うん…事故したって…』

『実は……』

唯の話は
4年前、ミツルが彼女を乗せてバイクで出掛けた時に、他所の土地で暴走族に絡まれたそうだ
二人乗りでは、到底逃げ切れず追い付かれ、ケンカになり、最後までミツルは彼女を庇い大ケガをした

ケンカに警察も駆けつけ、補導される事となったが、彼女の親が地元の有力者でもみ消した

彼女とミツルは引き裂かれ
彼女は、遠い親戚の家に預けられた、、

と言う話だった。


No.180


そんな話聞きたくもなかった

知らなくてもいいことだったし…

過去があってもおかしくはない…

今、ミツルは私だけを見てくれてる

そう思ってたし
愛されてる自信があった


一緒になろうって言ったミツルを信じてた…


『そ~なんだ。ありがとう教えてくれて…』

唯のおネェちゃんがミツルの同級生じゃなかったら、知らずに済んだ事だ…





No.181


久々に真智子と帰りが一緒になった日

改札を出ると
林君が待って居た


『真智子‼』
真智子が無視して
早足で歩いて行く

『ちょっと待てよっ‼』
『話がある。』

『私は話なんてないっ‼』

『待てってば‼』
『ちゃんと話を聞けよ‼』

『話なんて聞く必要もない‼もう関係ないから✋』

まったく耳を貸さない真智子…

必死に追いかける林君



No.182


林君を振り切って歩いていく


次の日も林君は待っていた

真智子のバイト先まで押し掛けて
『別れて』と懇願した子はただのクラスメートで
一方的に林君に思いを寄せてただけだとわかった


それでも、別々の高校へ進学し、すれ違う二人の距離は離れていった

そんな時に辰巳先輩と知り合い、真智子の気持ちは年上の辰巳先輩に傾いていったのだろう

中学時代から
いや、、幼なじみな関係から恋愛関係に発展していった二人だったが…

ちょっとしたすれ違いから、別々の道を歩き始めていた

真智子は潔く、林君の気持ちを振り切った



本音は…
わからないが…





No.183


ミツルとデートの日

そんな事があったとミツルに話した

ミツルは黙って聞いていた

『俺は、倫子を離さないからなっ‼』

『うん。』

『倫子と一緒になるって決めたからなっ‼』

『うん。』



『ミツル⁉』

『なんだよ⁉』

『今までに、付き合った子にも言ってない⁉』

『アハハハ、言ってないよ。彼女なんて倫子だけだから。安心しろよ。』


『・・・』

ミツルの事は大好き


でも、ミツル以外から知らなくてもいい事を聞いたりしちゃうとちょっと心配になる時がある

でも過去は過去だ…
4年前なんて、私は中学生…
もし出会っていたとしても、恋愛対象には、なってるはずもない…

気にするのはやめよう…


No.184


二学期が始まって半月も過ぎた頃

唯から、カンパ袋が回ってきていた

里沙が妊娠したって……

そんなの自業自得だよと、無視する子もいた…

ホントかどうかもわからないじゃん、と言う子もいた…

私は、、少しばかり袋に入れた。





そう言えば…
生理がきていない…

No.185


8月は、月の始めにあったから…

10日以上遅れてる


どうしよう…



夜、ミツルの家に電話した

☎『もしもし』

☎『あっ俺‼』

☎『明日、休みだよね⁉』

☎『オゥッ‼』

☎『相談したい事があるから…』

☎『何⁉』

☎『電話じゃ言えない…』

☎『わかった、学校終わる頃、迎えに行くから…』

☎『うん…じゃあ…』


ミツルは何と言うだろう…
やっぱり困るよね…

でもミツル以外、相談出来ないし…


No.186


次の日、一日中、授業なんて上の空だった

食欲もない

なんとなく気持ち悪いような気もしてた…


ホームルームが終わると急いで学校を出た

ミツルの車に乗り込む


『どうした⁉相談て…何かあったのか⁉』

『・・・』

『黙ってちゃわかんないだろ⁉』



『生理が来ない…』



『えっ⁉……』



『俺、オヤジになるのかぁ~…』
と呟いた…


『・・・』


『倫子んちに、ちゃんと挨拶行かなきゃな‼』
『俺に任せろ‼大丈夫だから‼倫子は何も心配すんな‼』
ミツルは上機嫌になっていた


ミツルとは反対に私は落ち込んでいた…


『倫子は俺と一緒になるのが嫌なのか⁉』


『そうじゃない…でもまだ私は高校生なんだよ…』

『じゃ、おろしたいの⁉』

『・・・』


『俺は、責任はきちんととる‼いつかは倫子と一緒になるって決めてたし、、それがちょっと早くなっただけだろ⁉』

『・・・』


お母さんは何て言うだろう…
お父さんは何て言うだろう…


No.187


とりあえず、次の土曜日に産婦人科に行くと決めた


ミツルも有給休暇を取って一緒に病院についてきてくれた

病院は、友達から聞いてた、私のA市からほど遠い所の女医さんの目立たない小さな病院にした。

保険証も出せない

名前も住所も生年月日もウソを書いた

他に人はいなかったから、すぐ呼ばれた

尿検査と内診がされた




ミツルと二人で呼ばれた


『あなた達、高校生でしょ⁉』
先生が言った
お見通しなのだろう…

『社会人です』
ミツルが言った

『そう、あなたは彼氏さん⁉』

『はい』



『結果から言うわね。』




『妊娠はしてないわね。夏休みで生理が乱れてるだけだと思うわ。とりあえず、生理のくるお薬をお出しします。様子を見て生理が来ないようだったら、またいらっしゃい。』

『彼氏さん、一緒に来たのは偉いわ、、でも彼女を大切にするって事は、ちゃんと避妊することよ。まだ妊娠は望んでないでしょ⁉』

ちょっとお説教をされて、病院を後にした。


ホッとした



No.188


里沙は、相手も特定出来ず堕胎したと噂だった……


一夏のあやまち
遊び
快楽の末の結果
罪のない命を葬った




一歩違えば
私もだったかもしれない



いや、、
ミツルは
父親になることを
望んだ

どうする⁉
と言う迷いはなかった



男の責任だから⁉

セックスすれば
妊娠する可能性は
あると言うこと

避妊してても



No.189


でもいつかは
ミツルと一緒になって


ミツルの子を宿す


回りから祝福されて
幸せな家庭を築く


そんな夢を描いていた



ミツルも一緒になる
と言うことは疑わなかったあの頃



No.190


二学期になって
職場体験実習があった


学校から、選んだ職場に
体験に行くと言うものだった。


介護の施設や
販売や工場
中には農業体験なんかもあった

私は美容室へと決めた


先生からは
『遅刻は絶対しないように、、、体験と言っても直接お客様と接する機会もある場合もあるから失礼のないように。』と厳しく言われた。


ちゃんとしたアルバイトもした事はなかった私にとって、初めての経験でもある。



緊張してその日を迎えた


『おはようございます。今日、一日職場体験をさせていただきます。
青山倫子です。
よろしくお願いいたします。』


夫婦で営む小さな美容室だった


親よりも若干若い感じの夫婦は

『よろしくね。倫子ちゃんでいいかしら⁉』

『はい』


『今日は、掃除をしてもらうわ、カットをした後のフロアをお願いするわね。』と奥さんが言った


緊張する~……



No.191


小さい店だったが
お客様のほとんどは
予約の常連様のようで結構繁盛していた


次から次へと休みなくお客様がやってくる


何気ない日常会話が、夫婦の温かい人柄を感じさせた素敵な夫婦だった


『一日ありがとうございました。』


『お疲れさま。
よく頑張ってたわ。』

『ありがとうございます。』
『また、明日来ますよろしくお願いいたします。』
頭を下げて店をでた。




No.192



一日立ちっぱなしで
足がパンパンになっていた


職場体験は3日間連続だった。
毎日、毎日、掃除や後片付けや洗濯をしていた。

それだけだったが
一日立ちっぱなしで
疲れて家に帰れば
レポートを纏めるのが精一杯だった。



働くって大変なんだな…


でも、楽しくて楽しくて仕方なかった



夫婦には子供がいなかった

『倫子ちゃんみたいな子がお店に居たら、明るくなっていいわ。』
奥さんが言った

『美容師になりたいの⁉』

『将来はまだ考えてないんです。』

『あらっ、じゃぁ美容師になりなさいよ。うちにいらっしゃい(笑)』
奥さんに言われた。



美容師かぁ~…
考えたことなかったな

母親は、大学へ進学すると決めてるし
私もなんとなく予備校へ通ってる。





No.193


この職場体験が
私の人生を大きく左右することとなる



9月も過ぎた頃
進路指導の親子面談があった



面談の日
母親が
『大学進学で、、』と口火を切った

先生からは
『推薦で絞ってよろしいですか⁉』
『希望校はありますか⁉』

私の進路なのに
母親と先生が勝手に話を進める


『先生…』

『なんだ⁉』

『大学進学はしません‼』

『倫子っ、何を言い出すの⁉』
母親が怒った顔して睨んだ

『まぁまぁお母さん、、次回までに話し合って決めておいて下さい。』

初回進路面談で時間制限もあり曖昧な感じで面談を終えた


『アンタは何を言い出すのかと思ったら…』
母親が怒ってる

『勉強したい訳じゃないし…』

『予備校だって行ってるじゃない‼高いお金出してるのよっ‼』
母親がキャンキャンまくし立てる

私は予備校行きたいなんて言ってない…

早く家を出たかった



その夜父親が帰ってきて呼ばれた

『お前はど~したいんだ⁉』

『大学へ進学する目的がわからない、、、美容師になりたい』
初めて父親に言った

『お父さん何か言ってくださいよ。』
母親が口を挟んだ


『倫子、お前の進路だ、、もう一度よく考えなさい。』


No.194


進学校ではないような高校だったから、、クラスの半数以上が就職希望だった

残りのほとんどが専門学校

大学進学は、クラスでも3~4人、、
その中で4年生希望は1人、2人しかいないような感じだった


その頃、、私自身の選択肢の中に
4年生大学はなかった


No.195


ミツルに報告した

『進路指導があってさ…』

『どうすんの⁉』
ミツルが言った

『母親は大学行けって言ってる。』

『リンゴはどうしたいの⁉』
『俺の嫁さんになっちゃえよ‼』
『嫌なの⁉』

『そ~じゃないよ‼
ミツルとは一緒になりたいよ。でも、ちゃんと社会人もやってみたい…』



『一つ決めていいか⁉』



『何⁉』

『リンゴの成人式の日、、リンゴんちに、正式に結婚の申し込みに行く。』


『うん…』


『嬉しくないの⁉』

『嬉しいよ』
ミツルとは一緒になるんだって思ってた

でも高校卒業してすぐとは考えてはいなかったし

今は、結婚より、自分の進むべき道の選択を考えている。

『美容師になりたいかなと思って…』

『そっか、、応援するよ。でも二十歳なったら、俺の嫁さんになる‼いいな⁉』

『は~い。✋』



二十歳かぁ~…
すぐのような
遠いような…

ただミツルと一緒に人生歩んで行くんだって気持ちでいた



No.196


中学時代からの親友

山本 香

香とは中学で、同じクラスになってから、相性が良かったのか、
毎日、行き帰りも一緒で、
毎日遅くまでつるんでいた。親友と呼べる一人だ。


高校は別々になったが、ずっと仲良くしていた。

香は、高校がつまらなくてサボりがちになり、進級できなくなり、退学した。

親が喫茶店を経営してたから、、昼間は店を手伝い、夜は夜間の高校に編入していた。

私は、ミツルと逢わない日は、ほとんど香の店に寄っていた。

何時間もカウンターで時間を潰してから家に帰っていた。

香のパパも話のわかるなんでも話せるパパだった。


No.197


店は、常連が半数以上だった。
香の夜間の学校の人達も多く出入りしていたから、いつも誰かしら顔見知りの話し相手が居た。

夜間の学校は、年齢も幅があり、昼間働いて夜学校に通っている人が多かった。
昼間、スタンドの店員さんや、塗装屋さん、ショップ店員、、アルバイトを掛け持ちしてる人もいた。


やはり全日制の学生より、働いてるだけあって、大人びて見えた。


ミツルも連れて来て、香とパパには紹介してあった。

No.198

そんなある日

店の常連客で近場の河原でバーベキューをやる事になり、私も呼ばれた。

20人くらい集まっていた。
中には、肉屋さんも魚屋さんも居たから、たいそう豪華なバーベキューになった。

ワイワイガヤガヤ大騒ぎしながら楽しんでいた。


No.199


お酒も入り
中にはガァーガァー寝出す人もいた(笑)

香と何人かで片付けをしていた時

花火をしようと誰かが言った

私と塗装屋の健ちゃんとで買いに行った

『倫子ちゃんて高校生だよね⁉』

『はい』
『香の中学の同窓生なんです』

『そうか~、だからよく店に来てるんだ』
『俺、高校卒業して地元離れたから、中学や高校の友達と離ればなれだからさ…』

『地元はどこですか⁉』

『秋田』

『遠いですね。』

『そう、雪深い山の中、就職口もなくてさ、知り合いのつてでこっちに来たんだ。』

ほんわかするイントネーションの話方をする健ちゃんだった。

『こっちの子はさ、皆美人さんばっかりだよね。言葉もキレイだし…』

『そんな事ないですよ~…』

『でも、皆、心が冷たい…』

『そんな事ないですよ~。』


車中、そんな会話をした





No.200


片付けも終わり
日も暮れ始めた


『そろそろ始めるか~⁉』

童心に返って
何年かぶりで花火なんてやった

誰が一番長く線香花火を持っていられるかなんて真面目に競ったりしていた(笑)

『オィオィ揺らすなよ~…玉が落ちちゃうだろ~💢』

『玉が落ちたらニューハーフだな、ゲラゲラ~(笑)』
ロケット花火合戦なんてもやった(笑)

ヒューッ
『逃げろ~‼』

『マジ、危ね~って~…』

終いには、川にジャバジャバ入り出して、皆でおおはしゃぎしていた。


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